JPS5812055B2 - 疎水性油滴含有カプセルの硬化方法 - Google Patents

疎水性油滴含有カプセルの硬化方法

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JPS5812055B2
JPS5812055B2 JP47078873A JP7887372A JPS5812055B2 JP S5812055 B2 JPS5812055 B2 JP S5812055B2 JP 47078873 A JP47078873 A JP 47078873A JP 7887372 A JP7887372 A JP 7887372A JP S5812055 B2 JPS5812055 B2 JP S5812055B2
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圭聡 佐伯
寛治 松川
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    • B01J13/02Making microcapsules or microballoons
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は親水性コロイドのコアセルベート壁膜より成る
疎水性油滴含有カプセルの改良された硬化方法に関する
更に詳細には、親水性コロイドの少なくとも一種にゼラ
チンを用い、硬化試薬としてジアルデヒド類を用いてコ
ンプレックスコアセルベーション法によりマイクロカプ
セルを製造する際に、硬化前処理工程後とりわけ硬化処
理工程でのゼラチンとグルタルアルデヒドの反応による
急激な粘度の上昇及びカプセル液の黄色着色を防止する
為の硬化方法に関する。
本明細書中において硬化前処理とはゼラチンとアルデヒ
ド類との反応を速める為に系のpHをアルカリ性に変換
する操作を示し、硬化処理とは更にゼラチンとアルデヒ
ド類との反応を促進させ耐熱性を有する壁膜にする為に
系の温度を徐々に上昇させる操作を示す。
コンプレックスコアセルベーションを利用した疎水性油
性液のマイクロカプセル化方法としては例えば次のよう
なものが知られている。
すなわち(ト)水中にてイオン化する親水性コロイドの
水溶液(第1ゾル)中に水と混和しない油を乳化する工
程(乳化工程)、(2)水中にてイオン化されて、しか
も第1ゾルのコロイドとは反対の荷電を有する親水性コ
ロイドの水溶液(第2ゾル)を(1)の乳化液に混合し
た後、水添加或いはpH調整によりコアセルベーション
を起こさせ、複合コロイドを個々の油滴の周囲に固着さ
せる工程(コアセルベーション工程) (3)コアセルベートを冷却してゲル化させる工程(ゲ
ル化工程) (4)硬化試薬の存在下でpHをアルカリ側に調整する
か又はpHをアルカリ側に調整した後、硬化試薬を添加
するか又は硬化試薬とアルカリを同時に添加する工程(
硬化前処理工程) の4つの工程から成っているものである。
上記の方法で得られたマイクロカプセルは非常に不安定
な為に、゛°常温以下の緩和な条件で長時間自然放置し
て徐々に硬化を進める゛という製造工程上の致命的な欠
点を有していたが、のちに改良されるに到った。
即ち、前述の(4)の工程の後に徐々に加温し40〜6
0°C迄昇温し、含油カプセルの硬化を速やかにかつ完
全に行なう硬化処理工程を設ける方法である。
ゼラチン壁膜の硬化試薬としてはホルムアルデヒド、ク
リオキザール、グルタルアルデヒド等のアルデヒド類が
一般によく知られている。
これらのアルデヒド類のうち、グルクルアルデヒドは硬
化速度もはやく、得られた壁膜の熱的性質も優れている
にも拘らず、硬化前処理工程後比較的長時間、低温放置
しておくと系の粘度が徐々に上昇し生成カプセルも徐々
に凝集し、またカプセル液自体の色も黄色に着色してく
るという致命的な欠点がある。
これらの欠点は系の攪拌をしなければ更に顕著になり゛
マイクロカプセル・スラリーの経時安定性”が良くなけ
ればならないという点で解決すべき重大な課題であった
又、従来の方法では含油カプセルの硬化を速やかにかつ
