JPS5815444B2 - 鉄及びアルミニウム分を含む硫酸塩溶液の処理法 - Google Patents

鉄及びアルミニウム分を含む硫酸塩溶液の処理法

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JPS5815444B2
JPS5815444B2 JP54031764A JP3176479A JPS5815444B2 JP S5815444 B2 JPS5815444 B2 JP S5815444B2 JP 54031764 A JP54031764 A JP 54031764A JP 3176479 A JP3176479 A JP 3176479A JP S5815444 B2 JPS5815444 B2 JP S5815444B2
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菅原勇次郎
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鉄及びアルミニウム分を含有する硫酸塩溶液
の処理法に関し、より詳細には、硫酸根と鉄及びアルミ
ニウム分との分離に一塩基性鉱酸のカルシウム塩による
複分解反応を利用し且つ鉄及びアルミニウムの分離にカ
ルシウム−シリカ系中和剤を使用することにより、これ
らの各成分を純粋な形で分離することが可能となり、工
程全体として一塩基性鉱酸のカルシウム塩を実質上ロス
なしに触媒的に使用することが可能となる鉄及びアルミ
ニウム分を含有する硫酸塩溶液の処理法に関する。
例えば活性白土の製造廃液のような鉄を含む硫酸アルミ
ニウム溶液から鉄を分離する方法は古くから数多く提案
されてきたが、その代表的方法の一つは鉄を第1鉄(F
e2+)の形に先づ還元しておき、次にこれに炭酸石灰
などの中和剤を加えてアルミニウム分を塩基性硫酸アル
ミニウムとして沈澱させ、溶存している鉄分を洗滌して
除去する方法である。
この方法はアルミニウム分の純度のよいところでアルミ
ニウム分と沈澱させるためには、アルミニウム分の収率
が低いことを免れず、また、還元剤として好適とみられ
るアルミニウム屑が最近極めて高価となり、それを用い
ることが工業的には容易でない現状である。
硫酸アルミニウム中の鉄分を除くいま一つの代表的方法
は、鉄を第2鉄(Fe”)の形に酸化しておき、これに
上記と同様に炭酸石灰などの中和剤を加えていってこん
どは逆に鉄分を塩基性硫酸鉄あるいは水酸化鉄として沈
澱させアルミニウム分を溶液中に残して鉄分をf過分離
する方法である。
この方法においては、鉄についてアルミニウムが比較的
早い時期に沈澱を起すので、鉄を十分に分離しようとす
ればアルミニウム分の収率が著しく悪く、アルミニウム
分の収率を高めようとすれば鉄の分離が極めて不十分と
なって好ましい分離効果が得られない。
さらに中和剤にCaCO3あるいはCa(OH)2を用
いた場合、得られる石膏は鉄の沈澱が始まらないpH2
ぐらいの低いところで分離したものでも著しく赤褐色を
おび、さらに中和を進めてpHを上げ鉄を沈澱させると
、鉄と石膏の混合物が得られ、石膏としての利用価値が
失われる。
従って、本発明の目的は、高価な還元剤のような格別の
薬剤を必要とせずに鉄及びアルミニウム分を含有する硫
酸塩溶液から、硫酸根を石膏として、鉄及びアルミニウ
ムを水酸化物として、著しく純粋な形でしかも効率よく
分離し得る鉄及びアルミニウム分を含有する硫酸塩溶液
の処理法を提供するにある。
本発明の他の目的は、前記硫酸塩溶液中の硫酸根を白色
の、即ち純粋な石膏の形に転化し分離すると同時に、取
