JPS5813762B2 - クランプ状の差嵌めナツト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、上方の脚に形成されたねじ山押込み部と、下
方の脚に形成された貫通差込み孔とを有する薄板から成
るクランプ状の差嵌めナットであって、支持プレートの
孔の上方にねじ山押込み部を心定めするために下側の脚
において貫通差込み孔の回りにリング状の定心条片が形
成されていてかつ該定心条片がナットの差込み方向で見
て後方の範囲で上方の脚の方へわずかに曲げられている
形式のものに関する。

このような差嵌めナットは、たとえば自動車の車体薄板
のような支持プレートを別の部材あるいは薄板と結合さ
せるために役立ち、このばあい定心条片は組立てるさい
に次のような利点を提供する。

つまり、薄板ナットが固有の固定過程以前に予め組立て
られかつタツピンねじを後からねじ締めするさいに特別
に保持されることはなく、このことによってとりわけ接
近しがたい固定孔のぱあいに組立てが著しく容易にされ
るという利点である。

支持プレートが保護層たとえばラッカ層で被覆されると
、この層は固定過程によって傷つけられない。

しかしこのような要求は今日の普通の差嵌め薄板ナット
によっては充たされない。

なぜならば一般的に孔周囲のほぼ３／４にわたってのみ
打ち抜かれた定心条片がとりわけ表面加工により切断縁
のそばを通り過ぎて下方脚の薄板平面内にはね戻される
のではなく、常に傾斜位置になるからである。

このことによってたいていは定心条片の鋭い縁が両方の
締付け脚の締付け力によってラツカ層の上方をかき取り
、このことにより金属表面が固定個所において露出され
かつさびによる腐食が促進される。

それ故に本発明の課題は、薄板ナットを差嵌めるさいに
定心条片ができる限り柔軟にはね返されかつ支持薄板上
のラツカ層がひっかき傷から保護されるような差嵌めナ
ットの定心条片を形成することである。

このような課題を解決するために本発明では定心条片の
外側切断縁み、打ち抜くさいに切欠き部によって取囲ま
れているようにした。

ひつかきの危険は以下に述べる実施例によってさらに排
除されかつ定心効果も改良される。

以下に図示の実施例につき本発明を説明する。

図示の差嵌めナットは、互いに向い合って曲げられた２
つの脚１，２を有する締付け部材として形成されている
。

差嵌めナットは、上方の脚１にタツピンねじを締付ける
だめの公知のねじ山押込み部３を、下方の脚２に貫通差
込み孔４を有している。

第３図から判るように、差込みナットが支持プレート６
の縁に押付けられ、かつねじ山押込み部３が支持プレー
ト６に形成された固定孔７の上方に位置するまでの差込
みナットが移動される。

ねじ山押込み部３を支持プレート６に設けられた所属の
固定孔７の上側に定心するために、下方の脚２において
貫通差込み孔４の回りにリング状の定心条片９が設けら
れており、該定心条片の外側の切断縁１０が切欠き部１
１によって囲まれている。

孔を有する定心条片９がさらに、薄板ナットの押込み方
向で見て後方範囲で上方の脚１に向４ かってわずかに曲げられており、しがも定心条片９の前
方のほぼ１／３のところで下方の脚２の平面に対して平
行に延びており、従って定心条片９は支持プレート６に
ナットを差込むさいに表向に沿って簡≠に滑動しかつ固
定孔７に係合する。

次いで、薄板プレート８として形成された固定すべき部
分が、タツピンねじ５によって支持プレート６に固定的
にねじ締められる。

定心条片９を形成するさいには、切断縁のまくれ１２が
定心条片の、支持プレート６に接する側から離れる方向
へ向き、このことによって支持プレート６が、薄板ナッ
トを差嵌むさいにまくれ１２によって傷つけられること
を注意しなければならない、相応する幅のぱあいには、
定心条片９がわずかに上方へ、すなわち上方の脚１の方
へ隆起される（第７図参照）。

第４図に示された差嵌めナットのぱあいには、貫通差込
み孔４が、ナットの押込み方向で見て、ナットにまだ残
されている横ウエブ１５まで鍵孔状に打ち抜かれており
、かつ従って切欠き部１１は、鍵孔延長部１６と切欠き
部１１との間に２つの狭い結合ウエブ１４が維持されて
いるように平行に延長されている。

