JPS5813458B2 - 不定形板状体の移送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高速で駆動されるベルトの間に挟持されながら
搬送される板状体を該速度と異なる速度で駆動されるス
クッキング部へ導入しスクッキングする装置に関するも
のであり、特に大きさ形伏の異なる板状体に対してわず
かの調整をするのみで次の作業に移行出来る上記装置に
関するものである。

以下、本発明を、所要寸法に打ち抜いた板紙（以下カ一
トンブランクと云う）から各種の折、ノリ付等を行うサ
ックマシン（フォールデイングマシン又はグルーイング
マシンともいう）の一部に適用した実施例について詳細
に説明する。

サックマシンはフイーダ部、各種折部、ノリ付部、トロ
ンボーン部、圧着を兼ねたスタツカ一部より構成されて
おり、これら各装置によって加工されるカートンブラン
クは通常第２図に示されるように複雑な形状をなす不定
形な板状体をなしているため、カートンブランクは弾力
性のあるベルトに挟んで移送しながら各加工を行うよう
になされている。

又各加工が終了した時点においても不定形な形状をなし
ている為、単純な四角形をなす紙片又は板状体を完全に
重ねるときに使用されるスタツカー装置類は使用出来な
い。

そこで、高速で加工されたカ一トンブランクを駆動され
るスタツカ一部に導入し、カートンブランクを一部又は
大部分を重ね合せながら移送させ、一定時間毎に人手に
よりスタツカ一部より加工されたカートンブランクを取
り上げる様にしている。

上記理由の他に、加工されるカートンブランクは少なく
とも１ケ所は接着する為にノリ付されており、このノリ
付部の接着を完全にする為には一定時間この部分を加圧
しなければならない。

もしこの工程を速い速度で行なうとすれば、この加工部
分の装置を長くしなければならない。

しかし、この解決方法は経済的観点から好ましくない。

そこでこの問題を解決する方法として、従来よりスタツ
カ一部を遅い速度で駆動される上下の無端ベルトで構成
し、これらのベルトによってカートンブランクを押圧す
ることにより上記ノリの接着の完全を期すようになされ
ている。

次に、上記目的を達する為の従来から使用されているト
ロンボーン部及びスタツカ一部の装ｆについて第１図乃
至第３図を参照しながら説明する。

第１図は従来のトロンボーン及びスタツカーの側面を概
略的に示す図である。

この図においてトロンボーンとは上部ベルトａ、下部ベ
ル｝ｂ、これらベルトを一定の軌道に案内する為の案内
ローラーｄ，ｅ，ｆ，ｇ並びに図示されない各種調節用
部材等を呼称するものであり、該部のベルトが伸縮出来
る構造となっているところからトロンボーンと称されて
いる。

なお、第１図においては図示されていないが、実際の装
置ではベル｝ａ，ｂ，案内ローラｄ，ｅ，ｆ，ｇ等で構
成される対の他にもう１つの同等な対が並設されている
。

そしてこれらの対はカートンブランクの太きさや形状に
応じて図示していない機枠に差し渡されたスピンドルに
結合され、このスピンドルの回転によシカートンブラン
クの進行方向と直角方向にその間隔が調節可能とされて
いる。

第１図に示す従来装置において、大きさ或いは形状の異
なったカートンブランクの作業に変わるときに必要な調
節箇所を列記すれば以下の通りである。

■）ベルトｂとｂ′のｌｄをローラーｄ，ｄ’を矢印八
方向に調節することにより調整し、第３図に示す如きカ
ートンブランクでもＸ部分とＹ部分が夫々ベルトｂ及び
ｂ′から同時に離れる様にする。

これによってカートンブランク３をスタツカ一部へ蛇行
させずに導くことが出来る。

２）図示していない装置によりベル｝ａ，ａ’の張力を
調整する。

３）案内ローラｅ及びｅ′とローラｄ及びｄ′との間隔
をカートンブランク３の大きさに合せて、ローラーｅ，
ｅ’を矢印Ｂ方向に調整してｌｅとし、カートンブラン
クのノリ付が浮き上らないようにする為とスタツカ一の
上部ベルトＪの下へ滑らかに進入するようにする。

４）前記３の調整によりローラーｅ，ｅ’の正常な高さ
Ａｅｈから狂った分をパル｝ａ，ａ’を支持点Ｏを中心
にして矢印Ｃ方向に回動させて元の正常な高さＡｅｈに
戻す。

５）前記３の調整により狂ったベルトａ，ａ′の張力を
ローラーｆ，ｆ’又は図示しない他の手段により正常な
値に調整する。

６）スタツカー上部ベルトＪのローラーＫの位置を調節
してベル｝ａ，ａ’との距離ｌｋを所定の間隔に調節す
る。

上記した如く、従来のトロンボーン及びスタツカー装置
では、カートンブランクの大きさ形状が変る度毎に上記
１）乃至６）の調整をしないとサックマシンを正常に運
転することが出来ない。

