JPS581174B2 - サイネツロナイノクケイダンメンケイジヨウノキンゾクザイリヨウノ オンドスイテイヨソクホウホウオヨビ ソウチ - Google Patents

サイネツロナイノクケイダンメンケイジヨウノキンゾクザイリヨウノ オンドスイテイヨソクホウホウオヨビ ソウチ

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JPS581174B2
JPS581174B2 JP1424575A JP1424575A JPS581174B2 JP S581174 B2 JPS581174 B2 JP S581174B2 JP 1424575 A JP1424575 A JP 1424575A JP 1424575 A JP1424575 A JP 1424575A JP S581174 B2 JPS581174 B2 JP S581174B2
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  • Control Of Heat Treatment Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はバッチ式或は連続式再熱炉内の金属材料の新規
な温度推定予測方法及び該推定予測方法に基づく新規な
再熱炉内金属材料温度推定予測装置、更に詳しくは記憶
演算器或は電子計算機を用いた再熱炉内矩形断面金属材
料温度推定予測装置に関するものである。
製鉄業界に於ける金属材料を再熱する再熱炉の一種の加
熱炉の目的は圧延に好適な温度の材料を圧延過程に供給
することである。
従って、加熱炉の制御は材料温度を望ましい範囲に保っ
て次工程に送り出すこと、及び燃料消費量を少くするこ
とである。
近年、品質上の要求から圧延時における材料温度は精密
に制御されることが望ましく、また圧延工場におけるエ
ネルギーの大部分が加熱過程で消費されるので、年間を
通して考えれば、加熱炉における燃料消費量の節約は大
きな意味即ちコストダウンをもたらす。
以上の理由から、例えば連続式加熱炉に計算機を導入し
、抽出材料温度を精密に制御しつつ、燃料消費量を減少
せしめ、品質的効果、経済的効果をともに得る技術動向
にある。
以上に述べた加熱炉制御が十分効果を発揮するためには
、炉内の材料温度を刻々把握しておく必要がある。
また厳しい品質を要求される時には、材料の平均温度だ
けではなく、表面温度及び内部の温度差等も望ましい値
に保つ必要がある。
一般に炉内にある材料温度を精密に測定することは、表
面温度だけを考えても困難であり、まして内部温度を実
験的にではなく、現実のオンラインで制御に用いられる
ような手段(方法、装置)で測定することは不可能であ
る。
従って、材料が連続式加熱炉に入った時から、炉温の変
化、材料の炉内における位置等の現状に於て入手可能な
情報から記憶演算装置又は電子計算器を用いて演算、計
算により、現在の材料温度を推定し或は将来の材料温度
を予測しなければならない。
一般には1台の電子計算機で数基の加熱炉を制御し、1
基の加熱炉には多い時には、50以上の材料が入ってい
るので1台の計算機で100以上の材料温度の推定、予
測を行なわなければならない。
従って、推定予測計算は、所要記憶容量が小さく計算時
間も短かいものが要求される。
従来の材料内部を小さな網目に区切り、各網目内での温
度差は無視できるとして、数値計算をする材料温度推定
予測方法は、最も精密なものであるが、記憶容量と計算
時間の点から、とうていオンラインでの使用は無理であ
る。
現在、多くの実例で用いられている材料温度推定予測方
法は、材料内部の温度差を無視して、材料が一様な温度
にあると仮定して、1次遅れ系で近似する方法である。
この方法では、材料の厚みが大きくなると材料内の温度
差が無視できない大きさになり、推定値と実際の値との
差が大きくなり、良好な加熱炉の制御は期待できない。
