JPS5819440Y2 - 二重壁流体移送容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、加熱されたり冷却されたりすることから保護
され且つ機械的衝撃を受けることから保護されるべき液
体及び気体を移送するための二重壁流体移送容器の改良
に関するものである。

液体及び気体を移送するため、多くの場合容器を使用す
ることが必要であり、その液体又は気体の収容物は周囲
から加熱されたり冷却されたりすることから保護され、
且つ衝撃的な機械的応力から保護されなければならない
。

このことは所謂移送容器、即ち容器の重ねと持上げとを
目的とした隅取付具を備えた大容量で標準寸法の容器に
あてはまる。

ある種の液体及び気体を移送するのに要求される耐圧円
筒容器をこの容器に固定された張出フランジと整合用サ
ドル部材とによって格子枠に支持することが提案されて
いる（西ドイツ実用新案登録第７，４３９，８５６号）
。

格子枠はその機械的特性に関しては国際標準規格（ＩＳ
Ｏ１４９６／ＩＩＩ ）による。

容器の収容物の熱絶縁はある種の液体及び気体を移送す
るのに必要であり、その理由は温度変化が移送されてい
る商品にしばしば取返しのつかない化学的又は品質上の
変化を発生するからである。

容器を衝撃及び衝動から保護することは、特に鋼鉄製容
器の内面に化学的には安定であるが移送されている商品
による攻撃に対して衝撃に敏感である保護ライニング（
例えばガラス又はエナメル）が設けられている場合、又
は容器自体が衝動及び衝撃に敏感である材料（例えばガ
ラス繊維強化プラスチック）から成っている場合に必要
である。

周知のように、移送容器は船、レール、道路上での運搬
の過程又はこれらの運搬機関の間の移送動作の過程で規
則的に高い機械的応力を受ける。

また、重量が低く攻撃に対し高い抵抗性を有するので有
利であるアルミニウム容器はアルミニウム部分と鋼鉄製
格子枠との間の接触による腐蝕の危険があるため使用す
ることができないことがしばしばある。

これに関して、（格子枠を含めて）全体がアルミニウム
から威る移送容器は所要の耐座屈性の理由で重量に関す
る限り鋼鉄製の移送容器よりすぐれた利点を有しない。

温度及び接触のブリッジを避けなければならないという
要件と共に流体用密封容器が応力集中を導く強固な金属
材料を介して接続位置ではどこでも容器の枠にできるだ
け接続されていないが、できるだけ大きな面積にわたっ
て絶縁物質に埋められるのに必要とされる。

他方容器運搬の過程で生ずる慣性力は著しく大きいので
衝撃の危険にさらされる容器はそれでも確実に支持され
なければならない。

タンカーワゴンを作る場合、耐圧円筒容器を容器の高さ
の約半分まで延びる樋又は全体的に密閉した外部槽に熱
絶縁して支持しこの樋又は外部槽をワゴンの枠に固定す
ることが提案されている（西ドイツ特許出願公告１９７
２年第４５０８．８０号）。

第１の解決手段では容器のまわりをその中心線の高さの
ところで延びるシールを必要とし、このシールは機械的
に不満足であり動作時にしばしば漏れが生ずる。

更に、この支持体は特に船による運搬中東ずる横方向の
慣性応力に対抗することができない。

内部槽を外部槽によって完全に包む目的で、第２の解決
手段の場合には、外部槽はその中心線の高さのところで
２つのほぼ等しい半部に分割されているので内部槽は先
ず外部槽の下半部に挿入され、上半部はこの下半部にの
せられて仕切線のところでこの下半部にボルト止めされ
る。

ボルトのシームもしばしば動作時に漏れを生じ余分の応
力を伴ない、この応力は開いた樋内に組込まれる装置に
比べて空の槽の大きな重量のために不満足である。

本考案の目的は、重量を節減でき且つ低い生産価格で製
造でき、それにも拘わらず高い機械的強度を有する充分
に絶縁された内部槽を備えた上記の種類の二重壁流体移
送容器を提供することにある。

