JPS5811313B2 - 高能率多電極潜弧溶接法 - Google Patents

高能率多電極潜弧溶接法

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JPS5811313B2
JPS5811313B2 JP10098176A JP10098176A JPS5811313B2 JP S5811313 B2 JPS5811313 B2 JP S5811313B2 JP 10098176 A JP10098176 A JP 10098176A JP 10098176 A JP10098176 A JP 10098176A JP S5811313 B2 JPS5811313 B2 JP S5811313B2
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welding
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wire
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steel
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JP10098176A
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佐藤教雄
大谷幸三郎
長谷泰治
藤森成夫
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、溶接入熱量が制限される厚鋼板の溶接継手を
高能率に潜弧溶接する方法に関するものである。
従来、溶接入熱量を制限しながら、潜弧溶接法の溶接能
率を高める方法としては、種々な方法が検討されている
例えば、開先内に細粒鋼片をあらかじめ充填し、太径電
極ワイヤ(4,8mmφ以上)の高電流、高速多電極法
によって溶着効率を高める方法などはパス数の減少によ
って溶接能率の向上が図られている。
この場合、開先形状は開先断面積を少なくするためにX
形の開先とされることが多い。
従来の太径電極ワイヤを使用する通常の潜弧溶接方法で
たとえば板厚38〜42mmの厚鋼板の溶接継手を80
KJ/cm以下の入熱量で溶接するためには、表、裏側
両面で6〜8層溶接する必要があり、きわめて層数が多
くなり非能率的である。
またX開先では初層ビードの断面形状が梨型になりやす
く凝固割れ発生の危険性があり、スラグの剥離性もきわ
めて悪くその除去作業に多大の労力を要するという欠点
があった。
そのため、溶接入熱量が制限される厚鋼板(例、調質鋼
)の潜弧溶接法として、細径ワイヤ(3,2mmφ)を
電極とし、開先内に鋼細粒1片(カットワイヤ1mmφ
×1mm)を充填し、単電極潜弧溶接を行う方法が提案
されたことがある。
この細径ワイヤ単電極溶接法で入熱制限を維持しながら
電流密度を高めるためには同時に溶接速度も高めねばな
らず、初層ビード形状がとくに悪化するため溶接割れ発
生の危険とスラグ剥離難があった。
したがって、ビード形状を良くするためには、低速(2
0〜30m/m1n)溶接する必要があり、溶接能率は
低下し、また溶接入熱量が過大とならざるをえなかった
本発明は、かかる従来技術の欠点を解消したきわめて高
能率の溶接方法である。
すなわち本発明は厚鋼板を多層盛溶接するに際して溶接
入熱量Qジュール/cmとするとき鋼線粒片を各層の溶
接の前に該溶接箇所夫々に4×1O−3Q〜20×1O
−3Qグラム/m充填し電極ワイヤ径を2.5〜4.0
mmφとしかつ先行電極ワイヤの電流密度を100〜2
00A/mm2になるようにして溶接することを特徴と
する高能率多電極潜弧溶接法である。
なお、本発明において鋼線粒片とは溶接アーク熱により
容易に溶融溶解する細粒(2mm2以下)の鋼片、また
は鉄粉と脱酸剤等をペレット(丸く球状にした粒)にし
たものである。
