JPS5828200B2 - 流体移送用荷役腕 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は流体荷役腕に関し、更に詳細には、沖合の施設
とタンカーその他の船舶との間で流体を移送する為の関
節により伸縮自在な荷役腕に関するものである。

沖合の油井やガス井から石油や天然ガスを採取すること
が最近、石油産業の大きな仕事となり、採取した流体を
岸の精製施設や貯蔵施設に移送するための手段に対する
関心が広まり研究が盛んになって来た。

多くの場合この目的のためにパイプラインを用いるが、
水深の深い海底の油井やガス井が次第に多くなり、その
場合は、容量の極めて大きなタンカーを用いるのが最も
実用的且つ効率的な移送方法であり、パイプラインは費
用がか＼り過ぎるか建設が困難である。

従来の荷役施設には、荷役時にタンカーを撃留する固定
の撃留ブイ又は浮体プラットフォームのような流体取扱
い装置を含むものがある。

浮体プラットフォームには多数の可撓性ホースを接続し
てタンカーに流体を移送する。

タンカーのマニホールドに接続するために可撓性ホース
をタンカーがピックアップするのを補助するはしけを用
意する必要がある。

そのようなものは補助のはしけを要するばかりでなくタ
ンカーの移動により可撓性ホースが損傷する可能性があ
る。

本発明は、第１の流体取扱装置から第２の流体取扱装置
へ流体を移送するための荷役腕であって、両流体取扱装
置の相対的な移動に対処し得るものである。

本発明は、従来の技術の欠点を解決するため、塔その他
の適当な垂直な支持構造をプラントフオームその他の第
１流体取扱装置の上に据付け、鉄塔の頂部に略水平な支
持ブームの一端を枢着するものである。

支持ブームに取りつけた垂直管組立体は１対の上側剛性
導管部材と１対の下側剛性導管部材とを含むものである
。

上側導管部材の上端は支持ブームに枢着し、上側導管部
材の下端はそれぞれ対応する下側導管部材の上端に枢着
されている。

導管組立体およびその中の流体の重量を支持するための
支持ケーブルを下側導管の下端に連結し、ブームと第２
の流体取扱い装置との相対的な移動に応じて導管部材を
上下させる。

上側導管部材の上端の間の枢動連結、および下側導管部
材の上端と上側導管部材の下端との間の枢動連結により
第２流体取扱い装置と支持ブームとの間の相対運動が可
能となっている。

第２の流体取扱装置が上下動する時にも第２流体取扱装
置と下側導管部材の下端と間の相対運動が常時実質的に
零であるように運動補償手段が設けられている。

流体移送手段が第１流体取扱装置と上側導管部材の上端
との間に設けられている。

以下図面を参照しりＳ本発明の実施例を詳細に説明する
。

本発明による関節式流体荷役腕は、プラットフォーム１
２の頂部に据えつけた塔その他の適当な垂直支持構造体
１０（第１図）が鉄塔１０に内側端を枢着した略水平な
ブーム１４を有するものである。

ブーム１４の外端とタンカー１８との間は荷役腕の関節
式垂直部分１６で結ぶ。

関節式垂直部分１６の上端に連結した骨組立体２０はブ
ーム１４全長に延在し塔１０およびプラットフォーム１
２に沿って下降し流体源（図示せず）に達している。

液圧式の引張り装置２２およびケーブル２３（第１図乃
至第４図）がタン力が海上で動いている間、荷役腕の関
節式垂直部分１６の重量を支持する。

引張り装置２２は浮動構造体から懸吊した重い荷重を支
持するのに広く用いられる型式のもので、この普通に用
いられる装置の詳細は本発明の一部ではない。

利用できる引張装置の一例を挙げれば、米国カリフォル
ニア州オークランド市のラカー・シャファー社（Ｒｕｃ
ｋｅｒ ５ｈａｆｆｅｒＣｏｒｐｏｒａｔ ｉｏｎ ）
製の「ツイン８０」型がある。

荷役腕の関節式垂直部分１６は１対の上側導管部材２６
ａ 、２６ｂ（第２図）を有し、その上端は旋回接手２
９ａ、、２９ｂを介して対応するエルボ２７ａ、２１ｂ
に連結されている。

エルボ２ｒａ、２ｒｂはそれぞれ旋回接手３２ａ、３２
ｂを介して対応するエルボ３１ａ、３１ｂに連結されて
いる。

エルボ３１ａ、３１ｂはそれぞれ液圧その他の遠隔操作
可能な管連結装置３４ａ、３４ｂを介して対応する管２
０ａ 、２０ｂに着脱可能に連結されている。

管連結装置３４ａ、３４ｂはそれぞれ支持部材３ｒａ、
３ｒｔ）（第２図および第６図）を介して支持架台３６
に固着され、又管連結装置相互は水平な支持部材４０に
より固着されている。

