JPS5823818Y2 - ブツピンキヨウジウンパンソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、エアーシリンダを使用した吊り上げ運搬装置
に関し、特に、空気の弾性による上下振動を抑制し、正
確なインチング操作を行なうことができる装置に関する
。

従来、天井面などに水平方向の移動自由に支持された移
動部材にピストンロットの先端を連結して吊り下げた昇
降用エアーシリンダのシリンダ本体に被運搬物を保持す
る保持装置を設け、前記シリンダ本体の前記ピストンロ
ットに対する上下動により被運搬物を昇降しつつ運搬す
るようにした吊り下げ運搬装置は公知である。

しかし、従来の吊り下げ運搬装置は、シリンダ本体の下
方室を大気に連通し、被運搬物及びシリンダ本体の重量
によって圧縮されるシリンダ本体の上方室内への加圧空
気の供給と排出によってシリンダ本体をピストンロット
に対して上下動させるようになってトリ、上下動の操作
を行なうと、作業媒体である空気の弾性によって大きな
上下振動を生じ、精密な操作を行なうことができない欠
点があった。

本考案はこのような欠点を除去した新規な構造の吊り上
げ装置を提供することを目的とするものである。

以下、本考案の一実施例を添付図面に基ついて説明する
。

図に訟いて、１は縦長に配置された昇降用エアーシリン
ダのシリンダ本体であって、その内空に緊密にかつ上下
摺動自由に嵌入されたピストン２ａにピストンロッド２
の下端が連結され、このピストンロッド２はシリンダ本
体１の上方へ突出してふ・す、シリンダ本体１の内空は
ピストン２ａによって上方室１ａと下方室１ｂに仕切ら
れている。

４ａ、４ａは建物の天井面に一定間隔を置いて平行に設
置されたレールであって、このレール４ａ＋４ａ上に転
輪を介して装架されて第１図の紙筒に垂直な方向へ自由
に走行し得るレール状の走行体４．４上を移動部材３が
第２図の紙面に垂直な方向へ自由に走行し得るようにな
っており、移動部、材３は天井面と平行な水平面内を任
意方向に自由に走行し得うるのである。

そして、前記した昇降用エアーシリンダのピストンロッ
ド２の上端が移動部材３に枢支点Ｐにネーいて連結され
、昇降用エアーシリンダは吊り下げ状態となっている。

シリンダ本体１の外面には通気管１０が上下に配管され
てその上端がシリンダ本体１の上端部にトいてＬ刃室１
ａに接続され、下端はシリンダ本体１の下端部に訃いて
下方室１ｂに接続されている。

この通気管１０には、第３図に示すように、上方から下
方に向かって、順次に、常閉型の第１開閉弁１４、逆止
弁１８、第１絞り弁１６及び第２絞り弁１７が介設され
ていて、第１絞り弁１６と第２絞り弁１７には夫々逆向
きの逆止弁１６ａ、１７ａを備えたバイパスが設けられ
ており、逆止弁１８と第１絞り弁１６の間から排気管２
１が分岐されて、これに常閉型の第２開閉弁１５が接続
されている。

また、通気管１０の第１開閉弁１４と上刃室１ａとの間
にはピストンロッド２にから１せて垂下した可撓性の加
圧空気供給管１１が接続され、この加圧空気供給管１１
には逆止弁１２と圧力計１９が設けられている。

なむ、この加圧空気供給管１１はシリンダ本体１の上方
室１ａに直接接続してもその作用は同一である。

さらに、通気管１０の加圧空気供給管１１との接続部の
近傍から支管２２が分岐され、この支管２２は四方弁１
３を介して挟持用エアーシリンダＫに接続されている。

この挾持用エアーシリンダには、第１．２図に示すよう
に、シリンダ本体の下端に固着された伏コ字形断面の基
板５内に水平に装置されてｐす、そのピストンロッドの
先端に固着された下向きの可動挾持板７が基板５の他端
に固着された下向きの固定挟持板７ａと対応している。

