JPS5822655Y2 - 圧力調理器に於ける圧力調整弁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は調正弁をなす荷重体の傾斜支持を可能とした圧
力調理器に於ける圧力調整弁に関する。

従来の圧力調理器に於ける圧力調整弁として、容体の上
端開口部へ気密的に冠着する蓋体の上面適所に、圧力蒸
気の通気管を突設し、該通気管の上端に所定蒸気圧に達
すると蒸気により浮揚し、通気管の放気孔を開いて放気
させる規定重量の荷重体を冠着させた構造のものが存し
たが、この種の調整弁は荷重体の冠着用凹部底より凹部
開口方向へ突設させた突起の先端を放気孔の孔端へ載置
させるので、調理時、通気管より放気させる場合、該通
気管より荷重体を抜取って蒸気の放出を行った為、その
抜取りの際、過まって蒸気に触れ指とか手に火傷を負う
事故があり、又荷重体を完全に抜き取るので、この荷重
体を紛失させることも応々にしてあった。

本考案は蓋体の上面に突設した通気管の開口外周壁に、
荷重体の冠着用凹部に設けた突起を斜め係止可能とする
係止部を設けて荷重体を抜取ることなく放気を行へ得る
様にして、上記の欠点を解消することを目的とした圧力
調理器に於ける圧力調整弁に関するもので、その一実施
例を図面に付き説明すれば下記の通りである。

図中１は金属製の容体で、高圧に耐え得る様に構成され
ている。

２は容体１の開口部へ冠着させる金属製の蓋体で、蓋主
体３の中央部に突設した螺杵４へ加圧摘み５を螺合させ
、該加圧摘み５へ弓形状の昇降杆６を遊嵌させである。

７は蓋体２に設けた蒸気の圧力調整弁で、蓋主体３の上
面適所に突設し、且煮沸時、圧力蒸気を外部へ放出する
通気管８の上端放気孔９の孔端に、内側に下向きの冠着
用凹部１０を設け、該冠着用凹部１０底に突起１１を突
設した規定重量の荷重体１２の突起１１を係合させて、
所定蒸気圧（約１．８気圧）以上に達すると蒸気圧によ
り荷重体１２が持ち上げられて、通気管８の放気孔９を
開き放気させる。

Ａは容体１及び蓋体２からなる圧力調理器で、使用時、
蓋体２の昇降杆６の両端を容体１の左右両壁に設けた鉤
状の承部１３，１３へ遊合係止させて、上記蓋体２の加
圧摘み５の回動締めすることにより、昇降杆６を上昇さ
せ該昇降杆６の両端を承部１３，１３へ係止させて、蓋
主体３を容体１の開口縁へ緊密に嵌合させ、容体１を密
閉する。

尚、図示例の圧力調理器Ａは重ね蓋式であるが、この外
にスライド式又は落し蓋式の圧力調理器（図示せず）を
用いる場合もある。

１４は通気管８の放気孔９の開口外周壁に形成した荷重
体１２の斜め係止を可能とする係止部で、通気管８の上
部外周を斜めとするか、又は第４図に示す様に放気７Ｌ
９の孔端に斜壁を有する凹部１５を設けて、この凹部１
５へ荷重体１２の冠着用凹部１０底より凹部１０開口方
向に突設した突起１１を支持載置させて、荷重体１２を
傾斜状に載置可能とする。

尚、この係止部１４′は第５図乃至第７図に示す様に凹
凸係止壁１４として、荷重体１２の突起１１を支持載置
させる場合もある。

１６は荷重体１２の側壁に開口させた蒸気排出孔で、荷
重体１２の冠着用凹部１０へ連通させて、所定蒸気圧以
上に達し、荷重体１２の浮揚に伴って通気管８より放出
される蒸気と冠着用凹部１０を介して荷重体１２の外壁
より外部へ放出させる。

１７は荷重体１２の自然離脱防止用のスプリングで、荷
重体１２の冠着用四部１０の開口部に設けられる。

１８は蓋体２に設けた別の圧力調整弁で、蓋主体３に取
付けた通気孔１９付の弁筺２０内に、弁２１とスプリン
グ２２とを内装し、且弁筺２０の上端にスプリング２２
の弾力調整を行う螺子蓋２３を螺着し、煮沸時、約２．
３気圧までの蒸気圧を調整出来る様にしである。

