JPS5824684B2 - 流動層燃焼装置への燃料供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、流動層炉のような流動層燃焼装置・＼重油、
軽油、石炭、コークス、ガス、廃油、タールピッチ、ス
ラッジなどの産業廃棄物、油と石炭との混合燃料いわゆ
るコロイダル燃料など（以下、燃料類と略称する）を供
給する装置、詳しくは流動層燃焼装置に空気搬送によっ
て燃料類を供給する際、流動層内での燃料類の混合拡散
を促進するために、燃料供給管の上端部に燃料搬送空気
に適当な噴出速度、噴出方向、旋回強度を与えるように
構成したバーナヘッドを装着し、このバーナヘッドを上
下方向に可動とすることによって、燃料供給管の先端部
開口面積を燃焼負荷に応じた適当な値に調節することが
でき、また運転停止時など・には燃料供給管内へ流動媒
体が落下するのを防止する機能を有する流動層燃焼装置
への燃料供給装置に関するものである。

従来から、珪砂、脱硫剤、灰などの固体粒子によって形
成された流動層内に燃料類を供給して燃焼反応を行なわ
しめ、流動層内に挿入した伝熱管によって熱回収を計る
ようにした流動層燃焼ボイラや、触媒などの固定粒子か
らなる流動層の高伝熱特性を利用した熱交換器が既に提
案されている。

これらの流動層燃焼装置内へ空気搬送によって燃□料類
を供給する場合、第１図および第２図に示すように、燃
料供給管をただ単に流動層内に挿入するのみで、燃料類
の混合拡散を積極的に促進させるだめの工夫がなされて
いない。

すなわち第１図に示す従来の装置は、燃料供給管１を空
気分散板２を貫通させて、この燃料供給管の上端部が流
動層３内に位置するように固定して、流動層３下部から
燃料類を上向きに供給するように構成したものである。

まだ第２図に示す従来の装置は、燃料供給管４を炉本体
５の側壁を貫通させて、この燃料供給管４の下端部が流
動層３内の下部に位置するように固定して、燃料類を下
向きに供給するように構成したものである。

６は風箱、７は空気供給口である。

第１図および第２図に示す装置において、燃料類を効率
よく燃焼させるためには、流動層３内に設置する燃料供
給管当りの燃料供給量を低くとらざるを得ないため、大
型装置では多数の燃料供給管を必要とし、燃料類の分配
や制御、保守などの面で問題があった。

また第１図に示を装置の場合には、流動媒体の落下を防
止するために、燃料類の供給量が減少（負荷の低下）し
ても、搬送空気量を大幅に減少させることが不可能で、
低負荷時には良好な流動状態を保つために、高空気過剰
率の運転を強いられ、このため大きな熱損失を招いてい
た。

さらに燃料の混合を促進するために、第３図に示すよう
に下向きの燃料供給管４の下端開口に分散部材８（たと
えば断面三角形状のチップ）を設けて、燃料供給管４か
ら供給される燃料類と空気との混合物の噴出方向に工夫
を凝らしたものもあるが、定格点以外での運転では流動
阻害などのために、燃料灰が軟化・融着するなどの問題
が生じる場合がある。

本発明は手記の問題点を解決するためになされたもので
、土向きの燃料供給管の先端部に、適当な噴出速度、噴
出方向、旋回強度を与えることができるバーナヘッドを
装着して燃料の混合拡散を促進せしめ、また装置外部か
らバーナヘッドをスライドさせることにより、噴出部の
開口面積を可シ変として常に一定の噴出速度に保ち、負
荷の変動に応じて過大な圧力損失を生じることなく、安
定な燃料類の供給を可能とし、さらに流動層静止時ある
いは、運転中において燃料供給管の閉塞などのため燃料
供給管への搬送空気の供給を停止するｊ場合には、バー
ナヘッドを最低の位置に摺動させることにより、流動物
質（流動媒体）の燃料供給管内への落下・流入を防止す
るようにした流動層燃焼装置への燃料供給装置を提供せ
んとするものである。

以下、本発明の構成を図面に示す実施態様に基づいて説
明する。

第４図において、１０は流動層炉本体で、この炉本体１
０内の底部に風箱１７が設けられ、この風箱１７の上側
に多数の空気噴出孔１１を有する空気散板１２が設けら
れ、この空ｊ気分散板１２の上側に珪砂、石灰石・ドロ
マイトなどの脱硫剤、灰などからなる流動層１３が形成
され、この流動層１３内には図示を省略しているが多数
の伝熱管が挿入される場合もある。

１４は燃料類を空気により搬送する上向きの燃料供給管
４で、この燃料供給管１４は空気分散板１２を貫通して
燃料供給管１４の上端部が流動層１３内に位置するよう
に設置される。