また材料内の温度差が判らないので均熟度も把握できず
、平均温度のみの制御となり、高度な制御ができない。
この欠点をおぎなうために、種々の補正係数で補正する
ことが従来行なわれているが、補正も良好にはできず、
操業条件の変化に追随できなかったり、加熱炉毎に種々
の実験をしなければならなかったりして、一般性にとぼ
しく、余り効果のある材料温度推定予測方法ではない。
本発明の目的は、小さな記憶容量と短かい計算時間で精
密に材料温度を推定予測する推定予測方法及び装置を提
供することにある。
更に、本発明の目的は、材料の表面、平均、中心の3温
度を計算し推定、予測することにより、正確な材料温度
を与えるとともに、表面温度制御、均熟度制御等、従来
の材料温度推定予測方法及び装置では不可能であった。
高度な諸制御を可能にする材料温度推定予測方法及び装
置を提供するものである。
本発明の温度推定予測方法の要旨は以下の通りである。
即ち、炉内挿入前の材料温度を各々初期値とする少なく
とも材料の表面、平均、中心温度からなる温度ベクトル
を構成記憶し、上記ベクトルの要素数の行と列の昇温行
列の各要素を材料近傍の炉温、材料寸法、材料の熱的物
性値より算定し上記温度ベクトルに上記行列を乗算する
ことにより、上記温度ベクトルの少なくとも表面、平均
、中心温度からなる各要素を記憶中の少なくとも表面、
平均、中心温度からなる温度ベクトルの線形結合として
演算し更新記憶することを特徴とする再熱炉内の矩形断
面形状の金属材料の温度推定予測方法。
また本発明の温度推定予測装置の要旨は以下の通りであ
る。
即ち矩形断面形状の金属材料の再熱炉内の炉長方向の代
表点の炉温を計測する炉温計測部及び炉内材料の炉長方
向の位置を検出する位置検出部と、挿入材料の寸法を入
力する温度推定用データ入力部と、将来の上記代表点の
予定炉温炉内各材料の炉長方向の予定位置を入力する温
度予測用データ入力部と、炉内挿入前の材料温度を各々
初期値きする材料の表面、平均、中心温度からなる温度
ベクトルを構成記憶し、上記炉温計測部、位置検出部及
び上記推定用データ入力部より入力される炉温計測値、
材料の炉長方向位置及び材料厚或は前記予測用データ入
力部より入力される上記予定炉温、炉内材料の予定位置
及び材料厚から( 3×3 )昇温行列を算定し該行列
を上記温度ベクトルに乗算し、上記ベクトルを更新記憶
し、推定用データ入手時或は将来の任意時に於ける金属
材料の表面、平均、中心温度を推定或は予測する記憶演
算部と、上記炉温計測部、位置検出部、温度推定用デー
タ入力部或は温度予測用データ入力部、記憶演算部を間
欠的に入出力、演算記憶制御する制御部さから構成した
ことを特徹とする再熱炉内の矩形断面形状の金属材料の
温度推定予測装置。
以下連続式加熱炉の制御に応用したー実施例で、本発明
装置を詳細に説明する。
第1図aは、計算機を用いた加熱炉制御装置の概略図第
1図bは炉温分布説明図である。
スラブaは予熱帯b1、加熱帯b2均熱帯b3を備えた
連続式加熱炉bに入って出ていくまでに圧延可能な温度
にまで加熱せられる。
上記加熱炉bの各帯b1,b2,b3の代表的温度は熱
電対或は温度計c1,c2,c3によって測定され、炉
温制御部dにより燃料流量が制御され、各帯b1,b2
,b3の炉温は目標値に保たれる。
上記加熱炉bは複数の帯b1,b2,b3で構成されて
おり、各帯b1,b2,b3毎に燃料流量制御部dが備
えられていて、一般に各帯の設定温度は異なる。
このため炉温は上記加熱炉bの入口から出口に向ってゆ
るやかに変化しており、適当に温度計或は熱電対c1,
c2,c3を設置することにより、上記炉b内の炉長方
向の各位置における炉温分布θfを第1図bの如く決定
することができる。
また加熱炉の形式(ウオーキングビーム、プツシャ一等
)によらず、簡単な位置検出部eの位置信号を電子計算
機(或は記憶演算機)jに与えることにより、刻々の各
材料aの炉b内における位置を知ることができる。