完全に行なう為に系の温度を徐々に上昇し硬化処理をす
ると急激に粘度が上昇しカプセルも凝集して巨大なフロ
ック状になりカプセル液は真黄色に着色してくるという
欠点があった。
更に、従来の方法によって製造された含油カプセルを感
圧記録紙に用いた時、巨大なカプセル粒子の為に多数枚
コピーした際に発色文字の解像力を悪化させる欠点があ
った。
更にこれらの方法によって製造されたカプセルを原紙に
エアナイフコーターにより塗布する際、塗液の粘度が高
い為、塗布機の風圧を上昇させなければならず、塗布ス
ピードを上げる妨げになっていた。
本発明の目的は上記のような諸欠点を解決することであ
って、第1にグルタルアルデヒドを硬化試薬として使用
しても経時によって粘度上昇が起こることなく、また凝
集することがなく、更に黄色着色することのないマイク
ロカプセルの製造方法を提供することにある。
第2にグルクルアルデヒドを硬化試薬として使用しても
熱硬化処理によって急激に粘度上昇が起こることなく、
またマイクロカプセルが巨大なフロック状に凝集するこ
とがなく、更に黄色着色することのないマイクロカプセ
ルの製造方法を提供することにある。
第3にグルタルアルデヒドを硬化試薬として使用しても
、塗布スピードを上げ、かつ乾燥工程を短縮することの
できるマイクロカプセルを製造する方法を提供すること
にある。
本発明の他の諸口的は明細書の記載から自ら明白となろ
う。
上記並びにその他の諸口的は硬化試薬としてグルタルア
ルデヒドとホルムアルデヒドを併用することによって達
成せられることが見い出された。
グリオキザールやグルタルアルデヒドのようなジアルデ
ヒド類もホルムアルデヒドもともにコンプレックスコア
セルベーション法における硬化試薬として知られている
にもかかわらず、両者を併用することによって上記本発
明の目的が首尾よく達成されることは全く驚くべきこと
であった。
本発明において、疎水性油性液を被覆せるマイクロカプ
セル化の実施にあたっては、水稀釈或いはpH調整で誘
起されるコンプレックスコアセルベート化による。
即ち液体−液体相分離にもとずくコンプレックスコアセ
ルベートの生成は、少なくとも二種の親水性コロイドゾ
ルからなるものを1つはコロイドに富む相、他はコロイ
ドに乏しい相へ分離する操作にもとずく。
この時コアセルベート化コロイドとして互いに反対電荷
を有する少くとも二種の親水性コロイドを含み、かつコ
ロイドの少なくとも一種はゲル化しうるものであること
が必要がある。
親水性コロイドの例としては天然或いは合成のものが含
まれゼラチン、寒天、カゼイン、アルギネート、アラビ
アゴム、カラゲナン、スチレン−マレイン酸無水物共重
合体、メチルビニルエーテル−マレイン酸無水物共重合
体、カルボキシメチルセルロース、硫酸化澱粉、硫酸化
セルロース等がある。
個々のカプセルの核となる疎水性物質の例として天然鉱
物油、動物油、植物油及び合成油等が挙げられる。
鉱物油の例は石油及びその留分例えばケロシン、ガソリ
ン、ナフサ及びパラフィン油がある。
動物油の例は魚油及びラード油等がある。植物油の例は
落花生油、亜麻仁油、大豆油、ひまし油及びとうもろこ
し油等がある。
合成油の例としてはビフェニル誘導体、リン酸誘導体、
ナフタレン誘導体、フタル酸誘導体、サリチル酸誘導体
等がある。
核物質になる疎水性油性液を水中に乳化、分散するため
にアニオン性、カチオン性、或いはノニオン性の界面活
性剤を使えば逆転防止、(即ち油中水型エマルジョン(
W10エマルジョン)形成を防止)するのでこれらの物
質の添加は好ましい。
水中油型エマルジョンの生成は少なくとも一種以上の(
壁物質となる)親水性コロイドの水溶液中に核物質とな
る疎水性油性液を乳化することによって得ることができ
る。
乳化物は水稀釈及びpH調整を行ない乳化油滴の周囲に
コアセルベートを堆積させる。
コアセルベーション操作後の油滴表面に堆積したコアセ
ルベートは固化のため容器の外側より冷却を行ない壁膜
をゲル化する。
そして壁膜を硬化するためにグルタルアルデヒドを添加
し系のpHをアルカリ性に調整するか或いは系のpHを
アルカリ性に調整しグルタルアルデヒドを添加する。
