JPS5826540B2 - 土圧計 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は拡散ダイヤフラムを使用した土圧計に関するも
ので、その目的は土圧が直接作用する受圧ダイヤフラム
を平坦に形成して温度特性を改善するとともに拡散ダイ
ヤフラムの保護作用を達成することである。

一般に土圧形には２種類あり、土砂中の水圧を測定する
ものと、土砂中の各粒子のもつ圧力を測定するものがあ
る。

前者においては、水圧だけを圧力センサ部に導びくよう
にするかも受圧ダイヤフラムの形状はどんな形状であっ
ても問題にならないが、後者においては受圧ダイヤフラ
ムに各粒子が直接接触するため、凹凸のあるダイヤフラ
ムでは正確な土圧測定が困難である。

したがって土圧計の受圧ダイヤフラムは平坦なものでな
げればならないが、この受圧ダイヤフラムを平坦にする
と圧力伝達媒体の温度変化による液体膨張量をこの受圧
ダイヤフラムで吸収することが困難となり。

温度による出力誤差を伴うばかりでなく感圧用の拡散ダ
イヤフラムに大きな歪を生じさせ破損させる恐れがある
。

このため拡散ダイヤフラムを土圧計に採用したものは存
在しないのが現状である。

本発明はかかる拡散ダイヤフラムを土圧計に使用して温
度特性を改善するとともに拡散ダイヤフラムの破損をも
防止するようにして土圧計の性能向上を意図したもので
あり、以下実施例によって説明する。

第１図において、１０は土圧計本体をなすケースであり
、このケース１０の一端に形成された拡大開口部１１に
は基体１２力−嵌着されてイル。

この基体１２とケース１０の間にはパツキン１３が介挿
され、輪状の押え部材１４とケース１０とを締付ねじ１
５により挟圧してシールしている。

基体１２の外側面は平坦面となし、この平坦面の周縁部
には、第２図に示すように微少幅で極くわずか隆起する
環状の隆起部１６が突設され、この環状隆起部１６の頂
部に平坦な受圧ダイヤフラム１７の周縁部が溶接され、
基体１２の平坦面との間に微少な空隙をもつ圧力室１８
が形成されている。

前記基体１２の平坦面は押え部材１４の端面よりわずか
くぼんで形成されている。

この結果受圧ダイヤフラム１７は押え部材１４の端面と
ほぼ同一平面上に位置し測定面側の凹凸をなくしている
。

前記基体１２には軸線方向に貫通する小径の連通路１９
が穿設され、この連通路１９の一端は圧力室１８内に開
口し、他端は基体１２の内側面に開口している。

この連通路１９の内側面側の開口部１９ａを塞ぐように
、拡散ダイヤフラム２０の非拡散面２０ｂが基体１２の
内側面に低融点がラス又はＡｕ−８ｉ共晶合金層によっ
て接着されている。

２１はシリコンオイル封入用の通路であり、圧力室１８
に通ずるとともに基体１２の内側面に開口している。

この開口部２１ａには、真空引きをして封入した圧力伝
達媒体としてのシリコンオイル閉止用のボール２２が圧
入されている。

前記拡散ダイヤフラム２０はシリコン単結晶よりなる半
導体材料にて形成されており、拡散面２０ａに形成され
た歪検出素子Ｇはブリッジ回路に結線され、その接続端
子は基体１２の内側面に絶縁的に設けられた各端子２２
，２３とリード線２４で接続され、それぞれの端子２３
，２３にはケース１０の他端より密封的に引出されたケ
ーブル２５の導線２５ａが接続されている。

このケーブル２５内にはレファレンスパイプ２６が収納
されており、拡散ダイヤフラム２０の拡散面２０ａ側に
形成される空室２７に大気圧を導入している。

尚、２８はケーブル２５とケース１０との間に介挿され
たパツキン、２９はこのパツキン抑圧用の押えナツト、
３０はナツト２９及びケーブル２５の一部を覆うゴムガ
イド、３１は土圧計取付用ねじである。

上記の如く本発明の土圧計によれば、圧力伝達媒体とし
てのシリコンオイルの封入スペースが著しく減じられて
おり、わずかに０．２〜０．３ｃｃの封入量に留めるこ
とができ、封入流体の膨張量を少くすることができる。

したがって平坦な受圧ダイヤフラムであってもこの液膨
張量を吸収することができるばかりでなく膨張量が少け
れば平坦なダイヤフラムの方が内圧増加を小さくするこ
とができる。

しかも、拡散ダイヤフラムの有効受圧面積は連通路の断
面積にほぼ等しいような小面積であるのに対し、受圧ダ
イヤフラムの受圧面積は著しく大きくなっているので、
液膨張量の吸収が容易となりこれに基づき温度特性も大
幅に改善することができ、感度、温度特性において優れ
た土圧計が得られる。

また構成においても簡単化、小形化にすることができコ
ストの低減化も達成できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は土圧計の
縦断面図、第２図はその一部の拡大図、第３図は歪検出
素子の結線状態を示す図。 １０−・・・・・ケース、１２・・・・−基体、１６・
・・・・・環状隆起部、１７・・−・・−受圧ダイヤフ
ラム、１８・・・・・・圧力室、１９−・−・−・連通
路、２０・・−・・・拡散ダイヤフラム、２５・・・・
・・ケーブル、２６・・・・・・レファレンスパイン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 土圧が直接作用する受圧ダイヤフラムの受圧力を圧
   力伝達媒体を介して感圧用の拡散層を有する拡散ダイヤ
   フラムに伝達する土圧計において、前記土圧計の本体を
   なすケースの一端開口部に、両側面を貫通する小径の連
   通路を穿設した基体を固着し、この基体の外側面を平坦
   面に形成するとともにこの平坦面の周縁部に微小幅で極
   くわずか隆起する環状隆起部を前記連通路開口部をとり
   囲むように形成し、この環状隆起部の頂部に平坦な受圧
   ダイヤフラムの周縁部を溶接して前記連通路に通ずる微
   小容積の圧力室を形成し、前記基体の内側面には前記連
   通路開口部と対向して中央凹部を有する拡散ダイヤフラ
   ムの非拡散面を接着して圧力室に通ずる連通路の一端を
   密閉し、こうして密閉された微小容積の空室内に微小量
   の圧力伝達媒体を封入充填し、前記拡散ダイヤフラムの
   拡散層に接続されたリード線を前記ケース外部に密封的
   に取出したことを特徴とする土圧計。