このことによって定心条片９はとりわけ簡羊に弾性にさ
れ、従って定心条片はまだ完全に硬化されないラッカ被
覆層の上からもひっかき傷を恐れずに差嵌められること
ができる。

第５図に示された実施例のぱあいには、リング状の定心
条片９が閉じられていてかつほぼ完全に切欠き部１１に
よって取シ囲まれている。

第４図に示す２つの結合ウエブ１４０代わりに、ここで
はだだ１つの結合ウエブ１７が設けられており、該結合
ウエブ１７は定心条片９を横ウエブ１５と下方の脚２の
差込み側で結合している。

閉じられた定７ＣＱ条片９は、タツピングねじ５の先端
１８が支持プレートの固定孔７内に導入するさいに孔の
縁に衝突することかつぱあいによっては、第４図による
鍵孔状の貫通差込み孔４のぱあいに阻止されないような
ラッカ被覆層を傷つけることが排除されている。

閉じられた定心条片９の横ウエプ１５との結合が差込み
軸線に対して横方向で剛性的に保持されるために、第６
図に示された実施例では定心条片９が狭い２つの結合ウ
エプ１４を介して横ウエブ１５と結合している。

このことによって、弾性方向で申し分なく弾性であるぱ
あいにがり支持プレート乎而方向で剛性であるぱあいに
固定孔７の縁のだめの完全な保護が達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は差嵌めナットの下方の脚だけを示す第１実施例
の平面図、第２図は定心範囲を部分的に断面して示す差
嵌めナットの側面図、第３図はねじ込まれたねじを有す
る差嵌めナットの使用状態を示す部分的断面図、第４図
は差嵌めナットの第２実施例を示す平面図、第５図は差
嵌めナットの第３実施例を示す平面図、第６図は差嵌め
ナットの第４実施例を示す平面図、第７図は定心条片の
拡大断面図である。 １，２…脚、３…ねじ山押込み部、４…貫通差込み孔、
５…タツピンねじ、６…支持プレート、７…固定孔、８
…薄板プレート、９…定心条片、１０…切断縁、１１…
切欠き部、１２…まくれ、１４…結合ウエブ、１５…横
ウエブ、１６…鍵孔延長部、１７…結合ウエブ、１８…
先端。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上方の脚に形成されたねじ山押込み部と、下方の脚
   に形成された貫通差込み孔とを有する薄板から成るクラ
   ンプ状の差嵌めナットであって、支持プレートの孔の上
   方にねじ山押込み部を心定めするために下側の脚におい
   て貫通差込み孔の回りにリング状の定心条片が形成され
   ていてかつ該定心条片がナットの差込み方向で見て後方
   の範囲で上方の脚の方へわずかに曲げられている形式の
   ものにおいて、前記定心条片９の外側切断縁１０が切欠
   き部１１によって取囲まれていることを特徴とするクラ
   ンプ状の差嵌めナット。 ２ 上方へ曲げられた定心条片９が、前方のほぼ１／３
   のところで下方の脚２の平面に対して平行に延びている
   特許請求の範囲第１項記載のクランプ状の差嵌めナット
   。 ３ 切断縁１０のまくれ１２が定心条片９の当接側から
   離れる方向に向いている特許請求の範囲第１項記載のク
   ランプ状の差嵌めナット。 ４ 定心条片９が全長にわたって横断面でわずかに上方
   の脚１の方へ隆起している特許請求の範囲第１項記載の
   クランプ状の差嵌めナット。 ５ 貫通差込み孔４が、ナットの押込み方向で見て、ナ
   ットにまだ残されている横ウエブ１５まで鍵孔状に打ち
   抜かれており、かつ従って切欠き部１１は、鍵孔延長部
   １６と切欠き部１１との間に２つの狭い結合ウエブ１４
   が維持されているように平行に延びている特許請求の範
   囲第１項記載のクランプ状の差嵌めナット。 ６ リング状の定心条片９が、ほぼ完全に切欠き部１１
   によって取囲まれていてかつ狭いウエブ１７を介しての
   み横ウエブ１５と下方の脚２の差込み側で結合している
   特許請求の範囲第１項記載のクランプ状の差嵌めナット
   。 ７ 定心条片９が２つの狭いウエブ１４を介して横ウエ
   ブ１５と結合している特許請求の範囲第６項記載のクラ
   ンプ状の差嵌めナット。