JPS5824620Y2 - 索道における搬器と積込設備との同調装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、二つのターミナルホイール間にかけまわし
た索条に搬器を固定して循環させる固定循環式貨物索道
において、一方のターミナルホイール部へ同軸に回転ホ
ッパーを設け、搬器はその回動を正めることなく、ター
ミナルホイールと同期して回転する前記オツパーのジュ
ードロから荷受けする構造のものに関する。

回転ホッパーを備えたこの種の固定循環式索道は、従来
の荷受けのために搬器が索条から＝旦外されて側レール
に入る構造のものに比らべ、まず側レールが不要で用地
を少なくできる。

搬器のスピードが落ちたり、停止するなどの時間的無駄
がなく能率がよい、索条から搬器を外したり再び把持さ
せたりする機構が不要である等の利点を備えるが、一方
、共に移動している搬器と回転ホッパーのジュードロと
の位置的マツチングを完全に行なわないと荷受けそのも
のが不調に終ることになる。

本考案はこの位置的マツチングを回転ホッパーを設けた
ターミナルホイール部で完全に行うことを目的とするも
のである。

以下図示した実施例に基づいて説明する。

第１図は索道において原動側のターミナルホイール部を
示し、電動機ＤＭはターミナルホイール１に連動連結し
、第二のターミナルホイール２（第２図）間に張架した
索条３を駆動する。

索条３には適宜個数の搬器Ｂが支持腕４を介して定間隔
に吊下固定されている。

５は回転ホッパーで二つのジュードロ６を備え機台７に
直立した軸８に水平に回転可能に枢着されている。

この回転ホッパー５には積荷運搬用のコンベア９が接続
している。

１０はジュードロ６の開閉用アクチュエーターである。

前記ターミナルホイール１は回転ホッパー５の軸８と同
心に図示しない支架に軸支され、軸８とは電磁クラッチ
１１で接離可能となっている。

すなわち、電磁クラッチ１１が作動してターミナルホイ
ール１と軸８が接続されると回転ホッパー５は電動機Ｄ
Ｍの駆動系統に入るようになっている。

ＩＭは回転ホッパー駆動用の電動機で電磁クラッチ１１
が作動しないときも回転ホッパー５をターミナルホイー
ルと同方向に駆動回転する。

電動機ＩＭとＤＭは第３図に示す回路によりＩＭの回転
速度がＤＭに同調するようにされている。

この点は作動の項で述べる。また、ターミナルホイール
部周辺には、第４図に示すように、搬器Ｂの通過径路１
２に沿って、Ｂｆ、Ｂａ、Ｂｎなるリミットスイッチが
また、回転ポツパー５のジュードロ６の通過径路１３に
沿ってはＨａ 、Ｈｂなるリミットスイッチが記され、
それぞれ、搬器Ｂあるいはジュードロ６の通過により回
路を閉じるように配置されている。

このＢｆ、Ｂａ、ＢｎおよびＨａ、Ｈｂは第２図のｆ、
ａ、ｂ、ｎ点に位置し、第２図において、距離ａｆはａ
ｆ’に等しくｂ点は直径ａｆに直交する線上にある。

なお、回転ホッパー５の二つのジュードロ６．６の軸線
がａ、ｂ、ｎを含む円と交わる点をｈｌ、ｈ２とする。

そしてリミットスイッチＢａはリレーを介して電磁クラ
ッチ１１を接続し、リミットスイッチＢｎは電磁クラッ
チ１１を離脱し、リミットスイッチＢｆ、Ｈａ、Ｈｂは
それぞれ第３図に示す信号Ｇｆ、Ｇａ、Ｇｂを生じる。

第３図におけるＴＧｌ、Ｔａ２はそれぞれ電動機ＤＭ、
ＩＭ側に装着された回転計でパルス数によるデジタル信
号を発するものである。

次に、上記構成の作動について述べる。

電動機ＤＭに電力が供給されるとターミナルホイール１
は回転し、第２のターミナルホイール２の回転を伴って
索条３が搬器と共に回動する。

同時に電動機ＩＭにも電力が供給され、ターミナルホイ
ール１の下で回転ホッパー５も回転する。

そして、搬器Ｂが移動しつつ回転ホッパー５のジュード
ロ６から荷受するのであるがこのときの作動は次のよう
になる。

今第２図において移動する搬器Ｂが定点ｆに達すると、
リミットスイッチＢｆ（第４図）を閉じる。

すると、アンド回路Ａｎｄの一方の信号Ｇｆが供給され
Ａｎｄはもう一つの計算回路からの信号があるとＩＭの
速度制御器を作動する状態となる。

計算回路は電動機ＤＭ、ＩＭの回転計ＴＤ１ 。

Ｔａ２からの速度信号を比較し、電動機ＤＭの回転数を
もとに、搬器Ｂがｆ点からａ点に達する時間ｔに回転ホ
ッパー５のジュードロ６の位置ｈ２がａ線に達するよう
にＩＭの回転数を制御する信号を作る。

