JPS58200921A - 流動床ボイラにおけるオイルコ−クスの燃焼方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、流動床ボイラなどの流動床燃焼装置（以下、
単に流動床ボイラと記す）においてオイルコークスを効
率よく燃焼させる方法に関するものである。

近年、軽質原油の涸渇と原油の急速な値上りにより、従
来経済的採油が＠１２いとされていた重質油油田からの
採油が増加し、我国内への輸入原油は重質化する傾向に
ある。一般に、原油はガソリン、灯油、軽油１重油など
に分留されて使用されているが−これらの各留分の消費
バランスの問題および上記の重質原油の供給増加などか
ら、熱分解、水素添加分解などにより、軽質分留油の収
率を増加させる傾向にある。この熱分解、水素添加分解
などによる分解工程の最終残渣としてオイルコークス−
ピッチなどが生産される。また常圧残渣油を減圧蒸留し
て軽質外をとる場合には、アスファルトが生産される。

オイルコークス、ピッチ−７スフアルトなどの残渣は一
重油の代替燃料として利用したいと旨う産業界からの強
い要望がある。

上記のオイルコークヌーピッチ、アヌファルトのうち、
オイルコークスは常温および数百度の高温においても固
体であり、揮発分は非常に少なく。

ピッチ、アスファルトなどに比較してきわめて厄介な残
渣である。とぐに６語径以下のファインコークスはモ均
粒径が０．６〜ｏ、ｆとなわ、燃焼する以外に処理の方
法がない。またオイルコークスは前述のように揮発分が
少ない、すなわち燃料として評価する場合、燃料比（燃
料中の揮発分に対する固定炭素分の割合）の高す燃料で
ある。しだがって通常の微粉燃焼や流動床燃焼によって
は、これを完全に燃焼させかつ公害諸物質の排呂を抑制
するのは非常に困難である。

オイルコークスを通常の流動床ボイラで燃焼させる場合
、燃焼効率を上昇しようとすれば、炉床負荷を極端に低
いもの（通常の石炭流動床ボイラの１／２〜１／３）に
選定し、かつ高温の炉床温度にしなければならない。こ
ハ場合、流動床の特徴であるＮＯｘ発生の抑制および脱
硫効果は発揮させることが困難である。流動床ボイラで
のオイルコークスの燃焼効率は、燃焼温度を高温に上昇
させても９０％内外であり、　ＮＯｘ対策や炉内脱硫を
行なうとさらに低下の傾向にある。この低燃焼効率によ
ってオイルコークスの燃焼の際、殆どすべて未燃カーボ
ンとして排ガスとともにキャリオーバーされる。この未
燃カーボンは集じん機などで捕集することができるが−
これを再燃することは揮発分が少な−のでさらに困難で
ある。捕集した未燃カーボンを再燃する方法として、従
来１石炭用流動床ボイラでは未燃カーボン再燃装置（Ｃ
ＢＣ）を設置する方法や、単純に主燃焼装置（ＭＢＣ）
にリサイクルする方法があるが、ｂずれも非リサイクル
主燃焼設備のみの場合に比べて、燃焼効率が数％上昇す
るのみである。

本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので
一石油精製プロセスからの最終残渣の１つであるオイル
コークスを流動床ボイラで燃焼させるに際し、燃焼ガス
中の未燃カーボンを集じん装置で捕集し、捕集した未燃
カーボンとバインダーとを混合して燃焼に適した粒度に
造粒した後。

との造粒物を流動床ボイラに投入して再燃させることに
より、オイルコークスを流動床ボイラで効率よく燃焼さ
せることができる方法を提供せんとするものである。

以下１本発明の構成を図面に基づめで説明する。

図面は本発明の方法を実施する流動床ボイラの一例を示
している。１は流動床ボイラ（主燃焼装置。

ＭＢＣ）−２は一例としてファインコークス（粒径６ｗ
ｈ以下のオイルコークス）を供給するホッパー。

３は搬送用ブロア、４はサイクロンなどの第１集じん装
置、５は空気予熱器、６は電気集じん機またはバグフィ
ルタ−などの第２集じん装置−７は誘引ファン、８は煙
突、９は押込みファンである。

