JPS5815115Y2 - 被覆鋼管用被膜切削装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は被覆鋼管用被膜切削装置ｒ関する。

被覆鋼管は鋼管外周面にポリエチレンなどの合成樹脂被
膜を形成してなるのであるが、合成樹脂被膜は溶接熱に
よって著しく損傷をうけので、溶接をほどこすべき被覆
鋼管両端部においては、定範囲について合成樹脂被膜の
切削除去が必要である。

そこで従来は第１図に示すような被覆鋼管用被膜切削装
置１′ によって被膜２′の切削除去をおこなっていた
。

ここに装置１′はローラ３′によって被覆鋼管４′ を
支持しつつ、被覆鋼管４′をその中心軸について回転さ
せ、アーム５′の先端に装着されたバイト６′ によつ
又被膜２′に切りこみを与えるものであった。

そしてアーム５′はその先端が被覆鋼管４′の外周面に
対して進退しうるように枢支され、被膜２′の切削に際
しては、アーム５′の上端を人力によって操作してバイ
ト６′を被覆鋼管４′の外表面１′に当接させる。

しかしこの装置１′ではバイト６′ の支持が充分安
定でないため、切削面に波うちやひびりを生じあるいは
充分確実な切削位置設定が困難であるばかりでなく、切
削性も悪く完全に切削するには鋼管を数回転させる必要
があった。

この考案はこのような従来の問題点を解消すべく創案さ
れたもので、素管に損傷を与えることなく良好な切削状
態で被膜を切削除去しうる被覆鋼管用被膜切削装置を提
供することを目的とする。

この考案に係る被覆鋼管用被膜切削装置は、被覆鋼管中
心軸と平行な回転中心軸について回転自在でかつ外周に
被覆鋼管用被膜押切刃が形成された一対の押切ローラの
間にバイトを配置上ハイドのノーズ先端を押切ローラよ
りもやや後退させ、これら押切ローラおよびバイトを、
被覆鋼管長手方向移動可能かつ被覆鋼管外表面に対して
進退可能な刃物ホルダによって支持したものである。

次にこの考案に係る被覆鋼管用被膜切削装置の一実施例
を示す第２図〜第４図にもとづいて説明する。

第２図に耘いて、被覆鋼管用被膜切削装置１は、被覆鋼
管４を回転可能かつ昇降可能に支持するローラテーブル
８、バイト６を被覆鋼管４の外表面７に対向させつつ支
持する刃物ホルダ９、この刃物ホルダ９を被覆鋼管４の
長手方向移動可能かつ被覆鋼管４の外表面γに対して進
退可能に支持する切削位置設定装置１０を備え切削位置
設定装置１０によって位置決めされたバイト１を外表面
１に当接しつつローラテーブル８によって被覆鋼管４を
その中心軸４Ａにつして回転させて被膜２を切削除去す
る。

第３図にも示すように、刃物ホルダ９にはバイト６の両
側に一対の押切ローラ１１．１１が装着され、この押切
ローラ１１は被覆鋼管４の円周方向に配列されるととも
に中心軸４Ａと平行な回転中心軸１２について回転自在
に支承さ＾かっ外周に被膜押切刃１１Ａが形成されてい
る。

バイト６のノーズ先端６Ａは、押切ローラ１１よシもや
や後退した位置に配置され、押切ローラ１１がその被膜
押切刃ＩＡによって被膜２を完全に押切って鋼管４の素
管１３外局面に到達した時にもこの素管１３の外周面に
接することがないように位置づけられている。

昔た被膜押切刃１１Ａは、適度な鋭利さに形成され、か
つ押切ローラ１１自体が回転自在なので素管１３の外周
面に当接され又も素管１３に損傷を与えることがないよ
うになっている。

すなわち押切ローラ１１はバイト６の切込みストローク
を制限して素管１３を保護し、かつバイト６が切削し得
なかった被膜２の素管１３寄りの部分を素管１３に損傷
を与えることなく押切る作用をなす。