このように多数の調整は長い時間を要し、サックマシン
全体の作業効率を極めて低下させるばかりでなく、調整
ミスによる不良製品の発生原因にもなっていた。

本発明は上記の如き従来装置の欠点に鑑みなさレタモの
で、トロンボーン部の下部ベルトの調整のみで本作業を
開始することが出来、従って作業効率の極めて高いかつ
製品の歩留りのよい装置を提供するものである。

以下本発明装置について第４図及び第５図に従って説明
する。

第４図は本発明装置の一実施例を示す装置で、その主要
部側面の概略を示す図であり、第５図は本発明装置のト
ロンボーン部を概略的に示す斜視図である。

本発明装置はカートンブシンク３を無端上部ベルト１と
無端下部ベルト２に挟んで移送するようにｍ成され、無
端上部ベルト１はカートンブランク３を強制的に移送し
得る一定長の有効移送長さＬ１゜を有する様に固定的に
設けられ、無端下部ベルト２は加工されるカートンブラ
ンクの大きさ形伏に合せてカートンブランク３を移送す
る有効移送長さｌ１が前記有効移送長さＬ１の範囲内に
おいて自在に調整される様になっている。

又第５図に示される様に上部ベルト１と下部ベルト２か
らなる対が２対設けられており、各対はカートンブラン
クの巾方向の長さ又は形状に対応して、力一トンブラン
クの進行方向と直角方向にその間隔が調整可能とされて
いる。

上部ベルト１，１’はその移送有効長さＬ１及び後記す
る案内部９の長さし２を加えた圧長Ｌｏは常に一定であ
り、移送有効長さし１部分の前方（以下に記す前方又は
後方とはカートンブランクの進行方向に向って前を前方
といい後を後方という）には、該移送有効長さＬ１を形
成する上部ベルト１の水平面より下方前力に傾斜し上下
ベルト１と２による扶持状態から開放されたカートンブ
ランクの前部を案内するための案内部９，９′が設けら
れており、該案内部９，９′を形成する為に案内ローラ
４，５，６，７，８及び４／，５／，６’，７’，８’
等が設けられている。

案内ローラ４と５は上部ベルト１に直線的な移送有効長
さＬ１を与えるために必要であり、案内ローラ６はでき
るだけ案内ローラ４，５近くに設置することによりカー
トンブランク前部の案内部９を上部ベルト１に形成させ
るとともに、該案内部９を上部ベルト１の移送有効長さ
し１部の後端近くから始めることができ、カートンブラ
ンクを該案内部９によって常に正常な位置に案内するこ
とが可能となり、また案内部９の傾斜角を緩やかにして
カートンブランクの先端が上部ベルト１に強く当り過ぎ
るのを防止することもできる。

案内ローラ４，５，６は上記作用効果の外に、上部ベル
ト１に常時一定の直線的な移送有効長さＬを与えること
により．第１図の従来例のものに較べ下部ベルト先端部
、ローラ２２部にかかる荷重を極めて少なくすることが
できる効果を有する。

下部ベル｝２．２’は上部ベルト１，１′の移送有効長
さＬ１の範囲内において調節自在であり第５図に示すよ
うに原動ギア２０と噛み合うラック２１を摺動自在に設
け、このラック２１の前端及び後端にベルト案内ローラ
ー２２及び２３を取り付け、かつ前記案内ローラー２２
と２３の間に図示していないフレームに固着した案内ロ
ーラー２４を設けて下部ベルト２をこれら案内ローラー
２２，２３，２４へ順次張架し、前記ギア２０を回転さ
せラック２１を前後に移動することにより案内ローラー
２２を前後させて下部ベルト２の移送有効長さｌ１を調
節す不ようにすることが望ましい。

しかし、この方法以外の例えば、ロツド２１の両端に案
内ローラ２２，２３を軸支し、該ロツドを油圧シリンダ
ー、エアシリンダー、あるいは機械的リンク機構により
作動させてもよい。

このようにしてベルト２を調節したときにはベルト２の
張力は常に一定のままであるから別途ベルトの張力を調
整する必要がない。

なお、上部ベルト１及び下部ベルト２を同期的に強制駆
動してもよく、また下部ベルト２のみを強制的に駆動し
、上部ヘルト１を下部ベルト２との圧接による摩擦力に
よって駆動される自由駆動としてもよい。

スタツカー下部ベルト１３はその上面がトロンボーン下
部ベルト２の下方に位置するようにして設けられ、その
後端（図における左端）は前記下部ベルト２の移送有効
長さｌ，が最小になるように調節されたときの前端又は
それよりやや後方から始まるよう設置される。

