JPS58220925A - ベルト伝動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、内燃機関におけるベルト伝動装置に関するも
のである。

一般に、内燃機関においては、シリンダ内の爆発力をク
ランク軸の回転に変換するため、その回転力が／回転す
る間で大きく変化する。また、クランク軸、フライホイ
ール等の軽量化（低剛性化）により、クランク軸の回転
がさらに円滑性を欠いて角速度が大きく変化する傾向に
ある。そのため、クランク軸（出力軸）に固定されるカ
ムシャフト駆動用のタイミングベルトを掛けるプーリも
しくは補機駆動用の■ベルトまたは多リブベルトを掛け
るプーリに強制的な角速度変動が誘起する。

このクランク軸の駆動プーリの角速度変動は、伝動ベル
トを介し従動プーリを強制的に変動させようと作用する
。このとき従動側は、その変動に相応した慣性力、回転
抵抗を発生し１本来の従動負荷に加算もしくは減算され
、この従動側の負荷変動によりベルト張力も変動を受け
る。

Ｌ記ベルト張力の変動は、ベルト応力の増大となってベ
ルト寿命を短縮するとともに、許容応力を越えると、ベ
ルトスリップまたは歯付ベルトのに１飛びを生起しベル
トの早期破損を誘発する。従って、この変動に耐え得る
ためには、ベルト幅を大きくして伝動能力を同上する必
要がある。

特に、上記クランク軸の角速度変動はディーゼルエンジ
ンにおいて大きく、ガソリンエンジンに比較すると数倍
のベルト幅を必要とする場合がある。しかるに、自動車
のようにエンジンスペースの狭いものでは、ベルト幅を
増大することは困難となり、ベルトを設計する際の障害
となっている。

上記問題点に対し、ベルトに作用する張力変動を低減す
るものとして、実開、昭５グー／／３タタ乙号に示され
るように、駆動ギヤと従動ギヤを連結する歯Ｈベルトに
周期的なトルク変動が発生するベルト伝動装置において
、歯付ベルトと接触しながら回転する偏心回転体を配設
し、この偏心回転体によりベルトの張力変動を吸収する
ようにして。

ベルト目飛びを解消する技術が提案されている。

しかして、上記提案技術は、歯付ベルトにおいては効果
があるが、スリップのあるＶベルトもしくは多リブベル
トにおいては同様の効果を得ることはできず、むしろ変
動を助長する場合がある。

また、エンジン回転速度変動（振動）は、その使用回転
域で支配的な次数が変化して変動幅が増減するため、こ
の提案技術では全回転域において有効多こ機能しない問
題がある。

そこで、本発明はかかる点に鑑み、内燃機関の出力軸に
よって駆動されるベルト伝動装置において、上記出力軸
に固定された駆動プーリの引張側におけるベルト張力の
最大張りスパンまたは第２張りスパンに、ベルト張力の
変動に対応して該ベルトに接触したプーリが移動し、ベ
ルト張力の最高値を所定値以下に規制する張力調整手段
を配設したベルト伝動装置を提供し、前記従来の欠点を
解消せんとするものである。

すなわち、本発明は、内燃機関の出力軸に大きな角速度
変動があると、それがベルトにショックとして伝わるの
を阻止するべく、ベルト張力の最大張りスパンまたは第
２張りスパンに張力調整手段を配設し、ベルト張力の変
動に応じてプーリが移動し、ベルト張力の最高値を所定
値以下に規制して張力変動を吸収緩和し、これによりベ
ルト４命を同上するものである。

一方、従来より、ベルト伝動装置においてベルトに必要
伝動張力を付与するベルト引張装置（ベルトテンショナ
）が使用されている。このベルトテンショナは、ベルト
の伸びによる張力低下に起因するスリップを生じること
なく、ベルトとプーリが互いに作動的に相関関係を保っ
て回転できるように、一定のベルト張力を保持するため
のものである。このようなベルトテンショナは、プーリ
１ｆ１１で最も張りの小さい場所、すなわち駆動プーリ
の弛み側の位置にベルトを沖し付けるプーリを配設し、
駆動プーリの１ｒｉ後のベルト張力の差を一定狛−こす
るように設けられているものであって、本発明の張力調
整装置とはその基本思想を異にしている。

