JPS5819319Y2 - 空燃比帰還式混合気制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内燃機関の排気ガス中の酸素濃度によって代表
される混合気の空燃比を検出・帰還して混合気の空燃比
を制御する装置の改良に関する。

従来、この種の装置は数多く提案され、空燃比検出器（
酸素濃度検出器）の検出値と目標とする空燃比に対応し
た設定値との大小に基いて増減する積分値によって空燃
比を補正することは公知である。

そして、内燃機関の作動状態に応じて積分値を保持して
、正確な空燃比補正をすることも特願昭５０−１４１４
３３号において提案されている。

本考案は、内燃機関の作動状態に応じた積分値保持を行
う回路部分を簡略化することにより、部品点数が少なく
装置のコストダウンを達成可能な空燃比帰還式混合気制
御装置を提供することを目的とする。

以下本考案を第１図および第２図に示す実施例について
説明する。

第１図に示す第１の実施例において、１は図示しない内
燃機関の排気系に設置され供給された混合気の空燃比を
検出する空燃比検出器、２は空燃比検出器１の検出値を
目標空燃比に対応する設定値と比較する判別回路、３は
判別回路２からの判別値が積分回路４に入力されるのを
内燃機関の運転状態に応じて遮断する帰還保持回路で、
積分回路４は判別回路２の判別値が入力されると判別値
に応じて増減する特性の積分値を生ずる。

空燃比検出器１に接続された判別回路２は定電圧ダイオ
ード２ａ、抵抗２ ｂ、２ Ｃ，２ｅ、２ ｆ 、２
ｇ。

２ ｉ、２ ｊ、２に、２１，２ｎ、２ｏ、２ｐ、２ｑ
、２ ｓ、２ｔ、トランジスタ２ｄ、２ｈ、２ｒ、２ｕ
、比較器２ｍから構成され、トランジスタ２ｈのベース
電圧すなわち空燃比検出器１の出力電圧が抵抗２ｂの両
端電圧と等しくなると、抵抗２ ｆ 、２ ｇにて分圧
される反転入力電圧Ｖｏは抵抗２ｉ、２１にて分圧され
た非反転入力電圧Ｖ！ （ｖＢは印加電圧）と等しくな
るよう比較器２ｍの入力側ブリッジが組まれている。

したがって、空燃比検出器１の出力電圧が高い（空燃比
が小さい）ときは比較器２ｍの出力電圧は低レベルで、
逆に空燃比検出器１の出力電圧が低い（空燃比が大きい
）ときは比較器２ｍの出力電圧は高レベルとなる。

帰還保持回路３はダイオード３ａ、３ｂ、トランジスタ
３Ｃ１抵抗３ｄ、３ｅから構成され、積分回路４は抵抗
４ａ、４ｂ、４ｅ、コンデンサ４Ｃ１演算増幅器４ｄ、
ダイオード４ｆから構成され、積分回路４の反転入力電
圧および非反転入力電圧としてはそれぞれ判別回路２の
出力側のトランジスタ２ｒ、２ｕのコレクタ共通電圧が
入力され、抵抗２ｎ、２０，２ｐ、２Ｑにて分圧された
めの電圧が入力されている。

上記構成において、帰還保持回路３の入力端子５に高レ
ベルの電圧が印加されている間は、ＰＮＰのトランジス
タ３Ｃは遮断する。

判別回路２において、比較器２ｍは電圧Ｖ。

（検出値）と電圧■（設定値）とを比較し高レベルまた
は低レベルの電圧（比較値）を生ずる。

この比較器２ｍの出力電圧に応じて充電用のＰＮＰのト
ランジスタ２ｒまたは放電用のＮＰＮのトランジスタ２
ｕのいずれか一方が導通し、積分回路４においてコンデ
ンサ４Ｃは充電または放電し、比較器２ｍの出力レベル
に対応した増減特性の積分電圧ＶＣ（積分値）を生ずる
。

この積分電圧と一定電圧■との差が空燃比の補正量を指
示することは、例えば特開昭４９１０９７３１号公報に
記載されている通りであり、詳細な説明は略す。

一方、内燃機関の所定の作動状態（例えば内燃機関のス
ロットル弁が全開・全閉する加速・アイドリング状態）
を検出して、帰還保持回路３の入力端子５に低レベルの
電圧を印加すると、トランジスタ３Ｃは導通する。

このとき、トランジスタ３Ｃとトランジスタ２ｒとの間
に接続されたダイオード３ａを介してＰＮＰのトランジ
スタ２ｒのベースには高レベルの電圧が印加されるため
トランジスタ２ｒは遮断する。

