JPS5823361Y2 - 濃縮装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、使用動力を極力少なくし省エネルギーに対
応できる濃縮装置を提供することを目的としてなされた
ものである。

従来用いられている濃縮装置の一例を第１図に示す。

即ち第１図において、１は入口部１ａと出口部１ｂを有
する濃縮装置本体であり、２ａは入口部から注がれる希
薄な液体、２ｂは出口部１ｂから出て行く濃縮された液
体である。

３は液体が溜っている個所に取付けられた電気ヒーター
である。

次に動作について説明する。

第１図において、入口部１ａより希薄な液体２ａが濃縮
装置本体１に入り、そこで濃縮装置本体１の底部に取付
けられている電気ヒーター３で加熱され、希薄な液体２
ａの水分が蒸発し、濃度が高くなって出口部１ｂより、
濃度の高い液体２ｂとして出て行く。

従来の濃縮装置は以上のように構成されているので、効
率が悪く、ヒーターの加熱動力費が高くつく欠点があっ
た。

この考案は上記のような従来のものの欠点を除去するた
めになされたもので、加熱動力費を要するヒーターの代
わりに、圧縮機などの排熱を利用し、しかも効率よく濃
縮させるために取入れ空気と排出空気の熱交換を行なう
熱交換器を備えた省エネルギー濃縮装置を提供したもの
である。

以下、この考案の一実施例を図について説明する。

第２図において、４は希薄な液体２ａの散布装置、５は
液体２ａの加熱用熱交換器で、散布装置４の真下に取付
けられている。

なお５ａは加熱用熱交換器５の入口部、５ｂは出口部で
ある。

６は取入れ空気と排出空気の熱交換を行なう熱交換器で
散布装置４の真上に取付けられている。

なお、散布装置４の内部を希薄な液体２ａが流れており
、また加熱用熱交換器５の内部を圧縮機の吐出ガスが流
れている。

こ・でいう圧縮機とは、例えば冷凍サイクルもしくはそ
の他のシステムに使われている圧縮機で、その圧縮機の
吐出ガスを排熱として利用するものである。

１Ｃは仕切板で本体１に取付けられている。

なお空気の流れ方向は矢印Ａにて示している。

次に動作について説明する。

第２図において、散布装置４より、希薄な液体２ａが加
熱用熱交換器５に均一に散布され、そこで希薄な液体２
ａが圧縮機の排熱により加熱されて水分が蒸発し、濃度
が高くなって、濃縮装置本体１の底部に溜り、出口部１
ｂより出て行く。

一方この液体２ａの加熱と同時に空気も加熱され、湿っ
た空気として排出されるが、排熱利用の効率を高めるた
め、加熱された排出空気と取入れ空気との熱交換のため
熱交換器６を使用して、熱ロスを少なくする。

なおこの熱交換器６は湿度の交換は絶対に避けなければ
ならないので、材質はアルミニウム等の金属が望ましい
。

尚濃縮装置本体１において加熱用熱交換器５は煙突効果
（上昇気流を生じさせる）の役目をしており、希薄な液
体２ａの蒸発水分を早く排出させる効果を果している。

また濃縮装置本体１の上部（空気の出口）は上方向に開
いているので、排出された高湿度の空気がショートサイ
クルしないようになっている。

なお、上記実施例では濃縮装置本体１にファンが取付け
られていないが、熱交換の効率をさらに良くするために
、熱交換器６の真上の位置に来るようにファンを濃縮装
置本体１に取付けると良い。

また圧縮機吐出ガスの排熱利用だけでなく、他の排熱、
例えば工場排熱等も利用できる。

以上のように、この考案によれば、濃縮装置において、
圧縮機の吐出ガスなどの排熱を利用した熱交換器及び取
入れ空気と排出空気を熱交換させ熱ロスを少なくした熱
交換器を備えるように構成したので、従来のような加熱
ヒーターの動力費が節減でき、省エネルギーの濃縮装置
を提供し得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の濃縮装置の一例を示す断面図、第２図は
この考案の一実施例を示す断面図である。 図中、１は濃縮装置本体、１Ｃは仕切板、２ａは希薄な
液体、４は散布装置、５は加熱用熱交換器、６は熱交換
器である。 尚、図中同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）濃縮装置本体に希薄な液体の散布装置を設け、こ
   の散布装置の真下には圧縮機などの排熱を利用した加熱
   用熱交換器を設け、かつ散布装置の真上には取入れ空気
   と上記加熱用熱交換器により加熱された排出空気とを熱
   交換させる熱交換器を備えたことを特徴とする濃縮装置
   。
2. （２）加熱用熱交換器の側方に仕切板を備えた実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の濃縮装置。