JPS5813224Y2 - 空気調和機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ファンモータの冷却を効果的に行なうよう
にした空気調和機に関する。

従来の冷房用の空気調和機は、第１図および第２図に示
すように、本体１内を、仕切板２により室内側室３と室
外側室４とに区画し、室内側室３内には、冷却作用をな
す室内側熱交換器５、露受皿６、単相誘導電動機等のフ
ァンモータ７、ファンモータ７の一端に突出した室内側
回転軸８に装着された回転自在なシロッコ型の室内側送
風翼９等が内蔵され、仕切板２の支持部２′に弾性体７
′を介してファンモータ７が支持されている。

さらに、室外側室４には、放熱作用をなす室外側熱交換
器１０、圧縮機１１．ファンモータ７の他端に突出した
室外側回転軸１２に装着されたシロッコ型の室外側送風
翼１３等が内蔵されている。

そして、室内側室３には室内側吸込口１４と室内側吹出
口１５とが形成され、室内側送風翼９の回転により室内
側吸込口１４から吸込まれた室内空気を、室内側熱交換
器５において冷却した後室内側吹出口１５から吹出すと
ともに、室外側室４には室外側吸込口１６と室外側吹出
口１７とが形成され、室外側送風翼１３の回転により室
外側吸込口１６から吸込まれた室外空気を、室外側熱交
換器１０と熱交換させて室外側熱交換器１０を冷却した
後室外側吹出口１７から吹出しており、本体１を窓１８
に掛けたり、あるいは、図示しない床置、装置すること
により、室内の冷房が行なわれている。

ところで、従来の空気調和機のファンモータフの冷却は
、室内側吸込口１４から吸込まれ室内側熱交換器５によ
り冷却された室内空気が、ファンモータ７の表面に直接
触れることによりなされており、ファンモータ７が室内
側室３に露出して設けられているため、その冷却能力は
極めてすぐれている。

しかし、冷却された室内空気が室内側吹出口１５より吹
出される時、ファンモータフに発生した熱が、室内空気
と同時に室内へ吹出されるため、空気調和機の冷房能力
を低下させ、熱量の損失を生む結果となっている。

ちなみに、その損失量は、（ファンモータの入力）Ｘｏ
、８６により求められ、８０〜１００〔ＫＣａｌ／ｈ〕
の損失である。

そこで、第３図に示すように、ファンモータ７が室内側
室３に露出しないよう、ファンモータ７の上面に、室内
側室３よりファンモータ７を隔離しファンモータ７を覆
うモータカバー１９を露受皿６に固着するとともに、フ
ァンモータ７とモータカバー１９との間に、ファンモー
タ７の振動が直接モータカバー１９に伝達しないようゴ
ム等の弾性体２０を介在させ、さらに、ファンモータ７
を支持する仕切板２の支持部２′に、ファンモータ７の
放熱用通気口２１を設け、ファンモータフの熱を放熱用
通気口２１を経て室外側室４に導き、室外側吹出口１７
より室外に排出するようにする。

これにより、室内に吹出される室内空気の冷房損失が極
減され、冷房能力を向上することができるが、ファンモ
ータ７の冷却が極度に低下し、ファンモータ７を保護す
ることが非常に困難になる欠点がある。

この考案は、以上の点に留意し、弾性体に透孔を形成す
るとともに、ファンモータのブラケットに通気孔を形成
することにより、室内側室の冷却された室内空気をファ
ンモータ内に導入してファンモータ７を直接冷却するよ
うにしたものであり、つぎにこの考案を、その１実施例
を示した第４図以下の図面とともに詳細に説明する。

これらの図面において、第１図ないし第３図と同一記号
のものは同一物を示し、２２はファンモータ７′とモー
タカバー１９との間に介在されファンモータ７′の振動
が直接モータカバー１９に伝えられることを防止したゴ
ム等の弾性体、２３は弾性体２２の中心に形成された室
内側回転軸８に挿通された軸孔、２４は弾性体２２に形
成された透孔、２５はファンモータ７′のブラケット、
２６はブラケット２５の内面に固着された室内側回転軸
８を回転自在に支持する軸受、２７は室内側回転軸８お
よび室外側回転軸１２と一体に形成されたファンモータ
７′のロータ、２８はファンモータ７′の内周面に固着
されたステータ、２９はファンモータ７′のコイル、３
０はファンモータ７′のブラケット２５に形成された透
孔２４を介して室内側室３とファンモータ７′内とを連
通した通気孔、３１はファンモータ７′のブラケット２
５に形成された放熱用孔である。

