JPS5824702B2 - 熱媒体圧送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は熱交換機能と熱媒体を圧送するポンプの機能を
兼ね備えた熱媒体圧送装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 まず、従来の熱圧送装置を温水暖房システムを例として
説明すると、第１図において、１は熱交換器本体であり
、下部に燃焼用バーナー２が設けてあり、ここで燃料が
燃焼し、発生熱を熱交換器内部に満たされた液体（この
場合は水）に伝える。

熱交換を終った廃気ガスは排気筒３を通、つて外部へ排
出される。

加熱された水は、ポンプ４により温水出口管５より出て
行き、端末機６において空気と熱交換し、熱交換を終っ
た温水は入口管７より熱交換器に戻る。

８は給水口であり、９は給水口蓋である。

このように従来のものは熱交換した温水を搬送するため
にポンプを必要とした。

このため次の様な欠点を有していた。

（１）ポンプの値段が高いため暖房システムが高値なも
のになった。

（２）ポンプの軸受、シール部分が良く故障するためメ
ンテナンスが大変であった。

（３）振動防止、騒音防止のために防振ゴム等を用いて
対策する必要があった。

（４）ポンプ駆動のためのモータが熱に弱く冷却をした
シ、熱に強い高級品を使う必要があった。

発明の目的 本発明は上記従来の欠点を解消するもので、ポンプと熱
交換器本体を一体化して、ポンプを不要とする熱媒体圧
送装置を提供することを目的とする。

発明の構成 上記目的を達成するため、本発明は熱媒体の入口、出口
を有する缶体状の熱交換器と、この熱交換器を加熱する
加熱器と、熱交換器の上部に設けた熱媒槽と、熱媒体の
圧送対象と熱交換器出口を接続する熱媒出口管と、熱媒
槽に接続した熱媒入口管と、熱媒槽と熱交換器入口を連
絡する連通部と、この連通部に挿設したバルブと、熱交
換器内の熱媒体のレベルを検出しレベルが低下した時バ
ルプを開成しレベルが上昇した時バルブを閉成する信号
を得るレベル検出器をもって構成し、加熱に伴ない熱媒
体が蒸発あるいは空気が膨張することにより内圧が上昇
し加熱された熱媒体自身を押し出し、熱媒体レベルの低
下に伴ないバルブを開成して熱媒槽内の熱媒体を熱交換
器内に落下させ以下同様に圧送を繰り返す事により解決
するものである。

以下本発明の一実施例を示す第２図に基いて説明する。

第２図において、１０は熱媒体の入口及び出口を有する
缶体状の熱交換器本体であり、この熱交換器を加熱する
加熱器であるバーナー１１において燃料が燃焼し発生し
た熱を熱交換器本体１０中の熱媒体である水１２に伝え
、廃気ガスを排気筒１３を通じて外部へ排出する。

熱交換器本体１０の上部には熱媒槽である水槽１４を設
けてあシ、熱交換器本体１０との連通部１５はバルブ１
６により適宜開閉できるように構成されている。

バルブの駆動は水槽１４の上部に設けられたソレノイド
１７とバルブ軸１８により行なわれる。

なおソレノイドの動作は熱交換器本体１０中に設けられ
たレベル検出器である液面スイッチ１９と２０によりコ
ントロールされる。

２１は熱交換器出口に接続された熱媒出口管である温水
出口管、２２は熱媒体の圧送対象である放熱器、２３は
熱媒槽に接続された熱媒入口管である所の温水入口管で
ある。

次に動作を説明すると、まず熱交換器本体１０に２４の
水位まで水が満たされ、その上部には、１空気槽２５が
形成される。

また水槽との連通部はバルブ１６によシこの場合閉じら
れている。

この状態でバーナー１１で燃料が燃焼し熱交換器本体１
０内部の水が加熱されると同時に、上部空気層の空気も
排気筒１３からの熱を受けて加熱され１、膨張し、また
水の一部は水蒸気となり膨張するため熱交換器本体１０
の内部は次第に圧力が上昇し、熱交換を終った温水は温
水出口管２１から放熱器２２に送られる。