なお、とのスタンカー下部ベルト１３は必ずしも水平に
設置されなくともよい。

一方スタツカー上部ベルト１５は前記スタッカー下部ベ
ルト１３上に一部又は大部分が重ねられて移送されるカ
ートンブランクを一定の圧力でプレスしながら前方に移
送するものであり、その後端（図では左端）がトロンボ
ーンの上部ベルト１の前端に近い一定の位置になるよう
設置される。

スタツカー下部ベルト１３及び上部ベルト１５は前記し
たように通常トロンボーン部の上下ベルト１及び２より
相当遅い速度で駆動されるが、その駆動は別の駆動源で
もよいし、或いはトロンボーン側の駆動源から無段減速
装置で連結してもよい。

又スタツカ一下部ベルト１３は広巾の１本ベルトを使用
し、上部ベルト１５は広巾の一本ベルトを用いてもよい
し、又は数本に分けてもよい。

本発明装置は上記の如き構成より成っており、該装置を
カートンブランクの大きさ形状に合せて調整するには、
カートンブランクの前後方向の大きさ形状に合せて下部
ベルト２を第５図のロンド或いはラツク２１をカートン
ブランクの進行方向に対して前または後に移動させるこ
とにより調節する。

即ち下部ベルト２の移送有効長さｌ１及び下部ヘルト２
とスタツカ一部の上部ベルト１５との距離ｌ２を調整す
る。

勿論上下のベルト１，２を複数対使用するときには夫々
について行なう。

そして、その場合カートンブランクの形状が第３図の如
きものであるときには夫々の対の上下ベルトによるカー
トンブランクの強制的な移送が同時に終るように下部ベ
ルト２の移動有効長さｌ１を異にして調整する。

しかしながら、このような操作は第１図に示す従来公知
の装置のものに較べて極めて簡単である。

なお、上記調整に先立って、本発明と直接関係のないカ
ートンブランクの横（巾）方向の大きさ形状に合わせて
上部ベルト１及び下部ベルト２の横方向への調節を従来
方法と同じくハンドルまたは自動制御手段により行なう
ものである。

本発明装置ではトロンボーン部の上部ベルト１は横方向
へ移動されることはあるけれども、前後方向に移動され
ることはなく、また案内ロールの関係位置も全く変化し
ない。

更に、スタツカ一部の上部ベルト１５及び下部ベルト１
３はどんなカートンブランクに対しても常に一定位置に
おかれたままである。

本発明装置において、ｌ１とカートンブランクの大きさ
との関係は次の如くにして定められるものである。

それはトロンボーンの下部ベルト２の前端に設けられる
案内ローラー２２の中心からスタツカーの上部ペルト１
５の後端案内ローラー１６の中心までの長さｌ２がカー
トンブランクの前後長さよりわずかに長いようにして調
整されるものである。

このようにｌ２が調整されることにより、カートンブラ
ンクは常に直進することが保障される。

本発明装置の調整の仕方を一言で表現すれば、常に固定
的であるスタツカーの上部ベルトの後端を基準にした調
整である。

本発明は上記説明したように、複雑な形状と種種の大き
さのカートンブランクを折り、ノリ付するサックマシン
の一部に使用すれば、従来の該部分の装置に比較しては
るかに調整箇所を少なくすることが出来、サックマシン
全体の調整準備時間を太いに短縮することが出来るもの
である。