２４は蓋主体３の下縁周溝２５へ圧嵌させたバッキング
２６．２６は容体１へ取付けた把手である。

尚、本考案に於ける荷重体１２の蒸気排出孔１６を通気
管８の中心より偏心させて穿設する場合もある。

本考案に関する圧力調理器に於ける圧力調整弁の一実施
例は上記の様に構成されているがら、この圧力調整弁を
用いた圧力調理器Ａにより煮沸する場合、容体１へ緊密
に冠着させた蓋体２の通気管８へ荷重体１２をのせて、
之れの冠着用四部１０内に突設した突起１１を通気管８
の放気孔９孔端へ支持させて放気孔９を閉塞した状態で
煮沸するが、密閉した容体１内の蒸気圧が高くなって所
定の蒸気圧に達すると荷重体１２は浮揚し、通気管８か
らの放気を可能とするもので、又煮沸時、調理内容によ
って容体１内の蒸気を一時的に放出して蒸気圧を低げる
場合とか、蒸気を放出しながら煮沸する場合は、荷重体
１２を通気管８から外さず、之れを僅か傾けて荷重体１
２の突起１１を通気管８の放気孔９外周壁に設けた係止
部１４へ支持載置して荷重体１２を通気管８の斜めに保
持したまま、開口された放気孔９より、容体１内の蒸気
を荷重体１２の冠着用凹部１０及び之れの側壁に穿設し
た蒸気放出孔１６を通して外部へ放出させるものである
。

又、通気管８の放気孔９外周壁を凹凸係止壁１４′とし
たものの場合も上記と同様に荷重体１２を通気管８から
外さず、之れを僅か傾けて荷重体１２の突起１１を凹凸
係止壁１４′へ支持装置したまま放気させるが、この場
合凹凸係止壁１４′を複数の段状か、又は連続状に設け
たときは、荷重体１２の傾斜状支持により放気孔９より
外れる突起１１の変位によって放気孔９の開口量を所望
に調整出来るので、調理内容に応じ蒸気の放出量を加減
出来るものである。

上記の様に本考案に関する圧力調理器に於ける圧力調整
弁は、容体の上端開口部へ冠着する蓋体の上面適所に、
圧力蒸気を外部へ放出する通気管を突設し、該通気管の
上端に所定蒸気圧に達すると、蒸気により持ち上げられ
て通気管を開き放気させる規定重量の荷重体を冠着させ
た調整弁材の圧力調理器に於いて、通気管の放気孔の開
口外周壁に、荷重体の冠着用凹部底より凹部開口方向に
突設した突起の先端部を斜め係止する係止部を設けて、
上記荷重体を傾斜状に支持載置可能としたものであるか
ら、煮沸時に於いて荷重体を斜め載置することにより、
圧力調理器内を一時的に減圧させた状態の煮沸が行える
と共に、必要に応じ蒸気を逃がしながら調理することも
出来るし、そのとき荷重体を通気管より抜取ることはな
いので、蒸気に触れて指とか手に火傷を負う事故も生じ
ないし、又荷重体を紛失することもないものである。

加うるに本考案は荷重体を持ち上げて、そのまま通気管
へ傾斜載置するのみであるがら、減圧操作が極めて容易
であるし、又係止部は斜め加工等により簡単に形成され
るのみで、製作加工は容易となるし、更に又、上記係止
部と荷重体に於ける冠着用凹部底に突設した突起との係
止による簡単な構造である為、故障を生ずることもない
特有の効果を発揮するものである。

又、通気管の放気孔外周壁を凹凸係止壁とした場合は、
荷重体に於ける冠着用凹部内に突設した突起の斜め係止
がより確実となって放気を円滑に行なわせることが出来
ると共に、凹凸係止壁との係止位置を所望に変ることも
出来て、この係止位置の変化により通気管の放気孔の孔
及び荷重体の突起の径を変ることなく所望に蒸気の放出
量を変ることが出来るので、調理内容に応じ調理器内の
蒸気圧を容易、且種々に変化させることも出来るから、
内部内の調整が出来て、然も安全性の高い取扱いの便利
な圧力調理器に於ける圧力調整弁として大きな実用的効
果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に関する圧力調理器に於ける圧力調整弁の
一実施例を示すもので、第１図は使用状態の一部縦断正
面図、第２図は同上平面図、第３図は同上拡大縦断正面
図、第４図乃至第７図は他実施例の要部を示す単開国で
ある。 尚、図中 １は容体、２は蓋体、７は圧力調整弁、８は
通気管、、９は放気孔、１０は冠着用凹部、１１は突□
起、Ａ（ま圧力調理器、１２は荷重体、１４は係止部、
１４′は凹凸係止壁である。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）容体の上端開口部へ冠着する蓋体の上面適所に、
   圧力蒸気を外部へ放出する通気管を突設し、該通気管の
   上端に所定蒸気圧に達すると、蒸気により持ち上げられ
   て通気管を開き放出させる規定重量の荷重体を冠着させ
   た調整弁材の圧力調理器に於いて、通気管の放気孔の開
   口外周壁に荷重体の冠着用凹部底より凹部開口方向に突
   設した突起の先端部を斜め係止する係止部を設けて、上
   記荷重体を傾斜状に支持載置可能とした圧力調理器に於
   ける圧力調整弁。
2. （２）通気管の放気孔の開口外周壁を凹凸係止壁とした
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の圧力調理器に於け
   る圧力調整弁。