JPS581510Y2 - 大型果菜類の輸送用パツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は大型果菜類の輸送用パックに関するものであり
、特に産地より消費地に向けてスイカ菜果物を輸送する
に当り輸送中に移動又は接触による割れ又は果肉の島み
を防止する発泡スチレンシートの様な緩衝生に優れた材
料を素材とした輸送用パックに関するものである。

従来、スイカの輸送は、段ボール箱の底に発泡ポリエチ
レン或は発泡ポリスチレン製ネット又はエアキャップ等
を敷き、所定の重量のスイカを所定の重量のスイカを所
定の個数並べた後、段ボール板を折り曲げて玉量にはさ
み或は玉の周囲に巻いて互に接触する事を防止して内容
物を保護している。

しかし、この様な収納方法では、輸送中車の振動によっ
て内容物は箱の中で踊って移動し易く、殊に土掻の小さ
いものは上下の空隙が大きいので上下の移動は激しい。

こうした上下移動或は段ポール箱と段ボール仕切板に囲
まれた空間の中での横移動により内容物は割れ易く、或
は割れない迄も果肉が傷み易い。

この為、輸送中に内容物が移動し難く、或は移動しても
内容物の傷まない包装形態の改善が生産者及び流通業者
から要望されている。

そこで、種々研究の結果、本考案者は発泡樹脂シート又
は合成樹脂シー）Ｙ、凹陥した受皿部２を任意数設け、
受皿部の間に錐形突起部４を設げた構造で１つ受皿部の
深さＬｌ大型果菜類の玉直径の２０〜４０％の寸法にし
へ錐形突起部の高さＬ２を該玉直径の４５俤以上５０％
未満の寸法に成形し、該成形物を収納果菜類の上下に設
置してなる大型果菜類の輸送用パックを考案した。

樹脂シートとしては如何なる樹脂も使用できるが発泡ス
チレンシートが最も好ましい。

成形は、緩衝性の優れたものを得るために真空成形によ
るのが最もよいが、プレス成形あるいは真空成形−プレ
ス成形の組合せによってもよい。

大型果菜類の１例としてスイカについて以下に説明する
。

スイカ輸送用段ボール箱は１玉用、２玉用及び３〜５玉
共通の３種類に統一されて流通している。

これら１〜５玉は夫々玉直径（重量）が異る。

従って、真空成形するパック受皿部の形状は夫々の玉直
径に対応する玉尻の曲率に適合して設計Ｎ製作される０
又、受皿部の深さＬｌは夫々の玉直径の２０〜４０係程
度が適当である。

受皿部の深さが玉直径の２０φより浅い場合は輸送中の
車の振動によって踊った時、内容物が元の位置に戻らぬ
可能性がある０又、受皿部の深さは深い方が内容物のす
わりがよいが、深くなる程成形は困難となり、且つ上側
からも同一パックを被せて使用する事から、玉直径の４
０％あれば充分である。

又、内容物の玉尻を受けるパンクの受皿部は、例えば同
心円状或は放射状の突状部を設けて緩衝性を補強する。

次、Ｋ、パックの受皿間に錐形突起部を設げ、スイカを
収納した時、相互の接触な防止する。

錐形突起部の高さＬ２は、収納される内容物の相互の接
触を防止する意味から高い程よいが同一収納個数のもの
でも大きさの巾があるので多少のあそびがある方がよい
。

従って錐形突起部の高さは玉直径の４５％以上５０％未
満とする。

又、錐形突起部の形状は、収納される個数によって若干
異り、２玉の場合は長方錐形、３玉の場合は三角錐形、
４玉の場合は方錐形となし、５玉の場合は２玉の場合と
同様の長方錐形を、中心に配置する受皿と隣接する４個
の受皿との間に設けるＯ 錐形突起部の裾部は、３玉及び４玉の場合は隣接する受
皿の中心点を結んだ線よりも長く、外周点を結んだ線よ
りも短くするも、収納される内容物相互の接触を防止す
る意味から、出来る限り外周点を結んだ線に近い方がよ
い。

