JPS5828268B2 - ジヒドロキシ安息香酸エステルの製法 - Google Patents

ジヒドロキシ安息香酸エステルの製法

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JPS5828268B2
JPS5828268B2 JP51005846A JP584676A JPS5828268B2 JP S5828268 B2 JPS5828268 B2 JP S5828268B2 JP 51005846 A JP51005846 A JP 51005846A JP 584676 A JP584676 A JP 584676A JP S5828268 B2 JPS5828268 B2 JP S5828268B2
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允宏 徳勢
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規なジヒドロキシ安息香酸エステルの製法に
関する。
すなわち、本発明は、次式(1)で表わされる0ヒドロ
キシ安息香酸エステル 〔ただし、式(1)中のRは、C1〜4の直鎖又は分岐
状のアルキル基を示す。
〕を、ケトン・パーオキサイドで酸化することを特徴と
する次式(2)及び(3)で表わされるジヒドロキシ安
息香酸エステルの製法に関する。
〔ただし、式(2)及び(3)中のRは、前記と同一の
意味を有する。
〕本発明の方法に於て出発物質として使用するOヒドロ
キシ安息香酸エステルの例としては、サリチル酸メチル
、サリチル酸エチル、サリチル酸プロピル、サリチル酸
イソプロピル、サリチル酸ブチル等を挙げることができ
る。
ケトン・パーオキサイドは市販品でも充分に使用するこ
とができるが、常法に従ってケトンとH2O2との反応
により、又は第2級アルコール類の自動酸化によって台
底されたもので、分子内に下記式(4)〜(9)に示す
構造を少くとも1個又はそれ以上含んでいるものである
〔式中、Xは1〜4の整数を表わし、上記構造において
二本の結合手は二本−緒に結合して5〜6員環を形成し
ていてもよい〕 ケトン・パーオキサイドの製造に使用されるケトンと−
しては特に限定はないが、例えば次の(1)〜(3)で
表わされるようなちのがある。
(1)次式α0)で表わされるC3〜2oのモノケトン
〔式中、R1及びR2は夫々等しいか又は異っていても
よいC1〜18の直鎖状又は分岐を有するアルキル基又
はフェニル基を表わし、これらのアルキル基の水素はハ
ロゲン原子、水酸基、アミノ基及びフェニル基で置換さ
れていてもよく、またR1及び/又はR2は不飽和結合
を有する脂肪族基でもよい〕 上式(10)を有するモノケトンで、R1及びR2がC
1〜18の直鎖状又は分岐を有するアルキル基の例には
、メチル、エチル、プロピル、■−メチルエチル、ブチ
ル、■−メチルプロピル、■・1−ジメチルエチル、2
−メチルフロビル、ペンチル、1−メチルブチル、2−
メチルブチル、3−メチルブチル、1・2−ジメチルプ
ロピル、ヘキシル、■−メチルペンチル、オクチル、デ
シル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシ
ル、ペンタデシル、オクタデシル等があり、前記アルキ
ル基を有するモノケトンの例には、アセトン、メチルエ
チルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メ
チル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン
、3−メチル−2−ペンタノン、4−メチル−2−ペン
タノン、3・3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタ
ノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2・4〜ジメ
チル−3−ペンタノン2−オクタノン、6−メチル−2
−へブタノン2−ノナノン、2・6−シメチルー4−ヘ
プタノン、2・2・4・4−テトラメチル−3−ヘプタ
ノン、3−デカノン、6−ウンデカノン、2−トリデカ
ノン、7−ドリデカノン、2−テトラデカノン、2−ペ
ンタテ力ノン 2−ヘキサデカノン、2−ヘキサデカノ
ン、3−オクタデカノン、4−ノナデカノン 5−アイ
コサノン等がある。
前記式(lO)を有するモノケトンの有する不飽和結合
は、二重結合、三重結合の何れでもよいが、二重結合が
好ましく、不飽和結合を有するこのケトンの例には、3
