JPS58181766A - ジルコニア焼結体 - Google Patents

ジルコニア焼結体

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JPS58181766A
JPS58181766A JP57060921A JP6092182A JPS58181766A JP S58181766 A JPS58181766 A JP S58181766A JP 57060921 A JP57060921 A JP 57060921A JP 6092182 A JP6092182 A JP 6092182A JP S58181766 A JPS58181766 A JP S58181766A
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文男 吉田
孝樹 正木
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ジルコニア焼結体に関する。
ジルコニアは9周知のように、単斜晶系、正方、晶系お
よび立方晶系の6種類の結晶構造をもっているが、その
ようなジルコニアからなるジルコニア焼結体は9強靭性
、耐蝕性、酸素イオン伝導性など、他の材料にはみられ
ないユニークな特性をもっていることから、いろいろな
用途に応用され。
あるいは応用されようとしている。
たとえば、正方品系の結晶構造をもつジルコニアを主体
とするジルコニア焼結体(以下、正方品系の結晶構造を
もつジルコニアを正方晶ジルコニアといい、その正方晶
ジルコニアを主体とするジルコニア焼結体を正方晶焼結
体という)は、優れた靭性をもっていることもあって、
包丁などの刃物に応用されている。そのような正方品焼
結体製の刃物は、かえりを発生しないので刃立てが容易
υ′ であり、よく切れ、また酸化物であるので錆梅いといっ
た数多くの特長をもっている。しかしながら、正方晶焼
結体は硬度が十分に高くないので。
た 上記刃物は耐摩性がそれほどよくない。まグ、正方晶焼
結体は乳白色をしているので、上記刃物はで 従来使いなれている金属製の刃物にくら孫調が著しく異
なり、使用者に違和感を与えるという欠点もあった。
また、立方晶系の結晶構造をもつジルコニアを主体とす
るジルコニア焼結体(以下、立方晶系の結晶構造をもつ
ジルコニアを立方晶ジルコニアといい、その立方晶ジル
コニアを主体とする焼結体を立方晶焼結体という)は、
酸素イオン伝導性を有しているので、酸素センサや酸素
ポンプに応用されている。すなわち、酸素センサは、上
記立方晶焼結体を隔壁としてその相対向する両面に電子
伝導性をもつ多孔質電極を設け、一方の電極を基準極と
して空気の如き酸素分圧既知のガスに接触させ、他方の
電極を測定極として酸素分圧未知のガスに接触させると
、これら両電極間に起電力を発生することを利用したも
のである。この起電力の大きさは9周知のネルンストの
式、すなわちF:ファラデ一定数 R:気体定数 T:隔壁の絶対温度 P8二基準極側のガスの酸素分圧 P:測定極側のガスの酸素分圧 によって表されるので、その起電力の大きさから測定極
側のガスの酸素分圧を知ることができる。
これとは逆の使い方、すなわち両電極間にある一定の電
圧を印加し、一方の電極に酸素分圧が一定の、たとえば
空気を接触させると、他方の電極の側では上記ネル/ス
トの式を満足するような酸素分圧をもつガスが得られる
。すなわち、酸素ポンプとして作用するわけである。
しかして、上記電極は、隔壁の壁面に白金ペーストなど
の導電性ペーストを塗布し、高温で焼き付けることによ
って形成しているが、そのような電極はガスを吸着しや
すいので、上記酸素センサや酸素ポンプは、特にガスが
還元性ガスである場合に応答が遅い。また、白金ペース
トの如き導電性ペーストは、一般に極めて高価でもある
また、立方晶焼結体は、その酸素イオン伝導性による導
電性を利用してヒータに応用されている。
しかるに、酸素イオン伝導性は約400 ’O以下の温