連結装置３４ａ 、３４ｂはそれぞれエルボ３１ａ、３
１ｂの端に固着され、荷役腕の垂直部分１６を支持して
いるが、管連結装置を作動させると、管２０ａ 、２０
ｂとの連結が解除される。

支持架台３６はブーム１４の１対の支持レール４２ａ
、４２ｂの中に摺動可能になっており（第２図）、連結
装置３４ａ 、３４ｂを管２０ａ。

２０ｂから切り離した時、荷役腕の垂直部分１６全体と
架台とは一体としてレール４２ａ 、４２ｂに沿って塔
１０の方へ動かすことができ、塔１０に引き寄せた時垂
直部分１６の手入れや修理を行うことができるようにな
っている。

例えば、垂直部分１６の各接手部のバッキングの取換え
が必要である。

架台３６に連結したケーブル４４（第１図および第５図
）を用いて架台を塔１０へ引き寄せることができ、手入
れや修理が終った時プーリー４６に巻き掛けたケーブル
４５を用いて架台をブーム１４の外端に戻すことができ
る。

支持架台３６には又、ハンガー４８が連結され、該ハン
ガーにより液圧作動の管固定装置４９の雌部分４９ａと
多数の案内プーリー５２〜５６が支持されている（第２
図乃至第６図）。

ハンガー４８はクレビス状の支持部材５１を有し、該支
持部材５ｒは上端がｌ対の耳５８ａ 、５８ｂにピン５
９により枢着されている。

耳５８ａ 、ｓａｂは溶接その他により支持架台３６の
下面に固着されている。

支持部材５１はピン６０により１対の垂直な帯板６３ａ
、６３ｂに枢着されている。

ハンガ−４８全体は縦軸線Ａを中心に枢動自在であり、
垂直帯板６３ａ 、６３ｂは横軸線Ｂを中心に枢動自在
である 第５図および第６図）。

プーリー５３．５４はそれぞれ１対の耳６６（第６図で
はその片方のみが見える）およびピン６γａ、６７ｂに
より垂直帯板６３ａ 、６３ｂに連結されている。

耳はそれぞれの対応する帯板に溶接その他の方法で固着
されている。

ブーＩＪ−５５，５６は各々１対の耳ｒ４およびピンｒ
５ａ、ｒ５ｂにより垂直帯板６３ａ 、６３ｂに連結さ
れている。

架台３６は、各々半円形断面のピストンロッド８３ａ、
８３ｂを有する１対の液圧シリンダ８２ａ、８２ｂ（第
６図）により水平ブーム１４の外端の作業位置（第５図
）にロックされる。

液圧シリンダ８．２ａ、８２ｂに付勢すると、そのピス
トンロッド８３ａ 、８３ｂが伸張して架台３６の後縁
（例えば第５図の３６ｂ）と係合し、架台が塔の方へ移
動するのを阻止する。

シリンダのピストンロッド８３ａ 、８３ｂが収縮する
と、架台はレール４２ａ、４２ｂに沿って塔まで自由に
移動し得る。

ケーブル２３は架台３６のプーリー５２のまわりを通っ
て下降し案内ブーＩＪ−５３，５４およびブーＩＪ−５
５，５６の間を通って最後に液圧固定装置の雌部分４９
ａの孔を貫通して固定装置の雄部分４９ｂに達している
。

固定装置の雄部分４９ｂを雌部分４９ａの中に引込み液
圧流体を入口６４（第６図）から固定装置の雌部分に供
給すると固定装置の画部分４９ａ、４９ｂは互にロック
される。

液圧代休を入口６５から雌部分に供給すると、雄部分４
９ｂはロックを解除され、雌部分４９ａの下端から自由
に下降することができる。

荷役腕の関節により伸縮可能な垂直部分１６の下半分は
、１対の下側導管部材６８ａ 、６８ｂ（第２図乃至第
４図）を有し、その各々は上端が旋回接手ｒＯａ、ｒＯ
ｂにより対応する上側導管部材２６ａ 、２６ｂの片方
の下端に連結されている。

