JPS5820650Y2 - 洋上大形構造体

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【考案の詳細な説明】本考案は洋上構造体に関するものである。

空港、大形プラント設備などを洋上に建設する場合には
、それらの洋上構造体と陸地側との接続をどのようにす
るかが問題となる。

その理由は、洋上構造体がその浮力によって洋上に支持
される関係上、潮位の干満により洋上構造体が陸地に対
して常に昇降動を行なうからである。

本考案は前記のような場合に何ら支障なく高速道路等の
外部通路と洋上構造物上の通路とを連絡し得る洋上構造
体を提案するのであり、以下その一実施例を第１図〜第
３図に基づき説明する。

１Ａ、ＩＢはたとえば海上空港などの洋上構造物であり
、それらはスライド機構２によりスライド可能に基部同
士が連設されている。

以下一方の洋上構造物１Ａを説明する。

洋上構造物１Ａは支持浮体２によって洋上に支持され、
かつ該洋上構造物１Ａには海底３から立設した筒状の固
定塔４を貫通させている。

そして洋上構造物１Ａの貫通孔５には合成ゴム、合成樹
脂等からなるクッション材６が装備され、もって潮位の
干満によって矢印の如く洋上構造物１Ａが固定塔４によ
り案内されつつ昇降し得る。

固定塔４には、その頂部に展望台７等が設けられ、また
その内部にら旋状通路８が上下方向に設けられる。

ら旋状通路８は洋上構造物１Ａの昇降範囲Ｈ内にまで伸
びており、（つまり、ら旋状通路８の設置範囲内で昇降
する）その上端縁は該昇降範囲Ｈ外上部で外部通路９に
連設されている。

外部通路９はたとえば高速道路であって、図外の陸地と
ら旋状通路８とを連絡する。

固定塔４外壁の前記昇降範囲Ｈ内には周方向等角度おき
に支持柱１０が介装され、これらの支持柱１０間は通口
１１となっている。

このような構成によると、洋上構造物１Ａが昇降しても
その上面にあるランプウェイなどの通路が常にら旋状通
路８のいずれかの部分と前記通口１１を介して連設され
るので、潮位干満に伴なう洋上構造物１Ａの昇降動にも
かかわらず、ら旋状通路８と洋上構造物１Ａ上の通路と
の間で常時通行が可能となる。

たとえば第３図の状態では第４図矢印方向での通行が可
能である。

以上説明したように本考案によると固定塔によって洋上
構造物の昇降が確実に案内されるものでありながら、陸
地側と洋上構造物との間の通行が常時可能となる。

なお、実施例では外部通路９を高架高速道路とした場合
を説明したが、これに替えて、またこれと共に地下通路
を設けることも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案実施例を示し、第１図は平面図
、第２図は要部縦断面図、第３図は第２図の要部拡大図
、第４図は第３図のＸ−Ｘ矢視図である。ＩＡ、ＩＢ・・・・・・洋上構造物、３・・・・・・海
底、４・・・・・・固定基、８・・・・・・ら旋状通路
、９・・・・・・外部通路、Ｈ・・・・・・昇降範囲。

【実用新案登録請求の範囲】

浮体構造物とこの浮体構造物を貫通しかつその昇降を案
内する筒状の固定塔とからなり、固定塔内部にら旋状通
路を設け、この通路一端部に外部通路を連設すると共に
、前記浮体構造物が前記ら旋状通路の設置範囲内で昇降
すべく構成したことを特徴とする洋上大形構造体。