度では極めて低く、ヒータとして必要な導電性を得るた
めには1000°0前後の高温まで加熱しなければなら
ないので、上記ヒータは大容量のプレヒータを付設して
予熱しないと作動しない。
上記のように、従来のジルコニア焼結体は実用上いろい
ろな問題をもっていて、他の材料にみられないユニーク
な特性を有しているにもかかわらず、その具体的な応用
についてはそれほど進んでいないのが現状である。
本発明は、従来のジルコニア焼結体の上記諸問題に鑑み
てなされたもので、その目的とするところは1表面硬度
が高く、黒色ないし黒灰色の表面をもち、しかも良好な
導電性を示すようなジルコニア焼結体を提供するにある
上記目的を達成するための本発明は0表層部力;炭化ジ
ルコニウム化されているジルコニア焼結体を特徴とする
ものである。
次に9本発明のジルコニア焼結体をさらに詳細に説明す
る。
本発明のジルコニア焼結体は、いわゆる母材であるジル
コニア焼結体の表面にコーテイ/グ、メッキ、蒸着など
によって炭化物の層を形成しているのではなく、母材を
構成しているジルコニウム原子そのものを利用して1表
層部のみを炭化ジルコニウム化したものである。以下に
おいては、この炭化ジルコニウム化された表層部を炭化
層といい、それ以外の部分をジルコニア層というう炭化
層の比重は64〜649程度であり、ジルコニウムのそ
れの58〜61に極めて近い。まだ。
炭化層の厚みは、ジルコニア焼結体にどのような特性を
付与したいかということによって異なるが。
通常、01〜100(μ)程度である。すなわち。
硬度や耐摩耗性の向上を目的とする場合には厚いほうが
よく、好ましくは1μ以トである。また。
装飾的な色彩の強い9色調の改変が目的であれば。
05μ以下の厚みで十分である。導電性の付与を目的と
する場合、その抵抗値は炭化層の厚みによって制御でき
る。厚いほど導電性は高くなる。
100μを越える厚みにすることも可能であるが。
極端に高い導電性を付与したいような場合以外あまり必
要なことではない。
ジルコニア層は、いずれの結晶構造をもつジルコニアか
らなるものであってもよく、ジルコニア焼結体の使用目
的に応じて適宜選ばれる。
たとえば、刃物や各種機械部品など、構造材的色彩が強
い用途の場合には1機械的強度、特に靭性や破壊強度が
高いという理由で、上記ジルコニア層は、そのほとんど
全部が正方晶ジルコニアであるか、または正方晶ジルコ
ニアが30モル係以上、好ましくは50モルチ以上、さ
らに好ましくは70モル係以上であり、これに立方晶ジ
ルコニアが共存しているようなもの、すなわち正方晶焼
結体からなっているのが好ましい。いずれにしても、単
斜晶系の結晶構造をもつジルコニア(以下。
単斜晶ジルコニアという)を実質的に含まないものであ
るのが好ましい。ここにおいて、単斜晶ジルコニアを実
質的に含まないということは、上記正方品焼結体がもし
単斜晶ジルコニアを含んでいたとしても、その量が全体
に対して10モモル係下であるということである。
正方品焼結体をジルコニア層とするジルコニア焼結体の
機械的強度が高いのは、それが外力を受けると、正方晶
系から単科晶系への結晶構造の変態が十分に起こり、こ
の変態に必要なエネルギーが応力を緩和する方向に働く
からである。
また、正方品焼結体中に立方晶ジルコニアが共存してい
ると、立方晶ジルコニアは、ジルコニアの結晶構造のな
かで熱に対する安定性が最も高いので、ジルコニア焼結
体の熱的安定性が向−ヒする。
正方品焼結体が単斜晶ジルコニアを含んでいるというこ
とは、単斜晶ジルコニアの周囲または近傍に、正方晶系
から単斜晶系への結晶構造の変態に伴うマイクロクラッ
クを生じているということニア焼結体の機械的強度は若
干低下する。
ジルコニア焼結体の酸素イオン伝導性を主として利用す
る用途、たとえば上述した酸素センサや酸素ポンプなど
の用途においては、上記ジルコニア層は立方晶焼結体、
すなわちほとんど立方晶ジルコニアであるか、または立
方晶ジルコニアを主体とし、これに若干の正方晶ジルコ
ニアが共存しているようなものであるのが好ましい。こ