扱いの困難な鉄及びアルミニウムを後処理の容易な硝酸
塩や塩化物等に変化させることから成る鉄及びアルミニ
ウム分を含有する硫酸塩溶液の処理法を提供するにある
本発明の更に他の目的は、硫酸根と鉄及びアルミニウム
分との分離に一塩基性鉱酸のカルシウム塩による複分解
反応を利用し且つ鉄及びアルミニウムの分離にカルシウ
ム−シリカ系中和剤を使用することにより、これらの各
成分を純粋な形で分離することが可能となり、工程全体
として一塩基性鉱酸のカルシウム塩を実質上ロスなしに
触媒的に使用することが可能となる鉄及びアルミニウム
分を含有する硫酸塩溶液の処理法を提供するにある。
本発明によれば、鉄及びアルミニウム分を含む硫酸塩溶
液に一塩基性鉱酸のカルシウム塩を添加して、該溶液中
の硫酸根を石膏として分離し、生成する一塩基性鉱酸の
鉄及びアルミニウム塩を含む溶液とカルシウム分とシリ
カ分とをCaO:5i02=1:0.5乃至1:4の重
量比で含有するカルシウム−シリカ系中和剤とを混合し
て、鉄分なシリカ分と共に沈澱させ、次いで分離された
沢液にカルシウム系中和剤とを混合してアルミニウム分
を水酸化物の形で別個に沈澱させると共に一塩基性鉱酸
分をカルシウム塩に転化することを特徴とする鉄及びア
ルミニウム分を含む硫酸塩溶液の処理法が提供される:
本発明は、鉄及びアルミニウムを含有する任意の硫酸塩
溶液に適用できる。
この硫酸塩溶液は、例えばアルミニウム成分の製造を目
的としたボーキサイトの如きアルミニウム原料からの硫
酸抽出液であってよいし、また活性ケイ酸、活性白土等
の製造の際に副生ずるモンモリロナイト系粘土鉱物等の
粘土鉱物からの硫酸抽出液(所謂廃酸)であってもよい
勿論、上述したもの以外に各種鉱物等の精製乃至は精錬
工程で副生する硫酸抽出液も、鉄及びアルミニウムを含
有する限り、本発明の処理に供することができる。
これらの硫酸塩溶液中における鉄及びアルミニウムの比
がかなり広い範囲で変化する場合にも、本発明の処理に
より、純粋な形でこれらと硫酸根とを分離できるが、一
般に鉄とアルミニウム分とがFe2O3/Al2O3の
重量百分率で0.1乃至60%、特に0.4乃至50%
の範囲で含まれる硫酸塩溶液に、本発明を好適に適用で
きる。
鉄分は3価の形成いは3価と2価との組合せの形で含有
されていることができ、2価の形の鉄分を含有されてい
る場合には、後に詳述する酸化処理をその分離に先立っ
て行えばよい。
勿論、これらの硫酸塩溶液には、硫酸鉄や硫酸アルミニ
ウムの加水分解を防止するに足る量の遊離硫酸が含有さ
れていることができ、また、この硫酸塩溶液には、鉄及
びアルミニウム分の外に、マグネシウム分等のアルカリ
土類金属成分、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属
成分等が含有されていてもよい。
硫酸塩溶液から硫酸根を、鉄分やアルミニウムが混在し
ない純粋な形で分離するには、溶液中のAl2O3の濃
度が、0.1乃至7重量%、特に0.5乃至6重量%の
範囲にあることが操作上望ましい。
本発明の重要な特徴は、上述した硫酸塩溶液に。
−塩基性鉱酸のカルシウム塩を添加すると、これらの複
分解により、硫酸根が著しく純粋な石膏として有効に分
離されると共に、従来の処理法では堰扱いの著しく困難
であった鉄分及びアルミニウム分が取扱い及び分離の極
めて容易な一塩基酸塩に転化されるという原理を利用す
ることにある。
即ち、本発明の処理法を適用すれば、鉄分及びアルミニ
ウムが硫酸塩よりも安定な一塩基柱鉱酸塩に転化される
こと、及び反応に用いるカルシウム塩が中性乃至は中性
