JPS58211484A - 平版印刷法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエマルジョンインキを用いて実質的に湿し水の
供給を必要としない平版印刷法に関し、更に詳しくはイ
ンキ装置における練りローラ一部分に、水およびもしく
はアルコール類を供給することによって、エマルジョン
インキのエマルジョンを破壊することを特徴とする平版
印刷法に関するものである。

通常の平版印刷法においては水と油性インキとが相反撥
する性質を利用し、親油性の画線部領域と親水性の非画
線部領域とからなる平版に、水とインキを交互に接触せ
しめることによって印刷されているが、この従来法では
水とインキの供給量のバランスをとることがむずかしく
、これに起因して高品位の印刷物を安定して得られに＜
＜、また印刷開始時の横紙量も大きい。

このため湿し水を使用しない平版印刷法が種々提案され
ており、その１つは特公昭４４−２３０４２号、特公昭
４６−１６０４４号公報などに示されているように、非
画線部領域にシリコンゴム層を設けた平版を用いる、い
わゆるドライオグラフィーと呼ばれる印刷法であるが、
版が耐刷性に乏しいため商業的に実用化されていない。

他の方法は特公昭４９−２６８４４号、特公昭４９−２
７１２４号、特公昭４９−２７１２５号公報などに示さ
れているようにエマルジョンインキを用いる印刷方法で
あるが、印刷物の品位が、特に長時間印刷後に低下する
、インキコストが高い、インキ粘度が低いと印刷がほと
んど不可能であるＸｌあるいは貯蔵中のエマルジョンの
安定性に欠けるなどの種々の問題点があった。特にイン
キコストが高いことと、インキ粘度が高いことは新聞印
刷への適用においては致命的欠陥であった。

一般に、低粘度のエマルジョンインキは安定性に優れて
いるが、エマルジョンが安定過ぎて十分に破壊されず、
平版にインキが転移してもなお一部エマルジョンの−ｔ
ｔであるためほとんど実用的印刷物が得られない。−刃
高粘度のエマルジョンインキはエマルジョンが破壊され
易く、シたがって貯蔵中、インキ壺あるいはインキ装置
の初めの段階で不安定となり、やはり満足すべき印刷物
が得られず、更に前記したよりにコストが高く、新聞印
刷に適用できない。すなわち、エマルジョンインキを用
いて商業上問題のない平版印刷を行うには、インキが貯
蔵槽から練りローラ一部分に至るまでは安定なエマルジ
ョンであり、しかもそのインキが平版上に転移される段
階ではエマルジョンが破壊されて゛油性のインキ成分と
が分離されていることが必要である。このため特開昭５
３−３６３０７号公報で上記エマルジョンインキを用い
る平版印刷法においてインキ装置の練りローラ一部分に
冷却手段を設けることによって、該冷却手段に至るまで
は安定なエマルジョンインキが冷却手段の作用によって
極めて容易にエマルジョンが破壊され、油性のインキ成
分と水性成分との分離されて平版上に転移され、高品位
の印刷物が安定して得られているが、冷却手段を使用し
てエマルジョンインキを破壊させることにより−、冷却
装置の設備が必要となる。また、特開昭５３−３６３０
８号公報でせん断力を与えてエマルジョンインキを破壊
させる手段があるが、長時間の３− 印刷でインキローラー間圧あるいはインキローラー版間
圧を強くすることは機械的に負荷がかかり、？また熱発
生を起し易く、必ずしも、安定した印刷物効果が得られ
にくい。

本発明者等は該冷却手段を使用しなくても、水およびも
しくはアルコール類をインキ装置における練りローラ一
部分に供給することによって、壬マルジョンインキが容
易に破壊され、油性のインキ成分と水性成分とに分離さ
れて平版上に、転、移され、高品位の印刷物が安定して
得られると、の知見を得、本発明に至ったものである。

