JPS5821581Y2 - 部品洗浄装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車輌部品をはじめ各種機械部品を能率よく洗浄
できるようにした油剤等による洗浄装置に関する。

従来、機械部品の洗浄装置に関しては種々の形式のもの
が実用に供されているが、本考案は極めてコンパクトで
可搬性を有し、装置周辺や作業者に対して洗浄油剤等が
飛散して汚染することのない、使用性を一段と高めた自
動式の部品洗浄装置を提供せんとするものである。

即ち、本考案は箱型になした本体内上方に洗浄槽を、下
方に洗浄液回収濾過槽をそれぞれ設け、該洗浄槽内には
槽外から出入り自在に配された２本１組の平行リンク１
対でその各先端にて、両側支杆上部を枢支せしめて網状
の受支部を有する被洗浄物載置盤を吊設し、該平行リン
クの基端部を支持する軸の一方のものに基端を固着した
揺動リンク先端を、本体内で前記記洗浄槽下方外側に設
けた流体圧シリンダのピストン杆端と連結して、前記載
置盤が洗浄槽内で上下動自在になし、洗浄液回収濾過槽
と洗浄槽とを結ぶ洗浄液送給管の中間部に送液ポンプを
付設し、該洗浄液送給管の上端部は洗浄槽の液受は口に
連結することなく対向せしめ、該洗浄槽の底部液抜き口
には洗浄液回収濾過槽の液受入口に対向せしめて流体圧
シリンダにて開閉可能な弁体な付し、該洗浄液回収濾過
槽内にはｌ又は１以上の濾過板を配し、該濾過槽は本体
内から引出し可能にして、前記洗浄槽の上部にはエアシ
ャワーを内設した蓋体を開閉可能に配設し、合理的に作
業できる装置としたものである。

而して本考案に訃いて各部駆動の流体圧シリンダに圧縮
空気を使用するようにし、送液ポンプにはエヤーインゼ
クタ一方式のものを使用するようにすることで、圧縮空
気をすべての駆動源として洗浄装置を自動化でき、より
優れた洗浄効果と操作性を発揮させ得るものでなる。

以下本考案を実施例図について詳述すれば次の通りであ
る。

箱形に形成した本体１の内部は上方に洗浄槽２を、そし
て下方に洗浄液回収濾過槽１４を、更にこれらの側部に
所要の空間を形成してなり、該洗浄槽２の中には被洗浄
物載置盤３が配されており、この載置盤３は外周部を山
型鋼の如き部材枠組したものに網状の受板を張着して洗
浄液が上下に流通自在なものにして、その両側中央位置
に支杆４をそれぞれを固着立設して、各支杆４上部に適
宜間隔にて二本のリンク７．８の先端を各々ピン５，６
連結し、このリンク７．８の他端は洗浄槽外に於て二本
の水平軸９，１０に支持されている。

この二本の水平軸９，１０両端は本体１に軸受支され、
かつその間隔を前記リンク先端のピン５，６の基間距離
と一致させて上下方向に列設されている。

即ち支杆４上の二つのピン５．６及び二本の水平軸９，
１０の軸芯の四点を結ぶ四角形が平行四辺形を形成する
ようにし、各リンク７．８は槽壁に接触しないよう一部
を彎曲形成しである。

又この二本の水平軸９，１００うち下方の水平軸１０に
は揺動片１１の一端が固着され、その他端は駆動用エア
シリンダ１２のロッド先端に回動自在に連結されている
。

そして該エアーシリンダ１２の他端は本体１内壁に突設
のブラケット１３に枢着され、該エアーシリンダ１２は
略水平状態に位置している。

洗浄槽２の下部に配された洗浄液回収濾過槽１４は、洗
浄液送給管１５で結ばれると共に、洗浄槽２底面の傾斜
最低位置に穿設されている液抜き孔１６との対向位置に
濾過槽１４上端に設けた液受入れ口１４′が位置するよ
うにし、該液受入れ口１４ｍ！Ｉと洗浄液給管１５側と
の中間に二枚のフィルター１７を嵌脱可能に配設し、送
給管１５下端は濾過槽１４内底面近傍迄垂下させ、該送
給管１５はソケット１８を介して済過槽上に固設し、更
に送給管１５上端は屈曲部１９を形成してその開口端２
０が洗浄槽上端側部に突出した液受口２１と対向して適
宜間隔な釦いて切り離し状態にある。