附近の塩であるため、反応系のpHは2以下、一般に1
以下に保たれることに関連して、鉄による汚染が全くな
く、白色性に顕著に優れた石膏が生成するのである。
硫酸塩溶液を、カルシウム系中和剤で単に中和する場合
には必らず鉄分の挾雑した著しく赤褐色に着色した石膏
が副生じ、これを避けるためには鉄分を2価に還元する
ために高価な還元剤を必要とし、更に生成した水酸化ア
ルミニウムから鉄分を抽出洗滌するという極めて非能率
的な操作を必要とした。
これに対して、本発明によれば、従来法に比して、経済
性の上でも、能率の上でも顕著な利点が達成されること
が明白であろう。
一塩基性鉱酸のカルシウム塩としては、それ自体公知の
一塩基性鉱酸、例えば硝酸、亜硝酸等の窒素のオキシ酸
;塩酸、臭化水素酸等のハロゲン化水素酸:塩素酸、過
塩素酸、亜塩素酸等のオキシハロゲン化水素酸等のカル
シウムを用いることができるが、就中硝酸カルシウム、
塩化カルシウムが経済性の点でも、操作の容易性の点で
好適である。
一塩基性鉱酸のカルシウム塩は、硫酸塩溶液中の硫酸根
当り轟量以上の量で添加すればよく、このカルシウム塩
は、水溶液の形で、或いは固体粉末乃至は分散液の形で
、硫酸塩溶液中に添加することができる。
両者の混合条件は、これらが一様に接触し得る限り、特
に制限はない。
例えば、この複分解反応は常温で十分に進行するが、石
膏の生成を制御するために、反応系を加熱したり或いは
冷却してもよい。
生成する石膏を、沢過、遠心分離、デカンテーション等
の任意の固液分離に賦した後、以後の鉄及びアルミニウ
ムの沈澱分離を行なう。
本発明の特徴の他の一つは、かくして生成する一塩基性
鉱酸の鉄及びアルミニウム分を含有する溶液に、カルシ
ウム−シリカ系中和剤を添加すると、鉄及びアルミニウ
ム分を含む硫酸溶液を直接カルシウム系中和剤で処理す
る場合に比してこれらの各成分を純粋な形でしかも収率
よく分離することが可能となるばかりではなく、工程全
体として一塩基性鉱酸のカルシウム塩を実質上のロスな
しに触媒的に使用することが可能となるという点に存す
る。
鉄を含む硫酸アルミニウムを硝酸塩にかえず、そのまゝ
cacO3や白土石灰などのカルシウム系中和剤で中和
してpHを調整し、鉄分を除去したときの成績を、これ
を硝酸塩にかえた場合と比較して示すと第1表の通りで
ある。
原料硫酸塩溶液の組成は次の如くであった。
原料硫酸アルミニウムの組成=AI2032.28%、
Fe2031.23%、5O37,49%純度(Fe2
03/ AI 203X 100(%)) 53.79
純度はほとんど硝酸塩と同じである。
これを濃縮してAl2O3濃度を硝酸塩と同じにし同じ
ように実験した。
但し、硫酸塩の場合にはCa(OH)2を中和剤に用い
るとたとえスラリーの形であっても硫酸アルミニウム溶
液に滴加されたとき、その表面に石膏が生成して石灰の
反応が妨げられ、中和が円滑に進行しないのでCaCO
3のスラリーを用いた。
CaC0aだとCO2が発生するので少くともpH4以
下では中和は円滑に進行する。
しかし、この場合はもちろん白土石灰の場合にしても不
溶性の石膏が多量に生成するので硝酸塩の場合に比べて
反応が不円滑であるだけでなく、沢液の分離が悪くなる
したがって液の回収をよくしようとすれば反応液はもち
ろん回収液の濃度がうすくなるのが避けられない。
上述した第1表の結果から、本発明によれば、鉄及びア
ルミニウム分を硫酸塩の形から一塩系外鉱酸塩の形に転
化し且つカルシウム−シリカ系中和剤を使用することに
より、鉄分を有効に除去分離し得ることが明白であろう
カルシウム系中和剤としては、水酸化カルシウム、炭酸