また、トランジスタ３Ｃとの比較器２ｍの反転入力端子
との間に接続されたダイオード３ｂを介して比較器２ｍ
には高レベルの電圧が印加されるため、比較器２ｍの出
力電圧は電圧Ｖｏとは無関係に低レベルに保持される。

したがって、ＮＰＮのトランジスタ２ｕのベース電位は
低レベルとなってトランジスタ２Ｕは遮断する。

このようにして、入力端子５に低レベルの電圧を印加す
ることによって、判別回路２の出力側のトランジスタ２
ｒ、２ｕはいずれも遮断し、積分回路４のコンデンサ４
Ｃは充放電を停止されるため、積分電圧Ｖｃはその時の
値に保持される。

内燃機関の所定の作動状態時に積分電圧Ｖ。を保持する
利点は特願昭５０−１４１４３３号明細書に記載された
通りである。

第２図に示す第２の実施例において、第１の実施例と同
一部分には同一符号を付しである。

第１の実施例と相違するのは、帰還保持回路３において
ＮＰＮのトランジスタ３ｃ’を用い、トランジスタ３０
′とＰＮＰのトランジスタ２ｕとの間にダイオード３ａ
’を接続し、トランジスタ３ Ｃ／と比較器２ｍの反転
入力端子との間にダイオード３ｂ’を接続しであること
である。

なお、３ ｄ’、３ ｅ’は入力端子５に印加される電
圧を分圧する抵抗である。

入力端子５に低レベルの電圧が印加されている間は、Ｎ
ＰＮのトランジスタ３Ｃ′は遮断しており、積分回路４
は判別回路２の判別結果に対応して増減する特性の積分
電圧■。

を生ずる。しかるに、内燃機関の所定の作動状態時に入
力端子５に高レベルの電圧を印加すると、ＮＰＮのトラ
ンジスタ３ｃ’が導通し、判別回路２の放電用のＮＰＮ
のトランジスタ２ｕは遮断する。

同時に比較器２ｍの出力電圧は電圧Ｖ。

とは無関係に高レベルとなるため充電用のＰＮＰのトラ
ンジスタ２ｒも遮断する。

しかして、積分回路４は判別回路２と電気的に遮断され
、積分電圧■。

は第１の実施例と同様に保持される。

以上述べたように本考案においては内燃機関の所定の作
動状態時に導通して、判別回路における充電制御用のト
ランジスタおよび放電制御用のトランジスタの双方を遮
断させるトランジスタを有する帰還保持回路を備え、所
定の作動状態に入ったときその時点の積分回路の積分値
をそのまま保持しているから、加速時等の如く帰還制御
を必要としない状態のときには、本来ある公知の混合気
制御装置がもつ基本的な機能をそのまま発揮できるよう
にして機関の運転性能を良好にでき、また他の状態に移
る過渡時において空燃比の補正をなめらか、かつ速やか
に行なうことができるものであり、しかも積分回路の積
分値保持を部品点数の少ない簡単な構成で達成可能であ
り、実用上極めて有益であるという優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１の実施例を示す電気結線図。 第２図は本考案の第２の実施例を示す電気結線図で゛あ
る。 １・・・・・・空燃比検出器、２ｍ・・・・・・比較器
、２ｒ・・・・・・充電用のトランジスタ、２ｕ・・・
・・・放電用のトランジスタ、３・・・・・・帰還保持
回路、３ｃ、３ｃ’・・・・・・トランジスタ、４・・
・・・・積分回路、４Ｃ・・・・・・コンテ゛ンサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排気ガス中の酸素濃度を検出する空燃比検出器と、該空
   燃比検出器からの検出値と目標空燃比に対応して設定さ
   れた設定値とを比較する比較器と、充放電用のコンデン
   サを有して前記比較器の比較値を増減方向に積分する積
   分回路と、前記比較器と前記積分回路との間に接続され
   て前記比較値に応じて導通して前記コンデンサを充電す
   るトランジスタおよび前記コンデンサを放電させるトラ
   ンジスタとを備え、内燃機関への混合気の空燃比を前記
   積分回路の積分値に応じて補正するようにした空燃比帰
   還式混合気制御装置において、内燃機関の所定の作動状
   態時に導通して、前記充電用のトランジスタまたは前記
   放電用のトランジスタのいずれか一方を遮断させ、しか
   も前記空燃比検出器の検出値とは無関係に前記比較器の
   比較値を、他方のトランジスタを遮断させ得る所定値に
   制御するトランジスタを有する帰還保持回路を備え、前
   記所定の作動状態に入ったときその時点の前記積分回路
   の積分値をそのまま保持するようにしたことを特徴とす
   る空燃比帰還式混合気制御装置。