JPS5818263Y2 - 地中埋設変圧器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は地中埋設変圧器に係り、特に地中に直接埋設で
きるモールド変圧器で変圧器本体とヒユーズを一体化し
た地中埋設変圧器に関する。

最近の都市部においては電力需要が増大している反面、
都市美化、用地確保の困難性という条件もあって、変圧
器の設置に当り地中に設けたマンホール等の箱体に変圧
器を収納する方法換言すれば間接埋設方法が一般的であ
る。

しかし、この方法によると箱体を設置する地中空間を変
圧器自体の嵩より相当大きくしなければならない等の理
由により、地中に直接埋設できタンク腐蝕の心配もなく
しかも防湿性を備えたモールド変圧器が提案されている
。

ところが、このモールド変圧器自体は密閉成形によるた
め変圧器保護用ヒユーズが装着され得ず、よってヒユー
ズは変圧器本体と別個に設置されしかも耐蝕、防湿を施
す必要がある。

したがって、この変圧器本体と別個のヒユーズの存在は
設置および信頼性から種々の問題があった。

そこで本考案はモールド変圧器本体とヒユーズとを一体
化して安全に直接埋設できる地中埋設変圧器を提供する
ことを目的とし、新規な着想に基づき案出されたもので
ある。

かかる目的達成のため本考案は巻線端子を自む端子のみ
外部に臨ませて密閉成形したモールド変圧器本体と、こ
のモールド変圧器本体とは別体でヒユーズ全体が埋込ま
れて端子のみ外部に臨ませて密閉形成したモールド体と
を有し、このモールド体を上記モールド変圧器本体に背
負うように付着一体化し、上記モールド変圧器本体の一
巻線端子と上記モールド体の一端子とを囲んで上記モー
ルド変圧器本体及びモールド体両方の接続部分にバッキ
ングを備えると共にこの接続部分を隙間なく密着し、上
記モールド体の他端子のまわりとブッシングの端との接
続部分を互いに凹凸に形成して密着させたことを特徴と
する。

ここで、本考案による地中埋設変圧器の一実施例を第１
図および第２図を参照しつつ説明する。

第１図および第２図において、モールド変圧器本体１は
鉄心に１次巻線および２次巻線を巻回したものを合成樹
脂により密閉成形したもので、鉄心、１次巻線および２
次巻線を湿気、腐蝕から保護し地中埋設可能に作られて
いる。

モールド変圧器本体１から外部に１次巻線用の１次端子
２および２次巻線用の２次端子３が臨んでおり、１次端
子２は後述のモールド体内のヒユーズの一端子部とプラ
グイン可能な構造となっており、２次端子３は２次電線
４とプラグイン構造で接続されブッシング５により絶縁
保護されている。

モールド変圧器本体１にはさらに吊り上げ用のバンド６
が施されこのバンド６に吊り孔６ａが設けられている。

また、モールド変圧器本体１には接地端子７が設けられ
ている。

モールド変圧器本体１とは別体で内部にヒユーズ８を埋
込んだモールド体９はモールド変圧器本体１にあたかも
付着するごとくクランプ１０ａ。

１０ｂおよびポルＮ１ａ、１１ｂにて固定されている。

モールド体９自体はヒユーズ８を合成樹脂により密閉成
形したもので、ヒユーズ８の両端子部はプラグインに好
適な如く構成され、外部に臨んでいる。

モールド体９より露出しておりかつモールド変圧器本体
１より露出している１次端子２とプラグインするヒユー
ズ８の一端子部は１次端子２と密に接続し、ヒユーズ８
の一端子部近傍のモールド体９表面および１次端子２近
傍のモールド変圧器本体１表面とおしを隙間なく密着す
ると共に両方の表面にまたがって絶縁バッキング１２を
介在できる構造で、リング状の溝が形成されている。

すなわち、ヒユーズ８の一端子部および１次端子は外部
としゃ断されて密閉して接続されている。

一方、モールド体９からヒユーズ８の他端子部が露出さ
れ、この他端部は１次のブッシング１３にプラグインさ
れる構造に形成されている。

ヒユーズ８の他端子部を外部としゃ断して密閉するため
、モールド体９にはブッシング１３の端部が挿入できる
密閉構造を有する凹凸部が形成されている。

モールド変圧器本体１へのモールド体９の装着に当って
は、１次端子２とヒユーズ８の一端子部とを密に接続す
るとともに、１次のブッシング１３とヒユーズ８の他端
子部とを挿着した後、モールド体９をクランプ１０ａ、
１０ｂおよびポルＮｌａ、１１ｂにてモールド変圧器本
体１に締付けるようにする。

この場合、ヒューズ８自体は合成樹脂で被われているの
で防湿、防蝕および絶縁は完全である。

ヒユーズ８の一端子部についてはモールド体９の表面と
モールド変圧器本体１の表面との間に介在させた絶縁バ
ッキング１２によって防湿、防蝕はもちろん、通電部と
モールド体９およびモールド変圧器本体１の外表面との
沿面距離の増大をもたらし絶縁性をも完全とした。

さらに、ヒユーズ８の他端子部についてはモールド体９
と１次のブッシング１３との密閉構造およびモールド体
９の凹凸部による沿面距離の増大により防湿、防蝕、絶
縁が完全である。

以上実施例にて具現化した如く本考案による地中埋設変
圧器によれば、モールド変圧器本体から外部に臨む巻線
の端子に、モールド体内に有するヒユーズの一端子部を
外部としゃ断して密に接続するとともに、ヒユーズの他
端子部をブッシングに外部としゃ断して密に接続し、モ
ールド体をモールド変圧器本体に固定したことにより、
ヒユーズ自体の防湿、防蝕、絶縁はもちろんのこと、ヒ
ユーズと巻線の端子およびブッシングとの接続部分にお
ける防湿、防蝕、絶縁も完全となって地中埋設に充分適
した構造となるとともに、モールド変圧器本体はモール
ド体をあたかも背負うように付属できたため、地中埋設
条件を充分溝たしたモールド変圧器としてモールド変圧
器本体とモールド体を一体化でき従来と比較して設置の
簡便性および信頼性上の効果は多大なものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案による地中埋設変圧器の一
実施例で、第１図は平面図、第２図は部分断面図である
。 図面中、１はモールド変圧器本体、２は１次端子、３は
２次端子、８はヒユーズ、９はモールド体、１２は絶縁
バッキング、１３は１次のブッシングである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 巻線端子を含む端子のみ外部に臨ませて密閉成形したモ
   ールド変圧器本体と、このモールド変圧器本体とは別体
   でヒユーズ全体が埋込まれて端子のみ外部に臨ませて密
   閉成形したモールド体とを有し、このモールド体を上記
   モールド変圧器本体に背負うように付着一体化し、モー
   ルド変圧器本体の一巻線端子と上記モールド体の一端子
   とを囲んで上記モールド変圧器本体及びモールド体両方
   の接続部分にバッキングを備えると共にこの接続部分を
   隙間なく密着し、上記モールド体の他端子のまわりとブ
   ッシングの端との接続部分を互いに凹凸に形成して密着
   させた地中直接埋設変圧器。