JPS5822683Y2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、圧縮装置を備えた電気掃除機に関するもの
である。

一般に、電気掃除機においては集塵室内への集塵が進む
につれて吸塵力が低下するので、この集塵された塵埃を
圧縮する圧縮装置が設けられ、この圧縮装置を動作させ
ることにより吸塵力の維持を図っているものである。

そこで、この圧縮装置を動作させる手段をみると、フィ
ルター装置を貫通させて伝達装置を設け、この伝達装置
の一端を圧縮装置の一部に連結するとともに他端に駆動
部を連結させ、この駆動部を操作することにより圧縮装
置を動作させるようにしたものがある。

ところが、集塵ケース内の集塵状態に関係なく圧縮装置
と駆動部との連結が固定的であるので、塵埃が一杯にな
って圧縮装置の動作が重くなってとき、駆動部を無理に
動作させてしまうような場合集塵ケースに比べて頑丈で
ないフィルター装置を変形させてしまったりするもので
ある。

また、駆動部を小型モータ等に連結させて動作するよう
にしたものにあっては、圧縮装置の動作が重くなったと
き過負荷がかかりモータが焼損してしまうよになことも
起りうるものである。

この考案は、このような点に鑑みなされたもので、圧縮
装置の動作が重くなったときのトラブルを防止すること
のできる電気掃除機を得ることを目的とする・もので゛
ある。

この考案は、電動送風機が内蔵された本体ケースに着脱
自在に取付けられる集塵ケースを設け、この集塵ケース
内にその前面側に集塵室を残してフィルター装置を装着
するとともに前記集塵室内に集塵された塵埃を圧縮する
圧縮装置を設け、この圧縮装置を伝達装置を介して動作
させる駆動部を前記集塵ケースの後部側に設け、この駆
動部による前記圧縮装置の圧縮動作が重くなってときこ
の駆動部と前記圧縮装置との連結を解除する解除機構を
前記伝達装置中に設けたことを特徴とするものである。

したがって、圧縮装置の動作が重くなったとき解除機構
により圧縮装置と駆動部との連結を解除することにより
、圧縮装置の動作が重くなった場合のトラブルをなくす
ことができるよう構成したものである。

この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

まず、１は電動送風機が内蔵された本体ケース（図示せ
ず）にクランプ２により着脱自在に取付けられる集塵ケ
ースで、この集塵ケース１の前面側には吸込ホース（図
示せず）が差込まれる吸込口３が形成され、上部後段側
には把手４が形成され、さらに後面側は開口とされてい
る。

また、この集塵ケース１内の後部には集塵室５を残して
フィルター装置６が後面開口側より装着されている。

ここで、このフィルター装置６は目の粗いネットフィル
ター７とその後段に配置されたスポンジ状のフィルター
８とさらに後段に配置された襞状フィルター９とをフィ
ルター枠１０により支持してなるもので、フィルターバ
ッキング１１により気密性が維持されている。

また、前記フィルター枠１０の後部側には前記襞状フィ
ルター９に少し離間させて背板１２が取付けられている
。

さらに、前記集塵ケース１の前段上部には前記集塵室５
内に集塵された集埃を圧縮する圧縮装置１３が設けられ
ている。

すなわち、この圧縮装置１３は前記吸込口３とネットフ
ィルター７の前面との間を上下に摺動して塵埃を圧縮す
る圧縮板１４に一体的に軸部１５を連設しつつその上端
にストッパ一部１６を形成し、このストッパ一部１６を
上方へ付勢する復帰用のスプノング１７を設けてなるも
のである。

そして、前記圧縮板１４の後部には前記ネットフィルタ
ー７の前面に位置させて平歯車１８が下方へ延設されて
いる。

また、この平歯車１８に噛合する歯車１９を含む伝達装
置２０が前記フィルター装置６の中央部を前後方向に貫
通させて設けられている。

すなわち、歯車１９の軸２１が前記ネットフィルター７
に支持されて設けられ、この軸２１の後端部には解除機
構の一部となるクラッチ２２が設けられ、このクラッチ
２２はスプリング２３により後部側に付勢されている。

そして、前記クラッチ２２に係脱するクラッチ２４を前
端側に固定的に設けてなる伝達軸２５が前記背板１２ま
で延設されている。

この伝達軸２５の後端部には前記背板１２の後面に位置
させてハンドル部２６を有して駆動部となる回転板２７
が取付けられ、さらに背板１２の前面に位置させて前記
襞状フィルター９の背面を回転摺動する除塵子２８が取
付けられている。

なお、前記クラッチ２２．２４の保合状態は前記ハンド
ル部２６により回転板２７を集塵ケース１の後部側から
みて反時計方向に回転させる場合に固定的となるように
されている。