の場合も、単斜晶ジルコニアが実質的に含まれていない
のが好ましい。
−F記において、正方晶ジルコニアおよび単斜晶ジルコ
ニアの量は次のようにして求める。
すなわち、ジルコニア焼結体の炭化層を、ダイアモンド
刃を備えた研削盤で研削するか、あるいはダイアモンド
砥石で研磨するなどして除去し。
これによって露出したジルコニア層の面をガイガーカウ
ンタによる自動記録式X線回折装置を用いて分析し、立
方晶ジルコニア(4009面、正方晶ジルコニア(00
4)面および正方晶ジルコニア(400)而の回折パタ
ーンをチャート上に記録する。次に、上記チャートから
立方晶ジルコニア(400)面の回折ピークの面積強度
を求め、さらにこの面積強度を、同じくチャート上から
読み取った立方晶ジルコニア(400)面の回折角θを
用いてローレンツ因子L〔ただし、  L = (1+
cos’2θ)/ sin″θ・COSθ〕で除し、立
方晶ジルコニア(400)而の回折線強度Aを求める。
全く同様に、チャーh−hから読み取った正方品ジルコ
ニア(400)面のピークの面積強度および回折角と、
正方品ジルコニア(400)面の面積強度および回折角
から。
正方品ジルコ冊ア([] IJ 4 )面の回折線強度
Bと正方品ジルコニア(4005面の回折線強度Cを求
め。
これらの値を次式に代入して正方晶ジルコニアの址CT
(モル%)を算出する。
B+0 ここにおいて、X線回折にあたっては、上記各結晶面の
回折ピークがチャート上で重なり合わないような回折条
件を設定するのが好ましい。この点に関しては、Xa源
としてニッケルフィルタ付の銅管味を用い、管電圧およ
び管電流をそれぞれ24kv、11mAとしたとき、レ
ートメータの時定数を4秒、ゴニオメータの回転速度を
0.25度/分。
チャートスピードを20mm/分とすれば好ましい。
ところで、上記方法は、いわゆる簡便法であって、厳密
にはこれによって正方晶シルコニアノ正確な量(モル係
)が求まるわけではない。正確な量を求めるためには、
上記算出値をさらに補正する必要がある。しかしながら
、補正後の値は補正前の値とそう変わりはないので、上
記(1)式による値が焼結体中の正方晶ジルコニアの量
(モル係)を表しているものとみなし得る。
すなわち、上記方法は、ロナルド・C・ガルビイ(Ro
nal、d O,Garvie )らがジャーナル・オ
ブ・ザ・アメリカン・セラミック・ソサエティ、vOl
55.随6.第303〜305頁、1972年6月で報
告している多形法(Polymorph Method
)に準拠したものであるが、この多形法においては、正
方晶ジルコニアは高温になると立方晶ジルコニアに変態
するが、かかる変態において、正方晶ジルコニアの(0
04)面と(400)面は立方晶ジルコニア(400)
面から分離したものであるから、立方晶ジルコニア(4
0[])面の回折線強度は、正方晶ジルコニアの(0[
]4)面の回折線強度と(400)面の回折線強度との
和に等しいものと仮定して上記(1)式をたてている。
そして、正方晶ジルコニア粉末と立方晶ジルコニア粉末
とを種々のモル比で混合してなる幾種類かの標準試料に
ついてX線回折を行い、その回折パターンのピークから
、上記簡便法と同様、ローレンツ因子で補正した立方晶
ジルコニア(4011)面、正方晶ジルコニア(θ04
)而および(4oo)而の回折線強度を求め、それらの
値を一ヒ記(1)式に代入して算出した値を縦軸とし。
全体に対する正方晶ジルコニアの量(モル%)を横軸と
する検量線を作成し、この検量線上に、正方晶ジルコニ
アの量が未知である焼結体について同様にして算出した
値をプロットすることによって、その焼結体中の正方晶
ジルコニアの量(モル係)を求める。本発明者は、この
ようにして求めた値と、検量線は用いないで、上記(1
1式によって直接求めた。いわゆる簡便法による値とを
比較した結果9両者の値は大差ないことから、簡便法に
よる値がそのまま焼結体中の正方品ジルコニアの量(モ
ル%)を表しているものとみなしている。