又、２玉及び５玉の場合は・長方錐形の中心が隣接する
受皿の中心点を結んだ線と一致する為、内容物相互の接
触は必然的に防止される為、長方錐形の高さとの関連で
、成形性の無理のない長さを適宜選択すればよい。

スイカは生産地で段ボール箱に収納する時、その重量（
大きさ）により６〜９階級に区分され、夫々の大きさ及
び収納個数に適合したパックに収納される板間−階級の
中でも大きさの巾はあり、又玉形が縦長であったり、或
はゆがんでいたりして、パックに収納された時の玉と玉
の間隔は必ずしも一定ではなく、又、玉と上側（又は下
側）受皿部との空隙も発生し得る。

従って、本考案を採用しても、輸送中の車の振動による
内容物の移動はなくならないが、従来の包装形態の場合
と比較して、移動範囲は狭くなり、更に移動範囲が狭く
フヨるのみならず、スイカの収納個所は個室を形成して
居り、且つ上下面及び他の玉と隣接する側壁は緩衝性の
優れた発泡スチレンシートで構成されているので、走行
中の振動或は車の発進時又は制動時の衝撃は著しく緩和
され、内容物保護性は著しく改善されて生産者及び流通
業者の要望に答えるものである。

更に・従来の包装形態では、スイカを生産地で段ボール
箱に収納する時、ネット或はエアキャップ等緩衝性のあ
る下敷を敷き、所定の大きさく重量）のものを所定の個
数並べた後、段ボール板を折り曲げて土間にはさみ或は
玉の周囲に巻いて互に接触する事を防止しているが、収
納個数によって段ボール板の折り曲げ方法、折り曲げ長
さ及び使用枚数は異る為、収納作業は熟練を必要とし且
つ手間もかかる。

一方、本考案の輸送用パックは先ず１枚のパックを段ボ
ール箱の底に敷き、スイカをその受皿部に収納した後、
他の１枚を上から被せればよく、収納作業は極めて簡単
且つ迅速に進行する為、作業性は著しく向上する。

これを本考案の第３の特徴とする。

以上、スイカ輸送用パックを例に説明したが本考案のパ
ックは、スイカのみならずメロン、プリジスメロン等大
型果菜類の輸送用パックとして広く利用出来る。

又、本考案のパックは素材が真白又は透明で清潔感があ
って果菜類の包装材料として好ましいのみならず、スイ
カ、メロン等の色彩が映えて商品価値向上効果も期待さ
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案に係る輸送用パックの図で、第
１図は、→りとして、４玉用の平面図を示したものであ
り、第２図は第１図のＡ−Ａ’断面図を示したものであ
り、第３図はパックの受皿部の緩衝性を補強する突状部
の−ｆｌＪｗ示す断面図を示すっ １・・・・・・パック台、２・・・・・・玉尻を受ける
受皿部、３・・・・・・緩衝性補強突状部、４・・・・
・・錐形突起部、５・・・・・・錐形突起裾部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 （Ｌ） 発泡樹脂シート又は合成樹脂シートを、凹陥
   した受皿部２を任意数設け、受皿部２と受皿部２との間
   に錐形突起部４を設けた構造で且つ受皿部の深さＬｌを
   大型果菜類の玉直径の２０〜４０％の寸法にし、錐形突
   起部の高さＩ、２７該玉直径の４５％以上５０％未満の
   寸法に成形し、該成形物を収納果菜類の上下に設置した
   ことを特徴とする大型果菜類の輸送用パック。 （２）発泡樹脂シートの成形が真空成形である実用新案
   登録請求の範囲第０）項記載の果菜類の輸送用パック。 （３）発泡樹脂シートが、発泡スチレンシートである実
   用新案登録請求の範囲第（１）項記載の大型果菜類の輸
   送用パック。 （４）受皿部２に同心円状あるいは放射状の突状部３を
   設けた実用新案登録請求の範囲第（１）項記載の大型果
   菜類の輸送用パック。