すなわち、回転子ツバ−５のジュードロ６の位置ｈ１が
ａ、ｂ点間にあるときはｈ２ ａ＜ ｆ ａであるか
らＩＭに対し減速を、ｈがｂ点を越えているときはｈ２
ではなくｈｌの側から荷を受けるものとしてｈｌａ＞ｆ
ａであるからＩＭに対し増速を行う信号を発する。

増速、減速の判断信号はａ点における回転ホッパー側の
リミットスイッチＨａ 、およびｂ点におけるリミット
スイッチＨｂからこれらが閉じることにより発する信号
Ｇａ、Ｇｂをアンド回路Ａ ｎ ｄ １に導いて行う。

すなわち、第２，３図において、ｈｌがｂ点を越えてい
るときにのみ増速判断信号が計算回路に送られる。

さて、ｆ点を通過した搬器Ｂがａ点に達すると回転ホッ
パー５のジュードロ６（ｈ２）も上記制御により丁度ａ
点に達し、ジュードロ６と搬器Ｂの位置は完全にマツチ
する。

搬器Ｂがａ点に達するとリミットスイッチＢａが閉じら
れ、これは回転ホッパー５とターミナルホイール１間の
電磁クラッチ１１を接続し、同時にＩＭに達する電力を
遮断し電動機ＩＭをフリーとする。

したがって、回数ホッパー５はターミナルホイール側の
電動機ＤＭにより電磁クラッチ１１を介して回転され、
ａ点にて一旦マツチされた搬器Ｂとジュードロ６の位置
は、ＩＭとＤＭの相対的な回転むらによる位置的ずれな
どをおこすことなく、同一速度でｂ点を越え、ｈ点に達
する。

ｎ点ではリミットスイッチＢｎを閉じ、このスイッチは
電磁クラッチ１１の離脱とＩＭへの電力供給再開のスイ
ッチ作動を同時に行う。

つまり、ｎ点を越えると搬器Ｂは電動機ＤＭにより、回
転ホッパー５は電動機ＩＭにより駆動される。

ジュードロ６から搬器Ｂへの荷受けは搬器がａ点通過後
ｎ点に達する間に行なわれる。

回転ホッパー５へはコンベア９から常時適量の荷が供給
されている。

以上の構成であるから本考案は、当初に記載した固定循
環式貨物索道の利点を全て備えた上で、搬器と回転ホッ
パーのジュードロとのマツチングを荷受けが行なわれる
ターミナルホイール部において完全に全うすることがで
きる。

しかも、索道駆動用の電動機ＤＭに回転ホッパー駆動の
ための負荷を常時かけることなく、またマツチングのた
めの構成も簡素で故障が少ないという効果も奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は荷受けを行うターミナルホイール部の後からみ
た正面図。 第２図は索道の平面的模式図。第３図は模式的な回路図
。 第４図はリミットスイッチの位置を示す平面図。 １・・・ターミナルホイール、５・・・回転ホッパー６
・・・ジュードロ、 ９・・・コンベア、 １１・・・電磁クラ ッチ、 Ｂ・・・搬器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動機ＤＭで駆動される一方のターミナルホイールの下
   部に該ターミナルホイールと同軸で電動機ＩＭにより駆
   動されるジュードロを備えた回転ホッパーを備え、両者
   の軸は電磁クラッチを介して接続され、搬器が定点ｆに
   達したとき、電動機ＩＭの回転数が電動機ＤＭの回転数
   に対してターミナルホイール部で搬器とジュードロとが
   位置的にマツチするように制御されると共に電動機ＩＭ
   への電力が遮断され、同時に前記電磁クラッチが接続さ
   れることを特徴とする固定循環式貨物索道における搬器
   と積込み設備との同調装置。