カルシウム等を使用し得るが、前記−塩基性鉱酸塩中の
鉄分とアルミニウム分とを別個に分離するために、少な
くとも中和開始の初期段階で、カルシウム分とシリカ分
とをCaO:5i02=1:0.5乃至1:4の重量比
で含有するカルシウム−シリカ系中和剤を用いることが
重要となる。
このようなカルシウム−シリカ系中和剤は、水酸化カル
シウム、炭酸カルシウム或いは塩基性炭酸カルシウムと
、酸性白土、活性白土、ベントナイト等の粘土鉱物、ア
スベスト粉、ケイソウ土、シリカゲル粉末、活性ケイ酸
、各種活性ケイ酸塩、等のシリカゲルとを、乾式乃至は
湿式で均密混和し、必要により焼成等の手段で反応させ
ることにより容易に得られる。
勿論合成ケイ酸カルシウムもかゝる目的に使用し得る。
一塩系性鉱酸塩溶液中に、鉄分が2価の状態で含有され
ているときには、溶液であり、−塩基性鉱酸の鉄及びア
ルミニウム塩を含有する溶液を、カルシウム−シリカ系
中和剤との混合に先立って或いは混合と同時に、分子状
酸素或いは他の酸化剤で酸化することができる。
しかしながら、−塩基性鉱酸として硝酸を用いた場合に
は、このような配慮は一般に必要でないことに着目する
必要がある。
即ち、硝酸はそれ自体酸化剤であり、従って硫酸溶液中
に2価の鉄が含有されている場合にも、酸化が進行する
のである。
勿論、塩酸等の他の酸を使用する場合には、過塩素酸、
次亜塩素酸或いはサラシ粉等の酸化剤により、或いは曝
気、空気吹込み等の手段により酸化を行えばよい。
本発明の一好適態様によれば、−塩基性鉱酸の鉄及びア
ルミニウム塩を含有する溶液にカルシウム−シリカ系中
和剤を、液のpHが2乃至3,5となるように添加して
、鉄分を沈澱として分離し、次いで溶液のpHが36以
上となるようにカルシウム系中和剤を添加して、アルミ
ニウム分を沈澱させる。
この場合、鉄分の沈澱工程をカルシウム−シリカ系中和
剤、特に石灰−粘土混和物を使用することが分離操作性
の点でも、また分離効率(鉄分の除去率)の点でも極め
て有利である。
即ち、最も簡便にして安価な石灰−シリカ系中和物は、
酸性白土のような粘土類との混合物である酸性白土−石
灰湿式混合物とさらに参考までに合成ケイ酸−Caを用
いた場合のいろいろのDHにおけるアルミニウム分回収
率と鉄分除去率および溶液の純度をCa(OH)2の場
合と比較したが、白土−石灰混合物、合成ケイ酸−Ca
のいずれを用いてもpH2,5〜3,0に調整すれば、
すぐれたアルミナ回収率の下に高い鉄分除去率が得られ
ることが明かとなった。
次にpH3付近に中和したときの白土石灰混合物、合成
ケイ酸−Ca、Ca(OH)2のアルミニウム回収およ
び除鉄効果を表示すれば次の第2表の通りである。
中和剤として合成ケイ酸−Ca乾燥粉末およびCa(O
H)2を用いると沢過が悪く、沢液が混濁してきたが白
土−石灰湿式混合物ではそのような現象は認められず濾
過も極めて容易であった。
上記第2表においてAl2O3回収率が合成ケイ酸−C
aに比べていくぶん低めであるのはろ過ケーキのかさ、
含水量に関係するものである。
更に、本発明のこの態様では、沢過性をも顕著に向上さ
せ得る。
前記第1表において、pH3に中和したときの沢過時間
を測定したところによると、白土−石灰を用いた場合硫
酸塩では26分を要したのに対して、硝酸塩ではわづか
に4分に過ぎなかった。
このろ過しやすいという性質はまた工業的実施を容易に
する一因子である。
上表に示した純度0,26なる値は水道用固形1号の純
度<0.57(%)に比べて遜色のない値である。
硝酸塩に代り塩化物でも硝酸塩の場合と同様に純度の高
