JPS5826799Y2 - 三方裁断機の送り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は書籍等の上辺、下辺及び開方辺の三辺を同時に
仕上げ裁断する、いわゆる、三方裁断機の紙葉群送り装
置に関する。

この種三方裁断機は、コンベアラインの流れの中に挿入
されてこれに被裁断紙葉が自動的に送り込まれ、これを
所定の寸法に仕上げ裁断すると同時にこれから送り出す
。

従来のこの種送り装置では、第１図に示す如く、機体の
ベッド１の基端部で積層状態に把持された本等の紙葉群
２が、その把持部３によって裁断位置Ａに移動せしめら
れる。

該部分で三辺４，５゜６が仕上げられてここから送り装
置により機体外部に送り出されるか、この送り装置とし
て一対の移送杆７，７か対称た四辺形の運動をするよう
にたっている。

すなわち、移送杆７，７に突片８，８を対向突出させて
、これら突片の先端部が紙葉群の背辺部に当接するよう
に成し、移送杆７，７は、移送方向に移動する送り動作
、互いに反対方向に背向する後退動作、移送方向の逆向
きの復帰動作、互いに対向突出する進出動作の４動作を
連続的に行うようになっている。

ところが、三方裁断の裁断速度は高速化可能であるが、
前記送り装置の動作は上記の如く複雑で高速化し得ない
欠点がある。

本考案は、送り装置の動作を単純化して、動作速度を高
速化できるようにすることをその課題とする。

上記課題を解決するための本考案の技術的手段は、機体
上面の裁断位置の両側に一対のスライド軸を配して該ス
ライド軸のそれぞれにトルクアクチェーターを摺動自在
に装着し、他方、機体内に紙業群の移送方向に揺動駆動
せしめられる揺動レバーを設け、前記両方のトルクアク
チェーターを同期的に移動すべく前記揺動レバーの自由
端部に直接又は間接的に連結し、前記トルクアクチェー
ターの出力軸のそれぞれに揺動片を取付けて、これら一
対の揺動片を互いに対称位置に対向状に位置させると共
に前記揺動片は前記出力軸の回転により揺動して紙葉の
移動域内に進出し得るようにし、さらに、紙葉を移送す
る送り動作時に於いてのみ前記揺動片が紙葉群の移動域
内に進出した状態となるようにトルクアクチェーターの
動作時期を設定したことである。

本考案の上記技術手段によれば、揺動片がトルクアクチ
ェーターにより揺動せしめられて紙葉群の移動域内に進
出しあるいはこれから後退する。

すなわち、トルクアクチェーターだけの動作すなわち、
出力軸の回転動作のみによって揺動片の紙葉群への当接
及び揺動片の紙葉群からの退避の動作が行なわれ、他方
、揺動レバーの揺動によって紙葉群が移送方向に移動せ
しめられるから、この紙葉群の移動速度は揺動レバーの
揺動速度に一致する。

従って、従来のように、平面的にみて四角形状に移動す
る部材により紙葉群を移動させるものにくらべて移動速
度が高速化できる。

すなわち、四角形状の移動軌跡のうちの移送方向と直角
な成分の移動時間がなくなることによる高速化と、トル
クアクチェーターの移動軌跡の単純化による移動速度の
高速化が図れることとなる。

本考案は次の特有の効果を有する。

紙葉群移送手段となる揺動片及びこれを出力軸に取付け
たトルクアクチェーターは直線往復移動するだけである
から、従来のものにくらべて、余分な機体サイズ、すな
わち、従来の突片８，８を移送方向に直角な方向に移動
させるための機体サイズが不要となる。

以下、本考案の実施例の詳細を第２図以下に基づいて説
明する。

第２図にその側断面図を示すが、機体１内には第１揺動
レバー９、及びこれと一体内に揺動する一対の第２揺動
レバーｉｏ、ｉｏが収容されており、これらは、モータ
ー等の駆動手段により回転駆動されるカム１１と連動し
、該カムの回転に応じて移送方向に揺動する。

機体１の上面の受入れ部Ｂにはコンベア等の搬送手段１
２が接続してあり、これにより機体１の該受入れ部に送
込まれた紙葉群２は初期位置にある把持部３によりその
背辺部１４が把持される。

該把持部３は機体１内の縦方向に配した一対のスライド
軸１５．１５に摺動自在に外嵌させたスリーブ間に架設
される軸に一体的に取付けられて保持されると共に、押
え片１６は前記把持部３に取付けたエアーシリンダー２
８等の駆動手段の出力軸に連結されて昇降可能とｔｘつ
ており、さらに、前記した一方の揺動レバー９と連結杆
１７を介して連結されている０（第５図） 次に、機体１上面の裁断位置Ａの上方には押え装置１８
及び裁断刃物１９．２０等を収容した裁断アーチ２１が
配設されるが、該裁断位置の両側には一対のスライド軸
２２，２２が機体１上面に固定され、これらスライド軸
のそれぞれにすすみ対偶状態でトルクアクチェータ＝２
３が装着されており、その初期位置は、裁断位置Ａに位
置する紙葉群の背辺部１４近傍に設定しである。