そして、正方晶ジルコニアの量CT(モル%)が求まれ
ば、上述した焼結体中の立方晶ジルコニアの量C8(モ
ル係)は、その焼結体は単斜晶ジルコニアを実質的に含
んでいないわけであるから、実用上 co、= (i oo−a、 )  ・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (2
)であるとみて差し支えない。
なお、単斜晶ジルコニアの量を求める必要がある場合に
は、正方晶ジルコニアの場合と全く同様に、簡便法を用
いて下記(3)式によって求める。
E+F ただし、 aM:単斜晶ジルコニアの量(モル係) D=正方晶ジルコニア(111)面 の回折線強度 E:単斜晶ジルコニア(111)面 の回折線強度 F:単斜晶・えルコニア(11丁)面 の回折線強度 上記のようなジルコニア焼結体は、好ましくは01〜5
 (p) 、さらに好ましくは0.1〜1(fi)の平
均結晶粒子径を有している。すなわち、平均結晶粒子径
が上記範囲にあるということは結晶が緻密であるという
ことであり、より一層高い機械的強度のジルコニア焼結
体を得ることができる。
同様に、さらに高い機械的強度のジルコニア焼結体を得
るために、ジルコニア焼結体の気孔率は3%以下である
のが好ましい。さらに好ましい気孔率は、1%以下であ
る。ここにおいて、気孔率P(%)は次式によって求め
る。
本発明のジルコニア焼結体は、たとえば次のようにして
製造することができる。すなわち、ジルコニアにイツト
リア、カルシア、マグネシアなどの安定化剤の少なくと
も1種を、1〜5(モル%)程度(ジルコニア層を正方
晶焼結体で構成したい場合)、あるいは5〜20〈モル
%)程度(ジルコニア層を立方晶焼結体で構成したい場
合)固溶させ、適当な形状に成形して焼結した後、その
焼結体を一酸化炭素の如き炭素ガスの存在下で、かつ0
.1〜50 (mmHg )の減圧下で100〜100
0(°0/時)の速度で約1400〜1800(°C)
まで昇温し、その温度に数分〜数時間保持して上記焼結
体の表層部を炭化ジルコニウム化する。焼結と炭化層の
形成とを同時に行うことも可能である。炭化層の厚みは
、加熱温度や加熱時間を変えることによって制御できる
本発明のジルコニア焼結体は、いろいろな用途に使用す
ることができる。次にその一例をあげる。
A。ジルコニア層が正方晶焼結体からなり、主として導
電性を利用する用途・・・・・・・・・発熱体、電気抵
抗体、静電気防止用各種ガイドなど。
B。ジルコニア層が立方晶焼結体からなり、主として導
電性を利用する用途・・・・・・・・・還元性雰囲気ま
たは不活性雰囲気中で使用する酸素センサまたは酸素ポ
ンプ、サーミスタ、発熱体。
電気抵抗体など。
C。ジルコニア層が正方晶焼結体からなり、主として表
面硬さを利用する用途・・・・・・・・・各種切削工具
、各種ダイス、ボルト、ナツト、各種バルブ、ベアリン
グ、ベアリング用ボール、ボールペン用ボール、各種ノ
ズル、各種メカニカルシール、各種カッタ、各種ガイド
など。
D。ジルコニア層が正方晶焼結体からなり、主として表
面硬さおよび黒色ないしは黒灰色の色調を利用する用途
・・・・・・・・・手術用メス、フォーク、ナイフ、包
丁、鋸、はさみ、登山用ガイド、釣糸ガイド、ゴルフ用
パター、ウッドクラブの7エース、碁石など。
以上説明したように1本発明のジルコニア焼結体は9表
層部が炭化ジルコニウム化されているので9表面硬度が
高い。また、炭化ジルコニウムは黒色ないし黒灰色の色
調を呈するので9本発明のジルコニア焼結体は、たとえ
ば金属やサーメットの代替として使用しても使用者に違
和感を与えない。さらに、炭化ジルコニウムは良好な導
電性を有するので1本発明のジルコニア焼結体は、酸素
イオン伝導性をほとんどもたないような低温領域におい
ても高い導電性を示す。
実施例1 平均粒子径が01μであるジルコニア粉末とイツトリア
粉末とを9モル比で97:3になるように混合した後、
この混合物を約1000 ℃で約6粉末を得た。
次に、上記原料粉末1kgにバインダとして2チボリビ
