JPS5813419B2 - 懸賞用蓋体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な懸賞用蓋体に関し、さらに詳しくは、リ
シール（ｒ６−ｓｅａｌ）可能な蓋体を懸賞目的に使用
することを可能にした懸賞用蓋体に関する。

懸賞用蓋体としては従来から懸賞用王冠が広く使用され
ている。

しかしながら、懸賞用王冠はいずれもガスケット全体を
剥離するものであり、リシールを必要とする、螺旋蓋の
如き蓋体に応用することはできない。

ところが、最近に至ってリシール件の高い蓋体が種々と
開発された結果、大容量の容器に飲料水等を充填して販
売する傾向が高まっており、かかる飲料水の生産販売業
者は購買力の増大をねらって、かかる大容量の容器の蓋
体をも懸賞用蓋体と代替したいとの要求が次第に強まっ
ている。

本発明の目的はりシール可能な蓋体を懸賞用途に使用す
ることを可能ならしめた懸賞用蓋体を提供することであ
る。

本発明のもう１つの目的は、ガスケットのシール部を残
して、センターパネル部のみを極めて容易に剥離し得る
リシール可能な懸賞用蓋体を提供することである。

本発明のその他の目的及び利点は以下の詳細な説明によ
り明らかとなるであろう。

本発明に従えば、内底表面に懸賞用表示を有する蓋体シ
エルと、その内底面上に接着されたガスケットとから成
る懸賞用蓋体であり、該ガスケットのセンターパネル部
は該蓋体シエルの内底表面に対して半接着乃至非接着状
態に保持され且つ該ガスケットの周縁シール部は該蓋体
シエルの内底表面に対して強接着されており、そして該
センターパネル部は破断可能ラインにより該周縁シール
部から完全に区画され且つ破断可能ラインにより部分的
に区画することにより形成された切起し可能なストリッ
プ部を有し、かくして該ストリップ部を切起すことによ
り該周縁シール部を残して該センターパネル部を該蓋体
シエル内底面から剥離し得るようにしたことを特徴とす
る懸賞用蓋体が提供される。

以下、本発明の蓋体について、添付図面を参照しながら
詳細に説明する。

第１図は本発明により提供される懸賞用蓋体の全体の様
子を示す一部截断した側面図であり、本図において、懸
賞用蓋体１は、基本的には、その内底表面３に警賞用表
示４を有する蓋体シエル２と、該内底表面３に接着され
たガスケットから成る。

第１図においては蓋体シエル２として、円形のパネルα
及び、その周縁から垂下する側胴部にネジ形成部ｂとス
リット部Ｃとビルファーブルーフバンド部ｄを有する、
所謂ロール・オン型ピルファ一・ブルーフキャツプシエ
ルを代表例にとって図示したが、本発明が適用される蓋
体シエルは，これに限られるものではなく、他の公知の
任意の容器蓋シェル、例えば、ロールオン型キャツプシ
エル、プレスクリュウキャツブシエル、ラグキャツプシ
エル等もまた、全く同様に使用できる。

一方、かかる蓋体シエルに適用されるガスケットの材質
もまた臨界的なものではなく、各種の合成樹脂を使用す
ることができる。

例えば、ポリエチレンとポリプロピレンの如きポリオレ
フイン：スチレンーブタジエンゴムの如きゴム類：ポリ
塩化ビニル等、当業分野で通常使用されているものがい
ずれも使用可能である。

本発明においては特にポリエチレンが好適なガスケット
材である。

上記蓋体シエル１の内底表面８上の懸賞用表示４は、従
来の懸賞王冠の場合におけると同様に、印刷により設け
ることができ、そして必要な場合には、剥離されるべき
ガスケットに転写するようにすることができる。

かかる転写可能な懸賞用表示それ自体は公知であり、例
えば米国特許第３２５７０２１，３３６１２８１，３５
８１６９０，３６３３７８１号等の文献に記載されてい
る。

本発明の懸賞用蓋体が第一に特徴とする所は、上記ガス
ケット５のセンターパネル部６が選択的に蓋体シエル２
の内底表面３に対して半接着乃至非接着状態に保持され
且つガスケットの周縁シール部７は逆に蓋体シエルの内
底表面８に対して強接着している点にある。