ここでバイト６はバイト固定ボルト１４によって刃物ホ
ルダ９に固定され、押切ローラ１１との位置関係を適宜
調整しうるようになっているが、確実に素管１３の損傷
を防止しかつ押切ローラ１１による押切を容易にするた
めには、押切ローラ１１による押切状６を０．５ｍｍ程
度とするようにバイト６を位置ぎめするのが車重し四刃
物ホルダ９は切削位置設定装置１０によって被覆鋼管４
の円周方向に揺動可能に枢支さへ被覆鋼管４の直径変化
に追従し得るようになっている。

すなわち切削位置設定装置１０は、被覆鋼管４の外表面
１に向って延在するアーム１５を有し、刃物ホルダ９は
このアーム１５の先端にピン１６によって植着され１い
る。

そして被覆鋼管４の直径が変化した場合には、両押切ロ
ーラ１ｉ、ｉｉが外表面７に接するように刃物ホルダ９
が揺動した確実に被膜２を切削し得る。

ただし鋼管４の直径変化が一定範囲を越えたときには刃
物ホルダ９の揺動のみでは押切ローラ１１，１１の追従
が困難なので、ローラテーブル８を適宜昇降させて適当
な切削条件を実現する。

切削位置設定装置１１は、床面に固定されたベッド１７
上に順次移動台１８，１９．２０．２１を載置係合しか
つ移動台２１上に回転台２２を装着シてなり、この回転
台２２によってアーム１５を水平に支持している。

移動台１８は、被覆鋼管４の長手方向摺動可能にベラＮ
７に係合され、移動台１９は外表面１に対して進退する
方向に摺動可能に移動台１８に係合されている。

移動台２０は被覆鋼管４の長手方向に摺動可能に移動台
１９に係合され、移動台２１は外表面７に対して進退す
る方向に摺動可能に移動台２０に係合されている。

ベッド１１には移動台１８摺動方向に延在する２ツク２
３が形成され、移動台１８にはこのラック２３と噛合す
るピニオン２４が回転軸２５によって取り付けられてい
る。

移動台１８にはさらに回転軸２５と平行な回転軸２６が
取り付けられ、これらの軸１６．２５には相互に噛合す
る小歯車２１、大歯車２８がそれぞれ固着されている。

すなわち回転軸２６を回転させると、回転軸２６のトル
クが適宜増幅さ１して回転軸２５に伝達され、回転軸２
５の回転力によってピニオン２４が回転されて移動台１
８はベッド１１に対して摺動する。

ここに回転軸２６には・・ンドル２９およびモータ３０
が連結され、回転軸２６は手動、電動いずれによっても
駆動可能である。

移動台１８にはさらに、移動台１９摺動方向に延在する
とともに外周に雄ネジが形成された回転軸３１が回転自
在に取り付けられ、移動台１９には回転軸３１に螺合す
る雌ネジブロック３２が設けられている。

すなわち回転軸３１の回転によって雌ネジブロック３２
は回転軸３１に沿って送られて移動台１９を外表面７に
対して進退させる。

ここに回転軸３１には・・ンドル３３が取り付けられ、
手動によって回転軸３１を回転駆動し得る。

たの回転軸３１についてもモータなどの駆動源による駆
動を行うことも勿論可能であるが、被覆鋼管４長手方向
についての切肖１腺置調整量に較べて刃物ホルダ９の外
表面７に対する進退調整量は微小なので、・・ンドル３
３による手動操作が実用的である。

このため回転軸３１の一回転当りの移動台１９の送り量
は、回転軸２６の一回当シの移動台１８の送り量よりも
はるかに微小とされている。

移動台１９には、移動台２０摺動方向に延在するととも
に外周に雄ネジが形成された回転軸３４が回転自在に取
り付けられ、移動台２０には回転軸３４に螺合する雌ネ
ジブロック３５が設けられでいる。

回転軸３４にもハンドル３４Ａが取り付けられて、回転
軸３４の手動操作によって、移動台１８よりも微小な送
り量で移動台２０の位置調節を行い得る。

すなわち刃物ホルダ９の被覆鋼管４長手方向位置設定に
ついては、回転軸２６の回転によって大雑把な調整を行
った後に回転軸３４による微調整を行い得る。

移動台２０には、移動台２１摺動方向に伸縮するエアシ
リンダ３６が装着され、移動台２１はこのエアシリンダ
３６に連結されている。

すなわち刃物ホルダ９の外表面１に対する進退について
は、回転軸３１の回転によって刃物ホルダ９を外表面７
に対して適当な位置に位置設定した後に、エアシリンダ
３６によって移動台２１を摺動させる。

