JPS5823935Y2 - カヘンスワ−ルソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は可変スワール装置に関し、殊に吸気ポートに圧
縮空気を噴射することにより、機関の運転状況に適合し
たスワールな制御するものである。

直噴式のデーゼル機関にあっては、圧縮上死点の近くに
於て燃料が燃焼室に直接噴射されるため、その燃料がた
だちに空気と混合して燃焼を開始しなければならない。

この燃料と空気との混合を司どるものの一つが燃焼室内
に発生している吸入空気の旋回渦流ニスワールであり、
こσ−ノスワールり強さが直接機関の性能（出力、トル
ク、スモーク、ＮＯｘ、ＣＯ，ＨＧ、その他）を左右す
るものである。

従来から該スワールを得る手段として、へりカルポート
、ダイレクショナルポート、マスク弁などの方式が開発
されているが、これらの手段によって発生せしめられる
スワールは機関の回転速度によって大きく変化してしま
い、時には強すぎ、時には弱すぎ、広い回転速度範囲で
運転される自動車機関にあっては全稼動域で安定した良
好な強さのスワールを得ることができなかった。

また、スワールを発生させる手段として、圧縮空気噴射
ノズルから圧縮空気を吸気ポートおよび該ホードを介し
てシリンダ内に噴出することにより、シリンダ内に吸入
された気体にスワールを発生させるものが特公昭４８−
４４６８１号として提案されている。

しかしながら、この方式はシリンダ内に流入する気体に
スツールを積極的に発生させる吸気ポート（例えばへり
カルポート）ではないために、シリンダ内の気体のスワ
ールは噴出空気の作用だけにより発生する。

従って、スワールを発生またはスワールを制御するには
噴出空気量が大量に必要となり、実用性が極めて乏しい
ものとなる。

本考案は上記の問題に鑑みてなされたもので、吸気ポー
トの弁廻りに渦巻部が形成され、吸気ポートに流入され
た吸気が該渦巻部で旋回運動を与えられつつ燃焼室に流
入するようにした吸気装置において、前記旋回運動によ
って生ずるスワールの強さを機関の負荷あるいは回転速
度に応じて制御することができる可変スワール装置を提
供せんとするもので、以下図示の実施例に基づいて具体
的に説明する。

第１図において、１はシリンダヘンド２に形成された吸
気ポートで、吸気弁３廻りには渦巻部４が形成されてお
り、図示しないマニホールドを介して流入した吸気は該
渦巻部４で旋回運動を与えられて燃焼室５に流入するよ
うになっている。

なお、前記渦巻部４は第２図に示すように、吸気ポート
１の内側壁１１即ち燃焼室５の軸心Ｃに近い側のポート
壁にポート内に突出形成されたエツジ部分１３を備えて
いる。

６は前記エツジ部分１３の近傍でかつ上流側の吸気ポー
ト内側壁１１に吸気弁３と略々平行に配置されたエアノ
ズルで、複数の噴ロアが設はうしており、該噴口１はエ
アノズル６が位置する吸気ポート内側壁１１に直角な基
準線りから燃焼室５の軸心Ｃに遠い側のポート外側壁１
２あるいは渦巻部４側に向けてＯｏから６０°の角度θ
をもつように形成されている。

なお、エアノズル６に形成される噴孔は断面円形に限ら
ずスリット状のものでもよい。

以上の如き構成から成る本考案に於て、例えば機関の低
・中速高負荷時に、コントロールパルプＶを開いてエア
ポンプＰで加圧されてタンクＴに蓄積されている圧縮空
気をエアノズル６の噴孔７から外側壁１２又は渦巻部４
に向けて噴射させると、吸気ポート１に流入した空気は
、ノズル６からの噴射空気によって加速されると同時に
、エツジ部分１３の近くを流れていて最も不安定な流れ
となっている吸気は偏向させられてポート１の外側壁１
２から渦巻部４側に強く押しつげられる傾向を持ち、偏
向させられた吸気は渦巻部４を有効に利用して強い旋回
流となって燃焼室５に流入することになる。