炉温信号θ1,θ2,θ3と材料位置信号pの二つの両
信号から炉a内の各材料aの表面、平均、中心の3温度
を計算又は演算する材料温度記憶演算部が計算機jに組
み込まれている。
第1図Cは計算機j内の構成を説明するブロック線図を
示したもので後で詳しく説明するが、材料温度記憶演算
部j1は現在及び未来の材料温度を推定、予測計算する
ことができる。
材料温度記憶演算部』1の出力である炉内の全材料の温
度は炉温決定演算部d2に供給される。
炉温決定演算部d2は、例えばあらかじめ各材料a(a
l,a2・・・an)毎に挿出時平均温度、抽出時材料
内温度差、最高表面温度の3つの条件を与えられていて
、現在の抽出割合で抽出した時に3つの条件をみたすよ
うに炉温を決定して炉温制御部d1に炉温目標値を与え
る。
以上の様に計算機Jは、材料温度を推定予測する記憶演
鉾部J1、炉温制御部d1へ(或は計算機Jとは別の一
温制御部dへ)炉温目標値を与える炉温決定演算部d2
、上記演算部J1へ1計測部Cよりの炉温θ,,θ2,
θ3をサンプリングして読込むサンプリング機能及び第
1図a図示の推定用データ入力部f或は予測用データ入
力部gより諸データを読み込む機能を有し、前記各部の
入出力演算、記憶制御する制御部j2を備えている。
第1図a図示の推定用データ入力部gは、抽人材料のサ
イズ即ち厚、幅、長さ及び抽出所望温度、即ち抽出時平
均温度、抽出時材料内温度差最高表面温度等を入出力し
、制御部』2の指令により材料サイズを上記演算部J1
へ上記抽出所望温度を上記演算部d2へ送り込む。
第1図a図示の予測用データ入力部fは将来の上記予定
炉温、炉内各材料の炉長方向の予定位置を入出力し、制
御部j2の指令により上記演算部J1へ送り込む様にな
っている。
また例えば上記3条件が炉b能力をこすときには、オペ
レータに抽出ピッチをおとすように例えば第1図a図示
のオペレータガイドiに表示指示する。
このようにして材料aは必要最小限の平均温度と均熟度
で抽出されるため、燃料消費量は節約される。
以下に本発明方法、装置の骨子をなす材料温度記憶演算
部j1の材料温度計算論理について詳しく説明する。
通常の寸法の矩形断面形状の金属材料即ちスラブでは、
材料の長さと巾方向の温度差は端部のごく小さな部分を
除いては小さく無視できるので、厚み方向の温度だけに
注目する。
すると材料内の熱伝導は(1)式で記述される。
ここでtは時刻、Xは材料の厚み方向にとった空間座標
(X−0を材料の中心にしている)、u( t , x
)は材料の温度、αは温度伝導率である。
材料の厚みは2tである。
加熱炉内での材料への熱伝達は輻射と対流の2つがある
が、大部分は輻射による。
従って、境界条件は(2)式で表わされる。
ここでRは材料の熱伝導率、εは輻射率、σはボルツマ
ン定数、Tfは材料近辺の炉温の絶対温度、Tsは材料
表面の絶対温度、δは対流による1熱伝達係数、θfは
材料近辺の炉温である。
例えば炉温θfは第1図bに示す様な分布となる。
温度を摂氏で表わすと、Tf=θf ”: 27 3
, Ts一u(t,土,g)−1−2 7 3である。
輻射率εと上記係数δは炉によって多少変化するが、材
料によっては変化しないので、数度の実験で輻射率εと
上記熱伝達係数δの正確な値を求めることができる。
上記熱伝導率R、温度伝導率αは一般に温度によって変
化し鉄鋼の場合は犬であるが、精密な値が文献(例えば
Physical Co−nstants of
Some Corrmercial Stee
ls atElevated Temperatu
res B. I. S . RA. 1953)に公
表されている。
従って、上記rljと(2)式を与えられた「初期条件
」(炉に装入前の材料温度(初期値)は室温き考えてよ
い)の下で正確に解けば材料温度を矢口ることができる
しかし(1) , (2)式は非線形方程式のため解析
解を得ることができない。
そこで従来一般には厚み方向に直角にN等分して差分近
