JPS5814749Y2 - 建築物の化粧被覆柱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば鋼材等を材料とする金属柱の外側に化
粧用の壁体を被覆させた建築物の化粧被覆柱に関する。

従来、建築物の化粧被覆柱として、鋼材等を材料とする
金属柱であって外面に耐火被覆を施こしたものが使用さ
れることが多い。

しかしかかる金属柱はそのままでは建築物の柱として充
分美麗な外観を有していないので、その外側に石膏、セ
メント、珪酸カルシウム等からなる化粧用の板体が取着
され、金属柱が被覆されていた。

しかしながら従来の建築物の化粧被覆柱においては化粧
用の板体を取付けるために、金属柱の角部に軽量鉄骨製
の取付板を形成しておき、該取付板に化粧被覆板の側端
部を固定具を使用して固定しなければならず施工に手間
がかかる欠点があった。

又鋼材等を材料とする金属柱に、軽量鉄骨製の取付板を
形成するには溶接によることが多く、溶接作業の工程を
必要とし、作業人員をも要しかつ工事期間が長くかかる
欠点があった。

本考案はかかる従来の建築物の化粧被覆柱における欠点
を解消することを目的とするものであって、その要旨と
するところは片側の板面に複数個の中空筒状部が上下方
向に形成されている２個の化粧被覆板が、該２個の化粧
被覆板間に柱体を介在させるとともに該中空筒状部が形
成されている板面を柱体に向けて設置されており、該２
個の化粧被覆板の前記中空筒状部が形成されている板面
の上端部及び下端部にＬ型金具が取着され、該上端部の
Ｌ型金型は天井面に下端部のＬ型金型は床面に固定され
ており、前記２個の化粧被覆板の相対向する側端部間に
平板状の化粧被覆板が取着されている、建築物の化粧被
覆柱に存する。

次に本考案建築物の化粧被覆柱の一例を図面を参照しな
がら説明する。

１は柱体であり、例えば鋼材等を材料とする金属製であ
って、この例では断面Ｈ型であるが、これ以外に角筒型
、溝型等のものが使用されてもよい。

柱体１の表面には石綿、珪酸カルシウム等からなる耐火
被覆２が施されている。

柱体１は建設現場において立設されているものが使用で
きる。

３は化粧被覆板であり、片側の壁面に複数個の中空筒状
部４が上下方向に形成されている。

化粧被覆板３は、不燃性を付与するために水硬性無機物
から成形されているものが好適であり、例えば珪酸カル
シウム、石膏、セメント等を成形材料とし、必要に応じ
て石綿、ガラス繊維、岩綿等の無機質繊維、動植物繊維
、合成繊維等の補強材、パルプ等の充填材、成形助剤等
を適等量添加し水を混合したものから押出成形され、硬
化されたものが表面硬度の高いものが得られることから
好適である。

中空筒状部４はこの例では角筒状であって化粧被覆板３
の機械的強度、特に剛性を大にし、又化粧被覆板３の端
部に厚みを付与し、又化粧被覆板３を天井面８、床面９
に固定するためのＬ型金具６，７の取着壁となる。

中空筒状部４は化粧被覆板３の両側端部付近に穿設され
ているのが好ましく、この両側端部付近に突設された中
空筒状部４の外側の壁面に側壁５が当接して取着できる
ようにされている。

２個の化粧被覆板３，３間には柱体１を介在させるとと
もに、中空筒状部４が形成されている板面を柱体１に向
けて設置する。

中空筒状部４の先端面は柱体１に接していてもよいし、
又間隔が生じていてもよい。

中空筒状部４の上端部にはＬ型金具６が固定具等により
取着されており、該り型金具６は天井面８に固定具等に
より取着されて化粧被覆板３の一端部が固定される。

同様にして中空筒状部４の下端部にもＬ型金具７が固定
具１０等により取着されており、該り型金具７は床面９
に固定具等により取着されて化粧被覆板３の他端部が固
定される。

固定具としては、ねじ、釘等が使用できる。

５は平板状の化粧被覆板であり、前記２個の化粧被覆板
３，３の相対向する側端部間に取着されている。

化粧被覆板５は、化粧被覆板３と同様に水硬性無機物を
材料として成形されているのが不燃性がすぐれているこ
とから好適である。

化粧被覆板５の端部は中空筒状部４の外側壁面に当接し
て接着剤、固定具等により取着されており、隅部の厚み
が増加し、強度が大となる。

化粧被覆板５は平板であってもよいし、又化粧被覆板３
の中空筒状部４と突当らないような位置に同様の中空筒
状部が形成されているものであってもよい。

しかして化粧被覆板５は化粧被覆板３，３間の寸法に応
じて適当な幅を有するものが使用され、柱の側方の全体
の厚みはこれによって決められる。

本考案においては、建設現場において、立設されている
柱体を２個の化粧被覆板間に介在させるようにして中空
筒状部が形成されている板面を柱体に向けて設置し、前
記２個の化粧被覆板の側端部間に平板状の化粧被覆板が
取着されて建築物の化粧被覆柱が形成されるので、現場
施工に適し、しかも施工が容易であるとの利点を有する
。

また本願においては、化粧被覆板の前記中空筒状部が形
成されている板面の上端部及び下端部にＬ型金具が取着
されているので、Ｌ型金具が化粧被覆板の外面に露出さ
れないものとなり、外観を損なわないし、又中空筒状部
の壁面に固定具により取着できるので固定具の先端が板
面を突抜けたりすることがないものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案建築物の化粧被覆柱の一例を示す第２図
のＩＩ −ＩＩ ’線における横断面図、第２図は同上
の■−■′線における一部切矢部分縦断面図、第３図は
本考案建築物の化粧被覆柱を構成する化粧被覆板の一例
を示す一部切欠斜視図である。 符号の説明 １・・・・・・柱体、２・・・・・・耐火
被覆、３゜５・・・・・・化粧被覆板、４・・・・・・
中空筒状部、壁、６，７・・・・・・Ｌ型金具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １１片側の板面に複数個の中空筒状部が上下方向に形成
   されている２個の化粧被覆板が、該２個の化粧被覆板間
   に柱体を介在させるとともに該中空筒状部が形成されて
   いる板面を柱体に向けて設置されており、該２個の化粧
   被覆板の前記中空筒状部が形成されている板面の上端部
   及び下端部にＬ型金具が取着され、該上端部のＬ型金型
   には天井面に下端部のＬ型金具は床面に固定されており
   、前記２個の化粧被覆板の相対向する側端部間に平板状
   の化粧被覆板が取着されておる、建築物の化粧被覆柱。 ２、柱体が耐火被覆を施した金属柱からなる、実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の建築物の化粧被覆柱。