JPS582148Y2 - 磁気的強制力により動く、工作工具を有する、物を工作する器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磁気的強制力により動く工作工具を有する物を
工作する器具に関する。

このタイプの器具は歯科医および外科医およびたとえば
彫刻師などのように精密工業のいくつかの分野で広く用
いられている。

通常、器具は細い、普通ペンのように握って片手で持っ
て取扱いコントロールする目的で形づくら和た実質的に
円筒状のハンドル部分で形成されている。

ハンドル部分の外端に、工作作業によって適当に形づく
られ電気機械的コンバータまたはトランスジューサーユ
ニットで高周波の振動で駆動される切断工具または刃を
有する工作工具が備えられている。

先行技術におけるコンバーターユニットの主要構成成分
はコアとそのコアを取り巻く磁化するコイルである。

コンバーターのコアは普通、たとえばフェライトなどの
適当な磁化しうる材料にてなる棒状の長く延びた物体で
ある。

磁化するコイルには直流およびそれに重ねた適当な高周
波の交流が供給される。

直流成分は磁気的バイアスすなわちコア物質中の結晶物
質または素磁石の磁極の方向を同じ方向に揃えるように
すると、重ねた交流はコア中の縦の振動を起こすかまた
は励起するのに用いられる。

これらの振動は所望ならば振動振幅を増大させるか減少
させるために成形または備えつけられた適当なカップリ
ングまたはアダプターを通してトランスジューサーコア
の一端に連結された工作工具に移される。

このような器具に電流を供給するユニットは、高周波交
流振動発生器と直流電源を包含しなければならない。

直流電源は所要の低電圧を発生するために変圧器の部分
と整流器の部分を包含しなければならない。

このような逓降変圧および整流作用は、まず第１に非常
に低効率であり、第２にトランジスターユニットに関連
して重大な安定化の問題を生ずる。

勿論、これらの事実は、製造および作業の両方で直流電
源のコストが非常に高くなる影響を有している。

前記のトランスジューサーコイルに直流電流を流すこと
によってトランスジューサーコアラ磁気的バイアスする
ようにした種類の既知の器具の例としてはデンマーク特
許明細書第１２５，８２０号およびドイツ特許公開公報
第１，９１６，５０７号がある。

本考案による物を工作する器具は、器具への電流供給に
用いられる変圧および整流手段は、完全に省略し、その
結果前述のように変圧および整流手段から生ずる欠点が
除去される。

本考案に係る器具の他の利点ないし特徴は、トランスジ
ューサーコイル内に直流成分が流れないことにより、多
量の熱の発生が防止されることである。

上述した特許公報により知られているような公知の器具
においては、トランスジューサーコアを磁気的バイアス
するために用いられる直流電流は、器具内部で顕著な量
の熱を発生する。

したがって器具の把手部分は、手でその把手を直接把持
し、操作することができなくなる程度に直ぐに熱くなる
という欠点を有している。

それ故、従来のこの種の器具には、把手部分に冷却媒体
を流通させる手段を備えなければならなかった。

このような従来の器具では、上述のような冷却手段を設
けることによって、当然製造コストや運転コストが高く
なるという欠点があった。

本考案に係る器具は従来のこの種の器具と同様の動作機
能を有し、かつ、トランスジューサーコイルの磁気的バ
イアス用直流電流成分を不要としたことによって発生熱
を非常に小さい値まで低減する。

それ故、本考案によれば把手部分の熱を除去するための
手段とそのためのコストを不要とすることができる。

本考案によれば、コアの磁化またはバイアス用永久磁石
は実質的に円筒体として形成され、トランスジューサー
のコアと同軸にかつその延長線に配置されることが好ま
しい。

このようにしてオリエンテーションおよび磁束密度の両
方に関して最も有効な配置を与え、そのうえ器具が細長
いことが要求されるような場合、器具全体としての形状
を考慮した場合最も有利な形を与える。

次に本考案を具体例に基いてその図面について詳細に説
明する。

第１図は本考案器具の斜視図であり、 第２図は本考案器具の一部をなすコンバータまたはトラ
ンスジューサーユニットの具体例の一部分解した斜視図
であり、 第３図は第２図に示したトランスジューサーユニットの
組立てた形の軸方向の断面図である。

第１図に示された本考案による物を工作する器具１０は
歯石被覆物を取除く歯科器具としてつくられたものであ
る。

この器具は、そのうちの少くとも１つが器具のハンドル
部分に着脱自在に装着されるようになっている保持手段
１８．２２によって保持される先端１２の形の磁気緊張
的に即ち磁気的に強制的に動く工作工具を有している。

