JPS5812077B2 - 炭酸塩が溶存するフツ素塩類を含む廃水の処理法 - Google Patents
炭酸塩が溶存するフツ素塩類を含む廃水の処理法Info
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- JPS5812077B2 JPS5812077B2 JP9972475A JP9972475A JPS5812077B2 JP S5812077 B2 JPS5812077 B2 JP S5812077B2 JP 9972475 A JP9972475 A JP 9972475A JP 9972475 A JP9972475 A JP 9972475A JP S5812077 B2 JPS5812077 B2 JP S5812077B2
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- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、炭酸塩が溶存するフッ素塩類を含む廃水の処
理法に関する。
理法に関する。
近年、各種産業廃水による水質汚濁が公害問題としてク
ローズアップされ、種々の廃水処理技術の開発が進めら
れている。
ローズアップされ、種々の廃水処理技術の開発が進めら
れている。
フッ化水素酸およびケイフッ酸の可溶性塩などのフッ化
物を含有する産業廃水は、アルミ精練工場の廃水、窯業
の排ガス処理設備からの廃水、ガラス製造工場の廃水な
どに例がみられるがこれら廃水はスクラバーによる水洗
によるものが主であり、その後アルカリ液で洗浄してフ
ッ素を除去したり、消石灰や塩化カルシウムを用いてフ
ッ化カルシウムとして除去する方法が最も一般的である
。
物を含有する産業廃水は、アルミ精練工場の廃水、窯業
の排ガス処理設備からの廃水、ガラス製造工場の廃水な
どに例がみられるがこれら廃水はスクラバーによる水洗
によるものが主であり、その後アルカリ液で洗浄してフ
ッ素を除去したり、消石灰や塩化カルシウムを用いてフ
ッ化カルシウムとして除去する方法が最も一般的である
。
しかしながら、フッ素塩類を含む廃水中に炭酸ナトリウ
ムや重炭酸ナトリウムなどの可溶性の炭酸塩が溶存する
場合には、消石灰や塩化カルシウムを直接添加しても、
フッ素の除去効果が著しく阻害されるということを、本
発明者等は見出したのである。
ムや重炭酸ナトリウムなどの可溶性の炭酸塩が溶存する
場合には、消石灰や塩化カルシウムを直接添加しても、
フッ素の除去効果が著しく阻害されるということを、本
発明者等は見出したのである。
たとえば、アルミ精練や業の炉からは、フッ化水素(H
F)あるいはフッ化ケイ素(S iF4 )と亜硫酸ガ
ス(SO2)とを含む排煙ができるため、通常スクラバ
ー等の洗煙装置を使用して、カセイソーダ水溶液で排ガ
スを洗浄している。
F)あるいはフッ化ケイ素(S iF4 )と亜硫酸ガ
ス(SO2)とを含む排煙ができるため、通常スクラバ
ー等の洗煙装置を使用して、カセイソーダ水溶液で排ガ
スを洗浄している。
この洗浄液には、次の反応により亜硫酸ナトリウム(N
a2S03)とフッ化ナトリウム(NaF)、あるいは
ケイフッ化ナトリウム(Na2S + F6)等が次第
に蓄積するので、一定量の廃液を清浄にする必要がある
。
a2S03)とフッ化ナトリウム(NaF)、あるいは
ケイフッ化ナトリウム(Na2S + F6)等が次第
に蓄積するので、一定量の廃液を清浄にする必要がある
。
この場合、亜硫酸ナトリウム(N a 2 S o a
)はCOD成分であり、フッ素イオンと共に廃水処理
の対象となる。
)はCOD成分であり、フッ素イオンと共に廃水処理
の対象となる。
アルカリ液洗浄を行なうと
となる。
亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)は、空気曝気による
酸化によって硫酸ナトリウム(N a 2 S O,i
)にして、COD成分を除去する方法が通常行なわれて
いる。
酸化によって硫酸ナトリウム(N a 2 S O,i
)にして、COD成分を除去する方法が通常行なわれて
いる。
一方、フッ化ナトリウム(NaF)、ケイフッ化ナトリ
ウム(Na2SiF6)の除去については、廃水には排
煙中の炭酸カスがカセイソーダと反応して、得られる炭
酸塩(炭酸ナトリウムと重炭酸すl−IJウム)が溶存
しているため、消石灰や塩化カルシウムでフッ素の除去
を行なおうとすると、炭酸塩とカルシウム塩とが速やか
に反応してしまって、炭酸塩の分だけ多量のカルシウム
塩を消費し、その上フッ素の除去効果も悪くなる。
ウム(Na2SiF6)の除去については、廃水には排
煙中の炭酸カスがカセイソーダと反応して、得られる炭
酸塩(炭酸ナトリウムと重炭酸すl−IJウム)が溶存
しているため、消石灰や塩化カルシウムでフッ素の除去
を行なおうとすると、炭酸塩とカルシウム塩とが速やか
に反応してしまって、炭酸塩の分だけ多量のカルシウム
塩を消費し、その上フッ素の除去効果も悪くなる。
また、炭酸カルシウムの多量のスラッジを生成するため
、この処理設備が大きくなり、設備費が増大するという
問題が起る。
、この処理設備が大きくなり、設備費が増大するという
問題が起る。
