JPS5827658Y2 - ホタテ稚貝のふるい落し機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はホタテ稚貝のふるい落し機に関するものであ
る。

ホタテの稚貝を海中から取り集める方法として今日量も
普及しているのは、海中に網を張っておき、この網に稚
貝を付着せしめ、これを網ごと回収するという方法であ
る。

しかし、このようにして回収した後に、この網から稚貝
を分離せしめる作業は、きわめて原始的であり、単純に
網を手に持ってふるい、この振動によって稚貝をふるい
落していたのである。

この方法によるときわめて非能率的であるだけでなく、
この作業には必ず人員を必要とし、非省力的でもあった
。

そこで、この考案は所望間隔でフックを固定した回動軸
の一部にアームを固定し、このアームの他端をリンクの
一端に回動自在に連結するとともに、リンクの他端は回
転輪に偏心させて枢着せしめ、この回転輪を回転駆動装
置に連結して、稚貝のついた網を、前記フックに吊下し
、駆動装置を作動させ、回転輪を回転させ、さらにリン
クとアームによって回動輪を往復回動せしめ、もってフ
ック及びこれに吊下している網に振動を加えて稚貝をふ
るい落とすようにしたホタテ稚貝のふるい落し機を提供
することを目的とするものである。

いま、この考案にかかるホタテ稚貝のふるい落し機の一
実施例を図面にもとづいて述べると、１は機枠２の上部
に配設した回動軸であり、３は、この回動軸１に所望間
隔を保持して固定したフックである。

４は、この回動軸１の一部に固定したアームであり、５
はこのアーム４の他端に回動自在に連結したリンクであ
る。

６はモータ７に対してベルト８を介して連結した回転輪
であり、前記リンク５の他端はこの回転輪６の偏心位置
に枢着せしめである。

尚、図中９は網である。しかして、フック３に網９を吊
下せしめる。

モしてモータ７を作動せしめると、ベルト８を介して回
転輪６は回転する。

この回転輪６の回転により、リンク５は回転輪６の回転
に沿って往復移動運動をし、これにともなってアーム４
も往復運動することになるのである。

すると、回転軸１も往復回動して、この回転軸１に固定
したフック３に吊下している網９が振動することになる
のである。

これによって網９に付着しているホタテ稚貝がふるい落
されることになる。

なお、ホタテ稚貝の採集地域によって、これに使用する
網９の長さが異なることがある。

この場合には、網９の両端を隣り合うフック３に吊下し
てもよいが、前記フック３を固定した回動軸１を２本並
行に配設する構造としてもよい（第３図参照）。

また、上記いづれの実施例においても稚貝は強力にふる
い落とされることになるので、その際落下する稚貝に損
傷を与えることもありうる。

そこでこれを防止するためには、稚貝の落下軌跡の範囲
に、向けて噴射する噴射ノズル（図示せず）を配設し、
これにより落下する稚貝に与える衝撃を緩和せしめるよ
うにすればよい。

前記のように、この考案にかかるホタテ稚貝のふるい落
し機によれば、複数枚の網から同時にふるい落とすこと
ができるので、きわめて能率的であるとともに、迅速化
も図ることができ、長短いづれの網にも適応でき、さら
に噴水ノズルを配設し、噴水せしめれば、落下する稚貝
に対して与える衝撃を少なくすることができるという効
果を有するのである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案にかかるホタテ稚貝のふるい落し機の実
施例を示すもので、第１図は正面図、第２図は側面図、
第３図は他側を示す側面図である。 １・・・・・・回動軸、２・・・・・・機枠、３・・・
・・・フック、４・・・・・・アーム、５・・・・・・
リンク、６・・・・・・回転輪、７・・・・・・モータ
、８・・・・・・ベルト、９・・・・・・網。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所望間隔でフックを固定した回動軸の一部にアームを固
   定し、このアームの他端をリンクの一端に回動自在に連
   結するとともに、リンクの他端は回転輪に偏心させて枢
   着せしめ、この回転輪を回転駆動装置に連結したことを
   特徴とするホタテ稚貝のふるい落し機。