JPS5827730Y2 - エア−ポツトのエア−ポンプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエアーポットのエアーポンプ装置に関するもの
である。

一般にエアーポットは、第１図に示すごとく、エアーポ
ット本体１の上端部に開閉自在に設けられた蓋体２の内
部にエアーポンプ装置３を内蔵し、このエアーポンプ装
置３を押体４によって圧縮させることにより、加圧空気
を中栓５を介して中瓶６内に送り込み、その空気圧によ
って中瓶６内の液体を外部に注出するようになっている
。

上記エアーポンプ装置３は、従来ではブロー成形品から
なるベローズ本体７の上下端部にそれぞれ上板８および
下板９を溶着することによって構成していたが、とくに
上板８との一溶着作業はベローズ本体７の内側から行な
われなければならないため、極めて作業性が悪く、シか
も上板８とベローズ本体７との溶着部分の溶着不良や位
置ズレをきたし、空気漏れを起こすという欠点があった
。

そこで、ベローズ本体７と上板８とを一体にブロー成形
したものも提案されているが、この場合にはブロー成形
上、上板部分が薄肉となるため、押体で押圧したときに
ベローズ本体が均一に圧縮されず、空気の吐出効率が悪
いという欠点がある。

本考案は上記従来の欠点に鑑みてなされたもので、組立
が容易で、空気漏れ等の不具合がなく、がつ空気吐出効
率の良好なエアーポットのエアーポンプ装置を提供する
ことを目的とする。

以下、本考案を一実施例である添付図面にしたがって説
明する。

第２図は本考案にかかるエアーポンプ装置Ａを蓋体１０
の内部に収納した状態を示し、１１は押体、１２はキャ
ップ、１３はスプリング、１４はフックレバーで、これ
らは従来と同様のものである。

エアーポンプ装置Ａはブロー成形品からなるベローズ本
体１６とこのベローズ本体１６の上端部に取付けられる
上板２５とからなり、内部に復帰スプノング１５を収納
した状態で上記ベローズ本体１６の下端部は蓋体１０の
底板を兼ねる下板３３上面に固定されている。

この固定は、ベローズ本体１６の下端彎曲部１７を下板
３３のリプ３４外周に嵌合するだけでもよいが、嵌合後
、ベローズ本体１６の下端周縁部１８を下板３３の上面
に溶着すれば、固定はさらに確実となる。

なお、下板３３には空気吐出孔３６を有するバッキング
３５が嵌着されており、このパツキン３５は図示しない
中栓に圧接するようになっている。

ベローズ本体１６の上端部には、第３図に示すごとく他
の谷部１９より小径でかつ台形状の最上谷部２０が形成
され、その上部には他の山部２１より小径な最上山部２
２が形成され、さらにその上部には微小な山２４を有す
る余剰部２３が形成されている。

この余剰部２３は、ベローズ本体１６を複数個連結状態
でブロー成形し、各々切り離すときの切断スペースを確
保するため、および上板２５をベローズ本体１６に取付
けるときの把手の役目をするものである。

上板２５は、その中央に空気孔２６を有するとともに、
その周縁にキャップ１２と遊嵌合する筒部２７を突設し
、この筒部２７の外周にパツキン２８を嵌着しである。

上板２５の外周部にはっは部２９を有し、このつば部２
９の先端がベローズ本体１６の最上山部２２に嵌合する
とともに、つば部２９下面が上記最上山部２２と最上谷
部２０との間の上面に当接する。

上記つば部２９の下部には、これと隣接して上記最上谷
部２０の内径ａより若干大きい外径すを有する凹溝３０
が形成され、この凹溝３０の下部に全周あるいは部分的
に突出部３１が形成されている。

上板２５の下部には、下端外径Ｃが最上谷部２０の内径
ａより小さくかつ上記凹溝３０にかけて漸次大径となる
テーパ部３２力く形成されている。

上記上板２５をベローズ本体１６の上方より嵌合させる
と、テーパ部３２と最上谷部２０とが摺接して最上谷部
２０は徐々に拡張される。

そして、上板２５を下方に押圧しながら余剰部２３を持
って引張り上げると、最上谷部２０はテーパ部３２上端
の突出部３１を乗り越えて凹溝３０に嵌合するとともに
、つば部２９が最上山部２２に嵌合する。

とくに、最上谷部２０の内径ａは凹溝３０の外径すより
小さく設定されているので、最上谷部２０は凹溝３０に
圧着嵌合するとともに、突出部３１によって最上谷部２
０は凹溝３０から抜は止めされかつ最上谷部２０がつば
部２９下面に押し付けられるため、上板２５とベローズ
本体１６との間に空気漏れは全くない。

一般に、ベローズ本体１６をブロー成形したとき、谷部
の方が山部よりも厚肉になるため、谷部の強度は大きく
、またベローズ本体１６を伸縮させたとき、山部の直径
は変化するが谷部の直径は変化しないという性質がある
。

本考案はこのような性質を利用して、強度が大きく寸法
変化のない最上谷部２０を凹溝３０に強制嵌合させるこ
とにより、単なる嵌合のみで十分な密封性を得ることが
できるようにしたのである。

なお、上記実施例では、ベローズ本体１６の下端部を下
板３３上面に溶着したものを示したが、これのみに限ら
ず、例えばベローズ本体１６の下部に一体に下面部をブ
ロー成形するとともに、この下面部の中央に空気吐出孔
を有する筒部を突設し、この筒部を下板３３に圧入ある
いは螺合により固定してもよく、あるいはベローズ本体
１６の下部に一体戊形した下面部をベローズ止め具と下
板３３とで挟圧固定してもよい。

以上の説明で明らかなように、本考案によればベローズ
本体の上端部に最上谷部を設け、この最上谷部を上板の
テーパ部を介して凹溝に強制嵌合させるだけでエアーポ
ンプ装置を構成することができるので、組立性が良くか
つ成形の容易なエアーポンプ装置を得ることができる。

特に、最上谷部は強度が大きく寸法変化がないというブ
ロー成形品の特徴を利用しているので、空気漏れがなく
空気吐出効率の良好なエアーポンプ装置を得ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のエアーポットの一部断面側面図、第２図
は本考案にかかるエアーポンプ装置を内蔵したエアーポ
ットの蓋体の断面図、第３図はベローズ本体および上板
の一部拡大断面図である。 Ａ・・・・・・エアーポンプ装置、１６・・・・・・ベ
ローズ本体、２０・・・・・・最上谷部、２５・・・・
・・上板、２９・・・・・・つば部、３０・・・・・・
凹溝、３２・・・・・・テーパ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下方向に伸縮させることにより、加圧空気を中瓶内に
   送り込むエアーポットのエアーポンプ装置において、ブ
   ロー成形品からなるベローズ本体とこのベローズ本体の
   上端に取付けられる上板とからなり、ベローズ本体の上
   端部に他の谷部より小径な最上谷部を形成するとともに
   、上板にはベローズ本体の上端部に当接するつば部とこ
   のつば部の下部に隣接し上記最上谷部より大きい外径を
   有する凹溝とを形成し、かつ上板の下部には下端外径が
   ベローズの最上谷部より小径で、この下端から上記凹溝
   へと漸次大径となるテーパ部を設け、上記ベローズの最
   上谷部を上板のテーパ部を介して凹溝に強制嵌合したこ
   とを特徴とするエアーポットのエアーポンプ装置。