以下、本発明の実施例を図面に沿って説明する。

第１図に示す内燃機関のベルト伝動装置１において、２
は内燃機関の出力軸としてのクランク軸、３は該クラン
ク軸２に固定された駆動プーリ、４および５はそれぞれ
補機駆動用の従動プーリであって、この補機としてはオ
ルタネータ、ウォータポンフ、エアポンプ、ニアコンプ
レッサー、パワーステアリング用油圧ポンプもしくはカ
ム軸等がある。

また、６は上記駆動プーリ３および従動プーリ４．５に
巻き掛けたベルトであって、該ベルト６はＶベルト、多
リブベルト、歯付ベルト等が使用される。なお、」二記
ベルト６がＶベルトの場合には、各プーリ６〜５はＶ溝
プーリが使用され、また、多リブベルトの場合には多リ
ブ溝プーリもしくは平プーリが使用され、さらに、歯付
ベルトの場合には歯付プーリが使用される。

上記ベルト６の巻き掛けにおいて、駆動プーリ３は矢符
にの方間に回転するものであって、６Ａは駆動プーリ６
の引張側における最大張りスパン、６１３　ハ嘔動プー
リ３の弛み側における最低張力スパン、６Ｃは従動プー
リ４，５間の第２張りスパンである。

Ｌ記最大張りスパン６Ａには、張力調整手段７が配設さ
れている。この張力調整手段７は、ベルト６の背面に対
し外側からアイドラプーリ８が移動＝ｒ　６Ｅに接触し
、このアイドラプーリ８をスプリング等による弾性体９
でベルト６に所定の付勢力で［１ミ接し、ベルト張力の
変動に応じて上記弾性体９が変形することによりアイド
ラプーリ８が移動し、最大張りスパン６Ａにおける張力
の最高値を規制し、張力変動を吸収するように構成され
ている。

また、最低張力スパン６Ｂにはテンショナ１０が配設さ
れ、このテンショナ１００は、ベルト６の□′、１１ を面に外側から当接する移動可能なアイドラプーリ１１
と、該アイドラプーリ１１を付勢するスプリング１２と
からなる。

上記張力調整手段７は、第２図に示すように、ベルト６
の内側から外側に該ベルト６をイ」勢するようにアイド
ラプーリ８をベルト６の内面に接触させて配設してもよ
く、また、テンショナ１０についても張力調整手段７と
同様に内側からイ」勢するように配設してもよい。一方
、上記テンショナ１０は必要に応じて配設されるもので
あって、第３図に示すように、省略される場合もある。

第２図および第３図においては、第１図と同一構造部分
には同一符号を付してその説明を省略する。

さらに、従動プーリ４，５の設置数も駆動する補機の数
に応じて増減されるものであり、これらの補機の配置に
応じて張力調整手段７を上記の如くベルト６の外力もし
くは内方に配設するものである。しかも、上記張力調整
手段７は、最大張りスパン６Ａに対して配設するのが困
難なときには、前記第２張りスパン６Ｃに配設するよう
にしてもよい。

上記張力調整手段７の具体的な構造例を第７図〜第６図
に示す。第７図の張力調整手段７Ａは、ベルト６に接触
するアイドラプーリ８を支持するアーム１３を揺動自在
に枢着し、このアーム１６に引張スプリング１４を連結
して該アーム１３をベルト６に圧接する弾性体９Ａを構
成してなる。