本考案による流体移送容器はこの容器を積重ね持上げる
隅取付具とこの容器の少なくとも下部隅領域に設けられ
たサドル部材とを有する角柱状格子枠と、外側に横断面
丁字形の支持フランジが設けられこの支持フランジが縦
方向に延びサドル部材に固定された実質的に円筒形の耐
圧容器とを備えているが、この流体移送容器は、耐圧容
器が内部槽と、上部ケースと下部ケースと２つのドーム
型端壁とから成る外部槽と、内部槽と外部槽との間に設
けられた緩衝熱絶縁物とを有し、支持フランジが外部槽
の全長にわたって延び、内部槽と外部槽の端壁の間の距
離の合計がその軸線方向に測定した時外部槽の端壁の縁
からドームの頂部までの距離に少なくとも等しいことを
特徴としている。

この装置によると、内部槽が２つの外部槽の端壁の間に
形成された開口を通して挿入される前に、両端壁は共に
下部ケースに一体であるかそれに溶接された一体物′か
ら全体的に作ってもよい。

その後、内部槽と外部槽との間の空間に発泡材料が充填
される前に、上部ケースは上部から内部槽に取付けられ
端壁と下部ケースとに接合される。

全く又はほとんど仕切が設けられていない端壁によると
、運搬中内部槽によって外部槽にかけられ次いで支持フ
ランジを経て格子枠のサドル部材にかけられる軸線方向
の慣性力の最適な伝達が達成される。

一端から他端まで延びる支持フランジは外部槽の堅固さ
を増し、内部槽から外部槽へ大きな面積にわたつで伝達
される慣性力をサドル部材に、次いで隅取付具に満足に
伝達する。

支持フランジは下部ケースの縁に設けられているのが好
ましい。

このようにすると、支持フランジは上部ケースと下部ケ
ースとの間の接合シームのゆがみ又はそれらの間の相対
向げを防止し、その結果それらの間の漏れを防止する。

接合シームは、種々の方法、例えば溶接シーム、ボルト
又はリベットの形態で作られる。

上部ケースの縁も、例えば、ボルトによって支持フラン
ジに直接固定され、このボルトは支持フランジとサドル
部材との間をも接続する。

以下に本考案の種々の実施例を図面を参照してのべる。

第１図乃至第３図によると、折曲げられた金属板から作
られたサドル部材２は移送容器用でＩＳＯ規格に適合し
た格子枠１の床の形態に形成されている。

サドル部材２は動作時に生ずるすべての応力を確実では
あるが弾性的に容器用の枠の下部隅取付具３に導くが、
端部間を延び縦方向の縁に沿って溶接される丁字形断面
の支持フランジがサドル部材２上に乗るように外部槽９
の橋形下部ケース６がこのサドル部材に支持されている
。

外部槽９は下部ケース６とドーム型端壁７，８と上部ケ
ース１５とから戊っている。

下部ケース６は円孤形横断面を有するのが好ましく、そ
の開き角度４はその縁と支持フランジ５の中心アームを
通る半径の延長部が下部隅取付具３又は縦継手１ａに一
致するように選ばれる。

サドル部材２の上側もこれらの接続線によって定められ
る面に設けられているので支持フランジ５の中心アーム
はその金山にわたってサドル部材２に乗っている。

支持フランジとサドル部材とは一致したボルト孔１９ａ
を備え、ボルト１９ｂはこのボルト孔を貫通してそれを
螺合するナツトによって固定される。

下部ケース６とそれに接合される端壁７，８との半径は
、外部槽がその製造後に機械的又は熱的絶縁物１１の絶
縁厚さに対し内部槽１０から所望の間隔でこの内部槽を
囲むように定めである。

硬い発泡材料から作られた事前成形ケースエレメント１
２は下部ケース６に挿入されている。

従って、（例えば上塗面を備えて）耐蝕性を有するのが
好ましい内部槽１０はこれらのケースエレメントに乗せ
ることができる。

外部槽の端壁７，８と内部槽の端壁の端部間の距離１３
の合計はドームの頂部３３と端壁の縁３２との間で測っ
た外部槽の底部高さ１４の少なくとも２倍であると、内
部槽は２つの外部槽端壁７．８間に残っている開口を通
して斜めに挿入することができる。