微粉が多いと溶接アーク熱により溶融する量が少なくな
るためサイズとしては200メツシュ以上の大きさのも
のが少なくとも80%ある方が望ましい。
以下に本発明の詳細な説明する。
先ず、本発明において鋼線粒片の溶接線1mあたりの充
填量を4×1O−3Q〜20×1O−3Qグラム/mと
するのは第1図に示すように鋼線粒片の溶融量は溶接入
熱量Qの増加と共に増えるが4×10−3グラム/mよ
り少ないと本発明の高溶融量溶接法の長所が低減し、初
層ビード形状が悪化し、さらにスラグの剥離性が悪くな
り20×10−3グラム/mより多くなると開先内に充
填した鋼線粒片が未溶融のまま一部残存して溶接欠陥と
なってしまうことによる。
電極ワイヤ径を2.5〜4.0mmφとするのは2.5
mmより細径のワイヤでは充分な溶接電流を通電できず
、したがって溶接速度を低下さす必要があり低能率とな
り、4.0mmφより太径のワイヤでは大きな電流を通
電しなければ電流密度が大きくならず、大電流を通電す
ると溶接入熱量が制限されている場合、溶接速度を大き
くする必要があり、溶接速度が過大になるとビード形状
の悪化とスラグ巻込み等の溶接欠陥が生ずるので不都合
である。
先行電極の電流密度を規制するのは、開先内に充填した
鋼線粒片の溶融量が先行電極の電流密度に依存すること
による。
電流密度を100〜200A/mm2に規制するのは、
100A/mm2以下では溶接アークの集中力が弱く、
充分な量の鋼線粒片を溶融できず、特徴とする高溶融溶
接かえられなくなり、200A/mm2以上では不安定
な溶接現象となり、ビード形状の悪化と同時に鋼線粒片
の溶融量が逆に低下してしまうことによる。
また、多電極溶接法とするのは、単電極では前述したよ
うにビード形状がきわめて悪くなるか溶接速度がきわめ
て遅くなるかのいづれかであることによる。
つまり、多電極化によって先行電極の機能は主として鋼
線粒片の溶融量増大に適した溶接条件に設定し、ビード
形状は他の電極の溶接条件の設定によって整えられる。
すなわち本発明の大きな特徴は、細径ワイヤを使用し、
高電流密度のアークを発生させ、とくにX開先の初層に
充填された鋼線粒片を集中的に溶融させることにより鋼
線粒片の溶融量とワイヤ自身の溶融量を共に溶接入熱量
の制限内で飛躍的に高めた点にある。
従来の大径ワイヤを使用する方法では、溶接入熱量に制
限がある場合、電極ワイヤから発生するアークの電流密
度が低いため鋼線粒片の可溶融量は少なく、またワイヤ
自身の溶融量も少ない。
本発明によれば、同一人熱量の従来の太径ワイヤを使用
する場合に比較して溶着量が1.5倍以上となり、した
がって溶接の能率化がきわめて大きくなる。
また、X開先の初層溶接後のスラグ剥離性も、溶着量が
多いためにビード表面中が大きくなることにより大きく
改善される。
さらに細径ワイヤで多電極溶接法としたことにより、高
速溶接を行なっても割れの発生しない形状の初層ビード
が得られる。
すなわち先行電極の電圧を低目にして充分な溶込みが得
られるようにし、後行電極の電圧を高めにして大きなビ
ード巾が得られるようにすることにより割れの発生しに
くいビード形状を得ることができる。
従来提案されていた細径ワイヤの単電極溶接では、この
よ・うな手段がとれないので高速、高能率の溶接を行う
ことが不可能であった。
本発明においては、供給溶接エネルギーのうち充填材(
鋼線粒片)とワイヤの溶融に消費されるエネルギーの割
合が他の潜弧溶接法に比較してきわめて大きく、溶接エ
ネルギーがもつとも有効に活用される。
またフラックスの消費量(スラグとなる量)が少なく、
きわめて経済的である。
さらに、供給された溶接エネルギーが充填材やワイヤの
溶融に大きく消費されるので、母材の希釈や熱影響部の
脱化域が低減し良好な品質の溶接継手が得られ、溶接熱
による変形も低減する。
次に本発明の実施例を示す。
実施例 第2図に示す開先形状のB54360−50D鋼板溶接
継手を表1の本発明法1に示す溶接条件により2電極(
タンデム)溶接した。