い塩化アルミニウム溶液が得られることは実施例にその
1例を示した通りである。
本発明のこの態様において、鉄沈殿工程でのpHが上記
範囲よりも低いときには、鉄分を十分に沈殿として除去
することが困難となり、一方pHが上記範囲よりも高く
なるとアルミニウム分が沈殿して、アルミニウム分の回
収率が低下する傾向がある。
かくして、鉄分を殆んど含まないアルミニウムの一塩気
性鉱酸塩の溶液に、カルシウム系沈殿剤を加えて、その
溶液のpHを3.6以上とすることにより、鉄分を殆ん
ど含まない純粋な白色の水酸化アルミニウムを得ること
ができる。
この沈殿は水酸化アルミニウムを利用するいろいろの製
品の原料として利用できる。
例えば、硫酸に溶解すれば純度の高い硫酸アルミニウム
として浄水剤、紙のサイジング剤として使用でき、また
そのま又の形ではプラスチックなどの難燃剤としての用
途がある。
水酸化アルミニウムをろ別して得られる溶液は主として
硝酸−Ca、塩化−Caの如き一塩基性酸のCa塩の溶
液であるから、元の溶液中にマグネシウムなどが含まれ
ている場合にはさらにCa(OH)2あるいはMg(O
H)2などの水酸化アルカリ土類で中和してpHを11
ぐらいまであげれば、溶存しているMgイオンは水酸化
物となって沈でんするからこれを沢別すれば原液中のM
gも容易に回収することができる。
硫酸塩の場合にはこういう操作は行えない。
このようにして純粋な主として水可溶性−塩基性酸のC
a塩よりなる溶液に硫酸あるいは塩酸等の酸を補給して
pHを中性に戻し、反応に好適となる濃度に加熱濃縮す
れば再び鉄を含む硫酸アルミニウム溶液の硝酸塩化ある
いは塩酸塩化に循環使用できるので、高価な硝酸あるい
は塩酸の使用は極めて僅少ですむ。
すなわち、硝酸−Caあるいは塩化−Caはいわば触媒
的役割を果すに過ぎない。
本発明を次の例で詳細に説明する。
実施例 1 山形県庁酸性白土を硫酸処理して活性白土を製造したと
きのアルミニウム、Feを含む下記の組成の廃酸な硝酸
カルシウム溶液を用いて硝酸塩溶液に代え、以下フロー
シート1のように白土−石灰泥漿、CaCO3泥漿、C
a(OH)乳等を用いて順次処理し、石膏、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム等を回収し、最後に硝酸
カルシウム溶液を得た。
これを濃縮して再使用した。酸化蹄鉄−アルミナ比(F
e2O3/A1203X 100 )35.31(%)
の硫酸性廃酸から、酸化鉄−アルミナ比0.19(%)
の水酸化アルミニウムが94.1%収率で回収された。
フローシート1(実施例1) 実施例 2 新潟県庁酸性白土を原料としたときの活性白土の製造廃
硫酸溶液に硝酸カルシウムの代りに塩化カルシウム溶液
を反応させて得たAl、Fe を含6塩酸塩溶液を、実
施例1と同様に次のフローシート2のように処理し、石
膏、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等を回収
した。
但し、この時の廃硫酸性溶液中の鉄分はその42%が第
1鉄塩(Fe2+)の形であったので過酸化水素を加え
て酸化した。
酸化鉄−アルミナ比(Fe203/9A1203×10
0)37.08%の上記酸化液から、酸化鉄−アルミナ
比0.7%の水酸化アルミニウムが98.5%の収率を
もって回収された。
フローシート2(実施例2) 実施例 3 ビンタン(B 1njan )産ボーキサイト(Al、
、0353.3、Fe2O312,5、Ti020.9
2.5i024.56強熱減量28.4%)の100メ
ツシユ篩過粉末501に60%H2SO4溶液164.