又洗浄液送給管１５の中間位置にはインゼクター型のポ
ンプ２２を装着し、該ポンプ２２に接続されている空気
送入管２３の中間位置に着脱自在の継手部２４を設け、
前記洗浄槽上端の油受は口２１は桝状に形成すると共に
、その中間には消泡と飛沫防止を目的とした網２５が張
設しである。

更に前記洗浄槽底面に設けた液抜き孔１６は洗浄槽２の
側方に突出して形成した突箱２′部に配されていて、そ
の液抜き孔１６に対向して配した開閉弁の弁体２６は、
洗浄槽２の突箱り′上部にて槽外壁に基端を枢着したエ
アーシリンダ２７のロッド２７′が隔壁を通って挿入さ
れたその先端に取付けられ、該弁体２６による開閉部と
槽内との間には遮断網２８を取付けである。

又洗浄槽２の上方には本体に一端をヒンジで接合した蓋
体２９が設けられ、その内壁上何にエア噴出孔３１多数
穿設して回動するようにしたエアー噴出器３０を取付け
、蓋体２９の側部は前記二本のリンク７．８の揺動を妨
げないように最小限の切り欠き部を設けである。

而して洗浄液回収濾過槽１４は本体１に対して収納、離
脱自在となし、その前面に把手３５を設け、槽底面と本
体設置面との段差を解消する為のガイドレール３２を基
端部で本体１に枢着して起倒自在に取り付けである。

尚上記エアシリンダ１２．２７、インゼクターポンフ２
２、エアー噴出器３０等へのモ縮空気の流入時期や流量
を制御する空気制御盤は本体１の空間部１′に収納され
ている（図示せず）。

又図中３３は蓋体２９の把手、３４は操作釦である。

次に上記構成の本考案自動洗浄装置の作用効果を以下に
述べる。

先ず被洗浄物が小型部品の場合、籠体３６等に収納した
被洗浄物を載置盤３上に載置し、洗浄槽２底部の開閉弁
２６を閉止状態にして洗浄槽２内に新規の洗浄油剤を所
定量充填し、蓋体２９を閉じて後、エアーシリンダやイ
ンゼクターポンプ等の作動を制御する空気制御を所定の
状態に設定して起動釦を押せば、エアーシリンダ１２の
作動により、該シリンダ１２のロッドが往復動シ、従っ
てロッド先端に連結されている揺動片１１が下方の水平
軸１０を揺動するので、この水平軸１０に取付くリンク
８を介してもう一つのリンク７とで形成される平行リン
クが反復揺動し、その結果これらリンクにて吊設された
載置盤３が一定距離上下運動を繰返すことになる。

即ち、載置盤３上の被洗浄物が洗浄油剤中に浸漬されな
がら一定行程上下動を反復する為、機械部品の表面に付
着している油や泥土等は迅速に剥離し、洗浄油剤中に溶
は出すのである。

この上下動を一定時間繰返した後駆動エアーシリンダ１
２の作動を停止し、次にエアーシリンダ２７を作動させ
てそのロッド先端の弁体２６を開の状態となし、油抜き
孔１６より洗浄異物を含む油剤が流下し、下方の油剤回
収濾過槽１４へ導かれる。

洗浄油剤がすべて下方の槽へ流下すれば、蓋体内面のエ
アー噴出器３０へ圧縮空気が供給され、エアーノズル３
１より下方へ向けて空気噴出がなされて載置盤３上の被
洗浄物はその表目の油分等洗浄剤が吹き落とされるので
ある。

然る後に蓋体２９を開け、載置盤３上より筒体３６を取
り出し、次の被洗浄物を投入すればよい。

その間下方に回収された洗浄油剤は回収濾過槽１４内の
フィルター１７を通過して油剤中の汚泥分÷榛雑物を除
去し送給管側へ移行しているので、開閉弁２６閉止の状
態に於てインゼクターポンプ２２を作動し、濾過槽１４
より洗浄槽２へ再度清浄な油剤が環流し、油剤が所定量
洗浄槽２内に充填されて最初の状態に戻るのである。