似して数値計算をするが、十分な精度を得るためにはN
を太きくしなければならず、″計算時間“もかかり、材
料1つ当りに必要な記憶場所もNだけいる。
従って、現在市販されている計算機或は演算器の能力で
は、オンライン使用には耐えられない。
本発明では、上記の問題点を解決するために、新しい材
料温度推定予測計算方法を用いている。
前記した材料温度制御の目的のためには、材料厚み方向
各位置の温度すべてが必要なわけではなく、Xゞ表面温
度”、平均温度等が重要である。
また表面温度により材料への人熱量が定まるので、表面
.温度を把握しておくと推定の精度が良くなる。
本発明の温度推定予測方法は、まず以上のような材料温
度制御の目的、推定精度等を考慮して″重要な温度“を
組み合せて材料の温度ベクトルを構成したことにある。
電子計算機を用いた計算機均熱炉(温度)制御では、計
算機はある一定時間(サンプリング周期)毎に(間欠的
に)材料温度推定計算を行ない、その推定結果を用いて
最適設定炉温を決定する。
従って、材料温度もサンプリング周期毎の値が判ればよ
い。
本材料温度計算理論のモデル即ち温度推定予測方法は、
次のサンプリング時刻の温度ベクトルは、現在の温度ベ
クトルに、材料の板厚2t、炉温θf、熱伝導率R、温
度伝導率α等で定まる行列を掛け合せることにより計算
され、推定、予測されることを特徴とするものである。
以下に鉄鋼加熱炉の例について行列の定めかたを述べる
今一例として温度ベクトルは表面温度、平均温度、中心
温度の3温度で構成する。
又、材料は上下対称に加熱されるさすると、上下?の表
面温度は同じである。
従ってu(t,,g)一u( t ,−t)である。
今表面温度をus(t)、平均温度をum(t)、中心
温度をu.c’( t)で表わすと、次の関係が成立す
る。
us(t)= u( t ,,/,) 1 t um(t)=−fu(t,x)dX・・・・・・(3)
to uc(t)=u(t,0) 加熱炉内での材料の昇温過程を考えると、通常の操業で
は、均熱帯に入っても、中心温度uc(t)は材料内で
の最低温度であるし、表面温度us’(t)は最高温度
に近いので表面温度us(t)と中心温度uc(t)と
の差us (t)一us (t)は均熱度の目安になる
従って、表面、平均、中心の3温度us(t),um(
t)uc/t)を把握しておけば、材料温度制御の目的
には十分である。
また前述したように表面温度により材料への人熱量が定
まるので表面温度を把握しておくと温度推定精度も良《
なる。
表面、平均、中心温度us(t) , um(t),
uc(t)を縦に並べて下肥のように温度ベクトルu
(t)を作る。
us(t)) u(t)= um(t) uc (t) サンプリング周期を△tとして、前述したようにu(t
十△t)は次式で計算する。
共(t+△t)一河(1) ・・・・(4)
ここでAは種々の条件で定まる3×3行列で以下行列A
の求めがたを述べる。
サンプリング周期△tを十分短かく(例えば鉄鋼の場合
は1分)すると、熱伝導率R、温度伝導率α等はサンプ
リング周期△tの間は十分に定数とみなせる。
するさ(2)式の境界条件は次式のように線形化できる
au(t,x) =±h(θf−u(t,X))・・・・(5)aX X=±t ここでh= C εac T f−T s )/(θ(
−u( t ,t)+δA(1) , (5)は温度伝
導率α、線形熱伝達係数hを定数と考えれば解析解が得
られるが方程式系のパラメータが多いので次の変数変換
によってパラメータを正規化熱伝達率λの1つにする。
即ちy=x/1 τ=αt/t2 λ=th v = u−θf ここでyは板厚で正規化された距離、τは正規化時間、
λは正規化熱伝達率、■は外部熱源温度(材料近傍の炉
温)を規準にした温度である。
従って(1) , (2)式は次式の如くなる。
炉内では上下対称に加熱されるし、初期条件は室温で、
Xの偶関数なので、u( t , x)はXの偶関数で
