JPS5812570Y2 - バリカン型刈取装置における安全カバ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバインやバインダーなどに装着されであ
るバリカン型刈取装置の刈刃部を覆う安全カバーに関す
る。

従来の安全カバーは、路上走行時や保管時などの所謂、
非刈取作用時に刈刃部を他物から保護するためにのみ用
いられるものであって、刈取作用時には、刈刃部から取
り外すように構成されていた。

そのため、刈取作用時と非作用時とにおいて作業者がこ
のカバーを一々取外したり、取付ける手数を要して取扱
いが不便であった。

本考案は、安全カバーを刈取装置に取付けたままで刈取
作業を行なえるようにするとともに、その安全カバーを
刈取作用時に刈取装置の下部に対する泥除は具に利用す
ることを目的とする。

本考案の特徴とする構成は、刈刃部の下面を覆うスライ
ドカバ一部分と、その前端側に連設されて前記刈刃部の
上面側を覆う刈刃カバ一部分とで構成される安全カバー
であって、前記スライドカバ一部分を前記刈刃部の下面
に沿って前後方向にスライド移動自在に構成し、前記刈
刃カバ一部分を前記スライドカバ一部分に対して横方向
軸芯まわりで上下揺動自在に枢着すると共に、前記スラ
イドカバ一部分と刈刃カバ一部分との間には、前記刈刃
カバ一部分を前記刈刃部の上面側へ弾性付勢する付勢具
を介装して、前記刈刃カバ一部分を、前記スライドカバ
一部分の後方側への移動に伴って前記刈刃部の下面に沿
わせ、かつ、その刈刃部の刈取作用部よりも後方側位置
にまで位置変更し得るように構成した点にあり、かかる
構成から次の作用効果を奏する。

即ち、刈取作用時にはスライドカバ一部分を後方にスラ
イド移動させて刈刃カバ一部分を刈取装置の下部に沿っ
て刈刃部の刈取作用部分の後方位置まで後退させるこ：
とにより、刈取作業に支障な〈従来通りの刈取作業が行
えるものでありながら、刈刃部と同一レベルにある切り
株の摺接等による泥の付着を防止すべく安全カバーに泥
除は作用を兼ね行わせることができる利点がある。

この泥除は作用は湿田の場合に顕著な効果がある。

また非刈取作用時にはスライドカバ一部分を前方位置に
させることにより、刈刃カバ一部分の付勢力により自動
的に刈刃部の刈取作用部分を覆うので所期の安全カバー
として常設することができるものであり、作業者がその
都度カバーを着脱させる手数を並びにその取外しによる
格納を要せず取扱い非常に便利である。

以下、本考案の実施例を図面（こ基づいて説明すると、
第１図、第２図はコンバインを示し、これは、第３図に
示すように横方向に間隔を隔てて並設したデバイダ−３
・・・・・・の支持杆４・・・・・・の対向間に形成さ
れたコンバインに対する植立穀稈移動経路５の終端部近
くに、該経路５を横断する状態でバリカン型刈取装置旦
を配置している刈取部Ａを前端部に有する。

前記バリカン型刈取装置旦は、一方の支持杆４に上下方
向軸芯Ｘ周りに揺動自在に枢支するとともに、スプリン
グ７を介してその揺動遊端部が枢支部よりもやや機体進
行方向前方に位置すべく弾性的に揺動付勢し、かつ、植
立穀稈との接当により付勢に抗して横方向に沿った姿勢
にまで後退揺動したことを接当検出して、刈取装置上へ
の動力伝達係に介装したクラッチの操作ソレノイドを入
り作動させるスイッチ８を設け、もって、植立穀稈が存
在する場合には、これを自身で検出して自動的に作動す
べく構成しである。