−ブテン−2−オン、3ペンテン−2−オン 5−ヘキ
セン−2−オン4−メチル−3−ペンテン−2−オン、
6−メチル−5−へブテン−2−オン、5−オクテン2
−オン 7−ノナデセン−2−オン等がある。
ハロケン原子特に塩素原子、臭素原子並びに水酸基、ア
ミノ基及びフェニル基の置換基を有するアルキル基又は
フェニル基の前式(10)のモノケトンの例には、l−
クロロ−2−プロパノン1−クロロ−3−ヘプタノン
3−ヒドロキシ−2−フタノン l−フロモー3−ヘプ
タノン、1−ヒドロキシ−2−プロパノン、4−アミノ
−4−メチル−2−ペンタノン、メチルフェニルケトン
、ベンゾフェノン、l−フェニル−2プロパノン、■−
フェニルー1−フタノン、■−フェニルー3−ブタノン
、1−フェニル−3−ペンタノン、■・3−ジフェニル
−2−プロパノン等がある。
(2)C3〜2oの次式0υで表わされるジケトン〔式
中、nは0〜16の整数を表わし、R1及びR2は前式
α0)と同一の意味を有する〕この群のジケトンの例に
は、2・3−ブタンジオン、2・4−ペンタンジオン、
2・5−ヘキサンジオン等がある。
(3)次式(12)で表わされるシクロケトン〔式中、
nl は4〜11の整数を表わし、l+mは3〜10の
整数を表わし、R1は前式α0)と同一の意味を有する
〕 この群の化合物の例には、シクロペンタノン、シクロヘ
キサノン、2−エチル−1−シクロペンタノン、2−メ
チル−1−シクロヘキサノン、シクロヘキサノン等があ
る。
また、本発明で使用できろケトン・パーオキサイドは公
知の方法により第2級アルコール類の自動酸化により容
易に作られる。
その場合に使用できる第2級アルコールの例には、次の
(1)〜(3)で表わされるようなものがある。
(1)次式03)で表わされるC3〜2oの第2級アル
コール 〔式中、R1及びR2は前式(1吐同−の意味を有する
〕 上式03)で表わされる第2級アルコールで、R1及び
R2がC0〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を有
するアルコールの例には、2−プロパツール、2−ブタ
ノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、3−メ
チル−2−ブタノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサ
ノール、3メチル−2−ペンタノール、4−メチル−2
−ペンタノール、3・3−ジメチル−2−ブタノール、
2−ヘプタツール、3−ヘプタツール、4−ヘプタツー
ル、2・4−ジメチル−3−ペンタノール、2−オクタ
ツール、6−メチル2−ヘプタツール、2−ノナノール
、2・6ジメチルー4−ヘプタツール、2・2・4・4
テトラメチル−3−ペンタノール、3−デカノール、6
−ウンデカノール、2−トリデカノール、7−ドリテカ
ノール、2−テトラデカノール、2−ペンタデカノール
、2−ヘキサデカノール、2−ヘプタデカノール、2−
オクタデカノール、3−オクタデカノール、4−ノナデ
カノール、5−アイコサノール等がある。
前式(13)を有する第2級アルコールの不飽和結合は
、二重結合、三重結合の何れでもよいが、二重結合が好
ましく、不飽和結合を有する第2級アルコールの例には
、3−ブテン−2−オール、3−ペンテン−2−オール
、5−ヘキセン−2−オール、4−メチル−3−ペンテ
ン−2−オール、6−メチル−5−へブテン−2−オー
ル、5−オクテン−2−オール、7−ノナデセン−2−
オール等がある。
フェニル基又はハロゲン原子、特に塩素原子、臭素原子
並びに水酸基、アミノ基、及びフェニル基で置換された
アルキル基を有する両式03)を有する第2級アルコー
ルの例には、1−クロロ2−ブタノール、1−クロロ−
3−ヘプタツール、3−ヒドロキシ−2−ブタノール、
1ブロモ−3−ヘプタツール、l−ヒドロキシ2−プロ
パツール、4−アミノ−4−メチル2−ペンタノール、
1−フェニルエタノール、ジフェニルメタノール、l−
フェニル−2−フロパノール、1−フェニル−1−7”
タノール、1−7エ=ルー3−ブタノール、1−フェニ
ル3−ペンタノール、■・3−ジフェニル−2−プロパ
ツール等がある。
(2)Cs−2oの次式04)で表わされるジ第2級ア
ルコール 〔式中、R1、R2及びnは両式(11)と同一の意味
を有する〕 この群の化合物の例には、2・3−ブタンジオール、2
・4−ベンタンジオール、2・5−ヘキサンジオール等
がある。
(3)次式(15)で表わされるシクロアルコール〔式
中、R1、nl、l及びmは両式(12)と同一の意味