第５図の張力調整手段７Ｂは、アイドラプーリ８を支持
するアーム１６を捩りスプリングもしくは渦巻きスプリ
ングを内蔵してなる弾性体９Ｂを介して揺動可能に支持
し、アイドラプーリ８をベルト６にイ１勢するものであ
る。また、第乙図の張力調整手段７Ｃは、アイドラプー
リ８を支持するアーム１３をラバースプリング１５によ
る弾性体９Ｃを介してピン１６に揺動可能に支持し、ラ
バースプリング１５の変形による弾性力でアイドラプー
リ８をベルト６に付勢するものである。

次に、木発’Ｉ’ｌｌの作用について説明する。内燃機
関のクランク軸２の回転には、第７図Ａに示すような角
速度ωの変動が発生゛している。この振動次数は、一般
的に変位の大きい低速域では、（シリンダ数／、２）次
成分の変動が王であるが、高速回転になるとクランク軸
２の固有振動数付近で共振し、振動次数の支配的なもの
が変化する。

上記クランク軸２の角速度変動に対応した最大張りスパ
ン６Ａにおけるベルト張力の変動は、張力調整手段７を
有しない場合には、第７図Ｂに示すように、第７図Ａの
角速度ωの変動と同じ周波数で変化している。つまり、
クランプ軸２の変動に追従して発生する従動プーリ４の
慣性力により張力は上昇し、変動が小さいとき又はテン
ショナ１０の作用により、張力がベルト６の伝動能力以
内のときは、ベルト６はスリップもしくは目飛びを生起
することなく上記駆動プーリ６の変動に追従する。

一方、駆動プーリ６での変動が太き（なり、張力がベル
ト伝動能力を越え゛た場合は、第７図Ｃに示すように、
ベルト６はスリップもしくは目飛びヲ起シ、ａ部の如く
頂部がカットされた変動となり、この状態が継続すると
ベルト６は早期に破損する。上記張力変動は、テンショ
ナ１０によってはこの変動を吸収することはできない。

つまり、最大張りスパン６Ａで張力が上昇する変動のと
きには、最低張力スパン６１３ては張力が減少する変動
となり、テンショナ１０はこの張力の低下を上り１する
ように作用するが、ベルトの寿命に影響する最大張りス
パン６Ａての張力増大を吸収することはできない。

上記クランク軸２の角速度ωの変動に一対し、最大張り
スパン６Ａに張力調整手段７を配設した場合には、第７
図１〕に示すように、その張力変動幅か小さくなる。つ
まり、クランク軸２の変動にベルト６か追従することに
より従動プーリ４（補機）の慣性力を受け、最大張りス
パン６Ａのベルト張力がます畠くなろうとする。ところ
が、この張力上昇は張力調整手段７により、そのアイド
ラプーリ８が弾性体９に抗して移動し、張力上昇が吸収
緩和されてその上昇を抑制するとともに、張力減少時に
弾性体９の変形が復元してその弾性力によりベルト６を
付勢してその張力を上昇し、張力変動幅を減少するもの
であ：茗。よって、クランク軸２の角速度変動は張力調
整手段７で調整されて従動プーリ４に伝達される変動は
小さくなる。

なお、上記張力調整手段７の作用に伴い、張力の異常上
昇時には、アイドラプーリ８の移動が太き（なり、この
ためベルト６の弛み側すなわち最低張力スパン６Ｂに対
し張力調整手段７て吸収したベルト長さ相当が付加され
て張力が大幅１こ低下すると、駆動プーリ３でスリ・ツ
ブが生じること番こなるが、この最低張力スパン６Ｂに
設けたテンショナ１０で上記弛みを吸収して張力を上昇
することによりスリップの発生が防止できるので、張力
調整手段７とテンショナ１０とを併設することが好まし
いが、クランク軸２の変動が比較的小さいものでは張力
調整手段７の配設だけで十分である。

