JPS582402Y2 - 並流式抽出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 液体溶媒を使用して液体中の成る成分を分離して取り出
すにあたり、これら液体を同一方向に移動しながら接触
させる並流式抽出装置を使用することがある。

この並流式抽出装置は抽出塔へ下部から各液体を送入し
て上方へ移動させながら抽出を行い上部で別個に排出さ
せるもので、分離しようとする成分を含んだ液体（重比
重液）を固定相とし溶媒（軽比重液）を粒状乃至霧状に
分散させている。

この場合、軽比重液は加圧して重比重液中に噴射するが
、両液の境界が明確であってしかも軽比重液が微粒子の
状態で分散し混合していることが望ましい。

本案は抽出塔の下部に設けられる軽比重液の分散部材の
ノズルの孔径より小径の孔径を有する補助ノズルを具え
、この補助ノズルを適宜にノズルへ装着できるようにし
たことにより軽比重液をその性質に応じた最適の粒径で
分散させることができるようにしたものである。

以下本案の実施例を図面に就いて説明すると、竪形円筒
状の抽出塔１の下部に板状の分散部材２を挾んで軽比重
液の送入室３が設けられ、図示しないポンプで加圧した
軽比重液を導入管４を経て送入室３へ入れ分散部材２の
適当数のノズル５を通って抽出塔１の内部へ噴射し均一
に分布させるようにすると共に、分散部材２の中心部お
よび送入室３を貫通して供給管６を設けその上端部の斜
め上方へ延びる注入ロアを通って重比重液が抽出塔１へ
送入されるようにする。

抽出塔１の上部に多孔蓋８を挾んで液分離排出室９が設
けられ、二つの液体は比重差で上下に分離し排出口１０
．１１から別個に排出される。

ノズル５は供給管６を中心とする田土に適当間隔で配置
されていて、分散部材２に嵌装固着し先端部を抽出塔１
の内部へ突出させた筒状のノズル本体５ａおよびその中
心に貫通形成したノズル孔５ｂとによって形成され、ノ
ズル本体５ａの先端部外側周面ば先端に向って次第に小
径となる截頭円錐状のテーパ面５Ｃに形成されている。

本案においてはこのテーパ面５Ｃに密に嵌装する截頭円
錐状のテーパ面１２Ｃを基端部内側周面に有すると共に
前記ノズル孔５ｂより小径のノズル孔１２ｂを先端部に
有するノズル本体１２ ａからなる補助ノズル１２を具
えたものであって、必要によりこの補助ノズル１２の基
端部をノズル５の先端部に第４図に示すように装着して
使用するのである。

尚、ノズル孔１２ｂの孔径の異なる補助ノズル１２を二
種以上準備して適当なものを選択使用することもある。

このような本案によると、重比重液中の成分を分離して
取り出す溶媒即ち軽比重液を分散させるにあたり、軽比
重液の性質に応じて分散部材のノズルをそのまま使用し
或いは補助ノズルを装着して孔径を小さくすることによ
り最適の粒径で分散させることができるのである。

即ち、軽比重液が表面張力の小さい液であるときは極度
に微粒化すると重比重液との境界が不明瞭になって恰が
もエマルジョンのような状態を呈し液滴状態を失って抽
出に不満であるので補助ノズルを使用することなく分散
部材のノズルを従来通りそのまま使用して比較的粒径の
大きい粒状に分散させ、表面張力の大きい液であるとき
は補助ノズルを使用して粒径の小さい霧状に分散させる
ことにより、軽比重液を液滴状態を失わない範囲で微粒
化して接触面積を大きくし完全な抽出を行うことができ
るものである。

また、補助ノズルを既設のノズルに装着するようになっ
ているので分散部材全体を交換する必要がなくそれだけ
安価に提供できるという効果も有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の実施例を示す縦断面図、第２図はその拡
大部分図、第３図は補助ノズルの縦断面図、第４図は補
助ノズルを分散部材のノズルに装着した状態の縦断面図
である。 １・・・・・・抽出塔、２・・・・・・分散部材、３・
・・・・・送入室、５・・・・・・ノズル、５ａ・・・
・・・ノズル本体、５ｂ・・・・・・ノズル孔、６・・
・・・・供給管、９・・・・・・液分離排出室、１２・
・・・・・補助ノズル、１２ ａ・・・・・・ノズル本
体、１２ｂ・・・・・・ノズル孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 抽出塔へ下部から重比重液を送入すると共に軽比重液を
   分散送入し上方へ移動させながら抽出を行い上部で別個
   に排出させる並流式抽出装置において、軽比重液を分散
   送入させる分散部材のノズルの孔径より小径の孔径を有
   しこのノズルへ装着される補助ノズルを具えた並流式抽
   出装置。