JPS5818065B2 - 紙巻たばこ喫煙具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は紙巻たばこ用の喫煙具、詳しくは紙巻たばこの
喫煙に伴なって紙巻たばこの燃焼部分から発生する煙及
び喫煙後に吐き出される煙を捕捉するための喫煙具に関
する。

たばこは多くの人々に憩と楽しみをもたらし、かつスト
レス解消に役立つ嗜好器として古くから愛好されている
商品であるが、反面、灰の始末をおろそかにするときは
火災や、衣服を汚す原因となり、又室内換気が不十分で
あるときは室内空気を汚染し、非喫煙者に迷惑を及ぼす
というマイナス面も指摘されている。

従来、このようなたばこのマイナス面についての問題点
を解決するため種々の提案がなされているが、これらの
殆どはたばこの灰による汚染を防止するための工夫（例
えば実開昭４９−１８８９０号、特開昭５１−１１８５
５８号）であって、喫煙に伴なって発生する煙を外気に
放散させないように工夫した喫煙具は見当らない。

本発明は、かかる見地から喫煙中の紙巻たばこの燃焼部
分から発生する副流煙及び喫煙者が吐き出す煙を含むた
ばこ煙（粒子相及びガス相成分を含む）を吸着捕捉する
ための喫煙具を提供することを目的としてなされたもの
である。

すなわち、本発明は一端に吸い口を設けた密閉筒状体の
筒内を吸い口に近い部分に隔壁を設けて吸い口字と紙巻
たばこ燃焼室に区画し、該隔壁には開閉弁を介して吸い
口に連通する紙巻たばこ支持孔と開閉弁付吐煙孔とを設
け、かつ該紙巻たばこ燃焼室の筒壁にたばこ煙涙過材を
設けたことを要旨とする喫煙具である。

次に、本発明を添付の図面にもとづいて詳細に説明する
。

第１図は本発明の一例を示す喫煙具の正面図であり、第
２図はその横断面図である。

本発明の外観は第１図に示すように、密閉筒状体１とそ
の一端に連設した吸い口２とからなっており、さらに第
２図に示すように、密閉筒状体１の筒内には吸い口２に
近い部位に隔壁３が設けられ、筒内は紙巻たばこ燃焼室
４と吸い口字５とに区画されている。

隔壁３のほぼ中央部には紙巻たばこ支持孔６が貫通され
ており、その一端は紙巻たばこ燃焼室４に面し、紙巻た
ばこ７を挿入、支持する。

又他端は吸い口字５に面し、開閉弁８が付設されている
。

開閉弁８はシリコンゴムのような材質からなり、紙巻た
ばこ７を吸い口２より喫煙するとき開き、吸い口２を通
じて喫煙された煙が吐き出されたとき閉じるように取付
けられる。

隔壁３には、さらに吐煙孔９が貫通して設けられ、その
紙巻たばこ燃焼室４に面した端には開閉弁１０が付設さ
れている。

この開閉弁１０は紙巻たばこ７を喫煙している間は閉じ
、喫煙された煙が吸い口２及び吐煙孔９を通じて吐き出
されたときに開くように取付けられる。

紙巻たばこ燃焼室４の筒壁１１は耐熱性の材質で作られ
、筒壁１１にはたばこ煙濾過材１２が筒壁の一部を形成
するように設けられて□いる。

このたばこ煙瀘過材１２は、たばこの燃焼部からの発生
煙及び吐出孔９を経由して紙巻たばこ燃焼室４に導入さ
れた吐出煙の両者を濾過して、清浄にした気体のみを外
気に放散せしめるとともに、紙巻たばこの燃焼継続に必
要な外気を補給する役割を有している。

たばこ煙濾過材としては例えば、ろ紙、和紙、たばこ巻
紙などの通気性紙類、グラスウール、不織布、ポリウレ
タン、セルローズなど従来公知の煙中粒子相の濾過材の
ほか、活性炭、モレキュラーシープなどの煙中ガス相（
特に望ましくない刺激成分や臭気成分など）の吸着剤を
単独に或いは併用して使用することができるが、勿論こ
れらの例示した材料のみに限定されるものではない。

これらのたばこ煙濾過材は適宜の厚さ、形状に成形し、
筒壁１１の一部を構成させる。

かかるたばこ煙涙過材１２の設置位置は、筒状体１の側
面の方が、上面又は下面に設けるよりも望ましい。

これは紙巻たばこの燃焼によって熱せられた空気対流が
筒状体１′の側面で、上方より下方に向かって生じるた
め外気の導入が効果的に行なわれるためである。

なお、１３は必要に応じて筒状体１の筒壁１１に設けた
覗き窓である。

第３図は第１図及び第２図に示した本発明の紙巻たばこ
喫煙具を、紙巻たばこ燃焼部１４、隔壁部１５、及び吸
い口部１６にそれぞれ分離した部分横断面図を示したが
、これらの部分はそれぞれ別個に製作し、組立、取外し
自在に構成すれば、紙巻たばこの挿入取外しや、汚れの
清掃に便利である。

