JPS5822303B2 - 揺動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は揺動装置に係り、特にスローアウェイチップの
外周面研削に適した揺動装置に関するものである。

一般にスローアウェイチップの研削時においては、チッ
プの研削幅が砥石の幅より小さいためチップの三角また
は四角等の辺加工時においては砥石を左右に揺動させて
砥石の局部的な摩耗を防止している。

しかし、一連の加工で辺の部分からノーズＲに移った時
には逆に揺動幅を零にして研削しなければ辺とノーズが
きれいにつながらない。

ところが、揺動が任意の位置で停止したのでは、被加工
物と砥石面とが接触しない場合もあり、実際に研削作業
ができない場合が生じる。

従って、揺動が零になる位置は必ず一定位置でなければ
ならない。

従来はこのような目的を達成するための機構として第１
図〜第３図に示すような機構が採用されていた。

即ち、第１図に示す例は回転運動を揺動運動に変換する
もので、入力軸１に固定された回転円盤２の周縁部にク
ランクレバー３の一端をピン４を介して回転自在に軸承
させ、他端は非揺動体５にピン６を介して軸承されてい
る。

このようにして一定のストロークを持った揺動運動を得
ることができるが、このような構造を採用すると揺動運
動を零にするための制御手段が複雑となり、経済的にも
不利となる。

第２図に示す例はシリンダを利用したもので、被Ｗ動体
７をシリンダ８のピストンロッド９の両端に連結したも
ので、ソレノイドバルブ１０を切替えることによりピス
トンロッド９を往復運動させ、被揺動体７を揺動させる
構造を採用している。

このような構造を採用しても揺動中において一定の位置
で揺動幅を零にすることはできない。

第３図に示す例はカムを利用したもので、スプリング１
１によってカム１２方向に押圧されている被揺動体１３
をカム１２の回転によって揺動させるもので比較的短い
ストロークの揺動運動を得ることができるが、揺動の途
中において揺動幅を零にすることはできない。

本発明の目的は揺動の途中において揺動幅を零にするこ
とができる揺動装置を提供するにある。

以下、図面に示す実施例と共に本発明の詳細な説明する
。

第４図は本発明の一実施例を説明するもので、符号１４
で示すものはサーボモータで、減速機１５を介して回転
軸１６に接続されている。

回転軸１６はブラケット１７に固定されたポス１８にベ
アリング１９を介して回転自在に軸承されている。

回転軸１６中にはその軸線方向と平行に２本の通孔２０
，２１が穿設されており、通孔２０の下端は入口２２お
よびポス１８側に穿設された環状溝２３を介して空気入
口２４に連通している。

そして、この通孔２０の上端は回転軸１６の上端に一体
的に形成されたフランジ部り６ａ内に穿設された通孔を
介して後述するピストンロッドの一端にホース等によっ
て連通される。

他方の通孔２１はその下端部は入口２５、環状溝２６を
介してもう一つの空気人口２γに連通されており、その
上端はフランジ部１６ａに穿設された通孔を介して後述
するピストンロッドの他端に連通されている。

回転軸１６のフランジ部１６ａにはその側面に側板２８
が固定されており、側板２８の内側においてシリンダ２
９が摺動自在に配置されている。

このシリンダ２９中にはピストン２９ａが摺動自在に嵌
合されており、その両端に突設されたロッド３０．３１
は側板２８を貫通して外側に延び、ナツト３２によって
その位置を固定されている。

また、側板２８の一部には零点調整ポルト３３が螺合さ
れており、その先端はシリンダ２９の側面に接している
。

また、この零点調整ポルトと対向して側板２８には揺動
幅調整ポルト３４が螺合されている。

他方、シリンダ２９の上面にはスラスト軸受を介して出
力軸３５に固定された蟻はぞ３６が取付けられており、
この蟻はぞ３６は揺動テーブル３１の蟻溝３８中に摺動
自在に嵌合されている。

この揺動テーブル３７中には図示していないが砥石等の
研削工具が取付けられている。

次に、以上のように構成された本実施例の動作。

につき説明する。

まず、零点調整ポルト３３によって出力軸３５の軸線と
入力軸となる回転軸１６の軸線が一致するようにシリン
ダ２９の零点調節する。

そして、揺動幅調整ボルト３４を調節して揺動幅を決定
する。

この状態で図示していないソレノイドバルブを介して空
気入口２７に空気を導入すれば、その空気は通孔２１を
介してロッド３１を通り、シリンダ２９の右の室内に供
給され、シリンダ２９は揺動幅調整ポルト３４の先端に
３３まで移動し、この揺動連動は出力軸３５を偏心させ
る。

従ってこの状態でサーボモータ１４を起動してシリンダ
２９を回転軸１６と一体となって回転させれば、シリン
ダ２９の上面に立設された出力軸３５は回転軸１６に対
して偏心しているために、回転軸１６の中心軸線を中心
にして回転運動をし、その結果蟻はぞ３６は回転軸１６
の中心軸線を中心とした回転平行移動をする。

したがって、揺動テーブル３７は、蟻溝３８を介して蟻
はぞ３６に対して摺動自在に係合しているために第４図
における左右方向へ揺動運動を行なう。

なお、このときの揺動幅は、回転軸１６と出力軸３５と
の偏心量の２倍の幅である。

そして揺動運動の途中において揺動幅を零にしたい場合
には空気人口２７側の空気圧を開放し、空気入口２４側
に空気を供給すればシリンダ２９は零点調整ポルト３３
の先端に接して止まり、揺動幅は零となると共に揺動の
中心位置で停止することになる。

なお、通孔２７からの空気量を調整すれば揺動幅をある
幅から他の幅にステップダウンすることも可能である。

以上の説明から明らかなように本発明によれば、外部か
らの空襲圧により出力軸を所定の偏心位置と揺動幅零の
位置とに変位させることができるように構成されている
ため揺動運動の途中において揺動幅を零にすることがで
きるという優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は従来構造の説明図、第４図は本発明の
一実施例を説明する縦断側面図である。 １６・・・・・・回転軸、２０ 、２１・・・・・・通
孔、２４゜２１・・・・・・空気入口、２９・・・・・
・シリンダ、３０゜３１・・・・・・ピストンロッド、
３３・・・・・・零点調整ポルト、３４・・・・・・揺
動幅調整ボルト、３５・・・・・・出力軸、３８・・・
・・・揺動テーブル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ モータに連結された入力軸の先端部に、ピストンロ
   ッドが固定されたシリンダを前記入力軸と一体となって
   回転するとともに摺動可能に設け、該シリンダの左右の
   室には前記入力軸に穿設された通孔および前記ピストン
   ロッドに穿設された通孔を介して流体が導かれるように
   なし、また前記シリンダの位置決めをする零点調整ボル
   トおよび揺動幅調整ボルトを互いに対向させて前記入力
   軸と一体的に設け、さらに前記シリンダの外面に軸線が
   前記入力軸と平行になるように出力軸を突設するととも
   に該出力軸に回転自在かつ摺動可能に揺動テーブルを係
   合させてなることを特徴とする揺動装置。