JPS5826403Y2 - 懐中電灯 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は信号灯としても使える懐中電灯の改良に関す
るものである。

懐中電灯を信号灯としても使えるようにするため、従来
、前面レンズ部に着色の透光性キャップを着脱自在に装
着したものがあるが、このものは、信号灯として使用す
る際に、わさ゛わざ上記キャップを装着しなければなら
ない煩しさや紛失のおそれがあり、使い勝手が悪い欠点
がある。

このため、外部からスライド操作可能な筒形の着色フィ
ルムを光軸方向へ沿って配設し、懐中電灯として使用す
る際には、上記フィルタに関係なく電球からの光を外部
に放射させ、信号灯として、使用する際には、上記着色
フィルタを上記スライド操作で電球のまわりを囲む位置
まで変位させて信号用の着色光を放射させるようにした
ものがある。

しかしながら、この構成のものは、着色フィルタをスラ
イド操作しなければならないから、特別のスライド機構
が必要で構造が複雑化するだけでなく、信号効果を高め
るため、たとえば上記着色フィルタのスライド操作を前
後に連続して行なって白色光を着色光とを交互に放射さ
せるような使用状態にあっては、上記スライド機構の故
障が生じ易い。

しかもこの時の白色光と着色光との分別が光学的に不明
瞭になるのは否めない。

したがって、この考案は電圧印加状態で色性を呈する液
晶をもった液晶セルを組み込み、この液性セルの不透明
電極を反射板として構成することにより、白色光と着色
光とを選択的に放射させることができ、さらに取り扱い
も容易で、しがも信号灯火としての視認性が向上する懐
中電灯を提供することを目的とする。

以下、この考案の一実施例を図面にしたがって説明する
。

第１図、第２図において、１は絶縁性合成樹脂等からな
る本体ケースで、このケース１の胴部１ａ内に形成され
た電池収納部２には、電池３，３が収納されている。

４は上記ケース１の胴部１ａの背壁に形成された電池交
換口５を開閉可能に閉塞するカバー、６はカバー４のロ
ック部材である。

７は本体ケース１の頭部１ｂに螺子部８を介して着脱自
在に装着された照明部キャップで、この実施例では前面
レンズ部７ａと環状基部７ｂとをアクリル樹脂等の透明
材で一体に形成したものであるが、前面レンズ部７ａの
みを透明材で別体に形成してもよい。

９は上記キャップ７の中央部内方に形成された円筒状の
突出部で、この突出部９内には、ソケツ） １０が嵌着
され、さらにソケット１０には、後方側を向いた電球１
１か゛螺入されている。

上記電球１１の一方の電極１１ ａは、接触片１２、導
電リベット１３、リード板１４．１５および電池押えば
ね１６を介して電池３の一方の極３ａに電気的に接続さ
れ、また電球１１の他方の電極１１ ｂは、リード板１
７，１８、第１のスイッチ１９および電池受板２０等を
介して、電池３の他方の極３ｂに電気的に接続されてい
る。

２１は上記電球１１の後方側に位置して、上記キャップ
７と本体ケース１とで挟着保持された液晶セルで、この
液晶セル２１は第３図に示すように一方が透光性を有す
る１対の基板２２ 、２３と、これら基板２２．２３の
各対向面にそれぞれ配置された透明および不透明電極２
４．２５と、これら両電極２４．２５間に介在されたネ
マチック液晶２６等からなり、この液晶２６は染料を含
有して電圧印加状態で色性を呈するものが選定されてい
る。

２７．２８はスペーサ部材である。

上記両電極２４．２５は、たとえば透明電極２４が上記
リード板１５等を介して電池３の一方の極３ａに、不透
明電極２５が第２のスイッチ２９を介して上記電池３の
他方の極３ｂにそれぞれ電気的に接続されている。

上記不透明電極２５は上記電球１１の反射板として構成
されている。

上記第２のスイッチ２９は、たとえば常開接点型スイッ
チが用いられており、このスイッチ２９の押釦３０を駆
動するアクチュエータ３１は、上記本体ケース１の胴部
１ａに形成された指入れ用空所３２内に延出させてあり
、上記胴部１ａを把持した状態で開閉操作できるように
なっている。

３３は液晶セル２１に直列接続されたダイオード、３４
はオプティカルファイバーなどからなる光伝導材で構成
されたモニタ用の表示手段である。

上記構成において、第１のスイッチ１９を閉成すれば、
電球１１に通電がなされ、この電球１１は点灯する。

ここで、第２のスイッチ２９が開放されたままであれば
、液晶セル２１が非駆動状態であるから、上記電球１１
からの光は、上記液晶セル２１内の液晶２６を通過し、
上記不透明電極２５で前方へ白色光として反射されるた
め、通常の懐中電灯として使用することができる。

上記第１のスイッチ１９の閉成状態で第２のスイッチ２
９を閉成すれば、液晶セル２１が駆動されるから、液晶
２６は、たとえば赤色に変化する。

このため、上記不透明電極２５で反射された光は上記液
晶２６によって赤色光として前方に放射され、したがっ
てこの状態では、信号灯として使用することができる。

さらに、上記第２のスイッチ２９を断続的に開閉させれ
ば、白色光と赤色光とが交互に放射されるため、視認性
を向上させることができる。

以上のように、この考案は液晶セルを組み込んで、スイ
ッチの操作で白色光と着色光とを選択的に放射させるよ
うにしたから、従来のように、専用の着色キャップを用
いたり、着色フィルタをスライドさせる複雑な構造を導
入しなくても信号灯に切換えて使用することができ、取
り扱い易くなるうえ、上記スイッチを断続的に開閉操作
すれば、白色光と着色光とが交互に点滅して効果的な信
号灯火を発することができる懐中電灯を提供することか
゛できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る懐中電灯の一例を示す断面図、
第２図は同懐中電灯の電気回路図、第３図は同要部の拡
大断面図である。 ３・・・・・・電源電池、１１・・・・・・電球、１９
・・・・・・第１スイツチ、２１・・・・・・液晶セル
、２４・・・・・・透明電極、２５・・・・・・不透明
電極（反射板）、２６・・・・・・液晶、２９・・・・
・・第２のスイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 透明および不透明電極２４．２５ならびにこれら両電極
   ２４．２５間に介在されて電圧無印加状態で光を透過さ
   せ、電圧印加状態で色性を呈する液晶２６をもった液晶
   セル２１を、電源電池３に第２のスイッチ２９を介して
   接続し、上記不透明電極２５を、上記電池３に第１のス
   イッチ１９を介して接続された電球１１の反射板として
   構成した懐中電灯。