ホルムアルデヒドの添加時期はこの硬化操作の前でも、
操作中でも、後でも併用効果は同じで特に限定されない
そしてカプセル壁膜に耐熱性を持たせるために長時間低
温放置しておくか、或いは短時間に行ないたい時は40
〜60℃に加温する。
硬化試薬として単独に使用するグルクルアルデヒドの量
がゼラチンの0.05部未満ではカプセル液の粘度上昇
及び凝集及び肌色着色という現象が起こり0.05部以
上でもカプセル液の肌色着色という現象はさけられない
上記の欠点を改良する為に併用添加するホルムアルデヒ
ドの使用量はグルタルアルデヒドの量によって変わって
くる。
即ちゼラチン100部に対してグルクルアルデヒド5部
未満使用すると最低必要なホルムアルデヒドの添加量は
0.7部になる。
一方ゼラチン100部に対してグルタルアルデヒド5部
以上使用すると併用添加するホルムアルデヒドの量は特
に限定されないが好ましくは0.05部以上である。
本発明におけるホルムアルデヒドの併用添加の効果を下
記に示す。
ゼラチン100部とアラビアゴム75部を用い水量50
00部にしpHを4,5に調整してコンプレックスコア
セルベーションを起こし冷却して25%グルタルアルデ
ヒド水溶液7.2部添加した後アルカリ滴下してpHを
10.7にする。
この時点での液の粘度は158cpであるが低温で一昼
夜攪拌しておくと液の粘度は243cpと上昇し液は黄
色に着色し凝集してくる。
攪拌を行なわないと液の粘度上昇は更に激しく<649
cpとなる。
又短時間にカプセル壁膜の硬化を行なう為に低温で一昼
夜攪拌する代わりに液の温度を50℃迄上げると394
cpと粘度上昇が起こり液も肌色着色してくる。
本発明に従って25%グルタルアルデヒド水溶液7.2
部に3.7%ホルムアルデヒド水溶液3.6部を併用添
加するとアルカリ滴下後pH10,7の時点での粘度は
95 cpとなる。
低温で一昼夜攪拌しておくと液の粘度は39 cpと下
降し液の黄着色及び凝集の現象は起こらない。
又液の温度を50℃迄昇温し熱硬化処理を行なっても液
の粘度は12cpと大巾に下降する。
前記の如く本発明におけるホルムアルデヒドのグルタル
アルデヒドへの併用添加によって硬化前処理工程後の経
時安定性に優れたマイクロカプセルが得られるわけであ
る。
コンプレックスコアセルベーションを用いたカプセル化
法において硬化前処理工程に長時間費やすという欠点が
あるがこの欠点を改良した英国特許第1,253,11
3号を本発明と組合わせることは有用である。
即ち硬化前処理工程においてゼラチンの硬化試薬アルデ
ヒド類存在下ショック防止剤を添加しておくことにより
一挙にアルカリ性に変換することが可能であるからであ
る。
本発明においてショックとはゼラチンを含むコアセルベ
ーションカプセル液の硬化前処理を行なう際系のpHが
ゼラチンの等電点付近で急激に粘度が上昇することをい
う。
又ショック防止剤とは、ショックを防止する試薬を指す
本発明は以上述べてきたようにマイクロカプセル製造上
非常に有用な発明である。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
本発明は実施例に限定されるものではない。
本発明においてカプセルの耐熱性は油滴にクリスタルバ
イオレットラクトンを油に対して2%溶解せしめ生成カ
プセルを原紙に塗布した後熱風乾燥箱中にて耐熱テスト
を行ないその後カプセル面を粘土紙面と重ね合わせて粘
土紙面が発色するかいなかにより判定した。
粘土紙は次のような方法でつくった。
硫酸処理酸性白土100部を40%苛性ソーダ水溶液6
部を含む水300部中に分散させホモジナイザーで分散
後ダウラテックス636(商品名ダウケミカル社製のス
チレンブタジェンラテックス)40部を添加し50g/
m2原紙上に固形分で12g/m2になるようにコーテ
ィングロッドで塗布したものを用いた。
なお以下の実施例において[部」は「重量部」を示す。
実施例 1 7.8の等電点を有する酸処理ゼラチン6部とアラビア
ゴム6部を40℃の水30部に溶解した。
これに乳化剤としてロート油0.5部を添加した。
2%のクリスタルバイオレットラクトン(CVL)を溶
解したジイソプロピルビフェニル30部をコロイド溶液