以上は従来の流動床ボイラの構成であるが−この構成に
お−て、第１集じん装置４および第２集じん装置乙に未
燃カーボン抜出管１０．１１を介して造粒装置１２を接
続し、この造粒装置１２を造粒物搬送ライン１３を介し
て流動床ボイラ１の流動床上部に接続する。造粒物の搬
送は、たとえばコンベアなどの手段を用いる。なお造粒
物を流動床ボイラ１の流動床上部に供給する代りに、流
動床ボイラ１下部またはホッパー２に供給するようにし
てもよい。流動床下部に供給する場合は搬送用ブロアな
どを用−、ホッパー２に供給する場合ハコンヘアナトヲ
用いる。１４ｉｉニアスフアルド、ペトロリアムピッチ
、タール、タールピッチ、重質油−水と澱粉との混合液
や糊などの植物性粘結剤、水ガラス水溶液などのバイン
ダーを供給するバインダー供給管、１５け第２集じん装
置の捕集未燃カーボンを一部抽出廃却する未燃カーボン
排出管である。

流動床ボイラにおいては、燃料の粒度は燃焼効率に大き
な影響を与えるので１本発明によるリサイクルの未燃カ
ーボンは粒度（寸法）３〜１５１Ｂに造粒する。このた
め原燃料オイルコークスの燃焼（最初にオイルコークス
を投入したときの燃焼）の場合と同じ燃焼条件であって
も、殆ど完全に燃焼させることができる。集じん機を４
，６と２つに分割する理由は、４の集じん機によってダ
ストを取りさり、空気予熱器５のダス））ラブルを防ぐ
とともに、最初の４の集じん機にて捕集するダストのカ
ーボン濃度は乙の集じん機で捕集されるダストよりも高
く−またその粒度も大きい。したがってこれはすべて造
粒装置１２で造粒する。一方、乙の集じん機で捕集され
るダストは一粒度も小さく量的にも少なくダスト中力−
ボンの量も前者にくらべて少ない、しだがってダスト中
のカーボン量を運転中チェックし造粒して効果あると判
断する場合は、これを未燃カーボン抜出管１１を通じて
造粒装置１２へ送って造粒し、効果なしと判断した場合
は、未燃カーボン排出管１５を通じて系外に排出する。

集じん機４．６でのダスト捕集率は集じん機の組合せに
より、９５％以上は現時点の集じん技術で達成可能であ
り、主燃焼炉の非再燃学焼効率を８５％とすると、本発
明による造粒サイクルによって、この流動床ボイラは９
７〜９９％の燃焼効率が期待できる。また造粒に必要な
バインダーとして、オイルコークスと同じ生産フロセス
から生産されるペトロリアムピッチや。

同一製油所内で生産されるアスファルトまたは重質油な
どを用いる場合は、供給が容易でかつ造粒の際のバイン
ダーとオイルコークスとの親和性がきわめて良くなる。

未燃カーボンは一度流動床燃焼過程を通り、微粒のカー
ボン粒子で粒子径が造粒に適した大きさであるため一造
粒がきわめて行なり易ぐ、さらに緻密にして強固なもの
ができる。

まだサイクロ、ンなどの排ガスよりダストを回収した際
、ダストの顕熱が十分になり、ピッチ、アスファルトの
熔融に特別な加熱装置を設けることなく、ダストとバイ
ンダーとの混合を行なうことができる。

また本発明においては一集じん装置で回収される灰のす
べてを再燃させることができるので、ボイラの燃焼効率
は集じん装置の捕集効率に殆ど近いものとなり、しかも
低燃焼性のオイルコークスにも拘らず一造粒することに
よって流動床層温度を８２５〜８乃°Ｃの低温にお込で
、燃焼効率の著し一低下をきだすことはない。この場合
に適当な炭酸カルシウムなどの脱硫剤を投入することに
より、脱硫効果も期待できる。ちなみに、脱硫は８５０
°Ｃが上限で、通常は８００〜８５０°Ｃが適当とされ
ている。また造粒効果によシ流動床層内のカーボン濃度
を上昇せしめ、そのカーボンおよび発生するＣＯなどに
より炉内での脱硝効果も期待できる。さらに上記のよう
に燃焼温度を低くしても、燃焼効率を低下させることは
なくサーマルＮＯｘの発生低減を行なうことができる。