を有する〕 コノ群の化合物の例には、シクロペンタノール、シクロ
ヘキサノール、2−エチル−】−シクロペンタノール、
2−メチル−1−シクロヘキサノール等がある。
これらの式(13X14)及び(15)で表わされる第
2級アルコールは、夫々式(H))(II)及び(12
)で表わされケトンに相当するものであり、本発明に於
て使用されるケトン及び第2級アルコールとして特に好
ましいものは、置換基を有しないC3〜CI5の飽和脂
肪族モノケトン及びモノアルコール、C3〜C1□の飽
和脂環式モノケトン及びモノアルコール又は芳香族モノ
ケトン及びモノアルコールである。
本発明方法の実施に当って、ケトン・パーオキサイドの
使用量には特別の制限はないが、〔バーオキサイド量P
10−ヒドロキシ安息香酸エステル1ミリモル〕の値が
0.005〜1.00、好ましくは0.01〜0.50
であることが望ましい。
上記のパーオキサイド量Pは次式〇〇)で表わされるも
のである。
a;活性酸素量(%) b;ケトン・パーオキサイドの重量(1)なお、本発明
における活性酸素とは過酸化結合o−o’−酸素のうち
一原子の酸素を指し、過酸化物を塩酸−沃素カリウム、
又は酢酸−沃素カリウム溶液に加えて次のような反応を
行なう酸素である。
活性酸素量とは試別の過酸化物中に含まれる活性酸素の
重量百分率であって、その定量は過酸化物を上記式(2
0)又は式(21)の反応を行なわせて遊離する沃素を
測定して計算される。
反応は20〜250℃の温度、好ましくは50〜200
℃の温度で実施される。
溶媒は使用しなくてもよいが、使用する場合には酸化反
応を妨げない溶媒、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、
二酢酸エチレン、安息香酸メチル、フタル酸ジメチル、
フタル酸ジエチル ベンゼン等のほかにアセトン、メチ
ルエチルケトン、2−ペンタノン 3ペンタノン、3−
メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノ
ン、4−メチル−2ペンタノン、3・3−ジメチル−2
−ブタノン、シクロペンタノン、メチルフェニルケトン
等にする。
反応時間は、反応温度と後述する触媒の使用の有無、そ
の量により異る。
特に反応時間の制限はない。
また反応は大気圧で行なわれるが、減圧又は加圧下で行
なってもよい。
反応系に含まれる水分は出来る限り少ない方がジヒドロ
キシ安息香酸エステルの収率向上のために好ましい。
本反応は触媒を使用しなくても実施できるが、活性白土
、リンタングステン酸又はホウ酸類を触媒として使用し
て実施するのが、収率向上の観点から好適である。
ホウ酸類としては、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ
酸及び無水ホウ酸等を挙げることができる。
触媒の使用量は広範囲に変えうるが、十分な反応速度を
うるにはO−ヒドロキシ安息香酸エステルに対して0.
0001重量%以上の使用が望ましく、好適なのは0.
001〜5.0重量%である。
本発明の方法によって得られるジヒドロキシ安息香酸エ
ステルは、出発物質に対応した両式(2)及び(3)で
表わされるものである。
反応生成物の分離は、公知法に準じて、例えば反応液を
冷却し、多くの場合触媒を除去後に反応液を蒸留に付す
ることにより、容易に行なうこと偵☆ができる。
回収した未反応のO−ヒドロキシ安息香酸エステル、ケ
トン等は循環使用することもできる。
ジヒドロキシ安息香酸エステルは医薬品の中間体として
有用である。
次に本発明の方法を実施例によってさらに具体的に説明
する。
しかし、以下の実施例は本発明の方法を限定するもので
はない。
以下の実施例で使用した4−メチル−2−ペンタノン・
パーオキサイドは、次のような方法によって台底したも
のである。
30%H2O2水4Fl(0,397モル)及び85%
H3PO430グを混合攪拌しつつ20〜25℃で4−
メチル−2−ペンタノン28f((0,28モル)を添
加し、約10分間攪拌したのち混合物を静置し、過酸化
物層を分取し、炭酸カルシウムで中和し、濾過して試料
とした。
活性酸素量11.3%。
実施例 1 攪拌機、温度計、環流冷却器を備えたフラスコにサリチ
ル酸メチル15.16P(99,74ミ1,1モル)と
4−メチル−2−ペンタノン・パーオキサイド1、O:
l’(P=7.21)を仕込み、反応液をかきまぜなか
ら160°Cで210分間反応させた。
反応生成物の分析はガスクロマトグラフで行ない、2・
3−ジヒドロキシ安息香酸メチル0.0!1(0,30
ミリモル)と2・5−ジヒドロキシ安息香酸メチル0.