本明細書及び特許請求の範囲を通して、ガスケットの「
センターパネル部」とは、被蓋される容器の密封端（第
１図において記号９Ｓ“で示される部分）が当接しない
ガスケット中央の肉薄の部分を言い、他方、「周縁シー
ル部」とは被蓋される容器の密封端に緊密に係合してガ
ス洩れまたは液もれのない密封状態を形成する機能を有
するガスケット周縁の肉厚の部分を言う。

蓋体シエルの内底表面に対して、ガスケットのセンター
パネルを選択的に半接着乃至非接着状態に保持し且つ周
縁シール部は強接着するようにする方法はそれ自体公知
の方法を使用することができる。

例えば、蓋体シエルの内底表面の、ガスケットの周縁シ
ール部が接触する帯域には、適用されるガスケット材と
強固に接着するラッカー又はインクを、そしてガスケッ
トのセンターパネル部と接する帯域には、適用されるガ
スケット材と弱く接着するか又は実質的に接着しないラ
ッカー又はインクを、それぞれコーチング又は印刷する
ことにより達成される。

また、別法としては、蓋体シエルの内底表面全体を先ず
適用されるガスケット材と強固に接着するラッカー又は
インクでコーチングしておき、その上から、ガスケット
材と実質的に接着しないラッカー又はインクで以って、
該内底表面のガスケットのセンターパネル部分ｇ接触す
る帯域を全面又は網点印刷することにより、網点印刷部
分の蓋体シエルの内底表面に対するガスケットのセンタ
ーパネル部の接着強度を半接着乃至実質的に非接着状態
にまで調節することも可能である。

さらに、例えばドイツ特許公開第２７１１７２７号公報
に記載の方法を利用して、ガスケットのセンターパネル
部のみを蓋体シエルの内底表面に対して半接着状態にす
ることも可能であり、その他特開昭４９−１２６４８４
及び５２−１５０１８８号公報に記載の方法を応用する
こともできる。

例えば、ガスケット材としてポリエチレンを使用する場
合、強接着用ラッカー又はインクとしては英国特許第１
４８４２０９号明細書に記載の如き酸化ポリエチレンを
主体とするものが使用でき、一方半接着乃至非接着用ラ
ッカー又はインクとしては酸化ポリエチレンの配合割合
の少ない他の相溶性樹脂との混合物を含むもの、エポキ
シーフェノール樹脂、エポキシーユリア樹脂、アルキツ
ド樹脂を含むもの等が挙げられる。

また、ガスケット材としてポリ塩化ビニルを用いるとき
には、強接着用ラッカー又はインクとしては塩化ビニル
ー酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂を主体とするもの
があげられ、他方、非接着用ラッカー又はインクとして
はエポキシーフェノール樹脂、エポキシーユリア樹脂、
アルキツド樹脂を主体とするものが好ましい。

本発明の蓋体のもう１つの特徴点は、ガスケツト５のセ
ンターパネル部６が、破断可能ライン８によって、ガス
ケット５の周縁シール部から完全に区画されている点に
ある。

すなわち、第２図から明らかな如く、破断可能ライン８
は、ガスケット５の周縁シール部７に近接して完全とリ
ング状に形成することができる。

この破断可能ライン８は、第１図又は第８図に示すよう
に、ガスケット５のセンターパネル部６に刻設したスコ
アであることができ、或いは蓋体シエルの内底表面３に
まで達するスリット状のものでも、又はミシン目状のも
のであってもかまわない。

要するに、破断可能宴イン８に沿ってセンターパネル部
６を周縁シール部７から、大きな力をかけなくても切り
離すことができるようなライン溝であれば任意のものが
刻設できる。