導管部材６８ａの下端は旋回接手ｒ３ａによりエルボｒ
２ａに連結されている。

エルボ１２ａは旋回接手ｒ６ａにより雄の連結具６２に
接続し、下側導管部材６８ｂは旋回接手ｒＯｂ、ｒ３ｂ
。

ｒ６ｂおよびエルボ７２ｂを介して上側導管部材２６ｂ
の下端に連結されている。

荷役腕の関節式垂直部分１６は液圧引張装置２２および
ケーブル２３（第１図）により第１図にまず収納位置（
収縮状態）に偏倚されている。

雄の連結具６２（第２図）の下端につないだ索ｒｒを用
いて連結具６２を雌の連結具ｒ８の中の引込み流体密な
作業位置へ引き入れる。

雌の連結具ｒ８はタンカーのマニホールド（図示せず）
に直接取りつけるか他の部材を介して連結され、従って
船倉とタンクと連通している。

索ｌｒの下端はウィンチ８０のまわりに巻きつけられ、
引張装置２２による上向きの偏倚力に打勝つ下向きの力
を雄の連結具６２に与える。

荷役腕の関節式垂直部分２１６は平常は収縮位置（第７
図）を取る。

引張装置２２およびケーブル２３（第１図）が常時上向
きの一定の力を雄の連結具６２に加え固定装置４９の雄
の固定部分４９ｂを雌の固定部分４９ａの中に引込むか
らである。

タンカー１８が荷揚げ荷おろし位置に来ると、索γｔの
下端をウィンチ８０に結びウィンチで巻上げる。

索の張力がケーブル２３による上向きの力に打勝つと、
雄の連結具６２が引き下げられて雌の連結具ｒ８の中に
入る。

引張装置２２は常時ケーブル２３に上向きの一定の力を
加えているから、索ｒｒには常に張力がかつている。

従って連結具６２はタンカーの上下動に従って上下に動
き、荷役腕をタンカーに対し、全く損傷を生じることな
く滑らかに且静かに着脱することができる。

雄の連結具６２を雌の連結具ｒ８に固着してしまうと、
旋回接手２９ａ 、２９ｂ 、 ｒＯａ、ｒＯｂ。

ｒ３ａ 、ｒ３ｂにより、導管部材２６ａ 、２６ｂ
。

６８ａ 、６８ｂがタンカーの運動に応じ、て上下に動
くことができ、タンカーの塔１０およびブーム１４に相
対的な揺れや横方向への移動に対処できる。

旋回接手３２ａ 、３２ｂ 、ｒ６ａ 、ｒ６ｂにより
導管部材および連結具６２は塔１０に対し縦方向に進退
するタンカーの移動に対処することができる。

更に、連結具６２．ｒ８は円筒形をなしているから、タ
ンカーは連結具６２．γＢの縦軸線を中心に揺動するこ
とができる。

このように、タンカーとブーム１４および塔１０とは相
対的にユニバーサルな運動をすることが可能である。

荷役腕の垂直部分１６のピン５９（第６図）により、バ
ンガー４８は摺動可能な支持架台３６に対し横に揺動可
能であり、従ってバンガー４８およびケーブル２３は連
結具６２の横方向の動きに常時追随することができる。