なお、印刷開始時の損紙量を低減させる方法とじ℃、印
刷開始時に練りローラ一部分に水などを・供給する方法
が知られているが、この方法は印１刷開始時の損紙量を
低減させる目的であり、印刷中のエマルジョンインキの
エマルジョン破壊を嶋させるものではなく、あくまで印
刷開始時にのみに水などを供給するものである。しかも
、この方法では印刷中のエマルジョン破壊は冷却手段等
によって行うものである。本発明はョン破壊を目的先、
印刷中に水およびもしくはアルコール類を間欠もしくは
連続で定常的に供給するものであり、冷却手段等に比し
、格段に簡易な手段によって目的を達成できる優れた作
業性を有して騒ると共に、品位の高い印刷物が′得られ
るものである。

本発明者等の研究によれば、エマルジョンインキのエマ
ルジョン安定性はずり速度の変化にともない、すり応力
が増加しエマルジョンインキの破壊を生ずることを認識
し、測定機器として共軸二重円筒型回転粘度計（西ドイ
ツ・ハーグ・メス・テクニクス社展）を使用して、同一
油性インキ粘度において水性成分量が増加するにともな
い低すり速度でエマルジョンインキが破壊することがわ
かった。

すなわち、粘度が４ｏポイズ（Ｂ型粘度計２５℃で測定
）のインキ成分に水性成分量を変化させハイスピードミ
キサーによってエマルジョン化してＷ１０型エマルジョ
ンインキＡＸ’　ＢＸＣ。

ＤおよびＥを調整し、共軸三重円筒型回転粘度計を使用
し、２０℃におけるエマルジョン破壊時のすり速度は表
１のとおりである。

なお、インキの処方は次のとおりである。

〔ワニス処方〕

ワニスＡ スピンドル油　　　　　　　５３　。

ゲルワニスＢ アマニ油　　　　　　　　　３４　＃ スピンドル油　　　　　　　　３ｏ　〃アルミニウムス
テアレート　　４　〃 ワニスＣ ギルツナイト　　　　　　　２５重量部マシン油　　　
　　　　　　７５　＃ 〔インキ処方〕 インキＡ ワニスＡ　　　　　　　　　　　１８重量部ゲルワニス
Ｂ　　　　　　　　　１０重量部ワニスＣ７ｎ 印刷インキ用カーボンブラック　　　　２１　　〃マシ
ン油　　　　　　　　　　５　〃 スピンドル油　　　　　　　　３９　〃水性成分量 水　　　　　　　　　　　　８０重景部グリセリン　　
　　　　　　２０〃 エマルジヨンインキＡ インキＡ　　　　　　　　　　　８０重量部水水性分Ａ
　　　　　　　　　２０　〃エマルジョンインキＢ インキＡ　　　　　　　　　　　７０重量部水水性分Ａ
　　　　　　　　　３０　〃エマルジョンインキＣ インキＡ　　　　　　　　　　６０重量部水水性分Ａ　
　　　　　　　　４０　〃エマルジョンインキＤ インキＡ　　　　　　　　　　５０重量部水水性分Ａ　
　　　　　　　　５０　〃エマルジョンインキＥ インキＡ　　　　　　　　　　４０重量部水性成分Ａ　
　　　　　　　　６０１ 表１ すなわち、水性成分量が増加するにつれてエマルジョン
破壊が低すり速度に移行することより、練りローラ一部
分に間欠的もしくは連続的に水およびもしくはアルコー
ル類を供給することにより、エマルジョンインキの特性
上練りローラ一部分で十分に混合し、水性成分量が増し
、速やかにエマルジョンが破壊し、インキ成分と水性成
分がバランス良く版面に供給され良好な紙面を得ること
ができる。

８− なお、本発明に係わるエマルジョンインキとしては、油
性成分／水性成分の重量比において、ダ ８０〜４５／２０〜５Ｂ１よシ好ましくは、６０〜５゜
／４０〜５０の組成である。８０／２０よりも油性が多
いと、エマルジョンインキの安定性には優れているが、
エマルジョンが安定過ぎて、例え水゛およびもしくはア
ルコール類を練りローラ部分に供給してもエマルジョン
の破壊が十分でないことがあり、また、４５１５５より
も水性成分が多いインキではエマルジョン破壊され易く
、貯蔵中、インキ壺あるいはインキ装置の初めの段階で
不安定と々り易い。

