JPS582267B2 - 振動減衰特性の優れた構造用鋼 - Google Patents

振動減衰特性の優れた構造用鋼

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Publication number
JPS582267B2
JPS582267B2 JP54103669A JP10366979A JPS582267B2 JP S582267 B2 JPS582267 B2 JP S582267B2 JP 54103669 A JP54103669 A JP 54103669A JP 10366979 A JP10366979 A JP 10366979A JP S582267 B2 JPS582267 B2 JP S582267B2
Authority
JP
Japan
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vibration damping
steel
damping properties
excellent vibration
strength
Prior art date
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Expired
Application number
JP54103669A
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English (en)
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JPS5629655A (en
Inventor
高橋政司
渡辺征一
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 最近、工作機械、産業機械等の発する振動、橋梁、交通
機関等の発する騒音等に基く公害問題が多発しているが
、本発明はこのような騒音や振動を軽減させるに有効な
振動減衰特性の優れた構造用鋼に関する。
振動を減衰させる特性の優れた材料、すなわち制振材料
として従来から黒鉛鋳鉄が知られているが、黒鉛鋳鉄は
炭素量が1〜4%にも達するので、加工性、靭性、溶接
性等が劣るたみ構造用材としては利用範囲が限られてい
る。
上記に鑑み本発明は、量産が可能であり、強度部材、構
造用圧延鋼材として使用できる制振特性の優れた鋼の提
供を目的とするものであって、C0.003〜0.01
5%、Si0.10〜0.45%、Mn 1.0 5〜
2.5 0%、Cr4〜20%、So7A/0.005
〜0.050%を含有し、若しくはさらにCu0.05
〜1.50%を含有し、残部は実質的にFeからなる鋼
であって、引張り強さ4 1 kg/mm以上を有する
とともに振動減衰特性に極めて優れる特徴を有している
一般に強磁性体である鋼には磁化すると磁化の方向に伸
びるいわゆる磁歪現象がある。
このような磁歪現象の生じるものは逆に歪を加えること
によって磁化する性質を有している。
すなわち振動あるいは打撃等がこれに加えられたとき、
振動歪波が内部を伝播し、それに伴って時間変化する振
動的な磁化が生じる。
そうしてこの振動する磁化は周知の磁化一磁場の強さ曲
線に認められるのと同様な磁化一歪曲線においてヒステ
リシスループを形成し、ループの面積に比例したエネル
ギーを消散する。
すなわち振動歪エネルギーの一部は磁気エネルギーとし
て消耗される。
本発明の鋼は、上述のメカニズムによつて振動波あるい
は音波のエネルギーの一部を磁気的エネルギーに変換し
、さらに磁気的エネルギーを消耗して、制振効果を発揮
するものであるが、本発明鋼の場合、前記の如く強度を
有する構造用鋼としての使用を目的とするものであるか
ら、例えばSS41またはSM41相当またはそれ以上
の強度を具有する必要がある。
しかるに鋼成分中Cは、微量で強度を向上する効果があ
るが振動エネルギーが磁気的エネルギーに変換する割合
を低下させるので、C含有量の多い鋼は仮令磁気的エネ
ルギーが消耗しても全体の振動エネルギーの消耗、すな
わち制振作用は大きくならない。
本発明者等はそこで、C含有量が低い状態で引張り強さ
を41kg/mm以上にするために合金元素の固溶によ
る強化、すなわち「固溶強化」による方法を検討したが
、問題はC量が低いとき固溶強化の割合がC量の高いと
きに比較して小さいことであった。
本発明者等はさらに種々の元素の効果について調査研究
を進めた結果、CrがCに較べ強度を上げる効果は小さ
いが、振動減衰能を犬ならしめる効果の高いことを見出
した。
さらに上記Crによる強度上昇の不足は、C,Si1お
よびMnの含有量を適当ならしめることで解決できるこ
とが判明した。
第1図はSi量の、第2図はMn量の、それぞれC含有
量が低い状態におけるTSおよびYSに及ぼす挙動を示
すが、SiおよびMnは添加量が多くなるほど強度は上
昇するが、それらの上昇勾配は通常、Cの添加量におけ
る上昇勾配よりも小さい。
本発明鋼の場合、強度部材としての使用を目的とするも
のであるから、TS,YSで所定の強度が得られるだけ
ではなく、それに適当な靭性が伴うことが必要であるか
ら、むやみにSiおよびMn量を増加させるのは得策で
はない。
良好な靭性を得る目的で微量のAl添加を行うことも有
効である。
さらにまたそのCr含有に基く優れた振動減衰能を損わ
ないためにも、C,SiおよびMn量をコントロールし
相乗効果を適正ならしめる必要がある。