かくして、本発明の蓋体に従えば、第３図に示す如く、
破断可能ライン８に爪又は先のとがった器具Ｔの先端を
ひっかけて、ガスケット５のセンターパネル部６を持ち
上げるようにすれば、該センターパネル部６は、前述し
た如く、例えば半接着又は非接着ラッカ一層Ｌ，により
蓋体シエル２の内底表面３に対して半接着乃至非接着状
態に保持されているから、その持ち上げ力によって、破
断町能ラインが破断すると同時に、センターパネル部６
は蓋体シエルの内底表面３から剥離して持ち上げられる
ようになり、遂には周縁シール部７を残して完全に剥離
され、蓋体シエルから取り出すことができる。

このセンターパネル部６の下の蓋体シエル内底表面３に
は懸賞用表示４が施されているから、このセンターパネ
ル部６の剥離除去によって、表示４があらわれて須著に
なる。

第３図においては、懸賞用表示４は蓋体シエルの内底表
面３上に残る場合について例示したが、第４図に示した
ように、ガスケット材が強接着するラッカ一層Ｌ２上に
懸賞用表示４を印刷し、一方、ラッカ一層Ｌ２と蓋体シ
エルの内底表面との間の、ガスケットのセンターパネル
部６に対応する部分に該ラッカ一層Ｌ２と実質的に非接
着性のラッカ一層Ｌ３を設けるようにすれば、上記した
センターパネル部６の剥離操作により、強接着ラッカ一
層Ｌ２が図中点線で示す部分から破断して、センターパ
ネル部６と共に持ち上げられるようになる。

すなわち、懸賞表示４はセンターパネル部６の裏に転写
され、蓋体シエルから除去される。

かくして懸賞表示４が転写されたセンターパネル部６は
そのまま懸賞目的に使用することができる。

第３図において、センターパネル部６は爪又は器具Ｔを
用いて持ち上げると説明したが、器具の使用をなくし及
び／又はよりひき刺しやすくする目的で、第２図及び第
３図において点線で示した如く、センターパネル部６の
周縁の一部にノプ９を設けるようにすることができる。

ノプ９の形状は臨界的ではないが、必要以上に大きくす
る必要はなく、指でつまめる程度でできるだけ小さい方
が好ましい。

その寸法仕様は、蓋本シエルの大きさにもよるが、一般
に例えば高さは２〜５ｍｍ程度で、量大径は２〜５ｍｍ
程度とするのが有利であり、形状としてはドーム状、球
状、円柱状、角柱状等任意の形状とすることができる。

本発明によれば、第５図及び第６図に関連して以下に説
明するように、センターパネル部の持ち上げ剥離をより
一層容易にするため、センターパネルに、破断可能ライ
ンにより部分的に区画することにより切起し可能なスト
リップ部を形成することができる。

即ち、第５及び６図において、ガスケット５のセンター
パネル部６には、破断可能ライン１０によって、切起し
可能なストリップ部１１が形成される。

このストリップ部１１は破断可能ライン１０によって部
分的に取囲まれているのみであり、ストリップ部１１は
破断可能ライン１０の不連続部１２において、ガスケッ
トのセンターパネル６の残りの部分と一体となっている
。

該破断ライン１０は破断ライン８について前述したよう
にスコア状、スリット状又はミシン目状のいずれであっ
てもよい。

かくして、第５，６図に示す蓋体において、ガスケット
のセンターパネル部６の持ち上げ剥離操作は、先ず、ス
トリップ部１１を爪又は器具等で切り起し、次いでこの
切り起されたストリップ部１１を手でつまみながらさら
に引き上げるようにすれば、不連続部１２においてスト
リップ部１１はセンターパネル部６と一体となっている
から、センターパネル部６全体が剥離され、これにより
持ち上げ剥離操作を完了することができる。

この場合、ストリップ部１１の切り起し操作をより一層
容易にするため、第５，６図において点線で示すように
、ストリップ部１１の先端部にノプ１３を設けるように
することが望ましい。