放熱器２２に於いて空気と熱交換を行ない、冷えた温水
は温水入口管２３を通つ４て水槽１４に戻る。

一方、この間、熱交換器本体中の水位は、最初のレベル
２４から次第に減り、減るに従って、膨張率の高い空気
層部分への加熱度が増すため、加速度的に水位は下がる
。

そして２０ａの水位まで下がると液面スイッチ２０が作
動し、ソレノイド１７によってバルブ１６ヲ引キ上げ、
上部水槽１４の水が重力により連通口１５を通って下の
熱交換器本体１０の中に落下する。

； これと同時に、熱交換器本体１０中の加熱された空
気及び水蒸気は落下してくる水と熱交換しながら、水蒸
気の一部は水に還元されつつ水槽１４中を上昇し、水槽
１４上部の空気層２８にたまる。

この空気層２８の空気圧は、大気圧と給水口２６；に設
けられたドレイン管２７を通じてバランスする。

水面が２４のレベルまで来ると液面スイッチ１９が作動
し、ソレノイド１７により、水槽との連通口１５をバル
ブ１６をもって閉じる。

以降、熱交換器に注目すれば加熱−温水圧送−給水のサ
イクルを（シ返す。

この実施例においては、熱交換器上部に空気層を形成し
温水の圧送のための膨張の一部にしたが温水の蒸発だけ
にたよっても圧送は可能である。

また熱交換器内に液面スイッチを設け、この液面スイッ
チの信号でソレノイドを介しバルブを開閉していたが、
例えばフロートバルブを用い液面検出とバルブの機能を
一体化し、駆動手段であるソレノイドを廃することも可
能である。

また、液面スイッチの代シに圧力スイッチを用いる方法
もあるが、この場合は放熱器の設置位置等により熱交換
器にかかる圧力すなわち圧送に必要な揚程が変ってくる
ため、圧力をその都度変える必要があるが原理的には利
用は可能である。

本発明は以上の様に、熱交換器内の熱媒体が加熱される
ことによる熱媒体の蒸発、空気の膨張を利用して熱媒体
自身を圧送しているため、次の様な効果を有する。

（１）ポンプを必要とせずに、熱交換器本体とポンプの
機能を一体化できる。

（２）ポンプのように軸受シール等の故障し易い部分が
な（メンテナンスが容易である。

（３）振動、騒音の心配がない。

（４）ポンプのように熱に弱くない。

（５）熱媒体のレベルを検出してバルブの開閉をしてい
るため、熱媒圧送対象の設置位置等に左右されず確実に
動作ができる。

ナオここでは温水暖房システムを例に取って説明したが
、給湯システム始め他の熱交換、搬送システムにも使用
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の熱媒体圧送装置の構成図、第２図は本発
明一実施例における熱媒体圧送装置の構成図である。 １０・・・・・・熱交換器、１１・・・・・・加熱器（
バーナー）、１４・・・・・・熱媒槽（水槽）、１５・
・・・・・連通部、１６・・・・・・バルブ、１９，２
０・・・・・・レベル検出器（液面スイッチ）、２１・
・・・・・熱媒出口管（温水出口管）、２２・・・・・
・熱媒体圧送対象（放熱器）、２３・・・・・・熱媒入
口管（温水入口管）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 熱媒体の入口及び出口を有する缶体状の熱交換器と
   、前記熱交換器を加熱する加熱器と、前記熱媒体の圧送
   対象と前記熱交換器出口を接続する熱媒出口管と、前記
   熱交換器の上部に設けた熱媒槽と、前記熱媒槽に接続さ
   れた熱媒入口管と、前記熱媒槽と熱交換器入口を連絡す
   る連通部と、前記連通部に挿設したバルブと、前記熱交
   換器内の熱媒体のレベルを検出しレベルが低下した時前
   記バルブを開成しレベルが上昇した時前記パルプを閉成
   する信号を得るレベル検出器とを備え、加熱に伴なう前
   記熱媒体の蒸発あるいは空気の膨張を利用して前記熱媒
   体を圧送する構成とした熱媒体圧送装置。