このトルクアクチェーターは空気圧又は油圧により出力
軸が一定角度回動せしめられる公知のもので、これらト
ルクアクチェーターは第４図の如くスリーブ２４を介し
てそれぞれのスライド軸に装着されるが、該スリーブ２
４．２４は、既述の他方の第２揺動レバー１０，１０の
自由端部に連結されている。

又、トルクアクチェーター２３．２３の出力軸には揺動
片２５．２５が取着されており、これらトルクアクチェ
ーターの出力軸の回転方向を機体１上面と平行な平面内
に設定し、前記揺動片２５．２５は互いに対称方向に揺
動するようになっている。

尚第２揺動レバー１０，１０は一体的に揺動するように
その中程が軸部２６で連結され、該軸部が連動杆２Ｆを
介してさらに他方の揺動レバー９に連結されている。

上記構造の裁断機では、受入れ部Ｂに紙葉群が送り込ま
れると、光電スイッチ等の検知手段でこれを検知して、
その信号により把持部３の駆動手段（エアーシリンダー
２８）が作動して上昇していた押え片１６が降下せしめ
られこれら紙葉群２を把持する。

爾後、所定のタイミングでカム１１が回転駆動せしめら
れると揺動レバー９及び１０゜１０が揺動し、前記紙葉
群は裁断位置Ａに移動せしめられる。

尚、ここで、第１第２揺動レバー９゜１０それぞれの揺
動範囲は予め適宜に設定されており、連結杆１７は揺動
レバー９の揺動を直線運動に変換すべく作用する。

又、この時トルクアクチェーター２３．２３及びこれら
に装着した揺動片２５．２５も同時に進出するが、その
最進出位置を検知手段で検知し、これの信号が前記トル
クアクチェーターに入力され、この作用により、該位置
でこれら揺動片２５．２５はスライド軸２２゜２２側に
倒される。

次いで、押え部材１８、裁断刃物１９．２０等の作用に
より紙葉群の三辺が仕上げ裁断されるが、この時、すた
わち、押え部材１８が紙葉群２を押圧完了した時で、把
持部３の押え片１６が上昇せしめられ、爾後、カム１１
の回動に応じて第１揺動レバー９及び第２揺動レバー１
０，１０が復帰揺動してこれらと連動する前記把持部及
びトルクアクチェーター２３．２３がスライド軸に沿っ
て復帰移動し、この復帰動作と同時に又は所定の時間を
置いて裁断刃物１９．２０が連続的に動作する。

揺動片２５．２５及び把持部３が復帰して初期位置にあ
るとき、この把持部３には後続紙葉が送り込まれており
、既述の動作でこれを把持すると共に移送開始信号によ
りトルクアクチェーター２３が作動して揺動片２５．２
５は互いに対向姿勢となるように揺動する。

次いで、第２揺動レバー１０，１０及び９が送り方向に
揺動すると把持部３及びトルクアクチェータ２３．２３
が同期的に進出して、後続紙葉を裁断位置Ａに位置させ
ると共に仕上げ裁断された紙葉群２は機体１から送り出
される。

以後、上記一連の動作が進行して書籍その他の紙葉の三
方裁断が連続的に行なわれ、且、送り出される。

上記した実施例の送り装置では、直線往復運動するトル
クアクチェーター２３．２３に装着した揺動片２５．２
５を所定のタイミングで揺動させるようにしたものであ
るから、送り装置の為の占有スペースが従来例にくらべ
て大幅に低減せしめられると共に、揺動片２５．２５の
長さを十分に採ることにより、大きなサイズの紙葉から
小型サイズの紙葉に至るまで適用可能の送り装置となる
。

又、揺動片２５，２５は、スライド軸２２．２２側に倒
れた状態で復帰移動するため、このとき後続紙葉にひっ
かける心配もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の説明図、第２図は本考案実施例の説明
図、第３図は要部の平面図、第４図はトルクアクチェー
ター近傍の斜視図、第５図は把持部３の係傍の説明図で
あり、図中 ９・・・・・・第１揺動レバー、１０・・・・・・第２
揺動レバー、２２・・・・・・スライド軸、２３・・・
・・・トルクアクチェーター ２５・・・・・・揺動片
、Ａ・・・・・・裁断位置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体上面の裁断位置Ａの両側に一対のスライド軸２２．
   ２２を配して該スライド軸のそれぞれに出力軸が油圧等
   により回転駆動せしめられるトルクアクチェーターを摺
   動自在に装着し、他方、機体１内に紙葉群２の移送方向
   に揺動駆動せしめられる揺動レバーを設け、前記両方の
   トルクアクチェーターをこれらが同期的に移動すべく前
   記揺動レバーの自由端部に直接又は間接的に連結し、前
   記トルクアクチェーターの出力軸のそれぞれに揺動片２
   ５を取付けて、これら一対の揺動片２５゜２５を対称位
   置に対向状に位置させると共に、前記揺動片は前記出力
   軸の回転により揺動して紙葉群２の移動域内に進出する
   ようにし、さらに、紙葉群２を移送する送り動作時に於
   いてのみ前記揺動片２５．２５が紙葉群２の移動域内に
   進出した状態とたるように前記トルクアクチェーターの
   動作時期を設定したことを特徴とする三方裁断機の送り
   装置。