このノブ１３の大きさ及び形状は、第２，３図において
ノブ９について説明したと同様のものとすることができ
る。

また、第５，６図に示す態様において、ストリップ部１
１の切り起し及びセンターパネル部６の持ち上げに際し
て、ストリップ部１１の不連続部１２近傍の強度的に弱
い橋絡部１４が破断して、その目的を達成することがで
きなくなることを未然に防ぐ目的で、補強リブ１５を形
成するようにしてもよい。

ストリップ部１１の形状は第５図に示すような楔形に限
られるものではなく、第１図Ａ，Ｂ又はＣに示すような
種々の形状とすることができる。

例えば、第７図Ａに示すように、■字形の破断可能ライ
ン１０の一端は破断可能ライン８に連絡させ、他端は若
干の橋絡部１４を残して、センターパネル部６の途中で
終るようにすることができる．また、第７図Ｂ及びＣを
示すように、うす巻き状又はＳ字形の破断可能ライン１
０の一端は破断町能ライン８に連絡させて、他端をガス
ケットのセンターパネル部６の中心部で終るようにして
もよい。

まだ勿論、破断可能ライン１０によりかこまれたス｝Ｊ
ツプ部の先端部には第７図Ａ，Ｂ及びＣのそれぞれに点
線で示す如く、ノブ１３を設けるようにしてもよい。

以上に述べた特殊形状のガスケットを蓋体シエルの内底
表面に適用するには、通常の型押しライニング法により
行なうことができ、ただし成型パンチとしてセンタ一部
表面に破断可能ライン及び必要に応じてノブ又はリプを
形成するだめの突起又は凹みを有するものを使用するこ
とにより、容易に成形することができる。

以上述べた、本発明の蓋体によれは、ガスケットのセン
ターパネル部のみが剥離除去され、周縁シール部は蓋体
シエル内底表面上に強固に接着したまま残るので、懸賞
目的でセンターパネル部を剥離した後も、リシール用と
して使用することができるので、大容量の容器用の懸賞
用蓋体として広範に利用することができる。

また、再使用壜（回収壜）に、本発明の蓋体を使用する
場合には、本発明の蓋体は使用後でも、ガスケットの周
縁シール部が残っているために、壜の回収の際にも壜の
密封端の保護の役割を果すという別の利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の蓋体の一部截断側面図であり、第２
図は、本発明の蓋体の内部が見える側からの平面図であ
り、第３図は、第２図における■−Ｉ線断面拡大図であ
り、第４図は、懸賞用表示が転写可能に設けられた場合
の第２図に示す蓋体の変形の一部断面拡大図であり、第
５図は、本発明の別の態様の蓋体の内部が見える側から
の平面図であり、第６図は、第５図における■一■線断
面拡大図であり、第７図Ａ，Ｂ，Ｃは種々のストリップ
部の形状を説明するだめの、蓋体の内部が見える側から
の平面図である。 図中、１・・・懸賞用蓋体、２・・・蓋体シエル、３・
・・内底表面、４・・・懸賞用表示、５・・・ガスケッ
ト、６・・・センターパネル部、７・・・シール部、８
，１０・・・破断可能ライン、９，１３・・・ノブ、１
１・・・引刺しストリップ部、１４・・・橋絡部、１５
・・・補強リプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 内底表面に懸賞用表示を有する蓋体シエルと、その
   内底面上に接着されたガスケットから成る懸賞用蓋体で
   あり、該ガスケットのセンターパネル部は該蓋体シエル
   の内底表面に対して半接着乃至非接着状態に保持され且
   つ該ガスケットの周縁シール部は該蓋体シエルの内底表
   面に対して強接着されており、そして該センターパネル
   部は破断可能ラインにより該周縁シール部から完全に区
   画され且つ破断可能ラインにより部分的に区画すること
   により形成された切起し可能なストリップ部を有し、か
   くして該ストリップ部を切起すことにより該周縁シール
   部を残して該センターパネル部を該蓋体シエル内底面か
   ら剥離し得るようにしたことを特徴とする懸賞用蓋体。 ２ 該ストリップ部の先端部にノブを有する、特許請求
   の範囲第１項記載の懸賞用蓋体。