このような構成において、集塵室５内に塵埃が集塵され
て吸塵力が低下してきたら、ハンドル部２６により回転
板２７を時計方向（集塵ケース１の後部側からみて・・
・・・・以下同様とする）に回転させ伝達装置２０を介
して圧縮装置１３を動作させる。

すなわち、回転板２７が時計方向に回転すれば伝達軸２
５も時計方向に回転するので、クラッチ２２．２４を介
して歯車１９を時計方向に回転させ、この歯車１９に噛
合している平歯車１８を下降させる。

これにより、圧縮板１４が下降するので集塵された塵埃
の圧縮が行なわれる。

ここで、時計方向の回転の場合、クラッチ２２とクラッ
チ２４とは外れ易い斜面接合となるがクラッチ２２がス
プリング２３によりクラッチ２４側に付勢されているの
で、その斜面接合により十分動力が伝達される。

また、回転板２７の時計方向の回転に伴ない除塵子２８
も時計方向に回転するので襞状フィルター９に付着した
細塵の除塵も同時に行なわれる。

そして、下降した圧縮板１４を原位置に復帰させるとき
には、ハンドル部２６により回転板２７を反時計方向に
回転させればよい。

すなわち、伝達軸２５の回転が固定的係合状態のクラッ
チ２２．２４を介して歯車１９を反時計方向に回転させ
るので、平歯車１８、すなわち、圧縮板１４が上昇して
原位置に復帰する。

この復帰操作の場合にも襞状フィルター９の除塵が行な
われる。

しかして、集塵室５内への集塵がかなり進んで塵埃が一
杯になってくると圧縮板１４が下降しにくくなりその動
作が重くなる場合がある。

このような場合にも圧縮装置１３を動作させようとして
回転板２７を時計方向に回転させてしまうこともあるが
、回転板２７により伝達軸２５が時計方向に回転しても
歯車１９が回転しにくくなってロックされたような状態
となっているので、クラッチ２２は回転するクラッチ２
４に係合せずスプリング２３に抗して前段側に変位する
。

このようにクラッチ２２．２４により回転板２７側と圧
縮板１４側との連結が解除されるので、回転板２７側は
軽い力で空転することとなる。

したがって、圧縮板１４の動作が重くなった場合、回転
板２７を操作したとしても無理な力が加わることなく空
転するのみであるので、集塵ケース１の如き頑丈でない
フィルター装置６を変形させてしまうことがない。

同時に、無理に圧縮装置１３を動作させることがないの
で、圧縮される塵埃によりフィルター装置６を後方へ押
し出し塵埃が舞上ってしまうというようなトラブルも防
止することができるものである。

このように、クラッチ２２．２４による解除機構を伝達
装置２０中に設けて圧縮板１４の下降動作が重くなった
とき圧縮板１４側と回転板２７側との連結を解除するよ
うにしたので、圧縮装置１３の動作が重くなった場合の
トラブルを防止することができるものである。

なお、この実施例においては回転板２７をハンドル部２
６により手動で回転させるようにしたが、本体ケース側
に正逆転する小型モータ等を設けてこの小型モータ等・
と回転板２７とを歯車、カップリング等を介して連結し
、自動的に回転させるようにしてもよい。

この場合には、圧縮装置１３の動作が重くなっても小型
モータ等に過負荷がかからないので、その焼損といった
トラブルを防止することができるものである。

二の考案は、上述したように圧縮装置の動作が重くなっ
たとき圧縮装置と駆動部との連結を解除する解除機構を
設けたので、圧縮装置の動作が重くなった場合のフィル
ター装置の変形といったトラブルを防止することができ
る等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示す縦断側面図である。 １・・・・・・集塵ケース、５・・・・・・集塵室、６
・・・・・・フィルター装置、１３・・・・・・圧縮装
置、２０・・・・・・伝達装置、２２・・・・・・クラ
ッチ（解除機構）、２４・・・・・・クラッチ（解除機
構）、２７・・・・・・回転板（駆動部）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動送風機が内蔵された本体ケースに着脱自在に取付け
   られる集塵ケースを設け、この集塵ケース内にその前面
   側に集塵室を残してフィルター装置を装着するとともに
   前記集塵室内に集塵された塵埃を圧縮する圧縮装置を設
   け、この圧縮装置を伝達装置を介して動作させる駆動部
   を前記集塵ケースの後部側に設け、この駆動部による前
   記圧縮装置の圧縮動作が重くなったときこの駆動部と前
   記圧縮装置との連結を解除する解除機構を前記伝達装置
   中に設けたことを特徴とする電気掃除機。