JPS5828170B2 - ドラムヨウミツペイブタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 鋼製容器業界では、工業製品の船積や貯蔵に用いられて
いる鋼ドラムの製造に使用する材料のコストを削減する
ため、かなりの努力を払っている。

もちろん、容器の肉厚を減少することはかなりの節約と
なるであろう。

がしかし、そのためにドラム構造においては壁の強度が
極めて危険になる個所がある。

その危険性のひとつは、ドラム壁面に恒久的に挿入され
るドラム密閉蓋の付近の容器壁部である。

その密閉蓋は多くの場合、回りに弾性シール・ガスケッ
トを具えためねじ筒形ネック（頚部）及び下端を囲み横
方向に延びた多角形のベース、を具えた鋼製のブツシュ
あるいはフランジで横取されている。

容器壁の穿孔部分がフランジのネックとベースの上にな
り、フランジ・ネックのねじ切りされていない上部が回
りのドラム材の上で外側にビート形成されてフランジを
恒久的に固定する。

閉鎖プラグをねじ嵌合させ、その上に濫用防止のドラム
・シールを施して、密閉蓋を完成する。

密閉蓋フランジの近辺のドラム材の剛性が低下するので
、結局、フランジとドラム材の間では回転トルクに対す
る抵抗が低下する。

ということは容易に理解できよう。

密閉蓋プラグ（密栓）の適正な着脱のために高いトルク
抵抗が良好な密閉蓋性能の点で重要であるため、薄肉ド
ラムの挿入フランジのトル久特性を改善するため色々な
努力がなされてきた。

従来この種の試みは大部分が、フランジの近辺のドラム
材部分の上に乗って必要な強度を確保する適当な補強つ
ば、を具えることを狙いとしたものであった。

この方法は機能的には妥当であるが、コスト増を伴なう
ので好ましくない。

以下に述べる本発明は、追加の補強部品及びそれに伴う
費用を要することなく、密閉蓋と容器壁との接合部にお
いて必要なトルク抵抗を得ようとするものである。

ドラム材がフランジのネックとベースを囲みかつその上
に密接し更にフランジ・ベースの露出外縁の十分下に延
びるように構成する方法で上記の目的を遠戚した。

このドラム材構成によりフランジ・ベースの外周がドラ
ム材型押部の中に完全に埋封されるので、型押部が著し
く彎曲されない限りフランジと容器の間の相対的な回転
運動は生じない。

フランジ・ベース回りのこの特殊なドラム材構成と以下
に述べる本発明のその他の特色により、ドラムの密閉蓋
が著しく改善され、特に薄肉ドラムのフランジの耐トル
ク特性が改善された。

従って、本発明の主目的は薄肉鋼ドラム用の斬新にして
改良されたねじ密閉蓋構造を提供することにある。

別の目的は、優れた耐トルク特性を有する斬新にして改
良された薄肉ドラム用挿入フランジ、を提供することに
ある。

更に別の目的は、通例ドラム被覆の硬化の際に当面する
高温の劣化作用に対してフランジ・ガスケットのシール
効果が保護されるような薄肉ドラム用密閉蓋を提供する
ことにある。

別の目的は、改良された濫用防止効果を有する上乗せド
ラム・シールを含むドラム用密閉蓋構造を提供すること
にある。

初めに本発明の環境全般を考え、一般に工業用液体製品
の船積と貯蔵に用いられている５５ガロン入り鋼ドラム
１、を非限定的な１例として第１図に示す。

図示のこの特定のドラム構造においては、ドラムの中味
の充てん及び小出しを容易にするためドラム・ヘッド２
に一対のねじ密閉蓋を具えている。

通例この２つの密閉蓋は寸法が異なり、一方が例えば５
０ミリ、他方が２０ミリ、であるが両者は実質的に構造
が同じである。

さて、このドラム密閉蓋アッセンブリの構造を更に詳細
に述べると、密閉蓋のブッシングあるいはフランジ５は
、筒形外面７を有する立上りネック（頚部）６、及び密
閉蓋プラグ４のねじ込み受は用のめねじ８、を具えてい
る。

ネック６の最下端は、内隅１２においてネック外面７に
結合された上面１１と下面１０を有し横方向に延びる多
角状のベース９、によって囲まれている。

このベースの外縁１３は ８つの平部１４と８つの先端
１５を有する８角形の形に形成されている。

上向１６と下隅１７はベース縁１３の接合部にそれぞれ
上ベース面と下ベース面が形成されている。

弾性シール・ガスケット１８が内隅１２におけるフラン
ジ・ネックの下端を囲んでいる。

上述の密閉蓋フランジを容器壁面に適当に形成された開
口に挿入するため、周囲ドラム材１９を自由縁２１に終
端する上向きに延伸されたネック２０に成形する。

第３図に明示しである通り、フランジ・ネックのねじ切
りされていない上部は半径方向外側に彎曲して丸められ
たビード２２を形成している。

ビード２２はドラム材のネックの上部を囲んでネック自
由縁２１に接し、２３の位置に示しであるようにネック
の外面と接触する。

ドラム材ネック２０の上部は、ネック縁２１をビード２
２の内面に接して確実に着座させるため、半径方向外側
に拡げられている。

ネック２０の下端は、フランジ内隅１２に隣接する部分
の中にガスケット１８を密閉する凸形輪郭の外面を有す
る輪形ポケット２４に始まり横方向に延びるドラム材型
押部へと延びている。