なお、これらの挟持板７，７ａの内面には夫々ゴム板８
，８ａが貼着されている。

また、基板５には把手６，６ａが取り付けられ、その近
傍には、第１開閉弁１４及び第２開閉弁１５の制御用ス
イッチ９と、四方弁１３の制御用スイッチ９ａが設けら
れている。

スイッチ９は中立位置に自動的に復帰するシーソー型で
あって、交互方向の揺動によりいずれか一方の開閉弁の
みが交互に開弁するように接続されている。

これらのスイッチ９，９ａと各弁１３，１４，１５を接
続する電気配線は第１，２図に信号２０で示されている
。

次に、本実施例の作動を説明すると、図示しないメイン
バルブを開くと、加圧空気供給管１１から供給された加
圧空気が通気管１０及び支管２２ヲ通って挾持用エアー
シリンダにのピストンロッド側に入り、そのピストンロ
ッドの収縮により可動挾持板７が固定挾持板７ａ側へ移
動して被運搬物Ｑを挾持し、スイッチ９ａを入れると四
方弁１３が作動して挟持用エアーシリンダにの逆側へ加
圧空気が供給され、ピストンロッドが伸出して被運搬物
Ｑの挟持が解除される。

ここで、昇降用エアーシリンダの静止状態にわけるシリ
ンダ本体１内の圧力バランスを考えると、Ｅ方室内の圧
力をＰａ１下方室内の圧力をＰｂ１シリンダ本体１の内
空の断面積をＡａｚ ピストンロッド２の断面積をＡｂ
とし、さらに、被運搬物の重量をＷ１シリンダ本体１
及びその付属品の重量をＷ。

とすれば、次式が成立する。Ｐａ（Ａａ−Ａｂ）−Ｐｂ
＠Ｐａ二Ｗ。

十Ｗ ここで八） ｐｂ そして、スイッチ９の操作によって第２開閉弁１５を開
くと、下方室１ｂ内の加圧空気が第２絞り弁１７及び逆
止弁１６ａを通って排気管２１から大気中に排出される
ため、下方室１ｂ内の圧力が低下し、上方室１ａとの圧
力バランスか失なわれてシリンダ本体１が上昇し、第２
開閉弁１５を閉じると、下方室１ｂ内の圧力降下が止昔
り、１式が成立する位置で停止する。

なか、このとき、Ｅ方室りａ内の圧力も低下するが、そ
の圧力が加圧空気供給源の圧力より低くなった場合には
、逆止弁１２が開いて加圧空気が供給される。

次に、第１開閉弁１４を開くと、上方室１ａ内の加圧空
気は、逆止弁１８、第１絞り弁１６及び逆止弁１７ａを
通って下方室１ｂ内に流入し、シリンダ本体１が下降す
るのである。

このときも、上方室１ａ内の圧力が降下すると、逆止弁
１２が開いて加圧空気が供給されるのである。

このように、シリンダ本体トば、上方室１ａと下方室１
ｂの加圧空気の圧力バランスによって昇降するのであっ
て、上方室１ａ内の加圧空気は、シリンダ本体１及びそ
の付属品と被運搬物の重量に加えて下方室１ｂ内の加圧
空気の正方による降下刃に対抗する吊り上げ力を生ずる
ように高圧力に圧縮されているため、吊り上げ力の変動
に伴う体積の増減が比較的小さく、第１、第２の開閉弁
１４．１５を閉じてシリンダ本体１の昇降を停止させる
場合に生ずる上下振動を小さく抑さえることができるの
である。

上記にトいて、逆止弁１２は加圧空気供給源が伺らかの
異常によって圧力降下を生じた際に上方室１ａ内の加圧
空気が逆流してシリンダ本体１が下降するのを阻止する
ためのものであり、捷た、逆止弁１８は第１開閉弁１４
に背圧が作用する、のを防止するためのものである。

また、絞り弁を２個設け、夫々に逆止弁を並設したのは
上昇時と下降時の絞り度を各別に調節するためであって
、上昇と下降の両方を一個の絞り弁１６で調節する場合
には他の絞り弁１７及び２個の逆止弁１６ａ。