中に激しく攪拌しながら加えて乳化しC/Wエマルジョ
ンを生成させ油滴サイズが6〜10μになったところで
攪拌を止めた。
これに45℃の温湯250部を加えた。
ついで攪拌を続けながら50%の酢酸を滴下してpHを
4.5に調整した。
この温度に攪拌しながら15分間保った後容器の外側よ
り冷却して堆積したコロイド壁をゲル化固定する。
攪拌を続けなから液温が15℃のとき25%グルタルア
ルデヒド水溶液0.8部と37%ホルムアルデヒド水溶
液0.2部を同時添加した。
液温が10℃の時10%苛性ソーダ水溶液を滴下し始め
最終的にpHを10にした。
30分放置後20分間で液の温度を50℃迄上昇し、肌
色着色のない耐熱性の高いCVL溶解ジイソプロピルビ
フェニル含有カプセルを得た。
このカプセル液の粘度を測定したところpHが10の時
点では48Cp、50℃昇温後の時点では15Cpであ
った。
37%ホルムアルデヒド水溶液0.2部を併用添加しな
かった場合はpHが10の時点では147Cp50℃昇
温後の時点では322Cpになり、更に肌色着色し、巨
大なフロック状のカプセルが生成した。
実施例 2 ジイソプロピルビフェニル40部と塩素化度20重量%
、炭素数14の塩素化ノルマルパラフィン10部にCV
L1部、ベンゾイルロイコメチレンブルー0.7部を溶
解した。
この油性液をアラビアゴム7部と40℃の温湯60部か
ら成る水溶液中に加えて油滴6〜10μの水中油滴型エ
マルジョンを作った。
次に等電点8.1を有する酸処理セシチン10部を40
℃の温湯80部に溶解した水溶液を添加し一定の攪拌下
に50%酢酸を加えpHを4,3にした。
ついで40℃の温湯250部を加えてコアセルベーショ
ンを起こさせた。
攪拌ヲ続けながら容器の外側より冷却して油滴の周囲に
沈着したコロイドを固化した。
液温か10℃になったところで2.5%グルタルアルデ
ヒド水溶液7.2部を添加し、ここで10%カルボキシ
メチルセルロースナトリウム塩水溶液(以後CMC溶液
と呼ぶ)40部を添加した。
その後10%苛性ソーダ水溶液を滴下していき、pHが
8の時に3.7%ホルムアルデヒド水溶液45部を添加
し、更に10%苛性ソーダ水溶液を滴下してpHを10
にした。
そして液温を上昇して50℃にした。この時液の粘度は
14Cpであった。
又カプセル形状は正常でカプセル液の肌色着色という現
象はみられなかった。
このカプセル液は原紙に塗布後150℃の乾燥箱中で3
時間の耐熱テストにかけた。
このカプセル紙を粘土紙面と重ね合わせてボールペンで
複写したところ粘土紙面に鮮明な発色マークを得た。
本実施例中pHが8の時に3.7 %ホルムアルデヒド
水溶液4.5部を併用添加しなかった場合は50℃昇温
後粘度は597Cpと激しく上昇しカプセル液の肌色着
色という好ましくない現象が生じた。
又、グルタルアルデヒド水溶液とホルムアルデヒド水溶
液の添加順序を逆にした場合にも、良好な結果が得られ
た。
実施例 3 フェニルシクロヘキサン40部にCVL1部を溶解した
疎水性油性液をアラビアゴム10部と温湯60部から成
る水溶液中に加えて油滴8〜11μの水中油滴型エマル
ジョンを作った。
次に等電点8.0を有する酸処理ゼラチン10部を40
℃の温湯80部に溶解した水溶液を添加し一定の攪拌下
に50%酢酸を加えpHを4.5にした。
ついで40℃の温湯250部を加えてコアセルベーショ
ンを起こさせた。
攪拌を続けながら容器の外側より冷却して油滴の周囲に
沈着したコロイドを固化した。
液温が10℃になったところで10%CMC溶液40部
を添加し、ついで10%苛性ソーダ水溶液を添加してp
Hを11にした。
その後25%グルタルアルデヒド水溶液0.4部と37
%ホルムアルデヒド水溶液0.6部とから成る混合液を
滴下した。
滴下終了後の粘度は87Cpであった。
カプセル壁膜の硬膜を完全にし耐熱性に優れたカプセル
を得る為に2日間攪拌し続は液温も自然上昇させ25℃
にした。
カプセルの形状及び液の着色は全く問題なく粘度も22
Cpであった。
本実施例中、37%ホルムアルデヒド水溶液0.6部を
併用添加しないで25%グルタルアルデヒド水溶液0.