このドラム材型押部は引続き半径方向外側に延びて扁平
部２４ａとなりフランジ・ベース９の上に乗り、下向き
に延びる８角形の壁２５に終端している。

壁２５はフランジ・ベースの上向１６に接して圧伸され
ており、フランジ・ベース下方におおむね垂直に延びて
丸め部２６に至り、此所で横方向に延びる周囲ドラム材
１９と合している。

不可避のスプリングバック（戻り）によりフランジ・ベ
ース下隅１７に近接して極めて小さなすきまがある他は
、型押壁部２５はベース縁１３に密接しており、ドラム
材１９の上面がフランジ・ベース下面１０の下方へ垂直
に変位する個所まで延びている。

ドラム材型押部をこのように形成すると、フランジとド
ラム材との間の相対的な回転運動に対する抵抗が著しく
増す。

この点で、フランジ・ベース下面１０とドラム材上面と
の間の垂直変位がドラム材金属の厚さのほぼ２倍の場合
に最適の結果が得られる。

第２図に見られる通りフランジ・ベース１０の極めて小
さな回転運動は、型押壁部２５に８角の先端１５を埋封
することによって直ちに阻止される。

更に、ドラム材のネック縁２１に加わる圧縮力により、
この耐トルク嵌合にある程度の剛性が与えられ、垂直方
向の遊動がいっさい排除される。

ドラム材型押部の著しい歪みの場合にのみ上述のトルク
抵抗が無効になる。

本書に述べた密閉蓋構造のもうひとつの利点は、仕上っ
たドラムがドラム内部のラッカー硬化のために必要な高
温焼成サイクルを受ける時にフランジ・ガスケット１８
の劣化を防止する、という相対的な能力を持っているこ
とである。

ガスケットが比較的厚い断面の中に閉鎖されるので、高
熱条件におけるガスケットの弾性の破壊が抑制される。

別の利点は第４図に示す通りである。

同図のフランジ５は、フランジ・ビード２２に対するシ
ール用として４ａの位置にガスケットを具えた閉鎖プラ
グ４を具えている。

漏れを完全に防止し、かつみだりにいじられないように
するため、金属製のドラム・シール２７をプラグ４に施
し、下のドラム材に恒久的に固定する。

シール２７は上面部２８を有し、これから筒形のスカー
ト２９が垂下し最下端の自由縁３０に終っている。

シール・ガスケット３１はドラム・シール内において上
面部とスカートの分岐点に配設されていてフランジ・ビ
ード２２に接合する。

ドラム・シール２７は、フランジ・ビード２２の下でス
カート２９をドラム材ネック２０に密接させてひだ付け
する方法で施す。

シールのスカートをこのように形成すると、先に露出し
ていたスカートの自由縁３０がガスケットによって効果
的にシールドされポケット２３をドラム材の型押剖の中
に閉鎖する、ということが容易に理解できよう。

シール・スカート縁とその下のドラム材との間のこの特
殊な関係は、ねじ回しの如き器具が入り込めないように
スカート縁がシールドされているので無断でいじろうと
しても成上されるという利点を持っている。

多角形のドラム用密閉蓋について本発明を説明したが、
本発明は非円形の耐トルク構成を利用したいかなる容器
あるいはタンクの密閉蓋にも同様に良好に適用できる、
ということを銘記すべきである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の密閉蓋を具えた鋼ドラムの部品分解斜
視図、第２図は本発明に基く密閉蓋構造の上部平面図、
第３図は、第２図の３−３線上の方向に見た拡大断面図
、第４図は、第３図と同様な図でありプラグとドラム・
シールが含まれている。 １・・・鋼ドラム、４・・・閉鎖プラグ、５・・・フラ
ンジ、６・・・ネック、８・・・めねじ、９・・・フラ
ンジ・ベース、１８・・・ガスケット、２０・・・ドラ
ムネック、２２・・・ビード、２７・・・シール、２９
・・・スカート、３１・・・シール・ガスケット。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 閉鎖プラグを受けるようになされためねじ式立上り
   筒形頚部を備える金属製閉鎖フランジと、該フランジの
   頚部の最下端を囲み横方向に延びる非円形ベースと、前
   記フランジ頚部をしつかりとり囲み前記フランジ・ベー
   スに着座する弾性シール。 ガスケットとを有し、前記フランジは前記フランジ頚部
   に近接してそれを囲む立上りつばと前記頚部の下端から
   横方向に延び、前記フランジ・ベスの上に重なるドラム
   材型押部とを備える金属容器壁開口内に収められ、該型
   押部は前記フランジ・ベースの端壁を接近して囲む下方
   に垂下する壁を有し、前記フランジ頚部の上端は前記壁
   開口つばの最上端を包むよう外側に彎曲している容器密
   閉蓋セットにおいて、外側に彎曲するガスケット閉鎖手
   段２４が前記つば２０のベースに形成され、型押部２４
   ａへと延び、濫用防止シール２７が設けられ、該シール
   ２７は前記フランジに固着され最下端の自由縁３０で終
   端する垂下スカート２９によって囲まれた円形の上面剖
   ２８を有し、該スカート２９の下部が半径方向内方に曲
   げられて前記つばと係合し、前記自由縁が前記ガスケッ
   ト閉手段２４に近接して配設されていることを特徴とす
   る容器密閉蓋セット。