ある。
このことから(5) , (6)式の解もyの偶函数で
あるので、次式のように解析的に求まる。
pnはptanp=λの第n正根 vo(y)は初期値 温度ベクトルも正規化してv(τ)で表わすと、(4)
式よりv(τ+Δτ)もv(τ)に行列Bを掛けて求め
るとする。
v(τ+△τ)=Bv(τ) ・・・・(9)
正規化熱伝達率λと初期値v0(y)を定めると(7)
,(8)式からv(τ+△τ),v(τ)は任意のτと
△τに対して正確に計算することができる。
(9)式による計算法は(7),(8)式から計算した
値と異なってくる,が、うまく行列Bを定めると実用上
十分な精度で(7) , (8)式から計算した値を近
似することができる。
初期値v0(y)は、実際に材料が加熱炉に入る時を考
えると板厚で正規化された距離vによらず初期値V。
(y)は一定であるから■0(y)= const.を
初期・値とする。
行列Bはbll〜b33 まで9の要素を持っているか
ら、一般的に良く知られている多次元山登り法によって
、正規化熱伝達率λと微少正規化時間△τを定めると、
もつとも良< (7) , (8)式から計算した正確
な値を近似する行列B(λ,△τ)を見つけることがで
きる。
微少正規化時間△τは目的に合わせて選べば良い。
加熱炉の場合は実時間で微少実時間1分程度が便利であ
るが、この時には微少正規化時間△τは材料の平均温度
が0から熱源温度の90%まで上昇する時間の1/1
0 0にすれば適当な値になる。
近似の誤差は正規化熱伝達率λが大きくなるにつれて犬
になるが、λ=10でも0.5%以下である(鉄鋼加熱
炉ではλ=10はほぼ最大値である)。
微少正規化時間△τを上記の様にして定めた時の行列B
の各要素bij(i, j=1.2.3)の変化の様子
を第2図(a),(b),(c)に示す。
オンラインで用いる場合には山登り法では計算に時間が
かかりすぎるので何らかの方法で短時間で計算しなけれ
ばならない。
第2図から判るように行列Bの各要素bij(i,j=
1,2,3)の正規化熱伝達率λに対する変化は清めら
かなので正規化熱伝達率λを区間に分割して、その区間
内では2次近似しても十分な精度かえられる。
又代表的な値をテーブルにしておいて中間の値は線形補
間してもよい。
行列Bの計算方法は、計算材の処理速度と記憶容量、必
要な精度を考慮して適当なものを採用すればよい。
本実施例では正規化熱伝達率λ=0.01〜10の範囲
を対数的に10等分してその間では2次近似した。
これで近似精度は計算機の精度程度になる。微少正規化
時間△τも同様に2次近似で計算した。
結局、記憶すべき定数は3×10×10=300ですむ
ただし10は区間数、10はbll〜b33と△τとの
加算数、3は2次近似式の係数数である。
微少正規化時間△τから実時間のへtに戻すと、一般に
1分程度になるが丁度1分にならないので、計算機のサ
ンプリング周期とずれてくるので精密をきす場合には計
算時間が丁度サンプリング周期になるように温度変化分
を線形補間すればよい。
なお前記の如く正規化時間△τを材料の平均温度が0か
ら熱源温度の90%まで上昇する時間の17100にし
た場合、材料(スラブ)厚の変動範囲が100〜300
mmのとき実時間△tは約80%が1分程度となり残り
の20%程度は実時間△t=1分±1分の20%となる
以下に、前述した方法での材料温度推定計算法を示す。
t0:前回のサンプリング時刻 u(t) :t = t0に於ける炉内の特定材料の温
度ベクトル (2)材料の位置と、現在の複数点の炉温の測定値から
材料近辺の熱源温度θfを求める。
上部温度と下部温度に差のある時は平均値をとればよい
(3)正規化熱伝達率λを求める。
λ=l〔sσ((θf+273)4−(us(t)+2
73)4)/(θf−us (t) ))+δ〕/R ここでlは材料厚みの1/2、sは輻射率、σはボルツ
マン定数、δは対流による熱伝達係数Rは材料の表面温
