JPS58110291A - 熱転写記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、転写型感熱記録装置に使用される熱転写記録
媒体に係わり、詳細には、高温多湿下においてしわが発
生することのない熱転写記録媒体に関する。

感熱記録装置に代表されるノンインパクトタイプの記録
装置は、インパクトタイプの記録装置に比べて騒音の発
生が少なく、事務環境を悪化させることがないというす
ぐれた特長を有して（Ｘる。

このうち、転写型感熱記録装置は、熱によって転写する
性質のインク層を基材上に形成した熱転写記録媒体を使
用して、熱パルスの印加により記録紙へインク像の転写
を行っている。このため、感熱発色型の記録紙を用いた
従来の記録装置と比較して、１．記録紙として普通紙を
使用することができる。また２、インク層は加熱により
流動化あるいは昇華するワックス等のバインダ剤に顔料
または染料を混合したものなので、インク像は鮮明さや
堅牢性にすぐれているばかりでなく、顔料等の選択によ
り記録色を自由にコントロールできるという長所もある
。

熱転写記録媒体は全体としてカーボン紙あるいはカーボ
ンリボンのごとき形態を有しており、基材として従来か
ら耐熱性および平滑性にすぐれた薄葉紙が用いられてい
る。通常の転写型感熱記録装置では、熱転写記録媒体を
記録箇所へ連続的に供給するために、ロール状に巻回し
た熱転写記録媒体（以下供給ロールという）を装置内に
装着する形態を採っている。このような転写型感熱記録
装置では、熱転写記録媒体が高温、多湿の環境下に長時
間放置されると、その基材部分が水分を吸収し膨張した
。この膨張作用は、転写型感熱記録装置内で供給ロール
から記録部へ繰り出された熱転写記録媒体の部分で顕著
に発生したが、その程度は一様でなかった。すなわち、
供給ロールから繰り出され大気と接触している部分では
、水分を多量に吸収し、熱転写記録媒体は自由に膨張し
たが、熱転写記録媒体を搬送するためのローラ等の部品
に圧接している部分では、面方向の膨張作用が妨げられ
た。このように熱転写記録媒体の膨張が不均一に行われ
ると、膨張変化の著しい場所で、熱転写記録媒体上に波
打ちが発生することがあった。波打らの発生した部分は
、記録部でサーマルヘッドにより加熱された場合等に′
しわ″となることがあった。熱転写記録媒体にしわが発
生すると、記録部で記録紙へのインクの転写が良好に行
われず、インク像に抜けや欠けが生じることがあった。

このような現象が発生すると、記録面の品位が低下する
ばかりでなく、必要な画情報が再現されない場合もある
という欠点があった。

本発明は上記した事情に鑑みてなされたもので、転写型
感熱記録装置に使用される条件下で、しわを発生させる
ことのない基材を用いた熱転写記録媒体を提供すること
を目的とする。

本発明では、厚さを５ないし２５μｍ１密度を０．８な
いし１．４５８／ｃｎとし、かつインク層形成後の水分
含有量を６ないし１３％（重量％、以下同様）に調整し
た薄葉紙を基材として用いる。

このような薄葉紙を基材として用いると、水分含有量が
通常の薄葉紙のそれよりも多いので、高温、多湿の環境
下で熱転写記録媒体に波打ちが発生しにくい。また厚さ
や密度が前記範囲内のとき薄葉紙は好ましい腰の強さを
有しているので、波打ちおよびしわの発生が非常に少な
くなる。

さて、基材として用いられる薄葉紙は、厚さが５ないし
２５μｍ、とりわけ７ないし１８μｍの３− 範囲にあることが好ましい。厚さがこれらの範囲よりも
小なるときは、塗布されたインクが薄葉紙のその反対の
面に染み出す場合がある。インクが染み出すど、薄葉紙
のこの面と摺接するサーマルヘッドの発熱面を汚し、そ
の記録特性を劣化させることとなる。また薄葉紙の強度
が低下するので、波打ちやしわの発生の確率が高くなる
。

