JPS5812078Y2 - 玩具銃の模疑薬莢 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は玩具銃の模疑薬莢に関する。

従来の模疑薬莢は第５図に示すように本体１５の前部に
火薬収納部１６が凹設形成され、その火薬収納部１６の
内径は銃側に固定されている撃針１７が嵌入した場合、
両者間にほとんど隙間が生じないような関係に形成され
ている。

これは、薬莢の火薬収納部１６に入れた紙火薬を撃針が
叩いて爆発させた時発生するガスの漏れを極力押えて、
ガスを撃針で閉口した火薬収納部内に保持し、そのガス
圧で薬莢を銃の外に飛び出させる（排莢）ためにそうし
である。

しかしながら、上記した如く火薬収納部の内径と撃針の
外径とが隙間を生じない位の寸法に形成されているため
、長期の使用に於いて火薬収納部内面が焔硝によって汚
れ、それによって薬莢が撃針と嵌め合った１１抜けなく
な・つたり、或いは爆発した火がバツクファイヤーを起
こして弾倉に装着せる後続の薬莢の火薬に引火するとい
った危険を有している。

しかも薬莢と撃針とが嵌め合ったｉｔ抜けなくなった場
合は銃全体を分解しなければ取り出すことが出来ないと
いった不便さも有している。

本考案は上述したような従来の薬莢が有している危険及
び不便さを解決すべくなしたもので、薬莢は確実に排莢
され且爆発した火が他の薬莢の火薬に引火するといった
危険の全くない構造を呈した模疑薬莢を提供するもので
、両側縁が開口した筒体の一側端に火薬収納部を有した
底蓋を着脱可能に螺着し、その筒体内には該筒体の内面
に密着するパツキンを備えた印行をスライド可能に嵌合
すると共に、印行の軸芯には細孔を貫通開穿したことを
要旨とするものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明すると、
１は両側端が開口した筒体で、その筒体１の一側端には
火薬収納部３を凹設形成した底蓋２が着脱可能に螺着さ
れ、筒体１の他側は先細状に形成されると共に、その内
部には掛合段部４を形成して筒体１内に嵌合する印行５
が前方開口より抜は出ないようにしである。

筒体１に対する底蓋２の螺合形式は１条ネジのみならず
２条ネジ等の多条ネジとすることにより、底蓋２の螺合
取付け、取外しをスピーディに行なうことが出来るもの
である。

印行５ば、軸杆６の一側端に筒体１の内径よりも稍々小
径な円形の挟着板７を突設し、且軸杆６の軸芯に細孔８
を貫通開穿したパツキン支持杆５−１と、軸杆６が嵌合
され得る内径を有した軸杆９の一側端に前記挟着板７と
同径の挟着板１０を突設した押圧杆５−２とによって構
成され、押圧杆５−２の軸杆９に対してパツキン支持杆
５−１の軸杆６が抜き差し自在に嵌合されると共に両杆
５−１．５−２の挟着板７，１０間にパツキン１１が挟
着されている。

即チ、パツキン１１はパツキン支持杆５−１の軸杆６に
嵌合し、挟着板７と１０とで挾圧されることによりパツ
キン１１の外径が拡大して筒体１の内面に密着し、密閉
した空間部を形成するようになっている。

又、押圧杆５−２の軸杆９に細孔１３が貫通開穿され、
細孔８と連通状なるようにしである。

パツキン１１としては、耐油性及び耐火性を有したゴム
材よりなる平板を円形に裁断した形態のみならず、第４
図に示すようなＯリング１２のような形態とするも勿論
可能である。

尚、本考案に係る印行５は上記に詳述し且図示したパツ
キン支持杆５−１と押圧杆５−２の二部材の組合せより
なる形態に限定されるものではなく、印行を前記実施例
に於ける押圧杆の如き形状は成形し、円板部の局面にＯ
リングを嵌めた形態とするも勿論可能である。

以上の如き構成とした薬莢ば、先ず底蓋２の火薬収納部
３に紙火薬を２〜３粒入れ、そうした底蓋２に印行５を
嵌合装着した筒体１を螺合する。

次いで、上記の薬莢を銃（弾倉）にセットして引き金を
引くと、薬莢の後面、即ち底蓋２の後面が撃鉄で叩かれ
て前方に押し出され、前方に設置固定されている撃針１
５に嵌入する。

この時、撃針１４は印行５を構成しているパツキン支持
杆５−１の挟着板７に当りて載板を後方に押圧し、同時
に押圧杆５−２も押しやられて押圧杆５−２の軸杆９先
端が火薬収納部３の火薬を叩き、爆発が起こる。

しかも、この時印行５に取付けられたパツキン１１は挟
着板７と１０とで挾圧されて外径が拡大し、筒体１の内
面に密着して密閉するをもって、爆発によって発生した
ガスが漏れるのを防止し、ガス圧が使用済みの薬莢を銃
の外に飛び出させるのに効果的に作用する。

更に、印行５には細孔８，１３が貫通開穿しであるため
、爆発音もきれいに響きわたると同時に、細孔８，１３
を介してガスの一部を排出するため筒体１内部の汚れを
少なくすることが出来る。

本考案の模擬薬莢は以上詳記した如く、筒体内に撃針と
の衝突によって火薬収納部側へスライドする印行を嵌合
装着すると共に、該印行にはパツキンを取付けたので、
印行の後退で爆発し発生したガスはパツキンによって筒
体内に密閉保持でき、従ってガス圧による排莢の動作を
確実に行なわしめることが出来る。

しかも、火薬を叩いて爆発させるのは撃針ではなく、筒
体内にスライド可能に嵌合した印行であるため、撃針の
外径は従来のように薬莢の内径と略ぼ同径にするといっ
た必要はなく、筒体の先端開口部の径に対しかなり小径
ですみ、従って撃針と薬莢が嵌め合った１筐取れなくな
るといった従来の如きトラブルの発生を確実に解消する
ことが出来るものである。

更に、火薬収納部は薬莢の最後部に位置し、且収納部の
前方には印行が配置されているをもって、万が一バツク
ファイヤーが発生したとしてもその火が後続の薬莢の火
薬に引火するといった虞れは全くなく、安心して使用す
ることが出来る。

又、印行には火薬収納部と連通ずる細孔を開穿したので
爆発音をきれいに響かせることが出来ると共に、その細
孔は同時にガスの二部を外部に排出するをもって薬莢内
部がガスで汚れる度合いを軽くでき、且底蓋が着脱自在
であるをもって薬莢内部の掃除を手軽に行なうことが出
来るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る模擬薬莢の一実施例を示し、第１図
は撃針に衝突する前の状態に於ける薬莢の断面図、第２
図は衝突時の状態に於ける同断面図、第３図は分解斜視
図、第４図は印行に取付けられるパツキンの他の形態を
示す断面図、第５図は従来の薬莢を示す断面図である。 図中、１：筒体、２：底蓋、３：火薬収納部、５：印行
、１１：パツキン、８，１３：細孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両側端が開口した筒体の一端側に火薬収納部を有した底
   蓋を着脱可能に螺着し、その筒体内には該筒体の内面に
   密着するパツキンを備えた印行をスライド可能に嵌合す
   ると共に、印行の軸芯には細孔を貫通開穿し現玩具銃の
   模・疑薬莢。