単なる生燃料の造粒の場合は−ふるい工程およびそれに
付帯する乾燥工程が燃料供給前処理として必要であり、
生燃料の全量をこれらの処理を行なう必要があるが、本
発明においては、生燃料の造粒に必要な工程が全く省略
される。また一度。

主燃焼炉で燃焼させてｂるので、捕集された未燃カーボ
ンに相当するもののみを造粒するだけでよく、その処理
量は半燃料処理に比べて格段に少なくなる。また流動床
が集じん装置、ふるす、乾燥装置の役目を果たすので一
造粒のためのふるい工程および乾燥工程は全く不要にな
る。ダストを再燃する場合には、ダストは造粒しない限
り、如何なる流動床にお−ても炉に対してアンダーフィ
ードの方法が取られねばならないが、本発明のように造
粒した場合は必ずしもアンダーフィードでなくてもよく
、搬送用高圧空剣源を省略することにより設備費および
動力量の節減がなされ、かつトラブルの少ないオーバー
フィードが可能となる。

さらに本発明にお−では一造粒により小純リサイクルの
場合のようにリサイクルダスト量が増加せず−また脱硫
ができれば高硫黄分含有のオイルコークスであっても電
気集じん機の代りにバグフィルタ−を使用することがで
きる。しかも元々、炉より発生するダスト量が少なくな
るので、煙突から排出されるダストも少なくなる。しか
も捕集ダスト中のカーボン濃度も産業廃棄物として処理
ｉｉＪ能なレベルまで薄くすることができるなどの種々
の効果がある。

実験例 粒径６襲以下のオイルコークスを燃料とする流動床燃焼
ボイラのマルチサイクロンから捕集した未燃カーボンと
アスファルトとを２：１（重量比）の割合で秤量し、１
３０°Ｃに加熱し攪拌して未燃カーボンの表面を濡れた
ような状態にした。これを不二パウダル株式会社製の低
水分造粒機に供給し。

ダイスを通し圧縮成形して直径３１１１１Ｉ−長さ４〜
５謡の円柱状のペレットに造粒した。このペレットを炉
床大きさ２００ｍ！１１角の実験炉にて炉床温度８５０
°Ｃで燃焼させることにより一大幅な燃焼性改善が行な
われることが確認された。

以」二はオイルコークスを流動床ボイラで燃焼させる場
合につ込て説明したが、オイルコークスの代りに一高燃
料比の瀝青炭、無煙法などをｍ−ることも可能である。

この場合はバインダーとしてタールピッチ、アスフ了ｌ
レトーペトロリ゛了ムピツチ、タールなどが用いられる
が、親和性を良くするためにタールピッチを用するのが
望ましす、このように、本発明ではバインダーとしてア
スファルト、タール、ピッチ、重質油を使用するのが良
込が、これらのバインダーが入手できない場合。

公害諸値（とぐにＳＯｘ、　ＮＯｘ　）がこれらのバイ
ンダーを使用するとその制限を守るのに困難な場合。

アスファルト、タール、ピッチ、重質油ｋ　溶融ｆる熱
源が確保できない場合１作業環境の都合でアスファルト
、タール、ピッチ、重質油の取扱すができな込場合など
に、バインダーとして澱粉水浴液や糊などの植物性粘結
剤ｉたけ水ガラス水浴液などを使用する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の方法を実施する装置の一例を示す系統的
説明図である。 １・・流動床ボイラ、２・・・ホツパー−−３・・・搬
送用ブロア、４・・・第１集じん装置、訃・・空気予熱
器−６・・・第２集じん装置、７・・誘引ファン、８・
・煙突。 ９・・押込みファン−１０，１１・・未燃カーボン抜出
管、１２・・造粒装置−１！１・・造粒物搬送ライン。 １４・、バインダー供給管−１５・・未燃カーボン排出
管 特許出願人　川崎重工業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　石油精製プロセスからの最終残渣の１つであるオイ
   ルコークスを流動床ボイラで燃焼させるに際し、燃焼ガ
   ス中の未燃カーボンを集じん装置で捕集【−１捕集した
   未燃カーボンとバインダーとを混合して燃焼に適した粒
   度に造粒した後、この造粒物を流動床ボイラに投入して
   再燃させることを特徴とする流動床ボイラにおけるオイ
   ルコークスの燃焼方法。