薄葉紙の厚さが前記範囲よりも大なるときは、サーマル
ヘッド等から与えられる熱が拡散してインク層に伝達さ
れる。従って解像度が悪くなるばかりでなく、熱転写記
録に必要な熱エネルギが多量に必要となり、装置の電源
客間が大型化すると共に、サーマルヘッドの寿命が短命
化づ゛る。

次に、基材の密度は０．８ないし１．４５ｇ／ｃｊ。

とりわけ０．９ないし１．４ｇ／ｃｉの範囲にあること
が好ましい。密度がこれらの範囲よりも小なるときは、
用紙中に空気孔が多く存在するようになり、サーマルヘ
ッドからの熱伝導を妨げ、効率的な熱転写記録を行うこ
とができない。またこれらの範囲よりも大なるときには
、基材の製造時にお４− けるキャレンダ作業が困難となり極めて高い圧力を必要
とする。従って薄葉紙に厚さ斑（むら）や、しりあるい
は紙切れが発生することがあり、好ましくない。

次に基材に含有される水分は、インク層形成後の水分含
有量が６ないし１３％、とりね（プ８ないし１１％とな
るように調整されることが好ましい。

水分含有量がこれらの範囲よりも小なるときは、基材の
水分含有量が高温、多湿の環境下で増加し、これにより
熱転写記録媒体に波打ちあるいばしわが発生する。また
これらの範囲よりも大なるときには、腰が弱くなり紙切
れが生じたり、インクの塗布時に塗布斑が生じやすくな
る。

更に、薄葉紙の平滑度は王研式平滑度ＬＪＡ−ＰＡＮ　
　ＴＡＰＰＩ紙ハルフ試験方法Ｎｏ、５空気マイクロメ
ータ型試験器による紙及び板紙の平滑度透気度試験方法
Ｂ、王研式平滑度透気度試験器（加圧式）による方法）
で２００ないし２０゜０００秒であることが好ましい。

これらの範囲よりも小なるときには、平滑性が悪くなり
、基材とサーマルヘッドの密着性が悪化する。これによ
りインク像の転写濃度に斑が発生ずる。しかもインク層
は一般に基材の平滑性が高いほど薄く均一に塗布り−る
ことができるので、平滑性が低いことはインク層の塗布
にも好ましくない。一方、平滑度をこれらの範囲よりも
大きくしても、薄葉紙の製造が回動となるのみで、熱転
写記録における記録特性が向上することは少ない。

これら所望の厚さ、密度および平滑度を有する薄葉紙は
、木材バルブを適度に叩解し、縦および横方向に均一か
つ緻密な地合で抄造し、スーパーキャレンダーを掛ける
ことにより得ることができる。このようにして製造され
た薄葉紙に対して、従来より使用されている熱流動性あ
るいは熱昇華性のインク層を塗布により形成すると、本
発明の熱転写記録媒体を得ることができる。

インク層は、その厚さが１ｂｔｔｒｎ以下であることが
好ましい。これよりも厚い場合には、インク層の流動化
あるいは昇華に多量の熱エネルギを必要とする。またイ
ンク層が厚いと熱が層内部を拡散覆るために、解像度が
低下してしまい、好ましくない。加熱によって流動化す
るインクのバインダ剤としては、例えばパラフィンワッ
クス、ライスワックス等のワックスが使用される。これ
らのバインダ剤に所望の記録色の染料または顔料を均一
に混合したインクを、薄葉紙にホットメルトコーティン
グするか、あるいはソルベントコーティングすると、熱
転写記録媒体を得ることができる。

この熱転写記録装置の水分含有量を、インク層形成後の
状態で６ないし１３％に調整するには、幾つかの方法が
存在する。例えばインク塗布前の薄葉紙に予め何らかの
手法で水分を多量に付与しておき、塗布後にその値を６
ないし１３％に調整してもよい。また、インク塗布後に
薄葉紙に対して水分を付与する方法も可能である。後者
の方法では、熱転写記録媒体を高湿のチャンバを通過さ
せたり、またはインクの塗布されていない面に水分を噴
霧状に吹き付けることにより、基材の水分含有量を最適
の値まで増加させることができる。