第４図は第２図のＡ−Ａ断面図で、たばこ煙瀘過材１２
が断面四角形の筒状体１の一側に設けられていることを
示している。

次に、本発明の紙巻たばこ喫煙具の他の一例を示した斜
視図を第５図に、又そのＢ−Ｂ横断面図を第６図に示し
た。

第５図及び第６図に示した本発明の喫煙具は、円筒形の
筒状体１の一端に吸い口２を設けた形状からなり、第６
図から明らかなように、紙巻たばこ燃焼室４、隔壁３、
吸い口２がそれぞれ設けられ、隔壁３には第２図と同様
の開閉弁８を付設した紙巻たばこ支持孔６及び開閉弁１
０を付設した吐煙孔９が設けられている。

ただし、第６図の例では紙巻たばこ燃焼室４と隔壁３と
の間に仕切板２１により吐煙孔９に連通する吐煙室１７
が別途に設けられ、この吐煙室１７の外筒壁１１にたば
こ煙濾過材１８を設けることにより、喫煙によって吐き
出された煙だけを別途に濾過し、外気に濾過された気体
を放散させるようにしたものである。

このように構成したときは、紙巻たばこ燃焼室４の筒壁
１１に設けられるたばこ煙濾過材１２は、紙巻たばこの
燃焼によって生じたたばこ煙のみを濾過ずれはよいので
、濾過材としては、ろ紙、和紙などの通気性紙類や、空
間率の比較的大きな発泡多孔質材料などの低濾過性のも
のを使用することができる。

また、第５図及び第６図に示した例では、たばこ煙濾過
材１２及び１゛８は筒状体１の全周に設けられ、その内
側に濾過材保護ならびに灰受けを兼ねる金網１９が設け
られている。

２０は筒状体１を密閉するための蓋で、筒状体１に取外
し自在に設けられているが、必ずしも必要とするもので
なく、筒状体筒壁１１と一体に形成しても差支えない０ なお、本発明喫煙具を用いた場合のたばこ喫煙時の発塵
量減少効果に関しての実験結果を第７図に示した。

すなわち、ステンレス製チャンバー（４，２ｍ）内にて
、市販のハイライト１本を普通に喫煙した時と、本発明
喫煙具を使用して喫煙した時の室内粉塵濃度を測定した
ところ、前者は３、 ’３ ｍ９７ ｍ’であったのに
対し後者はわずかに０．３ヤ／ｍ３であった。

以上詳細に説明したように、本発明の喫煙具を使用して
紙巻たばこを喫煙するときは、紙巻たばこの喫煙時に燃
焼部分から発生する刺激性の副流煙、及び喫煙後吐き出
された煙の両者が、ｐ過材により濾過されたのち大気に
放散されるので、喫煙による室内空気の汚染を防ぐこと
ができるとともに、非喫煙者に迷惑を及ぼすこともない
。

また、たばこの燃焼によって生じた灰も完全に保留する
ことができるので、灰の不始末による種々のトラブルも
未然に防止できるなど、多くの効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一例を示す正面図、第２図は第１図の
横断面図、第３図は第１図の喫煙具を部分的に引き離し
た一部横断面図、第４図は第２図のＡ−Ａ断面図、第５
図は本発明の他の一例を示す斜視図、第６図は第５図の
喫煙具の横断面図、第７図は本発明の喫煙具を使用して
喫煙したときの室内粉塵濃度に及ぼす効果を示すクラフ
である。 １・・・・・・筒状体、２・・・・・・吸い口、３・・
・・・・隔壁、４・・・・・・たばこ燃焼室、５・・・
・・・吸い口字、６・・・・・・たばこ支持孔、７・・
・・・・たばこ、８，１０・・・・・・開閉弁、９・・
・・・・吐煙孔、１１・・・・・・筒壁、１２．１８・
・・・・・た；ばこ煙濾過材、１３・・・・・・覗き窓
、１４・・・・・・たばこ燃焼部、１５・・・・・・隔
壁部、１６・・・・・・吸い口部、１７・・・・・・吐
煙室、１９・・・・・・金網、２０・・・・・・蓋、２
１・・・・・・仕切板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一端に吸い口を設け、他端が密閉された筒状体の筒
   内を吸い口に近い部位に隔壁を設けて、吸い口字と紙巻
   たばこ燃焼室に区画し、該隔壁には開閉弁を介して吸い
   口に連通する紙巻たばこ支持孔と開閉弁付吐煙孔とを設
   け、かつ、該紙巻たばこ燃焼室の筒壁にたばこ煙濾過材
   を設けたことを特徴とする紙巻たばこ喫煙具。 ２ 吸い口字、隔壁、紙巻たばこ燃焼室をそれぞれ取外
   し組立自在に構成した特許請求の範囲第１項記載の紙巻
   たばこ喫煙具。