ここで、上記張力調整手段７の効果を確認した試験例を
示す。この試験は、自動車のディーゼルエンジン（排気
量／ｌ？’００＝＝）における補機駆動用ベルトとして
多リブベル）（３ＰＫ？？θ）を使用し、張力調整手段
７を付設したものとしなｌ、Ｎものとでの走行距離に対
するベルトの重量摩耗率を計測したものである。なお、
クランク軸２に固定された駆動プーリ３（直径／グθＲ
１ｒ　）に対し第１の補機としてオルタネータの従動プ
ーリ４（＠径乙０問）および第２の補機としてウォータ
ポンプとファン番こ連結された従動プーリ５（直径７３
０間）が配設され、最大張りスノ々ン６Ａｉこ張力調整
手段７を設けるとともに、最低張カス／Ｎｉｌン６Ｂ４
こテンショナ１０を設置した構成である。上記多リブベ
ルトは、リブ数が３で、リブ幅がＪ、ｊ７ｍｍ、ベルト
厚さがｊ０ｇ″鰭、ベルト長さがタワ（７ｔａｍである
。また、自動車は自動変速機を備え、その走行距離は実
車の市内走行距離である。上記試験の結果を、参考例と
してガソリンエンジン（排気量／Ｉθ０ｃｃ）の場合を
対比して、次表に示す。

上記表から明らかなように、張力調整手段７を有する本
発明ではベルトの摩耗が少なくスリ・ツブの発生が防止
されているのに比べ、張力調整手段７を備えていない従
来例では大きく摩耗して早期に寿命に達している。

以上説明したように、本発明番こよれ１、ベルト張力の
最大張りスパンまたは第２張りス／Ｎｌｌンに配設した
張力調整手段により、内燃機関の出力輪番こおける角速
度変動に対応して生起するベルト張力の変動を吸収緩和
し、その最高値を所定値以下番こ規制するために、ベル
ト寿命を向上すること力Ｓでき、ひいてはベルト幅の低
減を図ること力（できるなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のベルト伝動装置Ｑ）−例を示す概略構
成図、第２図はベルト伝動装置の他の伊］を示す同概略
構成図、第３図はベルト伝動装置のさらに他の例を示す
同概略構成図、第７図（ま張力ＥＭ整平手段一例を示す
要部正面図、第ｊ図Ｃ上張力Ｂ’＆整手段の他の例を示
す要部斜視図、第６図４ま張力調整手段のさらに他の例
を示す要部正面図、第７図Ａ〜Ｄは張力調整手段の作用
を説明するための説明図である。 １　・・ベルト伝動装置、２・・　クランク軸、３駆動
プーリ、４，５・・・・・従動プーリ、６・・・・ベル
ト、６Ａ　・・最大張りスパン、６Ｂ　・・・最低張力
スパン、６Ｃ・・・・・第２張りスパン、７・・・・張
力調整手段、８　・・アイドラプーリ、９・・・・・弾
性体、１０・・・・テンショナ。 尾７目

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）内燃機関の出力軸によって駆動されるベルト伝動
   装置において、２軸の場合は上記出力軸に固定された駆
   動プーリの引張側におけるベルト張力の最大張りスパン
   または３軸以上の場合は最大張りスパンもしくは第２張
   りスパンに。 ベルト張力の変動に対応して該ベルトに接触したプーリ
   が移動し、ベルト張力の最高値を所定値以下に規制する
   張力調整手段を配設したことを特徴とするベルト伝動装
   置。
2. （２）　　内燃機関の出力軸によって駆動されるベルト
   伝動装置において１．２軸の場合は上記出力軸に固定さ
   れた駆動プーリの引張側におけるベルト張力の最大張り
   スパンまたは３軸以上の場合は最大張りスパンもしくは
   第２張りスパンに、ヘルド張力の変動に対応して該ベル
   トに［ｋしたプーリが移動し、ベルト張力の最高値を所
   定値以下に規制する張力調整手段を配設するとともに、
   最低張力スパンにベルトの弛みを吸収するテンショナを
   配設したことを特徴とするベルト伝動装置。