本発明の目的は、上記のようにフッ化物を含有する排煙
のアルカリ洗浄廃水に対し、効率よくフツ素の除去がで
きる廃水処理方法を提供せんとするにある。
のアルカリ洗浄廃水に対し、効率よくフツ素の除去がで
きる廃水処理方法を提供せんとするにある。
本発明によれば、炭酸塩が溶存するフッ素塩類を含む廃
水に、無機酸を用いて廃水のpHを6≦pH≦8に調整
した後に、塩化カルシウムを反応させることによって、
上記目的を達成することができる。
水に、無機酸を用いて廃水のpHを6≦pH≦8に調整
した後に、塩化カルシウムを反応させることによって、
上記目的を達成することができる。
本発明における対象廃水は、フッ素関連工業から排出さ
れるガスをアルカリ洗浄したものであり、フッ素塩類と
はフッ酸およびケイフッ酸のアルカリ塩をいう。
れるガスをアルカリ洗浄したものであり、フッ素塩類と
はフッ酸およびケイフッ酸のアルカリ塩をいう。
また、使用する無機酸は、硫酸、塩酸、硝酸等であり、
添加後の処理性、装置の材質への腐食性等を考慮すると
、硫酸が最も好ましい。
添加後の処理性、装置の材質への腐食性等を考慮すると
、硫酸が最も好ましい。
アルカリ洗浄廃水中には、炭酸塩や重炭酸塩が溶存して
いるので、直接塩化カルシウムを添加するとフッ素塩類
と反応してフッ化カルシウムとなって沈降するものの、
炭酸塩や重炭酸塩とも反応するため、添加した塩化カル
シウムが効率よくフッ素イオンを除去し得ないのである
。
いるので、直接塩化カルシウムを添加するとフッ素塩類
と反応してフッ化カルシウムとなって沈降するものの、
炭酸塩や重炭酸塩とも反応するため、添加した塩化カル
シウムが効率よくフッ素イオンを除去し得ないのである
。
これは廃水の水素イオン濃度(pH)が、pH〉8の状
態にあることに起因するものと考えられる。
態にあることに起因するものと考えられる。
したがって、廃水に無機酸を加えてpH≦8の状態にし
て、塩化カルシウムを添加すると、添加後の処理廃水中
のフッ素イオン濃度はきわめて低くなる。
て、塩化カルシウムを添加すると、添加後の処理廃水中
のフッ素イオン濃度はきわめて低くなる。
この場合、塩化カルシウムの添加量は、原水中のフッ素
塩類との反応の化学量論量の150%以上が好ましい。
塩類との反応の化学量論量の150%以上が好ましい。
一方、廃水処理後の放流を考慮すると、処理廃水の水素
イオン濃度の下限は、pH≧6が好ましい。
イオン濃度の下限は、pH≧6が好ましい。
また、反応時間は30分以上が好ましい。
以上本発明によると、炭酸塩や重炭酸塩の悪影響をなく
した後に塩化カルシウムを反応させるため、従来にくら
べて塩化カルシウムの使用量をかなり節約でき、フッ素
イオンの除去効果を著しく増大し得る。
した後に塩化カルシウムを反応させるため、従来にくら
べて塩化カルシウムの使用量をかなり節約でき、フッ素
イオンの除去効果を著しく増大し得る。
また、生成するスラッジ量もかなり。低減できる。
以下実施例によって、本発明を具体的に説明する。
実施例において表示するフッ素イオン(F−)濃度は、
JISKO102のランタン−アリザリンコンブレキラ
ン法によって測定した値である。
JISKO102のランタン−アリザリンコンブレキラ
ン法によって測定した値である。
実施例 l
アルミ精練工場からの廃カスをクラスパーで、カセイソ
ーダ水溶液を用いて洗浄した際に出る廃水を、常圧下、
空気曝気で酸化した結果、次の組成の原水(A)を得た
。
ーダ水溶液を用いて洗浄した際に出る廃水を、常圧下、
空気曝気で酸化した結果、次の組成の原水(A)を得た
。
この原水(A)はpH=9.2であり、これに硫酸を加
えて各pH値に調整した後に、原水中のフッ化ナトリウ
ムとの反応の化学量論量の150%にあたる塩化カルシ
ウムを加えて攪拌下に30分間反応させた。
えて各pH値に調整した後に、原水中のフッ化ナトリウ
ムとの反応の化学量論量の150%にあたる塩化カルシ
ウムを加えて攪拌下に30分間反応させた。
反応後、処理水についてフ゛ン素イオン(F )を測定
し、また得られるスラッジの量についても比較した結果
を第1表に示す。
し、また得られるスラッジの量についても比較した結果
を第1表に示す。
第1表かられかるように、6≦pH≦8の範囲で塩化カ
ルシウムを反応させた場合にはフッ素の除去効果が良い
が、pH>8の場合はフッ素の除去効果が悪く、かつ反
応によるスラッジの量がきわめて多い。
ルシウムを反応させた場合にはフッ素の除去効果が良い
が、pH>8の場合はフッ素の除去効果が悪く、かつ反
応によるスラッジの量がきわめて多い。
実施例 2
実施例1の原水(A)に硫酸を加えて各pH値に調整し
た後に、原水中のフッ化ナトリウムとの化学論量の30
0%にあたる塩化カルシウムを加えて、攪拌下に30分
間反応させた。
た後に、原水中のフッ化ナトリウムとの化学論量の30
0%にあたる塩化カルシウムを加えて、攪拌下に30分
間反応させた。
反応後、処理水についてフッ素イオン(F−)を測定し
、また得られるスラッジの量についても比較゛した結果
を第2表に示す。
、また得られるスラッジの量についても比較゛した結果
を第2表に示す。
第2表かられかるように、塩化カルシウムの添加量を2
倍にするとフッ素の除去も倍増する。
倍にするとフッ素の除去も倍増する。