ニルアルコール水溶液11を加え、ボールミルでよく混
合した後、約150°Cで熱風乾燥し。
さらにラバープレス法によって板状に成形した(成形圧
力約1000鞄/■1)。
次に、上記成形体を、プロパンガス炉に入れ。
約ろ00°0/時の速度で約1600℃まで昇温し。
その温度に約2時間保持した後、約1000’Oまでは
約200°C/時の速度で冷却し、その後常温まで炉冷
して板状の焼結体を得た。この焼結体の表向を顕微鏡で
観察したところ、約1μの結晶粒子径を有していた。ま
た、X線回折によれば、約80モルチが正方晶ジルコニ
アであり、約20モルチが立方晶ジルコニアであった。
すなわち、この焼結体は正方晶焼結体である。
次に、上記焼結体をダイアモンドカッタで切断し、ダイ
アモンド刃を有する研削盤で研削して。
厚み3 mm 、幅5皿、長さ24mmの棒状体を12
本作った。
次に、上記12本の棒状体のうちの1本を、−酸化炭素
雰囲気が得られるように黒鉛るつぼに入れ、そのるつぼ
を約1 mm Hgの減圧下に約600 ’(]/時の
速度で約1400 ’0まで昇温し、その温度に4時間
保持した後炉冷し9表層部が炭化ジルコニウム化された
ジルコニア焼結体からなる試料1を得た。さらに、他の
10本の棒状体について。
炭化層形成温度と時間を変更したほかは全く同様にして
9次表に示す試料2〜11を得た。これら試料1〜11
の表面は、いずれも黒色であった。
また、その表面をX線回折法を用いて分析したところ、
炭化ジルコニウムであることが確認された°占一方、比
較のため、残りの1本の棒状体を、炭化層を形成してい
ない試料12として準備した。
次に、上記試料1〜12について、その硬度。
炭化層厚み、長手方向電気抵抗および曲げ強度を測定し
た。硬度の測定はマイクロビッカース硬度計によった。
また、炭化層厚みは、最後に試料を切断し、その切断面
を顕微鏡で観察することによって測定した。長手方向電
気抵抗は、試料の長手方向両端面に電極を当て、4端子
法によって測定した。また9曲げ強度は、3点曲げ試験
法を用、い。
スパン長2Drrxn、荷重印加速度1画/分という条
件で測定した。各測定結果を次表に示す。
表 上表から、炭化層の厚みはその形成条件によって自由に
制御することができ、その厚みが増すと硬度が高くなり
、かつ電気抵抗が小さくなることがわかる。また9曲げ
強度は、炭化層を有しないものにくらべて優るとも劣ら
ない。
次に、上記試料6の切断面をダイアモンドペーストで研
磨し、顕微鏡写真を撮った。その写真を第1図に示す。
第1図において、この写真の倍率は2000倍であり、
やや白っぽく見えるのが炭化層であり、その下方の、上
記炭化層よりもやや黒っぽく見えるのがジルコニア層で
ある。黒い斑点状に見えるのは、焼結時にできた気孔で
ある。
なお、左右方向に走る筋状の線は研磨痕である。
実施例2 実施例1と同様の方法により、板状の成形体を作った。
ただし、ジルコニア粉末とイツトリア粉末との混合モル
比は95:5とした。
次に、上記成形体を約1100’Oで仮焼した後これを
黒鉛のるつぼに入れ、約3m+++Hgの減圧下に約6
oo゛c/時の速度で約1600°C寸で昇温し、その
温度に約4時間保持した後、約1000℃までは約2o
o゛c/時の速度で冷却し、その後常温まで炉冷して本
発明のジルコニア焼結体を得た。得られたジルコニア焼
結体は表面が黒色をしており。
X線回折によって炭化層の形成が認められた。また、切
断面を顕微鏡で観察したところ、上記炭化層の厚みは約
10μであった。さらに、上記炭化層を研削除去して得
たジルコニア層をX線回折によって分析したところ、そ
のジルコニア層は、約65モル係の正方晶ジルコニアと
約35モル係の立方晶ジルコニアからなる正方晶焼結体
であった。
このように1本発明のジルコニア焼結体は、焼結と炭化
層の形成とを同時に行うことによっても製造することが
できる。
実施例6 平均粒子径が01μ以下であるジルコニア粉末とカルシ
ア粉末とを1モル比で85:15になるように混合し、