１７ａは不要である。

さらに、挾持板対７，７ａ及び挾持用エアーシリンダに
は被運搬物の保持装置の一例であって、これに代・えて
、被運搬物に引掛けるフック等の他の保持装置をシリン
ダ本体１に取付けてもよい。

上記実施例によって具体的に説明したように、本考案の
吊り上げ運搬装置は、水平方向の移動自由に支持された
移動部材にピストンロンドの先端を連結して吊り下げた
昇降用エアーシリンダのシリンダ本体に被運搬物を保持
する保持装置を設け、前記シリンダ本体の前記ピストン
ロンドに対する上下動により被運搬物を昇降しつつ運搬
するようにした吊り上げ運搬装置において、前記シリン
ダ本体のピストンによって上下に仕切られた上方室と下
方室とを前記シリンダ本体の外面に沿って配管された通
気管で接続し、該通気管の前記上方室側に常閉型の第１
開閉弁を、前記下方室側に絞り弁を夫々介設するととも
に、前記上方室に逆止弁を備えた加圧空気供給管を接続
し、さらに、前記通気管の前記第１開閉弁と前記絞り弁
との間に排気管を接続して該排気管に常閉型の第２開閉
弁を設けてなり、前記シリンダ本体を下降させる際には
前記第１開閉弁を開いて前記上方室内の加圧空気を前記
下方室に供給し、前記シリンダ本体を上昇させる際には
前記第２開閉弁を開いて前記下方室内の加圧空気を大気
中に排出させる構成としたことを要旨とするものであっ
て、シリンダ本体の昇降両過程にトいて加圧空気の流れ
を絞り弁によって調節するようにしたから、物品の保持
具を備えたシリンダ本体を適正な速度で昇降し得るとと
もに、シリンダ本体の下方室にも空気圧が作用するよう
にしたから、上方室内の加圧空気は下方室の空気已に抗
するように高圧力に圧縮されて弾性が低下し、シリンダ
本体の昇降を停止させる場合に生ずる空気の弾性による
上下振動が抑制され、正確で安全な昇降操作を行なうこ
とができる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正面図、
□第２図は側面図、第３図は空圧回路図である。 １ニジリンダ本体、１ａ：上方室、１ｂ：下方室、２：
ピストンロンド、２ａ：ピストン、３：移動部材、７
、７ａ ：挾持板、１０：通気管、１１：加圧空気供給
管、１２：逆止弁、１３：四方弁、１４：第１開閉弁、
１５：第２開閉弁、１６．１７絞り弁、２１：排気管、
２２：支管、Ｋ：挾持用エアーシリンダ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 水平方向の移動自由に支持された移動部材にピストンロ
   ッドの先端を連結して吊シ下げた昇降用エアーシリンダ
   のシリンダ本体に被運搬物を保持する保持装置を設け、
   前記シリンダ本体の前記ピストンロットに対する上下動
   により被運搬物を昇降しつつ運搬するようにした吊り上
   げ運搬装置において、 前記シリンダ本体のピストンによって上下に仕切られた
   生方室と下方室とを前記シリンダ本体の外面に沿って配
   管された通気管で接続し、該通気管の前記上方室側に常
   閉型の第１開閉弁を、前記下方室側に絞シ弁を夫々介設
   するとともに、前記上方室に逆止弁を備えた加圧空気供
   給管を接続し、さらに、前記通気管の前記第１開閉弁と
   前記絞り弁との間に排気管を接続して該排気管に常閉型
   の第２開閉弁を設けてなり、前記シリンダ本体を下降さ
   せる際には前記第１開閉弁を開いて前記上方室内の加圧
   空気を前記下方室に供給し、前記シリンダ本体を上昇さ
   せる際には前記第□開閉弁を開いて前記下方室内の加圧
   空気全大気中に排出させる構成としたことを特徴とする
   吊り上げ運搬装置。