08P(0,48ミ1,1モル)を得た。
これらのジヒドロキシ安息香酸メチル類の収率は下記の
定義に基づくパーオキサイド基準(以下同様)でl00
7%であった。
比較例 1 還流冷却器を下向き冷却器に代えたほかは実施例1と同
様の反応器にサリチル酸メチル1581P(104,0
3ミlJモル)、60%過酸化水素水0.395 P(
6,97ミリモル)及び酢酸エチル50rI′Llを仕
込み、フラスコを110℃の油浴に浸し、反応液をかき
ませながら酢酸エチルと水を留出させた後、下向き冷却
器を還流冷却器に代え、170℃で36060分間反応
た。
その結果、2・3−ジヒドロキシ安息香酸メチルO,0
O17S’(0,01ミリモル)と2・5−ジヒドロキ
シ安息香酸メチル0.0035P(0,02ミ’Jモル
)を得た。
ジヒドロキシ安息香酸メチル類の収率は0.4%であっ
た。
実施例 2 実施例1と同様な反応器にサリチル酸メチル30.02
1(197,0ミリモル)、4−メチル2−ペンタノン
・パーオキサイド2.011(P=14.18)、水沢
化学■製活性白土VH0,03Pを仕込み、このフラス
コを120℃の油浴に浸し、反応液をかきまぜながら6
0分間反応させた。
その結果、2・3−ジヒドロキシ安息香酸メチル0.6
131(3,65ミリモル)と2・5−ジヒドロキシ安
息香酸メチル0.954f(5,68ミIJモル)を得
た。
ジヒドロキシ安息香酸メチル類の収率は65.8%であ
った。
実施例 3 実施例1と同様な反応器にサリチル酸メチル30.87
P(203,1ミリモル)、4−メチル−2−ペンタノ
ン・パ・−オキサイド2.78P(PI3.65)、リ
ンタングステン酸(林純薬工業■製品、P2O5・24
WO3・nH2O)0.141を仕込み、このフラスコ
を100℃の油浴に浸し、反応液をかきまぜながら60
分間反応させた。
その結果、2・3−ジヒドロキシ安息香酸メチル0.8
69P(5,17ミリモル)と2・5−ジヒドロキシ安
息香酸メチル0.842P(5,01ミ’Jモル:を得
た。
これらのジヒドロキシ安息香酸メチル類の収率は51.
8%であった。
実施例 4 サリチル酸メチル30.28P(199,2ミリモル)
、4−メチル−2−ペンタノン・パーオキサイド2.8
6f(P=20.21)、無水ホウ酸0、18 fを仕
込み、120℃で60分間実施例1と同様に反応させ、
2・3−ジヒドロキシ安息香酸メチル0.553? (
3,29ミリモル)と2・5ジヒドロキシ安息香酸メチ
ル0.976f(5,81ミリモル)を得た。
ジヒドロキシ安息香酸メチル類の収率は45.0%であ
った。
比較例 2〜10 実施例1と同様の反応器にサリチル酸メチル15.20
P(100,00ミリモル)、4−メチル−2−ペンタ
ノン・パーオキサイド1.0OP(P7.06)と第1
表に示す触媒を添加して、130℃で180分間反応さ
せた。
反応結果を第1表に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次式(1)で表わされるO エステル ヒドロキシ安息香酸 〔ただし、式(1)中のRは、C1〜4の直鎖又は分岐
    状のアルキル基を示す。 〕を、ケトン・パーオキサイドで酸化することを特徴と
    する次式(2)及び(3)で表わされるジヒドロキシ安
    息香酸エステルの製法。 〔ただし、式(2)及び(3)中のRは、前記と同一
    の意味を有する。 〕。2 次式(1)で表わされる0−ヒドロキシ安息香
    酸エステル 〔ただし、式(1)中のRは、C1〜4の直鎖又は分岐
    状のアルキル基を示す。 〕を、ケトン・パーオキサイドで酸化するに当り、触媒
    として活性白土、リンタングステン酸又はホウ酸類を用
    いることを特徴とする次式(2)及び(3)で表わされ
    るジヒドロキシ安息香酸エステルの製法。 〔ただし、式(2)及び(3)中のRは、前記と同一の
    意味を有する。 〕。
JP51005846A 1976-01-23 1976-01-23 ジヒドロキシ安息香酸エステルの製法 Expired JPS5828268B2 (ja)

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