もちろん水分含有量の調整方法が本発明の範囲を７− 限定するものではない。

次に転写型感熱記録装置において熱転写記録媒体が熱転
写記録に用いられる様子を説明する。第１図は、転写型
感熱記録装置の一例を示したものである。転写型感熱記
録装置１の内部には、供給ロール２がセラ（・されてい
る。供給ロール２から繰り出される熱転写記録媒体３は
、サーマルヘッド４と圧力ローラ５から成る記録部に供
給されるようになっている。記録部の手前には、熱転写
記録媒体３をサーマルヘッド４と圧力ローラ５の間に案
内するためのガイドローラ７が設けられている。圧力ロ
ーラ５には、熱転写記録媒体３を介してドライブ［１−
ラ８が押し付けられている。ドライブローラ８は記録時
間中とその前後の所定時間の間だけ回転し、圧力ローラ
５を回転駆動すると共に熱転写記録媒体３を矢印方向（
副走査方向）に搬送】る。ドライブローラ８を通過した
熱転写記録媒体３はガイドローラ９に案内されて巻取ロ
ール１１に巻き取られるようになっている。記録部には
、１対の供給ローラ１２，１２により、図８− 示しない供給トレイから記録紙１３が供給されるように
なっている。

今、この転写型感熱記録装置１が日本工業規格Ａ列４番
の記録紙１３を用いて記録を行う装置であるとする。こ
の場合供給ロール２から繰り出される熱転写記録媒体３
としては、記録紙１３の幅よりもわずかに広い幅２２０
ｍｍの長尺の用紙が使用される。記録操作が開始される
と、記録紙１３が供給ローラ１２．１２によって記録部
へ供給されてくる。記録紙１３の先端がサーマルヘッド
４の近傍に到達すると、図示しないフォトセンサがこれ
を検知する。このタイミングでドライブローラ８が回転
を開始し、熱転写記録媒体３の搬送が開始される。この
状態で、記録紙１３はその先端が圧力ローラ５の周面と
熱転写記録媒体３の上面（インク層側）の間に挾み込ま
れ、以後、これらに挟持された状態でサーマルヘッド４
と圧力ローラ５の間を搬送される。圧力ローラ５は重ね
合わされた状態で移動する熱転写記録媒体３と記録紙１
３をサーマルヘッド４の発熱体面へ押しつけ、熱転写記
録を行わせる。

第２図はこの装置にお（プる記録原理を示したものであ
る。サーマルヘッド４は熱転写記録媒体３と接触する上
側の面に、多数の発熱要素を一列に配置している。ラス
クスキャニング方式によって１ノーマルヘツド４がライ
ンごとに駆動されると、画情報に応じて発熱要素が選択
的に発熱する。発熱要素の発熱した箇所では、熱エネル
ギが薄葉紙３Ａを介してインク層３Ｂに伝達され、その
部分のインクを流動化あるいは昇華させる。流動化した
インクの一部は記録紙１３の繊維中に浸透し、温度が低
下すると固化づる。また昇華したインクは同じく記録紙
１３の繊維中に入り込み、温度の低下と共に固化づる。

薄葉紙３Δはその平滑度が高いので、ドライブローラ８
を通過する時点で熱転写記録媒体３と記録紙１３が分離
されると、一度流動化あるいは昇華したインク３Ｂ１は
記録紙１３の側へ転写される。一方、加熱の行われなか
った部位のインク３Ｂ２は、そのまま薄葉紙３△上に残
存する。このようにしてインクの選択的な転写が行われ
る結果、記録紙１３にインク像（記録画）の形成が行わ
れる。記録紙１３には加熱された部位のインク３Ｂ１が
総て転写されるので、インク像は鮮明で解像度が高い。

また熱転写記録媒体３はしわを発生させないので、記録
画にインクの抜（ブ等が存在しない。更に薄葉紙３Ａの
繊維の一部にインクが浸透しているので、インク像の堅
牢度が高く、改ざんが困難である。すなわち長期間の保
存に耐える記録画を普通紙上に作成することができる。