この燃料供給管１４の上端部には、燃料類と空気との混
合物を旋回して噴出させるだめのバーナヘッド１５が上
下方向に摺動可能に嵌設される。

さらにこのバーナヘッド１５の上部には流動媒体落下防
止用蓋体１６が設けられる。

１８は空気供給口である。燃料供給管１４の下端部は風
箱を貫通して炉本体外部に位置している。

２０はこの下端部の側部に設けられた燃料供給管である
。

つぎにバナヘッド１５を上下に摺動さぜる構成の一例を
説明する。

燃料供給管１４の下端部を貫通させてねじ棒２１を設け
、こ１のねじ棒２１の上端をバーナヘッド１５の上部に
連結し、ねじ棒２１の下端をウオーム歯車装置などを介
してモータ２２に連結して、モータ２２を駆動させるこ
とによりウオーム歯車装置などで回転数を落してバーナ
ヘッド１５を上下方向に摺動−Ｃきるように構成する。

なおねじ棒２１の替りにロンドなどを用い、モータ２２
の替りにシリンダ装置などを用いてもよい。

バーナヘッド１５としては、種々の形状のものが用いら
れるが、その一例として第４図および第５図に示すよう
なものが用いられる。

このバーナヘッド１５は、底板２３の中央部に開口２４
を設け、この開口の外側の底板２３に複数の旋回羽根２
５を放射状に固定して旋回羽根間に開口部２６を形成し
て、底板中央部の開口２４から導入される燃料類と空気
との混合物に旋回羽根２５により旋回を与えて開口部２
６から噴出するように構成したものである。

バーナヘッドの形状は図示のものに限定することなく、
たとえば円筒状のバーナヘッドに多数のｌＪ呼りを放射
状に穿設したものなどを用いることもできる。

なお第４図においては、燃料供給装置を１個設置する場
合を示しているが、大型装置の場合には多数の燃料供給
装置を設置する。

上記のように構成された装置において、燃料供給管１４
から供給される燃料類と空気との混合物は、バーナヘッ
ド１５により適切な噴出速度、噴出方向、旋回強度を与
えられて、流動層１３内に混合拡散し、このため良好な
燃焼状態が得られる。

負荷が変動すると、この負荷に応じてバーナヘッド１５
を摺動せしめて、バーナヘッドの開口面積を適切な［直
に調節して常に一定の噴出速度を保つようにする。

また装置の運転停止時あるいは、運転中において燃料供
給管の閉塞などのため搬送空気の供給を停止する場合は
、第６図に示すようにバーナヘッド１５を最低の位置に
摺動させ蓋体１６で燃料供給管」４の先端部を被覆する
ようにして、流動物質が燃料供給管１４内へ落下・流入
するのを防止する。

以上説明したように、本発明の装置は流動層内での燃料
類の混合拡散を促進して燃焼状態を五好にすることがで
き、また負荷が変動してもバーナヘッド開口面積を負荷
に応じた適切な値に調節することができ、さらに運転停
止時などには、流動媒体が燃料供給管内へ落下するのを
防止できるなどの効果を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の燃料供給装置を備えだ流動層燃焼装置の
一例を示す説明図、第２図は従来の他の例を示す説明図
、第３図は従来の燃料供給装置のさらに他の例を示す説
明図、第４図は本発明の燃料供給装置を備えた流動層燃
焼装置の断面説明図、第５図は第４図におけるＡ−Ａ線
断面図（ただしバーナヘッドのみを示し、バーナヘッド
の下方は省略している）、第６図は本発明の燃料供給装
置において、バーナヘッドおよび流動媒体落下防止用蓋
体が下降した状態を示す断面説明図である。 １・・・燃料供給管、２・・・空気分散板、３・・・流
動層、４・・・燃料供給管、５・・・炉本体、６・・・
風箱、７・・・空気供給口、８・・・分散部材、１０・
・・炉本体、１１・・・空気噴出孔、１２・・・空気分
散板、１３・・・流動層、１４・・・燃料供ｉ！、１５
・・・バーナヘッド、１６・・・流動媒体落下防止用蓋
体、１７・・・風箱、１８・・・空気供給口、２０・・
・燃料供給管、２１・・・ねじ棒、２２・・・モータ、
２３・・・底板、２４・・・開口、２５・・・旋回羽根
、２６・・・開口部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 底部に風箱を有し、との風箱の上側に空気分散板を
   介して流動層を形成し、この流動層内に伝熱管を挿入し
   てなる流動層燃焼装置において、燃料類を空気により搬
   送する燃料供給管を、前記風箱および空気分散板を貫通
   させて燃料供給管の上端部が流動層内に位置するように
   設置し、この燃料供給管の上端部に燃料類と空気との混
   合物を旋回して噴出させるだめのバーナヘッドを、上下
   方向に摺動可能に嵌設し、さらにこのバーナヘッドの上
   部に流動媒体落下防止用蓋体を設けてなることを特徴と
   する流動層燃焼装置への燃料供給装置。