同様に、ピン６０（第６図）により、バンガー４８およ
びケーブル２３はタンカーの塔１０に対し進退する運動
によるタンカーとの角度変化に追随することができる。

従って、ケーブル２３はプーリー５２と雄の連結具４９
ｂとの間に常に直線をなして延在する。

接手の流体シール取換その他の手入れや修理が必要な場
合、垂直部分１６（第２図）を管連結装置３４ａ 、３
４ｂで管２０ａ、２０ｂから切り離す。

液圧シリンダ８２ａ 、８２ｂを先づ作動させてピスト
ンロッド８３ａ、８３ｂ（第５図、第６図）を収縮した
後、管連結装置３４ａ 、３４ｂを切り離す。

架台３６および垂直部分１６をケーブル２３により塔１
０（第１図）へ引寄せる。

垂直部分１６の接手その他の部分、架台３６、又は管連
結装置３４ａ 、３４ｂの手入れ又は修理を終ると、架
台をブーム１４の外端へ引き戻す。

管連結装置３４ａ 、３４ｂを連結し、架台を液圧シリ
ンダー８２ａ、８２ｂにより再ロックする。

以上のように本発明は２つの流体取扱手段相互の流体移
送に用いるための新規な関節式流体荷役腕を提供するも
のである。

荷役腕は第１の流体取扱い手段に取りつけ、荷役腕と第
２流体取扱い手段との間の相対運動を零に維持するため
の運動補償手段を備えている。

架台を、第１流体取扱い手段に連結したブームに沿って
移動可能に設け、荷役腕を手入れのために第１流体取扱
い手段へ引き寄せ得るようにしている。

これにより、ブームの外端に取りつけた荷役腕を手入れ
するために作業用ボート、クレーン等を用意する必要が
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の関節式流体荷役腕の側面図であり、タ
ンカーに連結した作業位置にある状態を示す。 第２図は、第１図の荷役腕の一部の拡大斜視図であり、
荷役腕の垂直部分の詳細を示す。 第３図は、第１図の荷役腕の一部の側面図であり、伸張
した状態を示す。 第４図は、第３図に示す荷役腕の一部の正面図。 第５図は第３図の荷役腕の一部の拡大部分側面図。 第６図は第５図に示す荷役腕の一部の正面図。 第７図は第４図と同様の正面図であるが、荷役腕を収納
状態（収縮位置）で示す。 １０・・・・・・垂直支持構造（塔）、１２・・・・・
・プラットフォーム、１４・・・・・・ブーム、１６・
・・・・・垂直部分、１８・・・・・・タンカー、２０
・・・・・・骨組立体、２２・・・・・・液圧引張装置
、２３・・・・・・ケーブル、２６・・・・・・上側導
管部材、３６・・・・・・支持架台、４８・・・・・・
ノ＼ンガー６８・・・・・・下側導管部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 荷役ステーションとタンカーとの間で流体を移送す
   るための、且つ、上記荷役ステーションに設けられた塔
   １０、該塔に旋回回能に取りつけられたブーム１４、該
   ブームに支持された少くとも１対の剛性の流体導管２０
   ａ、２０ｂ、および関節式の垂直管組立体１６を備え、
   該垂直管組立体は少くとも２対の関節式に連結された導
   管部材２６ａ 、２６ｂ 、６８ａ 、６８ｂから成り
   、該導管部材の上側の１対の導管部材２６ａ、２６ｂの
   上端が上記流体導管２０ａ、２０ｂの先端に枢着され、
   下側の１対の導管部材６８ａ 、６８ｂの下端が雄の流
   体連結具６２に枢着され、該雄の流体連結具はタンカー
   １８に設けられた雌の流体連結具に連結されるようにな
   されている流体移送用荷役腕において、上記ブーム１４
   に摺動可能な支持架台３６が設けられ、１対の管連結装
   置３４ａ。 ３４ｂが上記支持架台３６に取りつけられて上記流体導
   管２０ａ 、２０ｂの先端を上記の関節式の垂直管組立
   体１６の上端に連結し、液圧引張装置４８が上記支持架
   台に取りつけられ、該液圧引張装置の索２３が上記雄の
   流体連結具６２に連結され該雄の流体連結具６２を支持
   し、さらに該雄の流体連結具６２を上記雌の流体連結具
   ｒ８の上で垂直方向に位置決めする装置γγ、８０が設
   けられていることを特徴とする流体移送用荷役腕。 ２、特許請求の範囲第１項の流体移送用荷役腕において
   、上記の垂直方向位置決め装置γｒ、８０は、上記タン
   カーに取り付けられたウィンチ８０であり、該ウィンチ
   の索γγが上記雌の流体連結具γ８を貫通して上記雄の
   流体連結具６２に連結されているもの。 ３ 特許請求の範囲第１項の流体移送用荷役腕において
   、上記液圧引張装置４８が上記支持架台３６にバンガー
   ４８によりユニバーサルに連結されているもの。 ４ 特許請求の範囲第３項の流体移送用荷役腕において
   、上記支持架台３６に支持されたプーリー５２に巻掛け
   られたケーブル２３が上記塔１０まで延在し、上記索γ
   γに上向きの力を加えているもの。 ５ 特許請求の範囲第１項の流体移送用荷役腕において
   、上記支持架台３６は上記ブーム１４先端にロック装置
   ８２ａ 、８２ｂによりロックされるもの。 ６ 特許請求の範囲第５項の流体移送用荷役腕において
   、上記ブーム１４に支持されたレール部材４２ａ 、４
   ２ｂが上記支持架台３６を摺動可能に支持しているもの
   。 γ 特許請求の範囲第５項の流体移送用荷役腕において
   、上記ロック装置８２ａ 、８２ｂは、上記ブーム１４
   に取りつけられた液圧シリンダを有し、該液圧シリンダ
   のピストンロッド８３ａ 、８３ｂが上記支持架台に係
   合し、又係合を解除するよう進退するもの。 ８ 特許請求の範囲第７項の流体移送用荷役腕において
   、上記流体導管２０ａ 、２０ｂの先端を上記管連結装
   置３４ａ 、３４ｂから分離し、上記支持架台３６のロ
   ックを解除し該支持架台３６および上記垂直管組立体１
   ６を上記ケーブル２３により後退させた時、上記ブーム
   １４は上記塔１０に対し、垂直方向に揺動し得るよう鉄
   塔１０に枢着されているもの。