本発明は上記サックマシン以外にも、不定形な板状体の
移送装置であってその板状体が途中移送速度が変更され
るような装置であれば他の装置にも適用出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の主要部を概略的に示す側面図、第２
図はカートンブランクの一例を示す平面図、第３図はサ
ックマシンのトロンボーン部の下部ベルトからカートン
ブランクが離れるときの状態を説明する図、第４図は本
発明装置の主要部を概略的に示す側面図、第５図は本発
明装置のトロンボーン部の機構を説明する図を示し、図
中、１はトロンボーン部の上部ベルト、２は下部ベルト
、３はカートンブランク、４乃至８は上部ベルト案内ロ
ーラ、９は上部ベルト１０カ一トンブランクの案内部、
１３はスタツカ一部の下部ベルト、１５は上部ベル｝，
１４，１６はスタツカーベルトの案内ローラ、２０はラ
ック駆動ギア、２１はラック、２２，２３．２４は下部
ベルト２０案内ローラー、Ｌ１は上部ベルト１０カート
ンブランク移送有効長さ、ｌ１は下部ベルトの移送有効
長さを夫々示している。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ローラ群に張架された無端上部ベルト１と無端下部
   ベルト２の組合せからなる１対または複数対のベルトコ
   ンベアにおいて上下のベルトの近接峙部間に不定形板状
   体を挟持して移送する第１移送手段と該第１移送手段よ
   り移送速度が遅くかつ下方に位置された第２のベルト状
   移送手段によって構成される不定形板状体の移送装置で
   あって、第１の移送手段の上部ベルト１にはカートンブ
   ランク３を移送するための直線的な移送有効長さＬ１部
   と該移送有効長さ部の前方にカートンブランク３を第２
   の移送手段へ案内する斜め下方前方に傾斜した長さＬ２
   の案内部９を移送有効長さＬ１の終端に設けた案内ロー
   ２４と該案内ローラの上方に設けた案内ローラ５と案内
   ローラ４の前方でほぼ同じ高さに設けた案内ローラ６と
   該案内ローラ６の下方前方に設けた案内ローラ７にベル
   ト１を順次かけ渡すことによって形成し、前記移送有効
   長さＬ１と案内部の長さＬ２を加えた長さＬｏは一定の
   長さに保ち、また第１の移送手段の下部ベルト２には上
   部ベルト１の移送有効長さＬ１部に対峙する長さ可変の
   移送有効長さｌ，部を設け、該下部ベルト２の移送有効
   長さｌ１の変更は下部ベルト２の先端位置に設けた案内
   ローラ２２と後続の案内ローラ２３をロツド２１に軸支
   し該ロツド２１を適宜駆動手段により前後に移動させる
   ことにより行うことを特徴とする不定形板状体の移送装
   置。 ２ 上部ベルト１と下部ベルト２からなる組合せの対が
   ２対で、該２対の各対は独立して板状体３の移送方向と
   直角方向にその間隔が調節可能とされ、かつ各対の下部
   ベル｝２，２’は夫々独立してその移送有効長さｌ１が
   板状体３の移送方向に調節可能である特許請求の範囲第
   １項に記載の不定形板状体の移送装置。 ３ 上部ベルト１が強制駆動される下部ベルト２との圧
   接による摩擦抵抗によって駆動される自由駆動であるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の不定形板
   状体の移送装置。 ４ ローラ群に張架された無端上部ベルト１と無端下部
   ベルト２の組合せからなる１対または複数対のベルトコ
   ンベアにおいて上下のベルトの近接対峙部間にカートン
   ブランク３を挟持して移送するトロンボーン部と該トロ
   ンボーン部とは移送速度の異なる無端上部ベルト１５と
   無端下部ベルト１３からなるスタツカ一部により構成さ
   れる不定形のカートンブランク３の移送及びスタソカー
   装置であって、トロンボーン部の上部ベルト１にはカー
   トンブランク３を移送するための直線的な移送有効長さ
   Ｌ，と該移送有効長さ部の前方にカートンブランク３を
   スタツカ一部へ案内する斜め下方前方に傾斜した長さＬ
   ，の案内部９を移送有効長さＬ，の終端に設けた案内ロ
   ーラ４と該案内ローラの上方に設けた案内ローラ５と案
   内ローラ４の前方でほぼ同じ高さに設けた案内ローラ６
   と該案内ローラ６の下方前方に設けた案内ローラ７にベ
   ルト１を順次かけ渡すことによって形成し、前記移送有
   効長さＬ，と案内部の長さＬ２を加えた長さＬｏは一定
   の長さに保ち、１たトロンボーン部の下部ベルト２には
   上部ベルト１の移送有効長さＬ１部に対峙する長さ可変
   の移送有効長さｌ１部を設け、該下部ベルト２の移送有
   効長さｌ１の変更は下部ベルト２の先端に設けた案内ロ
   ー２２２と後続の案内ローラ２３をロツド２１に軸支し
   該ロツド２１を適宜駆動手段により前後に移動させるこ
   とにより行い、一方前記スタツカ一部の下部ベルト１３
   はその後端部が前記トロンボーン部の下部ベルト２の最
   小移送有効長さｌ１部のほほ前端下方位置に固定的に設
   置し、またスタツカ一部の上部パルト１５はその後端部
   が前記トロンボーン部の上部ベルト１０案内部９終端に
   近い前方に固定的に設置し、かつベルト１５と下部ベル
   ト１３の移送速度はカートンブランク３を重畳して移送
   するためにトロンボーン部の移送速度より遅くし、大き
   さの異なるカートンブランクに対する調整がトロンボー
   ン部の下部ベルト２のみによって行うように全体を構成
   したことを特徴とするサツクマ／ンの一部に連結される
   不定形カ一トンブランクの移送及びスタツカー装置。 ５ トロンボーン部の上部ベルト１と下部ヘルト２から
   なる組合せの対が２対で、該２対の各対は独立してカー
   トンブランク３の移送方向と直角方向にその間隔が調節
   可能とされ、かつ各対の下部ベル｝２，２’は夫々独立
   してその移送有効長さｌ１がカートンブランクの移送方
   向に調節可能である特許請求の範囲第４項記載の不定形
   カ一トンブランクの移送及びスタツカー装置。