而して、前記バリカン型刈取装置１には、固定受刃１Ａ
と摺動刈刃１Ｂとを有する刈刃部１を覆う安全カバー２
を設けである。

この安全カバー２は、スライドカバ一部分２Ａと刈刃カ
バ一部分２Ｂとを枢支連結して構成されている。

前記スライドカバ一部分２Ａは刈刃部１の下面に沿って
前後方向にスライド可能に取付けてあり、その前端部に
、横方向軸芯Ｙの周りに揺動自在で、かつ、刈刃部１の
刈取作用部分１ａの上面を覆うように付勢するつる巻き
バネ９を介して前記刈刃カバ一部分２Ｂを取付けである
。

次に安全カバー２の作用を説明する。

前記安全カバー２で刈刃部１を覆う状態では、スライド
カバ一部分２Ａは前方のスライド位置にあり、前記横方
向軸芯Ｙが刈刃部１前端よりも前方に突出して刈刃カバ
一部分２Ｂはつる巻きバネ９で付勢されて刈取作用部分
１ａの上面を覆う後方傾斜姿勢になっている。

そして刈取作業をするときには、スライドカバ一部分２
Ａは連結した適宜の出退装置によりスライドカバ一部分
２Ａを後退スライド移動させる。

安全カバー２を出退させる装置としては、例えば、スラ
イドカバ一部分２Ａの横側外方に握り部のある突起を付
設したもの、あるいは、リンク機構を介して操縦部りに
設けた操作レバーで操作するもの、さらには、リミット
スイッチを設けてモーターで駆動させるもの、または、
リンク機構とソレノイドを介して、操縦部で操作するも
の、もしくは前記スイッチ８の開閉に連動させたもの等
種々の周知技術で構成することができる。

そして、スライドカバ一部分２Ａを後退させると前記刈
刃カバ一部分２Ｂは職別作用部分１ａの上面を覆う後方
傾斜姿勢から、つる巻きバネ９の付勢力（こ抗して前記
横方向軸芯７周りに回動して刈取装置上の前端ないしそ
の裏面に摺接しながらスライドカバ一部分２Ａと側面視
でほぼ直線上に位置する姿勢に変更して、刈刃カバ一部
分２Ｂの遊端部が刈取作用部分１ａよりも後方に位置さ
せるのである。

この安全カバー２の後退スライド状態において、刈取作
業時の切り株等による刈取装置６の裏面への泥の付着を
防止する効果があり、また刈取作業に際して、その都度
刈取部１の安全カバーを着脱する必要もすく、便利であ
る。

尚、図中Ｂは刈取穀稈を後方脱穀部Ｃに搬送供給する搬
送部である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るバリカン型刈取装置における安全カ
バーの実施例を示し、第１図と第２図はコンバインの側
面図と平面図、第３図はバリカン型刈取装置の平面図、
第４図イ２口は動作を示す要部の縦断側面図である。 １・・・・・・刈刃部、１ａ・・・・・・刈取作用部分
、２・・・・・・安全カバー ２Ａ・・・・・・スライ
ドカバ一部分、２Ｂ・・・・・・刈勾カバ一部分、旦・
・・・・・刈取装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 刈刃部１の下面を覆うスライドカバ一部分２人と、その
   前端側に連設されて前記刈刃部１の上面側を覆う刈刃カ
   バ一部分２Ｂとで構成される安全カバーであって、前記
   スライドカバ一部分２人を前記刈刃部１の下面に沿って
   前後方向にスライド移動自在に構成し、前記刈刃カバ一
   部分２Ｂを前記スライドカバ一部分２人に対して横方向
   軸芯Ｙまわりで上下揺動自在に枢着すると共に、前記ス
   ライドカバ一部分２人と刈刃カバ一部分２Ｂとの間には
   、前記刈刃カバ一部分２Ｂを前記刈刃部１の上面側へ弾
   性付勢する付勢具９を介装して、前記刈刃カバ一部分２
   Ｂを、前記スライドカバ一部分２人の後方側への移動に
   伴って前記刈刃部１の下面に沿わせ、かつ、その刈刃部
   １の刈取作用部１ａよりも後方側位置にまで位置変更し
   得るよう（こ構成しであることを特徴とするバリカン型
   刈取装置における安全カバー。