JPS5814655Y2 - ケ−ブル外部半導電層剥離用加熱装置

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【考案の詳細な説明】本考案はケーブルの押出外部半導電層剥離用加熱装置に
関するものである。

ケーブル（例えば、架橋ポリエチレンケーブル）の端末
作成時にはケーブルの外部半導電層を剥離する必要があ
るが、現在その剥取作業は次のような方法で行われてい
る。

（１）ガラス等により絶縁体表面まで削る。

（２）特殊な回転切削工具で絶縁体表面まで削る。

（３）バーナーまたはトーチであぶり、加熱した後に外
部半導電層を剥取る。

（１）の方法は繁雑であると同時に作業時間が長すぎ、
（２）の方法には回転切削工具を用いるため絶縁体にま
で食い込んで切削するリスクがある。

（３）の方法では、バーナーまたはトーチで加熱するた
め、温度が不均一になり、剥取り時剥取り力に変化が現
われ、作業性が悪い。

また、剥取り表面の平滑性に乏しく、せいぜい試験用端
末に用いられる程度にすぎなかった。

従って、本考案の目的は均一な剥離力を持たせて剥離後
の絶縁体表面の平滑性を向上させるためケーブルの端末
部を迅速に均一に加熱することができる加熱装置を提供
しようとするにある。

本考案においては、剥離しようとするケーブルコアの端
末部を連通ずる内側空間および外側空間を限定する二重
パイプをかぶせ、同空間間に配置した加熱送風装置によ
り、同空間に加熱空気を循環させて端末部を短時間に均
一に加熱することにより上記目的を遠戚することができ
る。

次に、本考案によるケーブルの半導電層剥離用加熱装置
を添付図面につき詳細に説明する。

図面に示すように、本考案による加熱装置は、ケーブル
端末部１を気密状態で収納することのできる内側空間２
を限定する内側パイプ３と、内側パイプの連通孔４を経
て内側空間と連通ずる外側空間５を限定する外側バイブ
ロと、内側空間２内るための加熱送風装置７とで構ｔｉ、される。

なお、この内外側パイプで構成される二重パイプの底面
は内側空間２内にケーブル端末部１を挿入できる孔８を
形成した底板９で閉止し、空気の閉回路を形成するよう
にするのが好適である。

本考案によるケーブル端末部加熱装置の作動に際しては
、まず、内側空間２内にケーブル端末部１を挿入して加
熱送風装置７を作動させる。

すると、矢印で示すような空気流が生じ、同時に加熱さ
れ、熱ロスがないために短時間にケーブル端末部１は均
質に加熱される。

このような端末部の均一加熱は従来方法ではなし得なか
ったことである。

この均質加熱により半導電層の剥離力は均一になり、こ
の結果剥離後の絶縁体表面は平滑なものが得られる。

昇温の程度はケーブル材料によって異なるが、例えば架
橋ポリオレフィン系の絶縁体を対象とする場合には最大
３００℃あれば十分である。

本考案は上述した処に限定されることなく、本考案の範
囲内で種々の変更を加えることができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案によるケーブルの外部半導電層剥離用
加熱装置の部分断面図である。１：ケーブル端末部、２：内側空間、３：内側パイプ、
４：連通孔、５：外側空間、６：外側パイプ、７：加熱
送風装置、８：ケーブル用孔、９：底板。

【実用新案登録請求の範囲】