次に実施例と比較例を挙げて、本発明の熱転写記録媒体
を説明する。

実施例１ 厚さ１３μｍ、幅２２０寵、密度１．３３ｇ／ｃｆｆｌ
および平滑度１５．０００秒で水分含量９％の基材の１
４面に次の組成から成る熱流動性のインクを塗布して厚
さ５μｍのインク層を形成して熱転写記録媒体を得た。

前記インク塗布後の基材の水分含量は８．５％であった
。

（配合成分）　　　　　（重量部） カーボンブラック　　　　　２０部 −１１＝ カルナウバワックス　　　　２０部 ニスデルワックス　　　　　４０部 オイル　　　　　　　　　　２０部 実施例２ 厚さ１３μｍ、幅２２０ｍｍ、密度０．９５ｇ／ｃｊ、
平滑度６，０００秒で、水分含有ｍが７％の基材を用い
て実施例１と同じインクを用いて熱転写記録媒体を得た
。インク塗布後の基材の水分含有量は６．７％であった
。

比較例 厚さ１３μｍ、密度１．３３ｇ／ｃｊ、平滑度１５．０
００秒で、水分含有量が４％の基材を用いて実施例１と
同じインクを用いて熱転写記録媒−体を得た。インク塗
布後の基材の水分含有量は３．８％であった。

これら実施例１．２および比較例で得られた各熱転写記
録媒体について、温度３０ないし４０℃、湿度８０ない
し９５％の環境に１０分間放置したところ、実施例１お
よび２の熱転写記録媒体は波打らおよびしわの発生が全
く認められなかった。

＝１２− これに対して比較例のものはしわの発生につながる波打
ちが多量に発生した。

次いでこれらを先に説明した転写型感熱記録装置に装着
し、同一の環境下で放置した後に記録を繰り返した。こ
のとき、第１図に示すガイドローラ７および圧ノコロー
ラ５と接触する部位の近傍で熱転写記録媒体３に波打ち
が発生することはなく、従って記録部ではしわが発生せ
ず、高品位の記録画を得ることができた。

これに対して比較例の熱転写記録媒体にはしわが数多く
発生し、良好な記録を行うことが不可能であった。

以上説明したように本発明によれば基材の厚さ、密度お
よび水分含量を所定の範囲に調整し、熱転写記録媒体の
使用できる環境条件を緩和したので、転写型感熱記録装
置に特別の防湿対策等を施す必要がなく、常に良好な記
録画を得ることができる。

なお本発明の熱転写記録媒体は薄葉紙の片面にインク層
を形成したものに限定されるものではなく、２枚同時記
録用その仙の用途に用いる場合には両面にインク層を形
成したものであってもよい。

まｌこ本発明の熱転写記録媒体は、薄葉紙の片面に感熱
発色記録用の発色剤を塗布し他の面に熱転写記録用の前
記インク層を形成したものであってもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は転写型感熱記録装置の概略構成図、第２図はこ
の転写型感熱記録装置の記録部近傍を拡大して示したＩ
Ｊλ埋図である。 ３・・・・・・熱転写記録媒体 ３Ａ・・・・・・薄葉紙 ３Ｂ・・・・・・インク層 出　　願　　人 富士じロツクス株式会社 ばか２名 代　　岬　　人 弁理士　　山　　内　　梅　　Ｈ１ １５− 第　ｌ　鴎 弗　２　図 第１頁の続き ■出　願　人　本州製紙株式会社 東京都中央区銀座五丁目１２番８

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、加熱により流動化あるいは昇華する性質を備えたイ
   ンク層と、このインク層をその片面あるいは両面に形成
   する基材とを有し、前記基材が厚ざ５ないし２５μｍ、
   密度０．８ないし１．４５８／ｄで、前記インク層形成
   後の水分含有量が６ないし１３重」％の薄葉紙であるこ
   とを特徴とする熱転写記録媒体。 ２、暴利が王研式測定法による平滑度２００ないし２０
   　．０００秒であることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の熱転写記録媒体。