即ち、ノズル６からの噴射空気は吸気ポート１内の吸気
流を加速させると同時に渦巻部４を通加する吸気流を偏
向・整流させるためのものであるため、少量の噴射空気
でも燃焼室５に発生するスワールを制御することができ
る。

従って、一般にスワールが弱く、燃料と吸気との混合が
はかばかしくない機関の低・中速高負荷時にあっても、
上述の様にノズル６から空気を噴射することにより燃焼
室５に発生するスクールを強くすることができるのであ
る。

勿論、機関が高回転している様な場合は、すでに十分強
いスワールが燃焼室５に発生しているので、ノズル６か
らの空気噴射は必要ない。

よってこの場合には、コントロールパルプＶを閉じるこ
とにより、該空気噴射は簡単に断てる。

上記コントロールパルプＶの制御の一例を第３図に示す
。

エアタンクｔとエアノズル６とを連絡するパイプにの途
中に電磁弁Ｖ（コントロールパルプ）が配設されており
、該弁Ｖは機関の始動時のみＯＪ”Ｆ しているスイツ
チＳ１、機関の低・中速回転時にＯＮするスイツチＳ２
、機関の高負荷時にＯＮするスイッチ８３等と直列に配
線されていて、機関が高負荷、低・中速回転状態（始動
時を除く）にある場合にのみ電磁弁Ｖが開かれ、タンク
ｔから空気をエアノズル６に供給し、スワールの強化を
図ることができる。

以上の様に、本考案によれば、一般にスワールが弱く、
燃料と空気との混合が十分になされない状態にあるとき
：例えば機関の高負荷・低・中速回転時にあっても、エ
アノズル６から噴射される空気によって吸気を加速し且
つ偏向して渦巻部４に押しつげて強いスワールが得られ
る様にしたから、低速から高速に至る広い回転範囲内で
常に安定したスワールの発生のもとに、良好な燃焼が達
成され、出力、トルク性能の向上、 ＣＯ、ＨＣ、ＮＯ
ｘ 。

スモークなどの低減が図れる。

勿論、機関が高速回転している場合は、コントロールパ
ルプＶが閉じていて、ノズル６から空気を噴射すること
によるスワール強化の効果は生じないことは言うまでも
ない。

尚、吸気ポートに噴射する空気は、吸気弁が開かれてい
るときだけ噴射することが有利であるが、連続的に噴射
してもさしつかえない。

またコントロールパルプＶの→りとして電磁弁Ｖを示し
たが、この他にダイアフラム式のものなども応用できる
。

更Ｋ、該コントロールパルプＶを制御する条件として、
機関の運転状況を吸気負圧、排気圧力、燃料レバー位置
、回転数などを電気的にあるいは機械的に検出するに当
っては、公知の技術が広く適用され得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すシリンダーヘッドの縦
断面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図はコン
トロールパルプの制御系の一例を示す線図である。 １・・・・・・吸気ポート、３・・・・・・吸気弁、４
・・・・・・渦巻部、６・・・・・・エアノズル、１・
・・・・・噴孔、Ｐ・・・・・・エアポンプ、 Ｔ・・・・・・エアタンク、 ■・・・・・・コントロール バルフ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸気ポートの弁廻りに該吸気ポート内側壁にエツジ部分
   を備えた渦巻部が形成され、吸気ポートに流入した吸気
   が該渦巻部で旋回運動を与えられつつ燃焼室に流入する
   ようにした吸気装置において、前記エツジ部分の近傍で
   かつ上流側の吸気ポート内側壁に、コントロールバルブ
   を介してエアポンプに連絡されたエアノズルを配置し、
   該エアノズルの噴孔なノズルが位置する吸気ポート内側
   壁に直角な基準線に対してＯＰ〜６０°の角度をもって
   前記吸気ポートの外側壁あるいは渦巻部に向けて形成し
   、機械の運転状態に応じて前記コントロールバルブを作
   動せしめ、圧縮空気を前記エアノズルから吸気ポート内
   に噴射することにより、吸気の流れを加速、偏向し得る
   ようにしたことを特徴とする可変スワール装置。