本発明の印刷法の実施は、安定なエマルジョンインキ、
例えば、エマルジョンインキＡを使用でき、湿し水の調
整に伴う作業が必要でないため作業性がよく、加水後に
おいてエマルジョンが完全に破壊されるため高品位の印
刷物を安定して得られ、低粘度エマルジョンインキが使
用できるもので低コストとなり、新聞印刷にも適用可能
であるといった種々の工業上の利点がある。

本発明において、平版印刷法とは輪転印刷式、枚葉印刷
式、あるいはダイレクトリソグラフィ一式、オフセット
リソグラフィ一方式の公知の方法であり、インキがイン
キ壺、練りローラー、付はローラー、平版へと転移して
いく方式の平版印刷法を全て包含する。

本発明において、練りローラ一部分に供給するのは水も
しくはエチルアルコール、イソプロピルアルコール、多
血アルコール等のアルコールの単独捷たはそれらの混合
物であるが、コストおよび効果などを考慮すれば、水単
独で十分である。この水などの供給手段としては工学的
にはスプレーによる方法が最も簡便であり、練りローラ
ー表面上に１個もしくは複数個のスプレーノズルから水
などを供給すればよい。なお、水およびもしくはアルコ
ール類に、通常の湿し水に使用されている塩類、界面活
性剤等を必要に応じて、０．１〜１重量係程度添加して
もよい。

水などの供給量は印刷機、印刷版の大きさ、エマルジョ
ンインキの水性成分量、間欠供給、連続供給、間欠時間
々どに左右されるが、間欠供給の場合では１回の供給で
大略数代から１００ｃｃ程度でよく、さらに連続供給で
は１秒間に大略ｌ　ｃｃないし数１０ＣＣ程度でよく、
壕だ水などの供給は印刷機の運転開始に同期させるとよ
い。

また、これらの水、アルコールは冷却されたものを使用
することもできる。

実施例１ 前記エマルジョンインキＣを三菱重工製ＢＢタイプオフ
輪印刷機の練りローラ一部分に水が供給されるように５
本のスプレーノズルを取り付け、約２　Ｑ　ｃｃの水を
３秒間スプレーにより供給し、６秒間停止の間欠供給し
、紙面に印刷した結果、優れた作業性で、高品位の写真
版文字の墨印刷物が得られた。

比較例１ 実施例１において水の間欠供給せずに印刷した結果、地
汚れが出て低級な印刷物しか得られなかった。

実施例２ 前記エマルジョンインキＡを実施例１と同様に約２０　
ｃｃの水を３秒間スン°レーにより供給し２秒間停止の
間欠供給し、印刷した結果、優れた作業性で、写真版文
字の墨印刷物が得られた。

実施例３ 前記エマルジョンインキＢを実施例１と同様に約２０　
ｃｃの、水およびエチルアルコール（重量比９５１５　
）の混合物を間欠供給し、印刷した結果、優れた作業性
ヤ良好な写真版文字の墨印刷物が得られた。

ｃｃの水を２秒間スプレーにより供給し、６秒間停止の
間欠供給し、印刷した結果、優れた作業性で、写真版文
字の墨印刷物が得られた。

実施例５ 実施例１における水の間欠供給の代わりに、水を約８Ｃ
Ｃ／１秒間の割合で連続供給し、他の条件は実施例１と
同様にして印刷した結果、実特許出願人 東洋インキ製造株式会社 ネ禾入企肛中Ｅ１軒明札

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）　　エマルジョンインキを用いる、湿し水供給装
   置を使用しない平版印刷において、インキ装置における
   練りローラ一部分に水およびもしくはアルコール類を供
   給することによってエマルジョンインキのエマルジョン
   ヲ破壊スることを特徴と寸不平版印刷法。
2. （２）水およびもしくはアルコール類を間欠的に練りロ
   ーラ一部分に供給する特許請求の範囲第１項記載の平版
   法。
3. （３）　　エマルジョンインキが油性成分／水性成分の
   重量比において、８０〜４５／２０〜５５、好ましくは
   ６０〜５０／４０〜５０の組成である特許請求の範囲第
   １項捷たは第２項記載の平版印刷法。