ここにエアシリンダ３６は移動台２１を一定圧力で押送
することとされ、これによって押切ローラ１１の被膜２
および素管１３への当接力が適正値に設定されで、素管
１３に損傷を与えることなく確実に被膜２を切断し得る
ようになっている。

移動台２１上面には、雄ネジが形成された軸３７が鉛直
に突設され、回転台２２は軸３７に回転自在に嵌装され
ている。

軸３７には上方からハンドル３８がねじ込１れ、このハ
ンドル３８の押圧力によって回転台２２は回転不能に固
定されている。

さらに回転台２２にはアーム固定ボルト３９が螺装され
、アーム１５はこのボルト３９によって締め付は固定さ
れている。

すなわち回転台２２は、アーム１５を適宜揺動させてバ
イト６おＯ）び押切ローラ１１を外表面７に対して垂直
に設定し得る。

前述のと釦りこの考案に係る被覆鋼管用被膜切削装置は
、被覆鋼管中心軸と平行な回転中心軸について回転自在
でかつ外周に被覆鋼管用被膜押切刃が形成された一対の
押切ローラの間にバイトを配置し、バイトのノーズ先端
を押切ローラよりもやや後退させ、これら押切ローラ訟
よびバイトを、被覆鋼管長手方向移動可能かつ被覆鋼管
外表面に対して進退可能な刃物ホルダによって支持して
いるので、素鋼に損傷を与えることなく良好な切削状態
で被膜を切削除去し得るという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の被覆鋼管用被膜切削装置を示す正面図、
第２図はこの考案に係る被覆鋼管用被膜切削装置の一実
施例を示す正面図、第３図は同実施例による切削状態を
示す縦断面図、第４図は同実施例における押切ローラに
よる被膜押切状態を示す断面図である。 １．１′・・・・・・被覆鋼管用被膜切削装置、２．２
’・・・・・・被膜、３．３’ ・・・・・・ローラ
、４．４’ ・・・・・・被覆鋼管、４Ａ・・・・・・
中心軸、５．５′ ・・・・・・アーム、６．６’ ・
・・・・・ハンドル、６Ａ・・・・・ツーズ先端、γ。 ７′・・・・・・外表面、８・・・・・・ローラテーブ
ル、９・・・・・・刃物ホルダ、１０・・・・・・切削
位置設定装置、１１・・・・・・押切ローラ、１１Ａ・
・・・・・被膜押切刃、１２・・・・・・回転中心軸、
１３・・・・・・素管、１４・・・・・・バイト固定ボ
ルト、１５・・・・・・アーム、１６・・・・・・ピン
、１１・・・・・・ベッド、１８，１９，２０，２１・
・・・・・移動台、２２・・・・・・回転台、２３・・
・・・・ラック、２４・・・・・・ピニオン、２５．２
６・・・・・・回転軸、２７・・・・・・小歯車、２８
・・・・・−大歯車、２．９・・・・・・ハンドル、３
ｏ・・曲モータ、３１・・・・・・回転軸、３２・・・
・・・雌ネジブロック３３・・・・・・ハンドル、３４
・・・・・・回転軸、３４Ａ・叩。 ハンドル、３５・・・・・・雌ネジブロック、３６・・
・・・・エアシリンダ、３７・・・・・・軸、３８・・
・・・・ノ・ンドル、３９・・・・・・アーム固定ボル
ト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被覆鋼管の外表面に対向するとともに被覆鋼管の長手方
   向に移動可能かつ外表面に対して進退可能かつ鋼管の円
   周方向に揺動自在に支持された刃物ホルダと、この刃物
   ホルダの先端に回転自在に配列支承さ３７）つ外周に被
   膜塩押切刃が形成された上下一対の押切ローラと、この
   一対の押切ローラの中間部に位置し、かつ押切ローラよ
   りもやや後退した位置にノーズ先端が位置するように前
   記刃物ホルダによって支持されたバイトとを備え、この
   バイトは先端が鋭角な剣バイトである被覆鋼管用被膜切
   削装置。