また、仕切板２の支持部２′とファンモータ７′との間
に介在された弾性体２２′には、前述の弾性体２２と同
様に、透孔２４′が形成されており、さらに、ファンモ
ータ７′の下面のブラケットにもファンモータ７′の内
部と室外側室４とを連通ずる通気孔３０が形成されてい
る。

そして、ファンモータ７′の駆動により室内側送風翼９
が回転すると、室内側吸込口１４より吸込まれ室内側熱
交換器５により冷却された室内空気は、室内側吹出口１
５より室内へ吹出され、同時に、冷却された微少の室内
空気が、透孔２４、通気孔３０を通過し、ロータ２７と
ステータ２８との間を通過してファンモータ７′の下面
の通気孔および弾性体２２′の透孔２４′より室外側室
４に放出され、さらに、室外側吹出口１７より室外に排
出される。

したがって、冷却された微少の室内空気が、透孔２４、
通気孔３０を経てファンモータ７′内に入り、直接、発
熱部であるコイル２９および軸受２６に触れるため、コ
イル２９および軸受２６は迅速に冷却され、ファンモー
タ７′の冷却を非常に効果的に行なうことができる。

また、ファンモータ７′の冷却がファンモータ７′内を
直接的に冷却するため、それに用いられる冷却された室
内空気は、ごく微少の空気量でよいため、室内空気のフ
ァンモータ７′内への移動による冷房損失はほとんどな
く、冷房能力を低下することはない。

さらに、ファンモータ７′の振動を、モータカバー１９
および支持部２′に直接伝えない目的で用いられている
弾性体２２および弾性体２２′に、前述の透孔２４およ
び２４′を形成することにより、その吸振性能を向上さ
せることができ、モータカバー１９および支持部２′へ
の振動伝達を極度に抑えることができる。

以上のように、この考案の空気調和機によると、本体を
仕切板により室内側室と室外側室とに区画し、仕切板上
に弾性体を介して各室と送風翼を回転するファンモータ
を支持するとともに、ファンモータをモータカバーによ
り覆い、ファンモータとモータカバーとの間に別の弾性
体を介在し、２つの弾性体に透孔を形成するとともに、
ファンモータの両面のブラケットにそれぞれ通気孔を形
成し、モータカバーの外部と室外側室とを、透孔および
通気孔により連通ずることにより、冷却された室内空気
により、ファンモータを直接冷却することができ、冷却
能力を低下することなくファンモータを効果的に冷却す
ることができる。

さらに、弾性体の吸振性を向上るることができ、ファン
モータ振動が本体に伝わることを少なくすることができ
、実用上極めて有効な空気調和機を提供することができ
る。

。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の空気調和機の側断面図、第２図は第１図
の一部の側断面図、第３図は従来の他の空気調和機の一
部の側断面図、第４図以下の図面はこの考案の空気調和
機の１実施例を示し、第４図は一部の側断面図、第５図
は第４図の一部拡大側断面図、第６図は弾性体の斜視図
である。 １・・・・・・本体、２・・・・・・仕切板、３・・・
・・・室内側室、４・・・・・・室外側室、７′・・・
・・・ファンモータ、１９・・・・・・モータカバー、
２２．２２’・・・・・・強性体、２４．２４’・・・
・・・透孔、２５・・・・・・ブラケット、３０・・・
・・・通気孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体を仕切板により室内側室と室外側室とに区画し、前
   記仕切板上に弾性体を介して各室の送風翼を回転するフ
   ァンモータを支持するとともに、前記ファンモータをモ
   ータカバーにより覆い、前記ファンモータと前記モータ
   カバーとの間に別の弾性体を介在し、前記２つの弾性体
   に透孔を形成するとともに、前記ファンモータの両面の
   ブラケットにそれぞれ通気孔を形成し、前記モータカバ
   ーの外部と前記室外側室とを、前記透孔および通気孔に
   より連通した空気調和機。