08S’を加えて85℃で1時間反応させて、組成:
A12035.47、Fe2030.87、TiO20
,05,5O319,47%、Fe2O3/A12O3
X100=15.90(%)の硫酸アルミニウムー鉄溶
液335.8gを得た。
この溶液にCaCO3泥漿(1:1)25.36g(C
aOとして7.11g)と38.91%のCa、 (N
O3) 2溶液502P(CaOとして58.13g)
を40℃で30分かげて加え、さらに30分かきまぜた
後、生成しち石膏を1別した。
P液と石膏の洗滌液とを合せて組成: A12031.
81、Fe2030.29、Ti020.01、CaO
2,38、NO315,21゜5030.09%、Fe
203/AI 203 X 100 =16.02(%
)の硝酸アルミニウム、鉄溶液1010?を得た。
この溶液に、実施例1と全く同様に石灰白土泥漿186
.85gを80℃で15分間に加え、さらに30分かき
まぜた後、ろ過した。
ケーキを洗滌、ろ液および洗液を合せて組成A1203
0.99、Fe2O33,48X10−3%、Fe2O
3/Al2O3X 100 = 0.35 (%)の鉄
をほとんど含まない硝酸アルミニウム溶液1570.6
5’を得た。
原料硝酸アルミニウム・鉄溶液中のアルミナ分に対して
アルミナ回収率は84.56%であった。
鉄分除去率は98.13%。実施例 4 硫酸アルミニウム・鉄匝溶液に、硫酸カルシウムを反応
させて得た組成A12032.23、Fe2031.1
3、NO310,73%、Fe2O3/A1203X1
00=50.67(%)の硝酸アルミニウム鉄叫溶液2
20.5gを、80℃腎加熱し、これに下記の方法で調
製したカルレウム系、あるいはマグネシウム系中和剤を
かきまぜながら10分かけて滴下し、さらに同温度で2
0分間かきまぜ、pHを3に調整した。
今後不溶分を吸引1過洗滌し、1液および洗滌φに回収
されたアルミナ分の割合(アルミナ回収率%)と不溶ケ
ーキ中に残留した1鉄分の割合(鉄分除去率%)を求め
た。
結果は第3表の通りであった。
中和剤の調整方法 (a) 白土+Ca(OH)2 ’白土(5i
0268.03%、A120311.91、Fe203
1.89、Ca01.52、Mg01.64 )100
gに消石灰(Ca073.84%)25.4gとH2O
234,2グを加え、ポットミルで2hr湿式粉砕した
のち200メツシユー篩を通した。
液はドロドロ状であった。これにH2O58、FW’を
加えて良く分散した物を80℃で2hr加熱攪拌して(
pH12,20)吸引1過した。
得られたケーキを中和剤として使用した。
(b) 鹿沼止子Ca(OH) 2 鹿沼土(5in250.52%、A120324.39
、Fe2034.58、’Ca0O,84、Mg00.
86)452に消石灰(Ca073.8%)8.2fと
H2O234,2fを加え、以下(a)と同様に処理し
た(加熱熟成後pH12,00)。
:c)珪藻止子Ca(OH)2 珪藻土をHNO3処理した洗滌品(Si0229.68
%)66.7gに消石灰(CaO73,84%)25.