この場合、両端壁はこのように下部ケース６に全く一体
であるか溶接されている。

この装置は内部槽によってかけられる軸線方向の慣性力
が外部槽の下部ケースに最適に伝達され、従って支持部
分を経てサドル部材に最適に伝達される利点を有する。

伺らかの理由で絶縁厚さ１１が減少する場合には、第５
図で示すように一方の端壁８ａは、上部ケース１５ａに
固定されたセグメント９ａによってカバーされる切欠部
分を備えている。

この場合、他方の端壁付近の外部槽の上部ケース部分６
ａは下部ケースに一体にするかそれに溶接することもで
きる。

このケース部分６ａは、この限界領域が特に保護される
ようにするため、内部槽のマンホール３１の中心に延び
ているのが好ましい。

外部槽で力を均一に分配するため、外部槽の下部ケース
６と端壁７，８との間のすべり領域２７に斜め部分２５
又は丸味部分２６を備えているのがよい。

内部槽１０を挿入し又は滑込ませた後、外部槽の予め折
曲げられた上部ケース１５が内部槽１０の円筒部分の上
に上方から滑合せられる。

このことが可能なのは上部ケースの下縁１８が内部槽１
０の外径１７に少なくとも等しい距離１６ａだけ間隔を
あけであるからである。

上部ケースの下端１６は、外部槽の端壁から端壁までＴ
字形支持フランジ５の外側に着座するように外側に折曲
げられている。

締付用ブラケット１９はサドル部材２と支持フランジ５
と上部ケース１５の折曲下端１８の上に固定され、上部
ケースの端部１８と支持フランジ５とサドル部材２に並
べてボルト１９ｂによって保持される。

この締付用ブラケット１９は上部ケースの縁１８の全体
にわたってねじ込み圧力の効果を付与しこの上部ケース
の縁１８の降伏を防止する目的を果す。

このようにして、ポルｌ−１９ｂはサドル部材２を１部
ケース６に固定された支持フランジ５を経て下部ケース
６に確実に接続すると共に切曲端１８と締付ブラケット
１９とに接続する。

しかし、上部ケースの縁を固定する他の種々の方法が考
えられる。

この場合、上部ケースの下縁の折曲をなくすことができ
る。

例えば第４図によれば、下部ケース６の縁２０は支持フ
ランジ５を越えである程度突出している。

従って、上部ケース１５の真直な下縁２１は矢張り真直
な下部ケースの縁２０に符号２２（第４図）で示すよう
にラップ溶接されるが、一体にリベット止めされる。

ついでにのべると、ある程度の堅固さを達成するため、
すべてのこれらの固定手段は金属板の下部ケース６の縁
２０の代わりに支持フランジ５の上部アームに施しても
よい。

内部槽１０とケースエレメント１２と外部槽９との間に
残された空間に発泡材料用の孔２３を通して発泡絶縁材
料１１が充填される。

適当な絶縁材料は耐圧法で硬化する発泡材料、例えばポ
リウレタンであるのが好ましい。

頂線上に設けられ自由のままとした容器接続部の発泡処
理と密封処理とは周知の方法で実施される。

下部ケース６は内部槽の全重量によって静的応力を受は
更に動的で水平方向の横力及び縦刃を格子枠１の床形状
に合せなければならないので下部ケース６の壁厚は上部
ケース１５，１５ａの壁厚とは異なり、一方上部ケース
は動いている時横力と縦刃との成分の面倒をみなければ
ならないだけである。