しかし、pH>8の範囲のスラッジ量は増加し、フッ化
カルシウムの他に炭酸カルシウムや重炭酸カルシウムも
大量に沈降するものとみられる。
カルシウムの他に炭酸カルシウムや重炭酸カルシウムも
大量に沈降するものとみられる。
実施例 3
ガラス製造工場からの廃ガスをスクラバーで、カセイソ
ーダ水溶液を用いて洗浄した際に出る廃水を、常圧下、
空気曝気で酸化した所、次の組成の原水(B)を得た。
ーダ水溶液を用いて洗浄した際に出る廃水を、常圧下、
空気曝気で酸化した所、次の組成の原水(B)を得た。
硫酸ナトリウム(N a2sO4) ” 0重量
%ケイフッ化ナトリウム(N a 2 S t F e
)ケイ酸ナトリウム(N a 2 S r Oa )
154 pp”炭酸塩(Na2Co3+NaHC0
3) 10,500 pl)mこの原水郵)はpH=9
.2であり、これに硫酸を加えて各pH値に調整した後
に、原水中のケイフッ酸ナトリウムおよびケイ酸ナトリ
ウムとの反応の化学量論量の150%に相当する塩化カ
ルシウムを加えて、攪拌下に30分間反応させた。
%ケイフッ化ナトリウム(N a 2 S t F e
)ケイ酸ナトリウム(N a 2 S r Oa )
154 pp”炭酸塩(Na2Co3+NaHC0
3) 10,500 pl)mこの原水郵)はpH=9
.2であり、これに硫酸を加えて各pH値に調整した後
に、原水中のケイフッ酸ナトリウムおよびケイ酸ナトリ
ウムとの反応の化学量論量の150%に相当する塩化カ
ルシウムを加えて、攪拌下に30分間反応させた。
反応後、処理水についてフッ素イオン(F )濃度を
測定し、また得られるスラッジの量についても比較した
結果を第3表に示す。
測定し、また得られるスラッジの量についても比較した
結果を第3表に示す。
本実施例も実施例1および2の場合と同様6≦pH≦8
の範囲ではきわめて有効にフッ素除去を行なうことがで
きる。
の範囲ではきわめて有効にフッ素除去を行なうことがで
きる。
Claims (1)
- 1 炭酸塩が溶存するフッ素塩類を廃水に無機酸を用い
て廃水のpHを6≦p)l≦8に調整した後に、塩化カ
ルシウムを反応させることを特徴とする炭酸塩が溶存す
るフッ素塩類を含む廃水の処理法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9972475A JPS5812077B2 (ja) | 1975-08-15 | 1975-08-15 | 炭酸塩が溶存するフツ素塩類を含む廃水の処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9972475A JPS5812077B2 (ja) | 1975-08-15 | 1975-08-15 | 炭酸塩が溶存するフツ素塩類を含む廃水の処理法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5223859A JPS5223859A (en) | 1977-02-23 |
JPS5812077B2 true JPS5812077B2 (ja) | 1983-03-05 |
Family
ID=14255008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9972475A Expired JPS5812077B2 (ja) | 1975-08-15 | 1975-08-15 | 炭酸塩が溶存するフツ素塩類を含む廃水の処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5812077B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5817291U (ja) * | 1981-07-28 | 1983-02-02 | 新家工業株式会社 | 自転車用発電機の泥除け取付構造 |
JPS6112890U (ja) * | 1985-05-16 | 1986-01-25 | 三洋電機株式会社 | 自転車用発電機の泥除け |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001212574A (ja) * | 2000-02-02 | 2001-08-07 | Kurita Water Ind Ltd | フッ素含有水の処理方法 |
-
1975
- 1975-08-15 JP JP9972475A patent/JPS5812077B2/ja not_active Expired
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5817291U (ja) * | 1981-07-28 | 1983-02-02 | 新家工業株式会社 | 自転車用発電機の泥除け取付構造 |
JPS6112890U (ja) * | 1985-05-16 | 1986-01-25 | 三洋電機株式会社 | 自転車用発電機の泥除け |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5223859A (en) | 1977-02-23 |
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