JPS5813480B2 - フロ−チングシキニヤクソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は荷役専用設備のない岸壁あるいは岸壁から離れ
た沖合いでの船の荷役を可能としたフローチング式荷役
装置に関する。

従来、船の荷役を行う場合には、第１図イで示す如く，
岸壁ａ上にローダ又はアンローダｂを設置し、その上に
トロリ−ｃ又はコンベヤを設けるか、あるいは第１図口
に示す如く、船ｄ上に装備した荷役装置ｅにより作業を
行っていた。

しかし上述の方法による荷役の場合には、倒れも船舶の
大型化にともない、荷役装置自体を大型化しなければな
らず、従って投資金額も巨額になるうえ、粉塵発生の虞
れのある荷の場合には公害問題が生ずる等、種々の問題
点があった。

本発明は，荷役装置の小型化が可能で、設備費が安価で
あり、且つ粉塵の発生する虞れの荷の場合には沖合いで
作業を行い得、しかもその移動が容易に行い得るフロー
チング式荷役装置を提供することを目的としてなしたも
ので、２組のフロータの夫々に、船舶の舷側に適宜接離
可能な船舶続装置を設けると共にタワーを立設し、一方
のフロータ上のタワーに、横行可能なトロリーを備え且
つ上下に回動自在な回転式ブリッジを装着し、他方のフ
ロータ上のタワーに、前記回転式ブリッジの一端側を支
持する支持装置を設けたことを特徴とするフローチング
式荷役装置にかかるものである。

以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。

船舶１の舷側に、磁石又は真空吸着盤のごとき船舶接続
装置２，３を有するフロータ４，５を設けると共に、フ
ロータ４にタワー６を、フロータ５にタワー７を夫々装
着する。

タワー６の上部には、回転式ブリッジ８が軸枢着されて
おり、ブリッジ回転ギヤ装置９、巻上装置１０により俯
仰し得るようになっている。

又タワー７の上部には摺動形軸受又はローラの如き支持
装置１１が設けられている。

上述した船舶接続装置２，３として真空吸着盤を使用す
る場合には、図示してないが、真空ポンプ、駆動装置な
どを必要とするが、これらはフロータ４，５上に設置で
きる。

なお、図中１２は回転式ブリッジ８に装備されて荷役を
行うための横行装置付トロリー、１３はバーヂ又は桟橋
、１４は運転室である。

作業に際しては、フロータ４，５に設けた走行装置（図
示せず）により該フロータ４，５を自走せしめ、あるい
は、走行装置が設けてない場合にはタグボートによりフ
ロータ４，５を曳航して船舶１の舷側に位置せしめ、位
置調整のうえ、船舶接続装置２，３を船側に密着せしめ
てフロータ４，５を船舶１と接続する。

次いで、ブリッジ回転ギヤ装置９並に巻上装置１０を駆
動して、立設状態の回転式ブリッジ８を下降せしめ、そ
の先端をフロータ５に設けたタワーＴ上の支持装置１１
に載置する。

上述の準備が完了すれば、フロータ４，５、タワー６，
１、回転式ブリッジ８は船舶１にセットされて船舶１と
一体化し、従って船舶１がローリング、ピッチングをす
る場合にも船舶１と一体的に動き、作業には何等支障の
ない状態になる。

しかして荷役作業は横行装置付トロリー１２を作動せし
めて行う。

荷役作業には船舶１よりバーヂ又は桟橋１３′への荷お
ろし、バーヂ又は桟橋１３より船舶１への荷の積込みが
あるが、何れの作業をも任意に行い得る。

所定場所での荷役作業が終了したら舷側と船舶接続装置
２，３吉の係合を解き、フロータ４，５を、船舶１の長
手方向に移動せしめ、次の荷役作業場所に位置せしめる
。

この移動は、フロータ４，５自身を自走させてもよいし
あるいは、フロータ４，５をタグボートで曳航してもよ
いし、又はフロータ４，５にローラ摩擦駆動装置を設け
ておき、船舶１の壁を利用して移動せしめてもよいし、
更には尺取虫式に横移動せしめてもよい。

なお本発明の実施例においては、回転式ブリッジを両端
支持して使用する場合について説明したが、船幅が狭い
場合には、回転式ブリッジの先端を支持するためのフロ
ータを用いず、回転式ブリッジを取付けたフロータのみ
を使用して回転式ブリッジを片持状態でも使用し得るこ
と、回転式ブリッジの俯仰に油圧シリンダやセグメント
ギャを使用しても実施し得ること、回転式ブリッジを設
けたフロータを岸壁に接岸させてもよいこと、両フロー
タの何れにもブリッジを取付け、ブリッジ先端同志を固
着し得るようにしても実施し得ること、その他本発明の
要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ること、等は
勿論である。

以上述べた如く、舷側に接続したフロータ上にタワーを
設置し、タワー上に横行装置付トロリーを装備したブリ
ッジを設けた本発明のフローチング式荷役装置は、 （Ｉ）沖合いでも荷役作業ができるので、粉塵発生の虞
れのある荷の場合でも、公害問題を引き起こすことがな
い。

（■）高価な岸壁設備を必要としないので、近代的港湾
設備のない低開発国や開発途上国における荷役作業に最
適である。

（』）荷役作業を行う対象船の船幅が違っても支持装置
による回転式ブリッジの支持位置が変るだけであり、従
って種々の船幅の船舶に使用することが可能で、作業性
が良好である。

（■）一般のフローチングクレーンとしても使用できる
。

（Ｖ〕遠浅な港湾でも荷役可能である。

等、種々の優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，口は従来の岸壁荷役装置の説明用図、第２図
は本願発明のフローチング式荷役装置の説明用図である
。 １は船舶、２，３は船舶接続装置、４，５はフロータ、
６，７はタワー、８は回転式ブリッジ、９はブリッジ回
転ギヤ装置、１０は巻上装置、１１は支持装置、１２は
横行装置付トロリーを示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ２組のフロータの夫々に、船舶の舷側に適宜接離可
   能な船舶接続装置を設けると共にタワーを立設し、一方
   のフロータ上のタワーに、横行可能なトロリーを備え且
   つ上下に回動自在な回転式ブリッジを装着し、他方のフ
   ロータ上のタワーに、前記回転式ブリッジの一端側を支
   持する支持装置を設けたことを特徴とするフローチング
   式荷役装置。