工作工具１２は、加うるに器具の内部に置かれたトラン
スジューサーのコアに着脱自在に連結クハいる。

このコアについては更に詳細に次に述べる。取除いた被
覆物を洗浄するために、器具は器具への電線をも包含す
るコード１４を通ってそれに水が供給されるノズル１６
からなっている。

洗浄流体は、ドイツ特許公開公報第１，９１６，５０７
号に開示されたように配置されている水道システムで器
具の内部を通して行われる。

第１図に示した器具は更に小歯車の歯のような形の連桿
２８で器具の内部に置かれたマイクロスイッチ（示され
てはいない）に連結した軸方向にすべることのできるコ
ントロールリング２６を包含する。

最後に、器具は工作工具１２への振幅をコントロールす
る手段を包含する。

これらのコントロール手段は、ハンドル部分２４に回転
できるように装備され、加うるにデンマーク特許第１２
５，８２０号に開示されたように配置されたリング３０
を包含する。

第２図および第３図において、ハンドル部分２４の内部
に置かれたトランスジューサーユニットの具体例を示す
。

図解したように、既に前記したトランスジューサーのコ
ア３２は、外面の中央部にコイル巻線３６を設けた管状
部材３４の内部に装備されている。

このコア３２の前端部は工作工具１２と連結されており
、第３図に図示の所定位置に保持されている。

管状部材３４の一端に永久磁石３８が装備され、永久磁
石３８は第３図に示すように管状部材３４の一端内に挿
入されかつ後述の第２の突出片５０から突出した第１番
目の突出片４０を有しており、この突出片４０は必要な
らば接着固定してもよい。

永久磁石の最外端にくぼみ４２が更に設けられ、その中
に前記マイクロスイッチが装備される。

コイル３６へのおよびコイルからの電線は、コイル３６
とマイクロスイッチとコード１４の供給に対するコネク
タ（示されてはいない）の間に溝４４および４６のよう
な適当な軸方向に延びた溝中に装備されるのが有利であ
る。

図示し記述した配置で、永久磁石３８はコア３２の磁気
的バイアスを与えることができ、適当な高周波交流電圧
がコイル３６に印加されると、コアには交番磁界が発生
し、コアを高周波で縦方向に振動させ、この振動は工作
工具１２に伝達される。

コイル３６を有する管状部材３４は第３図に図示される
ように管状カプセル化物４８に挿入され、その一端は永
久磁石３８の端で該永久磁石３８よりも小径で突出した
第２の突出片５０に装置される。

このカプセル化物４８は縦の振動の振幅を変化させ、か
つコントロールするための前記手段を外面に有している
。

第１図に示した回転しうるリング３０はこの場合は、ハ
ンドル部分２４の内部に挿入される磁石３８と共にカプ
セル化物４８の部分の外側に置かれる。

マイクロスイッチを操作する前記の連桿２８は次いでカ
プセル化物４８および磁石３８の外面に適当な軸方向の
溝を通って延び、これらの溝は第２図に示した配線溝４
４．４６に対して直径方向に反対側にあるのが有利であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案器具の斜視図であり、第２図は本考案器
具の一部をなすコンバーターまたはトランスジューサー
ユニットの分解図であり、第３図は第２図に示したトラ
ンスジューサーユニットの断面図である。 図中１０は本考案器具であり、１２は工作工具、１４は
コード、１６は水が供給されるノズルであり、１８．２
２は工作工具１２の保持手段、２８は連桿、２６はコン
トロールリング、２４はハンドル部分、３０はリングで
ある。 ３２はトランスジューサーのコア、３４は管状部材、３
６はコイル、３８は永久磁石、４０および５０は突出片
、４４および４６は溝、４２はくぼみ、４８はカプセル
化物である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 細長形状のハンドル部分２４と、該ハンドル部分２４内
   に設けられた、磁化しうるコア３２とそのコアを取巻く
   固定コイル３６とを有するトランスジューサーユニット
   とを含んでおり、コア３２が磁気的にバイアスされたと
   き、前記トランスジューサーの固定コイル３６に前記コ
   ア３２の位置に交流磁界を発生すべく高周波の交流電流
   が供給されると該コア３２を高周波で縦方向に振動せし
   め、前記振動が該コア３２の１端に着脱自在に連結され
   た工作工具１２に伝達されるようにした、磁気的強制力
   により振動する工作工具を有する、特に歯科用器具に用
   いられる、物を工作する器具であって、該トランスジュ
   ーサーのコアに対し同軸的に配置された永久磁石３８に
   よって前記コア３２を磁気的にバイアスするとともに、
   該永久磁石３８は、前記ハンドル部分２４内で管状部材
   ３４に取付けられていることを特徴とする、磁気的強制
   力により振動する工作工具を有する、物を工作する器具
   。