度us(t)の時の熱伝導率(4)行列Bと微少正規化
時間(或は計算時間)△τを2次近似で計算する。
△τ=Ca0λ2+Cboλ+Cc0・・・・(10)
bij=caijλ2+Cbijλ+Ccij ・・(
11)ここでbij(i,j=1.2.3)は行列Bの
要素Cao,Cbo,Cco,Caij,Cbij,C
cij(i,j=1.2.3)はオフライン計算(前述
の方法)であらかじめ求めて計算機に記憶されている定
数。
(5)正規化温度ベクトルv(τ)を作る。
(6)第(4)項の行列Bを用いて正規化時間Δτ後の
正規化温度ベクトルv(τ−Δτ)を求める。
v(τ+△τ)=Bv(τ) (7)正規化時間△τを実時間△tに戻す。
△t=△τl2/α ここでαは材料の平均温度um(t)における温度伝導
率 (8)正規化温度ベクトルv(τ十△τ)に熱源温度ベ
クトルθfを加算し実時間t1=t0+△tにおける温
度ベクトルu(t0+△t)が求める。
u (t0+△t)=v(τ+△τ)+θf以上で時刻
t=t0からt1=t0+△tまでの間の材料温度変化
(表面、平均、中心の温度変化)が計算でも推定できた
実時間でt1を任意の値にするには、必要なら上記の手
順(1)〜(8)t0=t0+Δtとしてくり返して希
望する実時刻に近い値までtを進めて、その近傍で材料
温度変化を線形近似すればよい。
従って、現在及び未来の材料温度を計算することができ
る。
連続式加熱炉に於で未来の温度を計算し予測する時は、
未来の時刻における材料の位置と炉温(即ち材料近傍の
炉温)を与えればよい。
第3図および4図は電子計算機を用いた場合の各情報を
サンプリング毎の現在の材料温度の推定フローチャート
及び特定の将来の時刻に於ける(例えば抽出時の)材料
温度の予測フローチャートを示している。
又第5図は材料温度演算部を各種演算装置で構成した例
を示したもので又、各演算装置及び記憶装置はアナログ
またはデイジタル回路で構成されている。
1は熱源温度発生装置であって炉温の測定値信号θ1,
θ2,θ3と材料の位置信号pに従って、材料近傍の熱
源温度信号θfを発生する。
2,3,4は引算器であって、表面温度us、平均温度
um、中心温度ucを記憶している記憶装置5,6,7
からの各温度信号と上記熱源温度信号θfとの間で引算
を行なって正規化温度信号vs , vm ,vcを発
生する。
33は熱伝導率発生装置であって、入力のusに対応す
る熱伝導率R(us)を発生する。
34は熱伝達係数hの発生装置であって、入力θf,u
s, R(us)〔熱伝導率〕からh=sσ〔(θf+
273)4−(us+273 )4〕/(θf−us)
+δ〕/Rの関係にある等価線形熱伝達係数hを発生し
て乗算器35に供給する。
乗算器35では材料板厚の1/2であるlと上記伝達係
数hを掛け合せて正規化熱伝達率λを発生して関数発生
器20〜29に各々供給する。
上記発生器20〜28は上記熱伝達率λに対応して遷移
行列Bの要素b11〜b33を発生する関数発生器であ
り、上記発生器29は上記熱伝達率λに対応して正規化
時間△τを発生する。
関数発生器20〜22,23〜25,26〜28の出力
は引算器2,3,4の出力さ図示の様に乗算器11〜1
3,14〜16,17〜19で掛け合わされて乗算器1
1〜9の出力は3つづつまとめて、加算器8,9.10
に供給される。
又加算器8,9,10には更に熱源温度θfが加算され
て、それぞれ記憶装置5,6,7に表面、平均、中心温
度us,um,ucの更新された値を書き込む。
30は温度伝導率発生装置であって、入力の平均温度u
mに対応する温度伝導率α(um)を発生して、演算装
置31に供給する。
演算装置31は温度伝導率α(um)の他に関数発生器
29の出力△τと材料板厚の1/2であるlの3信号が
入力であって、Δ1=△tl2/aの演算を行なって実
時間サンプリング周期△tを発生して次の積分加算器3
2に供給する。