【図面の簡単な説明】

第１図は新規な流体移送容器の好ましい実施例の一部破
断した側面図、第２図は第１図の容器を部分断面にした
端面図、第３図は第１図の矢印■−■線の方向でみた詳
細図、第４図は第１図の矢印ＩＶ−ＩＶ線の方向でみた
異なる構造の同様な詳細図、第５図は説明を明瞭にする
ため格子枠とサドル部材とを省略した他の実施例の一部
破断した側面図である。 １・・・・・・格支持、２・・・・・・サドル部材、３
・・・・・・隅取付具、５・・・・・・支持フランジ、
６・・・・・・外部槽の下部ケース ７，８・・・・・
・ドーム型端壁、９・・・・・・外部槽、９ａ・・・・
・・セグメント（キャップ）、１０・・・・・・内部槽
、１１・・・・・・機械的、熱的絶縁物、１３・・・・
・・外部槽の端壁と内部槽の端壁との間の距離、１４・
・・・・・外部槽の端壁高さ、１５，１５ａ・・・・・
・上部ケース、１６・・・・・・上部ケース下端、１７
・・・・・・内部槽の外径、１８・・・・・・上部ケー
スの下縁、１９・・・・・・締付用ブラケット、１９ｂ
・・・・・・ボルト、２０・・・・・・下部ケースの縁
、２１・・・・・・下部ケースの真直な下縁、２２・・
・・・・ラップ溶接部、２５・・曲斜め部分、２７・・
曲すべり領域、３１・・・・・・マンホール、３２・曲
・端壁の縁、 ３３・・・・・・ドームの頂部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 （１）容器を積重ねて釣上げる隅取付具と少なくとも下
   部隅領域に設けられたサドル部材とを有する角柱状の格
   子枠と、実質的に円筒形の耐圧容器と、前記耐圧容器の
   外側に設けられた支持フランジとから成り、前記支持フ
   ランジは縦方向に延びて前記サドル部材に固定され、前
   記耐圧容器は内部槽と上部ケース、下部ケース及び下部
   ケースと一体に形成された２つのドーム型端壁を有する
   外部槽と前記内部槽と外部槽との間に設けられた緩衝熱
   絶縁層とから成り、前記支持フランジは前記外部槽の全
   長にわたって延び、前記内部槽と外部槽の端壁間の距離
   の合計は前記耐圧容器の軸線方向に測定した時の前記外
   部槽の端壁のドームの頂点からこの端壁の縁までの距離
   に少なくとも等しいことを特徴とする二重壁流体移送容
   器。 （２）前記外部槽の下部ケースの縁の相互間隔は上部ケ
   ースの直径より小さいが内部槽の直径よりは小さくない
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載
   の二重壁流体移送容器。 （３）前記支持フランジは前記外部槽の下部ケースの縁
   に設けられていることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項に記載の二重壁流体移送容器。 （４）前記上部ケースはその縁によって実質的に支持フ
   ランジに固定されていることを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第３項に記載の二重壁流体移送容器。 （５）前記上部ケースの縁は外向きに折曲げられ、且つ
   前記支持フランジとサドル部材と共に前記縁を保持する
   ボルトが設けられていることを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第４項に記載の二重壁流体移送容器。 （６）締付用ブラケットを含み、前記上部ケースの縁は
   前記締付用ブラケットと支持フランジとの間に締付けら
   れていることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第５
   項に記載の二重壁流体移送容器。 （７）前記上部ケースの縁は前記下部ケースの縁に直接
   固定されていることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第４項に記載Ｃ二重壁流体移送容器。 （８）前記外部槽の端壁は仕切られていないことを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載の二重壁流
   体移送容器。 （９）前記外部槽の端壁はその上端に切欠部分を有し、
   前記外部槽の上部ケースに固定されたキャップが前記切
   欠部分を覆って設けられていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項に記載の二重壁流体移送容器。 ００）前記内部槽はマンホールを有し、前記上部ケース
   の一部は前記マンホールの中心まで延びていて切欠部分
   を有しない前記端壁の付近に設けられていることを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第８項に記載の二重壁流
   体移送容器。 （１１） 前記外部槽の下部ケースと端壁との間に斜
   めの滑りエレメントを備えていることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項に記載の二重壁流体移送容器
   。 ０２）前記内部槽と外部槽とは鋼鉄から作られている実
   用新案登録請求の範囲第１項に記載の二重壁流体移送容
   器。 （１３） 前記外部槽は鋼鉄から作られ、前記内部槽
   はガラス繊維強化プラスチツク材料から作られているこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載の
   二重壁流体移送容器。 （１４）前記外部槽は鋼鉄から作られ、前記内部槽はア
   ルミニウムから作られていることを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項に記載の二重壁流体移送容器。 （１ね 前記外部槽は鋼鉄から作られ、前記内部槽はア
   ルミニウム合金から作られていることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項に記載の二重壁流体移送容器
   。