4部を単独で滴下したところ滴下終了後のカプセル液の
粘度は157Cp、更に2日間攪拌後の粘度は664C
pと大巾に上昇しカプセルサイズは不定形で大きいもの
は2〜3mmであった。
又、カプセル液は黄色に着色した。実施例 4 ジイソプロピルナフタレン30部にCVL1部を溶解し
た疎水性油性液をメチルセルロース0.5部、アラビア
ゴム4部、温水25部から成るコロイドゾルに乳化し、
0/Wエマルジヨンをつくった。
油滴が最大10μになったところで攪拌を止めた。
これを等電点7.9を有する酸処理ゼラチン6部、45
℃の温水170部からなるゼラチン水溶液中に添加した
攪拌しながら50%コハク酸水溶液を加えてpHを42
に調整した。
ゆっくり攪拌を続けながら容器の周囲より冷却してコア
セルベート壁膜をゲル化固定した。
10℃のとき25%グルクルアルデヒド水溶液26部と
37%ホルムアルデヒド水溶液0.2部を同時添加し、
ついで5 % CM C水溶液30部を追加した。
10%苛性ソーダ水溶液を添加して液のpHを10.5
に調整した。
その後カプセル液を50℃迄加温し、肌色着色の全くな
い硬化カプセルを得た。
本実施例中、37%ホルムアルデヒド水溶液0.2部を
併用添加しなかった場合は、熱硬化処理工程で強烈に肌
色に着色した。
実施例 5 等電点7.8を有する酸処理ゼラチン6部とアラビアゴ
ム6部を40℃の温湯35部に溶解した。
これに乳化剤としてアルキルベンゼンスルホン酸−)−
1−IJウム0.3部添加したものに2%のCVLを溶
解したキシリルフェルエタン35部を乳化し、0/Wエ
マルジヨンを生成した。
油滴サイズは8〜12μであった。
0.08%の硫酸ナトリウムを含む45℃の水溶液20
0部に上記乳化物を注ぎ攪拌しながら50チ酢酸水溶液
を滴下し、pHを43に調整した。
ついで25%グルタルアルデヒド水溶液0.68部と3
7%ホルムアルデヒド水溶液0.22部を同時添加した
後、容器の外側より冷却して液温を8℃にした。
ついで7%CMC水溶液25部を添加し10%苛性ソー
ダ水溶液を滴下してpHを9.5に調整した。
この時の粘度は68Cpであった。
加温して液温を50℃にした。この時の粘度は13 C
1)でカプセル液は肌色着色が全く起こらずカプセル形
状は異常が認められなかった。
本実施例中、37%ホルムアルデヒド水溶液0.22部
を使用添加しなかった場合はpHが9.5の時点では1
17 Cp、 50℃昇温後では542 C1)と大巾
に粘度上昇し、カプセル液は肌色に着色し巨大なフロッ
ク状のカプセルが生成した。
実施例 6 ジイソプロピルナフタレン30部にCVL2部を溶解し
た油性液をアラビアゴム4部、温水25部から成るコロ
イドゾルに乳化し、0/Wエマルジヨンをつくった。
油滴が最大8μになったところで攪拌を止めた。
これを等電点7.8を有する酸処理ゼラチン6部、45
℃の温水170部からなるゼラチン水溶液中に添加した
攪拌しながら、50%酢酸水溶液を加えてpHを4,5
に調整した。
ゆっくり攪拌を続けながら容器の周囲より冷却してコア
ベルベート壁膜をゲル化固定した。
10℃のとき25%グルタルアルデヒド水溶液1.4部
を添加し、ついで5%CMC水溶液30部を追加した。
10%苛性ソーダ水溶液を滴下して液のpHを10に調
整し、更に37%ホルムアルデヒド水溶液0.05部添
加した。
その後カプセル液を50°C迄加温し肌色着色の全くな
い硬化カプセルを得た。
本実施例中、37%ホルムアルデヒド水溶液0.05部
を併用添加しなかった場合は熱硬化処理工程で強烈に肌
色に着色した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 親水性コロイドのコンプレックスコアセルベーショ
    ンによる疎水性油滴のマイクロカプセル化において、グ
    ルクルアルデヒドとホルムアルデヒドとを併用すること
    を特徴とするマイクロカプセルの硬化方法。
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