以下実施例1と同様にして原料粉末を作り、さらに2本
の成形体を得た。たたし。
成形体の形状は板状ではなく、一端が閉塞された管状、
すなわち縦断面がU字状の管状とした。
次に、上記2本の成形体を、プロパンガス炉に入れ、約
300’O/時の速度で約1700°Cまで昇温し、そ
の温度に約2時間保持した後炉冷し、外径6 mm 、
内径4mm、長さ100皿の、縦断面がU字状の焼結体
を得た。
次に、上記2本の焼結体のうちの1本を黒鉛るつぼに入
れ、約5mmHgの減圧下に約5oo゛c/時の速度で
約1600℃まで昇温し、その温度に約2時間保持した
後炉冷し1本発明のジルコニア焼結体を得た。得られた
ジルコニア焼結体は黒色をしていて、その表面をX線回
折法を用いて分析したところ、炭化ジルコニウムである
ことが確認された。
次に、上記ジルコニア焼結体の開放端側をダイアモンド
カッタによって切断し9表裏の炭化層を電気的に絶縁し
た。同時に顕微鏡で上記切断面を観察したところ、炭化
層の厚みは約15μであった。また、ジルコニア層は、
立方晶ジルコニアが約100モル係である立方晶焼結体
からなっていた。
一方、炭化層は形成していないもう1本の焼結体の表裏
両面に白金ペーストを塗り、約1000°Cで1時間加
熱して焼き付けた。
かくして、縦断面がU字状で、開放端面を除く表裏に炭
化層をもつ本発明のジルコニア焼結体からなる管状体と
、炭化層はもたない従来のジルコニア焼結体の表裏に白
金ペーストを焼き付けてなした電気炉中にその閉塞端か
ら挿入し、酸素センサとして作動させてその応答特性を
調べた。このとき、管状体の内側には1.2 p p 
mの酸素を含むアルゴンガスを基準ガスとして導入し、
一方管状体の外側には、測定ガスとして、−酸化炭素と
二酸化炭素とを10:90の割合で混合したガスと。
1:99の割合で混合したガスとを5分間隔で交互に切
り換えて導入した。
測定結果を第2図に示す。第2図において9時間先の経
過と上記ネルンストの式に基づく起電力Eとの関係をみ
るに、実線で示す本発明のジルコニア焼結体からなる酸
素センサは2点線で示す従来のジルコニア焼結体からな
る酸素センサにくらべて応答が速く、シかも一酸化炭素
ガスの吸着による応答速度の経時的な低下もほとんどな
いことがわかる。このように9本発明のジルコニア焼結
体は、酸素センサの素材としても極めて優れたものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のジルコニア焼結体の切断面を示す顕微
鏡写真、第2図は本発明および従来のジルコニア焼結体
からなる酸素センサの応答特性を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 表層部が炭化ジルコニウム化されていることを特徴とす
    るジルコニア焼結体。
JP57060921A 1982-04-14 1982-04-14 ジルコニア焼結体 Granted JPS58181766A (ja)

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JP57060921A JPS58181766A (ja) 1982-04-14 1982-04-14 ジルコニア焼結体

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JP57060921A JPS58181766A (ja) 1982-04-14 1982-04-14 ジルコニア焼結体

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JPS58181766A true JPS58181766A (ja) 1983-10-24
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Cited By (10)

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