以後順次同様の動作が繰り返されるのであって、被洗浄
物の投入、取出しの作業以外はすべて自動的に運転し候
るのである。

又一定時間使用後洗浄槽２内の内壁面に付着の汚泥外を
除去する場合にも上記のエアー噴出器３０よりの空気噴
出を利用することができ、更に載置盤３を清浄にする為
に、蓋体２９の開放状態に於て、載置盤の支杆４上にあ
るビン５，６のいずれか一方を外すことにより他方のピ
ンを基点に載置盤３が回動自在となるので、洗浄槽外へ
振り出して清掃することが可能である。

又一定期間使用後新規な洗浄油剤との交換に際しては、
回収濾過槽１４前面に設けたガイドレール３２を水平状
態に倒すと共にインゼクターポンプ２２に通じる空気配
管の継手部２４を解除すれば、濾過槽１４と送給管１５
系は本体１から完全に切離された状態となるので、沢過
槽１４に取付けた把手３５により前方へ引き出すことに
よって容易に洗浄油剤の交換をなし得るのである。

尚洗浄槽上方の油受は口２１底部に張設の網体２５は油
剤送給時の液滴飛散の防止と消泡の機能を果すものであ
り、エアーシリンダ２７のロッド先端に接続した弁体２
６近傍に設けた網体２８は洗浄中万一部品の落下等によ
り、油抜き孔１６付近を閉塞して弁の機能を阻害するの
を防止する為のものである。

以上は小型の部品の洗浄について説明したが、比較的大
きい形状の部品の場合には載置盤上に直接載せて上記と
同様の操作を行なえばよい。

普た洗浄剤としては油剤のほか、必要に応じてその他洗
浄液を使用することもできるのであり、駆動部には油圧
シリンダを使用すること、給液用のポンプとしてはギヤ
ーポンプ、その他一般の型式のポンプを採用しても同様
の効果が得られる。

叙上の如く本考案部品洗浄装置は極めてコンパクトに構
成できて、被洗浄物の取出し、挿入以外はすべて自動運
転が可能であり、密閉構造式であるから洗浄装置の周辺
を汚染することもなく、簡便に取扱うことができる利点
を有するものである。

そして駆動源を圧縮空気により行なわせる方式にするこ
とで、駆動部の故障が少なく、動力費も低減され、種々
の洗浄条件に応じた最適の動作設定も容易に行なえ、更
に新規洗浄液の交換も簡単に実施できる等、洗浄機の使
用性を一段と高めたものんある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案自動式部品洗浄装置の一実ｍ ［ＦＩＪを示
すもので、第１図はその縦断正面図、第２図は一部切欠
き正面図、第３図は一部切欠き縦断側面図、第４図は平
行リンクの動作状態を示す縦断正面図である。 １・・・本体、２・・・洗浄槽、３・・・載置盤、４・
・・支杆、７．８・・・リンク、９，１０・・・水平軸
、１１・・・揺動片、１２，２７・・・エアーシリンダ
、１４・・・洗浄液回収流過槽、１５・・・洗浄液送給
管、２１・・・液受口、２６・・・弁、２９・・・蓋体
、３０・・・エアー噴出器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱型になした本体内上方に洗浄槽を、下方に洗浄液回収
   濾過槽をそれぞれ独立した状態で設け、該洗浄槽内には
   槽外から出入り自在に配された２本１組の平行リンク１
   対でその各先端にて、両側支杆上部な枢支せしめて網状
   の受支部を有する被洗浄物載置盤を吊設し、該平行リン
   クの基端部を支持する軸の一方のものに基端を固着した
   揺動リンク先端を、本体内で前記洗浄槽下方外側に設け
   た流体圧シリンダのピストン軒端と連結して、前記載置
   盤が洗浄槽内で上下動自在なようになし、洗浄液回収濾
   過槽と洗浄槽とを結ぶ洗浄液送給管の中間位置に送液ポ
   ンプを付設し、濾過槽から直立する該洗浄液送給管の上
   端部は洗浄槽溝管は口に連結することなく対向せしめ、
   該洗浄槽の底部液抜き口には洗浄液回収濾過槽の液受入
   口に対向せしめて流体圧シリンダにて開閉可能な弁体を
   付して閉じてあり、該洗浄液回収濾過槽内には１又は１
   以上の濾過板を配し、該沢過槽は本体内から引出し可能
   になし、前記洗浄槽の上部にはエアシャワーを内設した
   蓋体を開閉可能に配設したことを特徴とする部品洗浄装
   置。