JPS5810612Y2 - 打撃練習場における配球装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は投球機（いわゆるピッチングマシーン）によ
って投げられた球を打撃練習する打撃練習場（いわゆる
バッティングセンター）において、打たれた球を集めて
これを゛再び投球機に配給する配球装置に関するもので
ある。

近年バッティングセンターが普及してきているが、その
殆んどが軟式野球ボールを使用している。

他方ソフトボールも普及しており、ソフトボールの打撃
練習場も望まれている。

このような事情から軟式野球ボールの打撃練習とソフト
ボールの打撃練習を同一のグラウンドで行なえることが
望まれているが、軟式野球ボール用投球機とソフトボー
ル用の投球機を同一グラウンドに並設することは球の大
きさが異なるために配球に問題があり実現されていない
。

この考案はバッティングセンターにおける従来の集配系
を改良して異なる種類（大きさ）の球、例えば軟式野球
ボールとソフトボールの両方の打撃練習ができるように
するとともに、特に一方の種類の球（例えばソフトボー
ル）の打撃練習が他方の種類の球（例えば軟式野球ボー
ル）の打撃練習に比較して量的に少なく、従って種類の
違いによる球の集配量が異なる場合に適応した合理的な
配球を与える装置を提供したものである。

すなわち、この考案の配球装置の特徴は、グラウンドか
ら集められたソフトボールと軟式野球ボールのように大
小２種類の球を区別なく高所に持ち上げ、これを落下さ
せながら投球機に配球するに際して選別器で球を大きさ
に応じて選別するとともに球の打撃練習量の多い種類の
球はこれを搬送機構で一定方向に搬送させてその球に適
合した多数の投球機に配球するようにし、他方量の少な
い種類の球は直接的にその球に適合した少数の投球機に
配球するようにした点にある。

以下図示実施例を説明する。

第１図はグラウンド１に打たれたソフトボールの球Ｓと
軟式野球ボールの球Ｂを集め、これを高所Ｈに移送する
持上機構を概略的に示す図で、グラウンド１は持上機構
の基部に球Ｓ、Ｂが集められるよう傾斜されている。

２は持上用タワーで球Ｓ、Ｂを高所Ｈに移送させる直立
コンベア機構が設置されている。

すなわち、３は下方の駆動ドラム４と上方の従動下ラム
５との間に掛は回わされたベルトで矢印方向に走行され
、下方に集められた球Ｓ、Ｂをその大・小の区別なく球
受６によって順次高所Ｈに移送するものである。

駆動ドラム４はベルト７を介してモータ８により回転駆
動される。

９は振動機構でグラウンド１から転がり集められた球Ｓ
、Ｂがタワーの直下でいわゆる「ブリッジ」を作るのを
防止し、球が球受６によって確実に捕捉されるようにす
るためのものである。

高所Ｈに持上げられた大小２種類の球Ｓ、Ｂは球受片１
０を経て分割樋１１に落下されるが、その落下系路の下
方に選別器１２が配置されている。

この選別器は大・小の球Ｓ、Ｂをそれぞれに選別するも
ので、第２図に示す外観をなしているが、その内部構成
は第２図Ａ−Ａ′断面を示す第５図から明らかなとおり
、上段の溝１２Ｍと下段の溝１２Ｔからなる２段溝形樋
となっている。

上段溝１２Ｍは天球径に、そして下段溝１２Ｔは小球径
にそれぞれ対応しており、したがってソフトボールＳは
上段溝１２Ｍに、軟式野球ボールＢは下段溝１２Ｔに落
下して両者が選別される。

選別器１２によって選別された球Ｓ、Ｂは第２図に示す
とおり別々の系統で配球されるようになっている。

まず打撃練習数の多い種類の球（例えば軟式野球ボール
）Ｂは案内路１３を経て搬送機構１４に導かれる。

搬送機構１４は公知の構成のものを使用することができ
、図示を省略するが、球Ｂを水平方向（第２図〜第４図
で左方）に移送し、下方に設けられた開口部１５を経て
供給路１６よりこの球に適合した各投球機（図示せず）
に配給する。

搬送機構１４の終端部にはオーバーフロー球の戻し路１
８が開口部１７を介して接続されており、各投球機への
供給路１６に球Ｂが−ばいになったときオーバーフロー
した球Ｂを戻し路１８を介してグラウンド１に戻すよう
になっている。