0gとH2O234,2gを加え、以下(a)と同様(
加熱熟成後pH12,30)に処理した。
(d) ケイ酸ヒドロゲル+Ca (OH)23号ケイ
酸ソーダ(5i02/Na2O:3.04)217.8
1に水827.2gを加えてI M S i 02溶液
10100Oを作った。
この液を0.67N。H2SO4溶液10100O中に
30分かゝって添加(pH3,03)したのち、90℃
で30分間加熱攪拌するとケイ酸ヒドロゲルが析出した
このゲルを洗滌して使用した。
pH3,03で合成したケイ酸ヒドロゲル200g(S
iOz9.90%)に消石灰(Ca075.4%)、
24.5gと水234.2gを加え以下(a)と同様(
加熱熟成後pH12,35)に処理した。
(e) ケイ酸ヒドロゲル乾燥品十Ca(OH)2pH
3,03で合成したケイ酸ヒドロゲルを110℃で乾燥
したのち、200メツシユー篩を通した試料26g(S
iO2,52,5%)に消石灰(73,8%)17.3
2とH2O161,6Pを加え、以下(a)と同様(加
熱熟成後pH12,10)に処理した。
(f) 白土+CaCO3 白土100gにCaC03(Ca055.64%)33
.8S’とH2O351,3gを加え以下(a)と同様
(加熱熟成後pH8,00)に処理した。
(g) CaO5i02 市販3号ケイ酸ソーダにNaOHを補給して、Si Q
2 /Na 20 (モル比)を1.04に調製したケ
イ酸ソーダ溶液をCa(NO3)2溶液に加えて、80
℃×30分加熱攪拌し、今後、1過し洗滌し、110℃
で乾燥後、乳鉢ですりつぶして200メツシユの篩を通
した物を使用した。
成分(%) 5i0241.54%、CaO37,61
%、5i02/Ca0(モル比)103゜(h) C
aCO3次にケイ酸ヒドロゲル処理(CaCO3→ヒド
ロゲル) CaCOa泥漿液9.3S’(Ca027.85%)を
まづ硝酸アルミニウム鉄叫溶液に加え、pH3まで中和
したのち(d)のpH3,03で合成したケイ酸ヒドロ
ゲル55g (SiO24,95%)をよくすりつぶし
て加えた。
に)表中1過時間はpH3に調整した中和懸濁物を径8
cmのブフナーろ斗にあげ60mmHgの減圧で吸引1
過しケーキに亀裂が生ずるまでの時間である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鉄及びアルミニウム分を含む硫酸塩溶液に一塩基性
    鉱酸のカルシウム塩を添加して、該溶液中の硫酸根を石
    膏として分離し、生成する一塩基性鉱酸の鉄及びアルミ
    ニウム塩を含む溶液とカルシウム分とシリカ分とをCa
    O: 5i02 =1 : 0.5乃至1:4の重量
    比で含有するカルシウム−シリカ系中和剤とを混合して
    、鉄分をシリカ分と共に沈澱させ、次いで分離されたr
    液にカルシウム系中和剤とを混合してアルミニウム分を
    水酸化物の形で別個に沈澱させると共に一塩基性鉱酸分
    をカルシウム塩に転化することを特徴とする鉄及びアル
    ミニウム分を含む硫酸塩溶液の処理法。 2 最終工程で生成する一塩基性鉱酸のカルシウム塩を
    石膏分離工程に循環することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 3 鉄及びアルミニウム分を含む硫酸塩溶液が粘土或い
    はボーキサイトの硫酸抽出液である特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 4 鉄及びアルミニウム分を含む硫酸溶液が鉄及びアル
    ミニウム分をF e 20s /A I20gの重量百
    分率で0.1乃至60%で含む硫酸塩溶液である特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 5−塩基性鉱酸のカルシウム塩が硝酸カルシウム或いは
    塩化カルシウムである特許請求の範囲第1項記載の方法
    。 6−塩基性鉱酸のカルシウム塩を硫酸塩溶液中の硫酸根
    肖り当量以上の量で添加する特許請求の範囲第1項記載
    の方法。 7 前記硫酸塩溶液が2価の鉄分と3価の鉄分とを含有
    する溶液であり、−塩基性鉱酸の鉄及びアルミニウム塩
    を含有する溶液を、カルシウム−シリカ系中和剤との混
    合に先立って或いは混合と同時に、分子状酸素或いは他
    の酸化剤で酸化する特許請求の範囲第1項記載の方法。 8−塩基性鉱酸の鉄及びアルミニウム塩を含有する溶液
    にカルシウム−シリカ系中和剤を、液のpHが2乃至3
    .5となるように添加して、鉄分を沈澱により分離し、
    次いで溶液のpHが3,6以上となるようにカルシウム
    系中和剤を添加して、アルミニウム分を沈澱させる特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
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