本発明の鋼は上記の如く、高いCrの含有と、C,Si
およびMn等の含有量を適当ならしめることによって良
好な制振特性と強度部材としての特性とを兼備する特徴
を有しており、SS材あるいはSM材などと同様、構造
用圧延鋼材として使用するが、必要な場合は鋳物として
使用することも勿論可能である。
次に本発明鋼の成分を限定した理由を述べる。
Cは他の合金元素による強化作用を発現させ、引張り強
さ41kg/mmを得るために0.003%以上の添加
が必要であるが、0.015%を越えると振動減衰能が
劣化するので0.003〜0.03%とした。
Siは鋼に強度を賦与するため0.10%以上は必要で
あるが、0.45%を越えると強度部材として必要な靭
性が著しく劣化すると共にマルテンサイトが一部生成し
溶接性を劣化させるので0.003〜0.015%とし
た。
Mnは熱間加工時にFeSの固溶による熱間割れを防止
するため添加が必要であるが、その下限を1.05%と
したのは主として強度上の必要からである。
しかし添加量が2.50%を越えると靭性が著るしく劣
化するので1.05〜2.50%の範囲とした。
Crは振動減衰能を良好ならしめるため4%以上の添加
が必要である。
たゾし20%を越えると熱間加工性が劣化するから4〜
20%の範囲が適当である。
AlはSol−Alとして0.005%以上添加するこ
とにより脱酸および鋼中Nの固定に有効であり、靭性お
よび延性を向上させるが、0.050%を越えて添加す
ると逆に靭性が低下するので0.005〜0.050%
の範囲とした。
本発明鋼においてさらに高強度が望まれる場合Cuの添
加が有効である。
Cuは0.05%以上の添加によりε一Cu相の粒子を
析出し、強度向上に寄与し、かつ制振特性を高める性質
があるが、1.50%を越えて添加すると制造中に表面
割れを起す虞れがあるので0.05〜1.50%の範囲
とすべきである。
以下実施例を掲げ、本発明鋼の効果について記載する。
実施例の化学成分 本発明鋼A−DはCuを含有しない鋼であり、本発明鋼
EはCuを含有するものである。
比較鋼Fは8841、GはF e + T i 1比較
鋼Hは高炭素黒鉛鋼である。
表1の各鋼の機械的性質および内部摩擦値を表2に示す
上表に示すとおり、本発明鋼A,B,C,D,Eはいず
れも構造用圧延鋼として十分な強度、靭性を有し、かつ
内部摩擦が高く、従って制振特性に優れた鋼であること
がわかる。
さらに圧延のまま、あるいは冷間加工を行ったり、本実
施例Aのように切削加工し残留応力が存在する場合には
、比較的性能が劣化するが残留応力除去焼鈍で向上する
【図面の簡単な説明】
第1図は極低炭素鋼にSiを添加することによるTSお
よびYSの向上効果を示した曲線図、第2図は同じく極
低炭素鋼にMnを添加することによるTSおよびYSの
向上効果を示した曲線図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 I C0.003〜0.015%、SiO.10〜0
    .45%、Mn 1.0 5〜2.5 0%、Cr4〜
    20%、SolAA O.0 0 5〜0.0 5 0
    %未満、残部は実質的にFeからなり、引張り強さ41
    kg/mm以上を有する振動減衰特性の優れた構造用鋼
    。 2 C0.003〜0.015%、Si0.10〜0
    .45%、Mn 1.0 5〜2.5 0%、Cr4〜
    20%、SolAl O.0 0 5〜0.0 5 0
    %未満、さらにCuO.05〜1.50%を含有し、残
    部は実質的にFeからなり、引張り強さ41kg/mm
    以上を有する振勧減衰特性の優れた構造用鋼。
JP54103669A 1979-08-14 1979-08-14 振動減衰特性の優れた構造用鋼 Expired JPS582267B2 (ja)

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JPS5629655A JPS5629655A (en) 1981-03-25
JPS582267B2 true JPS582267B2 (ja) 1983-01-14

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4999923A (ja) * 1973-01-31 1974-09-20
JPS5114812A (ja) * 1974-07-30 1976-02-05 Nippon Steel Corp Kojinseifueraitokeisutenresuko
JPS51120921A (en) * 1975-04-16 1976-10-22 Daido Steel Co Ltd High vibration preventive alloy

Patent Citations (3)

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JPS51120921A (en) * 1975-04-16 1976-10-22 Daido Steel Co Ltd High vibration preventive alloy

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JPS5629655A (en) 1981-03-25

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