他方選別器１２で選別された数少ない球（例えばソフト
ボールの球）Ｓは、その数が少ないことから１台の投球
機（図示していない）への供給路２０に直接的に導かれ
るようになっており、１９は選別された球Ｓを供給路２
０の上方入口端部に導く導球路である。

ところで、供給路２０が−ばいになると、さらに上方か
ら配球される過給球は供給路２０か、らそらせる必要が
あり、２１がそのための供給制限器である。

すなわち、供給制限器２１は第２図Ｂ −Ｂ’Ｆｒ面を
示す第６図から明らかなとおり、傾斜して設置された箱
枠からなっており、枠の下面に供給路２０の入口２０Ｈ
が開口している。

したがって供給路２０が球で−ばいになると球Ｓは入口
２０Ｈより下方の供給路２０に供給されず傾斜枠に沿っ
てそれて戻し路２２に移動する。

このオーバーフロー球の偏向移動を可能ならしめるため
に供給制限器２１の底面（入口２１Ｈ）と導球路１９の
出口との間には間隙Ｇを設ける。

第３図は大きい方の球Ｓをタワーから離れた位置のソフ
トボール用投球機に配球するようにした変形実施例を示
し、導球路２３がコンベア機構１４の終端部近傍まで伸
びている。

２４は供給路、２５はその上方入口部に設置された供給
制限器であり、２６はオーバーフロー球戻し路である。

また、第４図はソフトボール用投球機が２台設置された
場合の変形実施例を示すもので、第２図の場合の戻し路
２２を短かく切断した形の回収路２２′としその端部下
方にもう１台のソフトボール用投球機のための供給路２
８を配置したものである。

２７はこの供給路２８の上方入口部に設置された供給制
限器であり、２９はオーバーフロー球の戻し路である。

この変形例から明らかなとおりソフトボール用投球機を
さらに必要台数設置させることも可能である。

なお、戻し路１８，２２゜２６．２８の末端はグラウン
ド１に開口させオーバーフロー球を再び直立コンベアで
捕捉して循環させるようにしである。

この考案の特徴は上記のとおりであるが、図示例に限定
されるものではなく、さらに種々の変形例が可能である
。

特にこの考案の要部である選別機構、および供給制限機
構は図示例のものに限定されず落下を利用する種々の構
成のものを採用できる。

この考案は以上詳述したとおりであるから、大きさの異
なるボールの打撃練習を同一のグラウンドで行なうこと
ができるとともに、打撃練習数が相違する球に適応した
配球を効果的に行なうことができる。

さらに、本考案によれば既設の一種の球を対象とする配
球装置に簡単な部品を付加するだけで異種の球を対象と
する配球装置に難なく転換が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による配球装置の構成の一例を概略的
に示す側面図、第２図は同正面図、第３図、第４図は変
形実施例を示す図、第５図は第２図のＡ−Ａ’端面図、
第６図は第２図のＢ−Ｂ’断面図である。 １・・・・・・グラウンド、３・・・・・・ベルト、４
・・・・・・駆動ドラム、５・・・・・・従動ドラム、
６・・・・・・球史、１２・・・・・・選路器、１４・
・・・・・コンベア機構、１５，１７・・・・・・開口
部、１６，２０，２８・・・・・・供給路、１８゜２２
．２６，２９・・・・・・オーバーフロー球戻し路、２
Ｌ２５，２７・・・・・・供給制限器、Ｓ・・・・・・
ソフトボール、Ｂ・・・・・・軟式ボール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 打撃練習場のグラウンドから集められた大小２種類の球
   を区別なく高所に移送する持上機構と、この高所から落
   下する球を大小によって選別する選別機構と、選別され
   た一方の大きさの球を受けてこれを一定方向に搬送する
   搬送機構と、選別された他方の大きさの球をこの球に適
   合する投球機への供給路に導く導球機構と、この導球機
   構と供給路入口端部との間に設置された供給制限機構と
   を備え、搬送機構によって搬送された一方の大きさの球
   はその投球機に配球するとともに、他方の大きさの球は
   導球機構よりその投球機への供給路に配球し、この供給
   路が−ばいになったときそれ以上の球の供給を供給制限
   機構によって制限するようにしたことを特徴とする打撃
   練習場における配球装置。