積分加算器32は各計算毎の上記周期△tを加算して現
在の計算時間信号tを発生して、図示されていない計算
制御回路に導びかれ、希望の時間の温度が求まるように
動作する。
以上の演算は連続的に行なわれるのではなく、計算制御
回路によって、一定のサンプリング周期で行なわれる。
本例では、関数発生器、乗算器等は、それぞれの回路に
1つづつ用いたが、計算制御回路で切替で、1つの関数
発生器や乗算器を多くの回路で共用することも可能であ
る。
又、現在の材料温度の推定を行なう場合計算制御回路は
炉温θ1,θ2,θ3の読込時、炉内の全材料の位置p
及び材料厚の1/2のlを順次入力し、更に記憶中の全
材料の温度us,um,ucを順次入力演算し記憶中の
温度us, um, ucを順次更新記憶せしめる。
以上で現在及び未来の材料の表面、平均、中心の3温度
を計算することができるので、一般的に良く知られたM
athematic Programmingの手法に
より、炉のダイナミクスを考えて、与えられた評価関数
を最小にするような炉温の設定値もしくは抽出時間間隔
を定めることができる。
本実施例では材料1本当り必要な記憶場所は3ケ所だけ
であり、計算時間も短かく、100以上の材料の温度を
1台の計算機で制御することができる。
推定精度も表面温度を把握しているので非常に良く、中
心温度と表面温度との差から均熟度が判ることとあいま
って高度で精密な制御をすることが可能である。
具体例を挙げるき、本発明を能力180T/Hのウオー
キングビーム式連続加熱炉に適用した。
被加熱材料はH形鋼用矩形鋼片であり、電子計算機はT
OSBAC7000(商品名)を使用した。
位置検出はウオーキングビームの送り量をパルスジエネ
レータで計測することにより行ない、炉内雰囲気温度の
測定はPt−Ptロジウム熱電対によった。
第6図は、H形鋼(ウエブ高さ300y+iXフランジ
巾300mm)用矩形鋼片について、計算値(平均値)
と実測値とを比較検証した例である。
実測値は、被加熱材装入前に材料の所定個所に熱雷対を
埋め込み測定したものである。
これからわかるように本発明の予測値は実測値と極めて
マツチしており、抽出時の精度は±10℃、炉内におけ
る昇温過程でのMAXずれ量も実用的に全く問題がない
精度が得られている。
本発明により、加熱中の炉内鋼片温度をオンラインで随
時予測できるので従来行なっていた人手による炉内材料
温度測定が不必要になった。
また、オンラインで炉内における鋼片の温度を正確に予
測できるので、操炉作業の指標として予測値を使用して
材料抽出可否の判断、炉温調整可否判断等を行ない、最
適な加熱を行なえるようになり、更に省エネルギーにも
大きな効果をあげえた。
【図面の簡単な説明】
第1図aは連続式加熱炉に於いて電子計算機を用いた材
料温度推定予測装置の一構成例の説明図で第1図bは、
第1図aの加熱炉内の炉長方向の温度(熱源温度)分布
説明図、第1図Cは電子計算機内の構成説明図、第2図
a,b,cは行列の各要素b1・,b2・,b3・(J
=1,2,3)の変化の様子を示す図表、第3図は所定
サンプリング周期毎の現在の材料温度推定フローチャー
ト、第4図は特定将来の時刻(現在時刻t−to将来時
刻t=11)迄の将来材料温度予測フローチャート、第
5図は記憶演算部を各種演算装置で構成した記憶演算部
の構成例説明図、第6図は本発明による計算?度と実測
温度との比較を示すグラフである。 a・・・・・・スラブ・材料、b・・・・・・ウオーキ
ングビーム炉、b1・・・・・・予熱帯、b2・・・・
・・加熱帯、b3・・・・・・均熱帯、C1・・・・・
・b1の熱電対、C2・・・・・・b2の熱電対、c3
・・・・・・b3の熱電対、m1・・・・・・b,のバ
ーナー、m2・・・・・・b2のバーナー、m3・・・
・・・b3のバーナー、d・・・・・・炉温制御部(装
置)、燃料流量制御部、e・・・・・・材料位置検出部
、f・・・・・・温度推定用データ入出力部、g・・・
