JPS5824844Y2 - のり巻用包装フイルム - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はのり春用包装フィルムに関し、その目的は、の
りとめしとをフィルムによって隔絶してのりの湿化を防
止した状態で包装し、食用時に巻き込んで乾燥状態のの
りの風味を十分賞味するようにしたことである。

さらに本考案の目的は、のりとめしとの隔絶を確実に行
い、その包装作業を容易に行うと共に、食用時の巻き込
みも簡単且つ容易に得られるようにしたことである。

近時、のり巻包装において、合成樹脂フィルムによりの
りとめしとを隔絶した状態で渦巻き状にして包装し提供
されている。

しかしながら従来のフィルム包装ではのりとめしとの隔
絶が十分でなく、長時間に亙ってのりを当初の乾燥状態
に保持することは困難であり、また、包装巻き込み作業
も容易ではなく、のりが脱落するおそれもあった。

本考案は斯る従来ののり巻包装の不具合を解消するため
に改善したのり春用包装フィルムを提供するものである
。

以下本考案の実施例を図面により説明する。

第１図乃至第３図において、１は本考案によるのり巻の
包装用フィルムである。

この包装用フィルム１はポリプロピレン等の樹脂フィル
ム材によって形成される。

すなわち、長方形の内側フィルム１ａと外側フィルム１
ｂとの二枚重ね状とし、その一方の直角二辺２，３を溶
着又は折り曲げ等によって閉じ、他方の直角二辺２ ａ
、３ ａを開放する。

そして内側フィルム１ａには長手方向の略中央部しくは
任意の位置で、長手方向の両辺と直交する二条の隆起条
４を設ける。

この二条の隆起条４はそれぞれ近接して設けられており
、且つ隆起条の間のフィルム厚は第４図に示すように、
内側フィルム１ａの厚さより薄い薄肉フィルム５とし、
引き裂きを容易にする。

また、隆起条４は赤色等の着色を施し、隆起条４による
引き裂線部と、二枚重ねのフィルムｌａ、ｌａの中で内
側フィルム１ａ側を容易に確認するための識別要素にす
ることが望ましい。

さらにこの二条の隆起条４は、隆起条間の薄肉フィルム
部５による透湿によっての９６が吸湿してしまうことを
避けるために、第５図に示すようにめし７をフィルム１
で−巻きしたのちに隆起条部４が巻きこまれていくよう
な位置に設定することが望ましい。

上記構造の包装用フィルム１は、通常は第１図及び第３
図に示すように、直角二辺２，３か閉じている内側フィ
ルム１ａと外側フィルム１ｂとの二枚重ね状の長方形フ
ィルムとなっており、隆起条４に沿って薄肉フィルム５
を引き裂くことにより第２図に示すように内側フィルム
１ａの上半部フィルムＡは側方に展開可能となり、該上
半部フイルムＡの展開後において下半部フィルムＢは一
方の直角二辺を閉じ、他方の直角二辺を開放するポケッ
ト部を形成する。

次に、本考案による包装用フィルム１の使用方法につい
て第５図及び第６図を加えて説明する。

通常状態の第１図及び第３図の状態において、内側フィ
ルム１ａと外側フィルム１ｂとの間にのり６を挿入し二
枚のフィルムで挾むようにして保持させる。

次いで予め所要量のめしと具を入れて円柱状に形成し、
このめし７を第５図に示すように包装用フィルム１の一
方の端から渦巻状に巻き込んで外周をゴム輪で止めるか
若しくはフィルム外端を接着片で止めて包装を完了する
。

従って、包装状態におけるの９６とめし７との関係は、
のり６は内外側フィルムｌａ、ｌｂの間に挾み込まれた
状態でめし７の周囲を渦巻状に包囲し、のり６とめし７
とは完全に隔絶された状態を保持する。

次に食べる場合は、第２図及び第６図に示すように前記
渦巻状態を展開し、めし７を下半部フィルムＢ上に位置
させ、隆起条４に沿って内側フィルム１ａを引き裂いて
いくと、この引き裂きによって上半部フィルムＡは展開
可能となり、側方へ展開して外側フィルム１ｂと同一平
面とする。

上半部フィルムＡが側方に展開されると、内外側フィル
ムｌａ、ｌｂ間に挾まれているのりの一部が外面に露呈
され、他の部分は下半部フィルムＢのポケットに挾まれ
ており、下半部のフィルムＢ上にあるめし７と隔絶状態
を保持している。

その後めし７を露呈したのり６の一部上に移転し、のり
６をポケットより引き出しつつめし７をのり６で゛巻き
込むことにより直ちにのり巻として食用するのである。

尚のり６で巻き込むめし７は図示の円柱形状のみならず
、三角形等のニギリめしの巻き込みにも利用される。

上記の構造並びに作用を有する本考案の包装用フィルム
は次の格別な効果を有している。

内外二枚重ねのフィルムは一方の直角二辺を閉じ、他の
直角二辺を開放した袋状となっているので、大きな開口
が得られ、のりの挿入作業が容易であり、挿入後は二枚
のフィルムで挾持され脱落することがない。

また、二枚のフィルムで巻き込みあるいは包装されるめ
しはのりと完全に隔絶されているのでめしの水分がのり
に伝播吸湿することがなく、当初の乾燥状態を長時間に
亙って保持する。

さらに、内側フィルムに二条の隆起条が設けられ、その
間を薄肉フィルムとしであるので、のりの一部を露呈す
る際のフィルムの引き裂きが容易に得られる。

通常ポリプロピレンにおいては引き裂き線は方向性がな
く、不用な方向に引き裂かれるが、隆起条によってガイ
ドの役目を果し、常に所定の方向に引き裂くことができ
る。

また、この隆起条は、内、外フィルムの対接面に隙間を
形成する役目を有している。

従って通常密着した二枚のフィルムを剥離するのは困難
であるが、隆起条によって隙間が形成されているので、
のりの挿入の際のフィルムの開放を容易にするものであ
る。

さらに加えて隆起条を着色しておくことにより、めしを
巻き込む側の内側となるフィルム面を上面とするための
識別効果も有し、且つ引き裂き位置も容易に確認するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案包装フィルムの内側平面図、第２図は同
展開状態図、第３図は側面図、第４図は第３図ＩＶ矢視
部分の拡大断面図、第５図は包装巻き込み状態図、第６
図は巻き戻し状態図である。 １・・・・・・包装用フィルム、１ａ・・・・・・内側
フィルム、１ｂ・・・・・・外側フィルム、２，３・・
・・・・閉じ、２ ａ 、３ ａ・・・・・・開放、４
・・・・・・隆起条、５・・・・・・薄肉フィルム、６
・・・・・・のり、７・・・・・・めし、Ａ・・・・・
・上半部フィルム、Ｂ・・・・・・下半部フィルム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二枚重ねした長方形のフィルムの一方の直角二辺を閉し
   、また他方の直角二辺を開放し、前記フィルムの一方の
   フィルム面の略中央部には長手方向の両辺と直交する方
   向に引き裂き用の二条の隆起条を設けたことを特徴とす
   るのり春用包装フィルム。