用いた電極ワイヤは3.2mmφの中Mn系ワイヤで鋼
線粒片としては1mmφ×1mmのカットワイヤを、さ
らにフラックスとしては中性のフラックスYF−15を
用いた。
先行電極の電流密度は112A/mm2とした。
板厚40mmの鋼板を裏側2層、表側2層、計4層で仕
上げることができた。
太径ワイヤ(4,8mmφ)を用いる従来法(先行電極
の電流密度;50A/mm2)で同一人熱量で仕上げる
ためには裏側3層、表側5層溶接する必要があった。
次に第3図に示す開先形状の5M5QC鋼板溶接継手を
表1の本発明法2に示す溶接条件で3電極潜弧溶接を行
なった。
用いた電極ワイヤは先行電極が4.0mmφ、中間およ
び後行電極ワイヤが3.0mmφでいずれもMn−Mo
系のワイヤである。
鋼線粒片としては0.8mmφ×0.7mmのMn−M
系のカットワイヤを用いた。
フラックスは塩基性フラックスYF170を用いた。
先行電極の電流密度は107A/mm2とした。
板厚50mmの鋼板を裏側2層、表側2層、計4層で仕
上げることができた。
太径ワイヤ(6,4mmφ)を用いる従来の3電極溶接
法(先行電極の電流密度;42A/mm2)で同一人熱
量で仕上げるためには裏側3層、表側4層溶接する必要
があった。
次に本発明に用いられたものと同じ電極ワイヤおよびフ
ラックスを用い第4図に示す開先形状のB54360−
50D鋼の溶接継手を表1の比較例3に示す溶接条件で
溶接を行ねった。
先行電極ワイヤの電流密度は裏面を125 A/m4、
表面を119A/miとした。
用いた鋼線粒片は8X l 00メツシュのペレット(
鉄粉とFe−8i、Fe−Mnの脱酸剤を混合して球状
粒としたもの)である。
この場合は裏面溶接の初層および表面溶接の初層共に鋼
線粒片の充填量が少なかったためにスラグの剥離性が悪
く、ビード形状の改善が不充分で、初層ビードの一部に
割れが検出された。
なお、2層目は表面、裏面共充分な溶着金属が得られた
ために板厚42間の鋼板を両面2層で溶接することがで
きた。
最後に本発明法2に用いられたものと同じ電極ワイヤお
よびフラックスを用い、第5図に示す開先形状の5M5
0C鋼の溶接継手を表1の比較例4に示す溶接条件で溶
接を行なった。
先行電極ワイヤの電流密度は裏面を106A/mm2、
表面を109A/mm2とした。
用いた鋼線粒片は種種の形を有した5メツシユ以下の混
合粒である。
この場合は鋼線粒片の充填量が溶接入熱量に対して多す
ぎたため開先底部に鋼線粒片の一部が未溶融のまま残存
し溶接欠陥となった。
以上の実施例で示したように本発明の方法によれば層数
は従来法に比較して半減でき、きわめて高能率化が図れ
ることが確認された。
本発明によれば単に溶接自体の高能率化が図れるのみな
らず、スラグの剥離時間の短縮、割れ発生の防止、スラ
グ消費量の低減等多くの効果があり本発明の経済的効果
はきわめて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は溶接入熱量と鋼線粒片充填量の関係を示す図、
第2図、第3図、第4図および第5図はそれぞれ実施例
に用いられた開先断面形状を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 厚鋼板を多層盛溶接するに際して各層の溶接入熱量
    をQジュール/cmとするとき鋼線粒片を各層の溶接の
    前に該溶接箇所へ夫々4×1O−3Q〜20×1O−3
    Qグラム/m充填し、電極ワイヤ径を2.5〜4.0m
    mφとし、かつ、先行電極ワイヤの電流密度を100〜
    200A/mm2になるようにして溶接することを特徴
    とする高能率多電極潜弧溶接法。
JP10098176A 1976-08-24 1976-08-24 高能率多電極潜弧溶接法 Expired JPS5811313B2 (ja)

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