・・・温度予測用データ入出力部、J・・・・・・電子
計算器、j1・・・・・・記憶演算部、J2・・・・・
・制御部、d1・・・・・・炉温制御部、d2・・・・
・・炉温決定演算部、i・・・・・・オペレータガイド
、us・・・・・・表面温度、um・・・・・・平均温
度、uc ”−−−−中心温度uS(r) , u m
(r) , uC(r)・・・・・・各温度の目標値、
1・・・・・・熱源温度発生装置、;2,3・・・・・
・引算器、4・・・・・・引算器、5,6,7・・・・
・・記憶装置、8,9,10・・・・・・加算器、1
1 ,12,13,14,15,16,17,18,1
9・・・・・・乗算器、20,21,22,23,24
,25,26,27.28 ,29・・・・・・関数発
生器、30・・・・・・温度伝達率発生装置、31・・
・・・・演算装置、32・・・・・・積分加算器、33
・・・・・・熱伝導率発生装置、34・・・・・・熱伝
達係数発生装置、35・・・・・・乗算器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 炉内挿入前の材料温度を各々初期値とする少なくと
    も材料の表面、平均、中心温度からなる温度ベクトルを
    構成記憶し、上記ベクトルの要素数の行き列の昇温行列
    の各要素を材料近傍の炉温、材料寸法、材料の熱的物性
    値より算定し、上記温度ベクトルに上記行列を乗算する
    ことにより、上記温度ベクトルの少なくとも表面、平均
    、中心温度からなる各要素を記憶中の少なくとも表面、
    平均、中心温度からなる温度ベクトルの線形結合として
    演算し更新記憶することを特徴とする、再熱炉内の矩形
    断面形状の金属材料の温度推定予測方法。 2 矩形断面形状の金属材料の再熱炉内の炉長方向の代
    表点の炉温を計測する炉温計測部及び炉内材料の炉長方
    向の位置を検出する位置検出部と、挿入材料の寸法を入
    力する温度推定用データ入力部と、 将来の上記代表点の予定炉温、炉内各材料の炉長方向の
    予定位置を入力する温度予測用データ入力部と、 炉内挿入前の材料温度を各々初期値とする材料の表面、
    平均、中心温度からなる温度ベクトルを構成記憶し、上
    記炉温計測部、位置検出部及び上記推定用データ入力部
    より入力される炉温計測値、材料の炉長方向位置及び材
    料厚或は前記予測用データ入力部より入力される上記予
    定炉温、炉内材料の予定位置及び材料厚から(3×3)
    昇温行列を算定し、該行列を上記温度ベクトルに乗算し
    、上記ベクトルを更新記憶し、推定用データ入手時或は
    将来の任意時に於ける金属材料の表面、平均、中心温度
    を推定或は予測する記憶演算部と、上記炉温計測部、位
    置検出部、温度推定用データ入力部或は温度予測用デー
    タ入力部、記憶演算部を間欠的に入出力演算記憶制御す
    る制御部とから構成したことを特徴とする再熱炉内の矩
    形断面形状の金属材料の温度推定予測装置。
JP1424575A 1975-02-05 1975-02-05 サイネツロナイノクケイダンメンケイジヨウノキンゾクザイリヨウノ オンドスイテイヨソクホウホウオヨビ ソウチ Expired JPS581174B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS642181U (ja) * 1987-06-22 1989-01-09
JPS642180U (ja) * 1987-06-22 1989-01-09

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JPS642181U (ja) * 1987-06-22 1989-01-09
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