JPS5815710B2 - 焼結設備における廃熱回収装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は焼結設備における廃熱回収装置に係り廃熱ボイ
ラーの蒸発部を２個設はクーラー廃熱の回収と、焼結機
廃熱の回収を行い、焼結設備廃熱をトータル的に回収す
ることを目的とする。

従来より製鉄原料として粉鉱を焼結した焼結鉱が盛んに
使用されている。

そして焼結設備では大量の高温排ガスが排出されるので
、その排ガスより廃熱を回収することが行われており、
種々の回収方法が提案されている。

しかし、従来の回収方法はクーラー廃熱の回収が主体で
あって、焼結機廃熱の回収はあまりなされておらず、回
収を図ったものにあっても、その装置は極めて複雑な構
成となっている。

これは焼結機排ガス中にはＳｏＸが含有されているため
、熱回収を図り取扱いガスの温度が酸露点温度以下に低
下すると、装置の酸腐蝕という問題が発生するからであ
り、またその対策をこうしるからである。

さらに、従来の廃熱回収方法は焼結機側とクーラニ側の
廃熱をバランスさせ得ない方式であるから、焼結機の運
転状態によっては安定した回収ができず、回収熱再利用
に際して今−歩不利であった。

本発明は上記に鑑みなされたものであって、以下図示し
た実施例に沿って説明する。

１は焼結機、２はクラッシャー、３はクーラーである。

焼結機１は、コンベヤに止着され、機内をエンドレスに
回動するパレットを有しており該パレットには原料ホッ
パーより焼結原料が供給され、パレット上に供給された
原料には所定位置に幹いて、その表層に点火され、パレ
ットの進行と共に焼結されていく自体公知の構成である
。

クラッシャー２は、焼結機１より供給される焼結鉱を破
砕してクーラー３に供給する役目を果す。

クーラー３は、焼結機１と同様自体公知の構成であって
、コンベヤに止着され機内をエンドレスに回動するパレ
ットの進行に伴なって、焼結鉱を冷却するようになって
いる。

なお、４は製品搬出コンベヤである。

焼結設備の概略構成は以上の通りであるが、次に本発明
に係る部分の構成について詳述する。

焼結機１において、５は進行するパレットの下面に対面
開口して多数設けられたウィンドボックスで、こめ実施
例においては２１個が設けられている。

、そしてウィンドボックス各個の排気吸引管は主ダクト
６に連結されている。

主ダクト６には図示していないが、ブロワ−を介して集
塵機と脱硫装置が連設されている。

また、該主ダクト、６には焼結機終段３個のウィンドボ
ックスの排ガスのみを迂回返せるようにした分岐管６′
を有しており２分岐管６′には廃熱ボイラーの蒸発部７
が挿設されている。

８．８’、 ８“は切替えパルプである。

クーラー３において、９はクーラーフード、１０はクー
ラーウィンドボックス、１１はクーラーダクト、１２は
ファンであって、夫々クーラーの高温部と低温部を対象
にして即ち、クーラーの前段排ガスと後段排ガスを分離
して処理するように設けられている。

そして、高温側のクーラーフード９とファン１２間は、
廃熱ボイラーの蒸発部１３を挿設して有する循環路１４
で連結されている。

従って、高温側の冷却エヤーはファン１２から冷気管、
各ウィンドボックス１０、焼結鉱層間を通ってクーラー
フード９へ排気され、クーラーフード９より循環路１４
を介して、廃熱ボイラーの蒸発部１３を通り循環される
ようになっている。

１５は廃熱ボイラーのドラムであって、前記クーラー側
と焼結機側とに設けた蒸発部１，１３に夫夫連通し、共
用するようになっている。

１６は廃熱ボイラーの蒸発部１３への給水導管であり、
蒸発部１３を通ってボイラードラム１５まで導びかれて
いる。

１Ｔは熱水導管であって、ボイラードラム１５より蒸発
部７，１３を通って循環している。

１８は蒸気取出し導管である。

本発明の構成は以上の通りであって、次にその作用を説
明する。

まず、クーラー排ガスは高温側と低温側とに分離し、高
温側排ガス廃熱のみを回収対象としたので、蒸発部１３
には３００〜３４０℃程度の排ガスを供給することがで
きる。

この蒸発部１３の低温側に導管１６を通して常温（約２
０℃）の水を給水することによって、ボイラードラム１
５には熱水が得られる。

そして、ボイラードラム１５の熱水は導管１１によりク
ーラー側の蒸発部１３の高温側と、焼結機側の蒸発部７
に送られ、夫々の蒸発部で高温部ガスにより蒸気化され
てボイラードラム１５に戻り蓄えられる。

この時ドラム内圧力を調整することにより、所望の高温
飽知蒸気が得られる。

例えばドラム内圧力を９気圧にセットすると、１７４．
５℃となる。

さて、一般に焼結機の排ガス温度は焼結が進み焼結完了
の域において高温となり、特に終段のウィンドボックス
（一般に２０前後のウィンドボックスを有するものにお
いて、最后から３〜４個程度）からの排ガスは４００℃
前後に達する。

また同時に、この域において排ガス量も最高に達する。

そこで、本発明においてはこの焼結機の終段のウィンド
ボックスからの排ガスのみを廃熱回収の対象として、簡
単なバルブ操作（８，８’、 ８″）により、前段のウ
ィンドボックスからの排ガスと分離して分岐管６′に迂
回させるようになし、この分岐管６′中に蒸発部７を挿
設しているので、該蒸発部７には４００℃前後の排ガス
を供給することができ、ここに導管１７を通して、ボイ
ラードラム１５．より供給されてくる熱水は効率的に蒸
気化され飽和蒸気として回収される。

この時、分岐管を通る排ガスは蒸気部１で熱交換される
ものの、導管１７には既に高温の熱水が供給されるので
、排ガスは充分高温（２００℃前後）のまま主ダクト６
に流入し、前後のウィンドボックスから吸引される排ガ
スと合流する。

この結果、主ダクト６を流れる排ガスは全体的に酸露点
温度以上に保たれ、脱硫装置に到るまでの機器間におい
て、排ガス中に含有されているＳＯＸが露着するのを防
止することとなる。

以上述べたごとく、本発明によれば焼結設備の廃熱を回
収するに当り、ボイラードラムを共用する形で２個の蒸
発部を焼結機側とクーラー側とに設けたので、常に安定
して焼結設備の廃熱を７５ランスよく回収することがで
き、回収熱の再利用に極めて有益となる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示す概略全体図である。 ５・・・ウィンドボックス、６・・・主ダクト、６′・
・・分岐管、１・・・蒸発部、９・・・クーラーフード
、１０・・・クーラーウィンドボックス、１１・・・ク
ーラーダクト、１３・・・蒸発部、１４・・・循環路、
１５・・・ボイラードラム、１６・・・給水導管、１１
・・・熱水導管。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ クーラーの高温側排ガスを導入する蒸発部と焼結機
   高温部のウィンドボックス群からの排ガスを導入する蒸
   発部とを設け、前記両蒸発部とに連通し共用するドラム
   を設けて廃熱ボイラーを構成し、廃熱を回収するように
   したことを特徴とする焼結設備における廃熱回収装置。